ご参考資料 ピクテ・マーケット・マンスリー 2014年12月発行 新興国株式市場 Pictet Market Monthly 2014年11月の新興国株式市場 11月の新興国株式市場は上昇しましたが、石油輸出国機構(OPEC)総会で減産が合意に至らなかったことを受け て原油価格が急落したことが、純輸出国中心にマイナス要因となり、先進国の株式市場平均を下回りました。 11月の新興国株式市場 図表1:新興国株式と主要株式市場の株価指数推移 (円換算ベース、月次、期間:2011年11月末~2014年11月末) 11月の新興国株式市場(現地通貨ベース)は月間で上昇しま 2011年11月末=100として指数化 した。前月末に日銀が追加金融緩和を実施したことや、月初 240 に欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が必要に応じて一段の 220 新興国株式 景気刺激策を実施すると発言したことに加え、10月の欧米の 200 米国株式 経済指標が市場予想を上回ったことなどがプラス要因となり、 180 日本株式 先進国の株式市場は大きく上昇しました。こうした市場環境下、 160 140 新興国株式市場(現地通貨ベース)も月間で上昇しましたが、 120 月末にかけて石油輸出国機構(OPEC)総会で減産が合意に 100 至らなかったことを受けて原油価格が急落したことが、純輸出 80 国中心にマイナス要因となり、先進国の株式市場平均を下回 11年11月 12年11月 13年11月 りました。 14年11月 図表2:新興国株式地域別株価指数推移 (円換算ベース、月次、期間:2011年11月末~2014年11月末) 今後の見通し 長期的には新興国の先進国を凌ぐ高い成長見通しには変わ りありません。中間所得層の持続的な拡大や構造変化が新 興国の成長を後押しすると考えています。 ウクライナや中東情勢、ロシアの制裁問題など地政学リスク には引き続き注視が必要と考えますが、米国をはじめ世界的 な景気回復は新興国経済および企業にもプラスになると考え られます。中国では、景気支援に向けた追加利下げや、国有 企業改革や経済構造改革を加速するとの期待が、新政権が 誕生したインドなどでも経済改革期待が高まっています。米国 の量的金融緩和終了や利上げなどにより、新興国市場への 資金流入が減少するとの見方もありますが、日銀や欧州中央 銀行(ECB)は量的金融緩和を継続しており、先進国における 十分な流動性供給は今後も当面は続くとみられます。 原油価格は2014年6月以降40%近く下落しており、原油の純輸 出国中心に株式市場の大きな下落要因となっています。11月 のOPEC総会では減産が合意に至らず、原油価格は続落して います。こうした局面では原油純輸入国は原油安による物価 抑制の恩恵を受けます。原油純輸出国も原油価格下落による 通貨安は輸出企業にプラスとなるため業績悪化を和らげるこ とになります。こうした状況下、株式のバリュエーション(投資 価値評価)については、株価収益率(PER)や株価純資産倍率 (PBR)は先進国株式に対して相対的割安感が高まっていま す。また、配当利回りは過去平均を上回り、先進国株式と比 較しても相対的に高い利回りとなっており、魅力的な水準です。 このため、世界景気の回復による需要が回復した場合には、 大きく反発する可能性が高まっていると見ています。 (※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更され る場合があります。) ピクテ投信投資顧問株式会社 2011年11月末=100として指数化 新興国株式 アジア 欧州、中東、アフリカ 中南米 200 180 160 140 120 100 80 11年11月 12年11月 13年11月 14年11月 図表3:株価動向 (円換算ベース) 1ヵ月 新興国株式(現地通貨ベース) 新興国株式(円換算ベース) 新興国地域別(円換算ベース) 欧州、中東、アフリカ 中南米 アジア 主要市場 米国株式(円換算ベース) 日本株式(円ベース) 3ヵ月 2014年11月末現在 半年 1年 1.1% 4.4% -2.1% 5.3% 4.1% 14.0% 4.3% 14.3% 3.6% 0.6% 5.8% 5.6% -6.4% 8.9% 5.8% 8.1% 18.2% 5.1% 5.8% 19.7% 8.3% 6.4% 18.9% 13.2% 24.3% 19.3% 28.3% 11.5% ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、新興国地域別:MSCI新興国各地 域別株価指数、米国株式:ダウ工業株30種平均、日本株式:日経平均株 価※トムソン・ロイター・データストリームが提供する為替レートを使用し円 換算 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ 投信投資顧問作成 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 1 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 月間の国別市場 原油安がロシア、コロンビア、マレーシア、メキシコなど の原油純輸出国にマイナス要因となりました。一方、イ ンドやトルコ、台湾、タイなどの原油純輸入国などは原 油安が物価抑制につながり利下げを行うとの観測など を背景に市場平均を上回って上昇しました。 インドはモディ首相による内閣改造で経済改革がさら に前進するとの期待が高まったことや、同国の貿易赤 字が10月に縮小したことなどにより、海外勢によるイン ド株保有が拡大したことなどもプラス要因となりました。 売上高の見通しが改善されたことなどから輸出関連銘 柄中心に上昇した一方、原油価格下落を背景にエネ ルギー株が大きく下落しました。 ロシアはウクライナ東部が激しい戦闘状態に逆戻りし、 ウクライナ危機をめぐる経済制裁で景気鈍化に拍車 がかかるなか、原油安がさらなる打撃となり、下落しま した。こうしたなか、ロシア中央銀行はルーブル防衛を 手控えており、ルーブルは大幅下落となりました。 (図表4・5参照) 中国は、景気減速を示す経済指標の発表は足かせと なったものの、中国人民銀行(中央銀行)が2012年7月 以来の予想外の利下げに踏み切り、景気支援に向け て追加利下げ、国有企業改革、経済構造改革を加速 するとの観測や、原油安による企業の利益見通しの 改善などを背景に上昇しました。 ブラジルは、通貨レアルの下落(対ドル)で輸出業者の 図表4:月間国別株価指数騰落率 図表5:月間国別 対円為替変動率 (現地通貨ベース) 2014年11月末現在/前月末比 2014年11月末現在/前月末比 トルコ チリ 台湾 ギリシャ ペルー インド チェコ タイ インドネシア 中国 UAE エジプト フィリピン 新興国株式 韓国 パキスタン 南アフリカ ブラジル ハンガリー ロシア カタール アルゼンチン メキシコ ポーランド マレーシア モロッコ ヨルダン スリランカ コロンビア -10% 7.3% -0.1% -0.1% -0.3% -0.5% -1.2% -1.8% -2.1% -2.2% -3.7% -5.1% -5.7% -6.9% -5% -12% 0% 5% 6.6% 6.0% 6.0% 5.8% 5.7% 5.6% 5.6% 5.6% 5.6% 5.6% 5.5% 5.4% 5.3% 5.2% 5.2% 5.1% 4.8% 4.6% 4.3% 3.7% 2.7% 2.1% 2.0% 1.9% パキスタン ルピー ヨルダン ディナール ポーランド ズロチ トルコ リラ フィリピン ペソ カタール リヤル 香港 ドル エジプト ポンド UAE ディルハム ペルー 新ソル チェコ コルナ ハンガリー フォリント アルゼンチン ペソ 南アフリカ ランド モロッコ ディルハム 中国 元 タイ バーツ インドネシア ルピア インド ルピー 台湾 ドル マレーシア リンギ メキシコ ペソ ブラジル レアル 韓国 ウォン チリ ペソ コロンビア ペソ ロシア ルーブル -9.8% 4.4% 3.2% 3.2% 3.0% 2.7% 2.1% 2.1% 1.7% 1.5% 1.4% 1.2% 1.2% 1.1% 1.0% 0.2% 0.1% 10% -0.1% -2.0% -9% -6% 通貨安(円高) -3% 0% 3% 6% 9% 通貨高(円安) ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、国別株価指数:MSCI新興国各国株価指数 ※トムソン・ロイター・データストリームの提供する為替レートを使用 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 2 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図①:新興国、先進国株価収益率(PER) 月間の業種別市場 (月次、期間:2007年11月末~2014年11月末) 業種別では、IT(情報技術)、金融、一般消費財・サー ビスなどが上昇しました。一方、原油価格の下落を背 景に、エネルギーは下落しました。(図表6参照) 30 倍 25 図表6:月間業種別株価指数騰落率 20 1 8.2 15 16.2 13.4 5 2014年11月末現在/前月末 情報技術 3.3% 金融 2.9% 新興国株式 1.1% 資本財・サービス 1.1% 生活必需品 0.5% ヘルスケア 0.5% 11年11月 13年11月 (月次、期間:2007年11月末~2014年11月末) 3.0 倍 2.5 2 .2 2.0 -0.1% 電気通信サービス 09年11月 PER 新興国株式 PER 新興国株式(平均) 図②:新興国、先進国株価純資産倍率(PBR) 0.4% 素材 PER 先進国株式 PER 先進国株式(平均) 0 07年11月 2.0% 一般消費財・サービス 公益 1 3.2 10 (現地通貨ベース) 1.9 1.8 1 .6 1.5 -1.9% 1.0 エネルギー-5.2% -6% -4% -2% 0% 2% 4% 6% ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、業種別株価指数:MSCI新興国各 セクター別株価指数 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投 資顧問作成 0.5 0.0 07年11月 PBR 先進国株式 PBR 新興国株式 PBR 先進国株式(平均) PBR 新興国株式(平均) 09年11月 11年11月 13年11月 図③:新興国、先進国配当利回り (月次、期間:2007年11月末~2014年11月末) バリュエーション水準 新興国株式のバリュエーション(投資価値評価)は、株 価収益率 (PER)では、依然として先進国を下回る水 準にあります(図①参照)。また、株価純資産倍率 (PBR)でも、先進国を下回る水準にあります(図②参 照)。今後の株価動向には注意が必要と考えますが、 株価の調整は、長期的な投資機会を提供するものと 考えます。 % 5.0 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 07年11月 2 .7 2.7 2.7 2 .4 配当利回り 配当利回り 配当利回り 配当利回り 09年11月 先進国株式 新興国株式 先進国株式(平均) 新興国株式(平均) 11年11月 13年11月 ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、先進国株式:MSCI世界株価指数 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資 顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 3 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図⑤:製造業景況感指数推移 新興国各国の経済状況 (月次、期間:2004年11月~2014年11月) リーマン・ショック後の世界的な景気後退を経て、2009 年半ば以降は内需関連の成長が寄与し、高い成長率 で回復しています(図④参照)。景況感については、中 国は景況感の分かれ目である50近辺を推移していま す(図⑤参照)。 65 中国 米国(参考) 60 58.7 55 新興国の経済成長 50.3 50 先進国各国の経済成長見通しは低成長が予想される ものの、新興国平均では2014年に+4.4%の成長が見込 まれています。中でも、中国とインドは内需拡大などが 寄与し5~7%台の高成長となる見通しです(図⑥参 照) 。 45 (50が良い/悪いの分岐点) 40 35 30 04年11月 06年11月 08年11月 10年11月 12年11月 14年11月 ※米国:米ISM製造業景況指数、中国:中国製造業購買担当者指数(集計 開始以降のデータを使用) 出所:ファクトセットのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 図④:国別経済成長率推移 図⑥:国・地域別経済成長率見通し (四半期、前年同期比、期間:2004年7-9月期~2014年7-9月期) (2014年予想) 15 10% % 9% 10 8% 7.3 5.3 2.4 0.7 5 0 -5 -10 -0.2 -1.3 中国 インド ブラジル ロシア 米国(参考) 日本(参考) 5.6% 6% 5% 4.4% 4% 1.8% 2% 1% 0.3% 0.2% ブ ラ ジ ル ロ シ ア 2.2% 0.9% 0.8% 日 本 ユ 0% 新 興 国 中 国 イ ン ド 先 進 国 米 国 ー ピクテ投信投資顧問株式会社 7% 3% -15 04年6月 06年6月 08年6月 10年6月 12年6月 14年6月 出所:ファクトセットのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 7.4% ロ 圏 出所:国際通貨基金(IMF)(2014年10月発表)のデータを使用しピクテ投 信投資顧問作成 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 4 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図⑨:ブラジルの政策金利と物価上昇率の推移 インフレ (月次、期間:2004年11月末~2014年11月末) 2010年以降、食料品価格の上昇などによるインフレ圧 力の高まりなどを背景に、ブラジルをはじめ新興国で は政策金利の引き上げが行われましたが、景気下支 えのため一部の新興国では利下げを行うなど、国に よってまちまちの政策が取られています(図⑦参照)。 新興国の物価動向は政策金利の動向を見る上で重要 な指標です。(図⑧~⑫参照) 25 % Selic ターゲット・レート 20 消費者物価指数(前年同月比) 15 10 5 0 04年11月 06年11月 08年11月 10年11月 12年11月 14年11月 図⑦:新興国各国の政策金利 図⑩:インドの政策金利と物価上昇率の推移 (2014年11月末現在) (月次、期間:2004年11月末~2014年11月末) 14 12 10 8 6 4 2 0 -2 -4 -6 % % 12 2014年11月末 2013年11月末からの変化幅 10 8 6 4 2 レポ・レート リバース・レポ 卸売物価指数(前年同月比) 0 ー 南 中 ペ マ メ チ ハ タ ポ 韓 台 チ 国 湾 ェ ア 国 ル レ キ リ ン イ ラ ガ コ フ シ ン シ コ リ リ ド ア カ ー エ ロ ト イ イ ジ シ ル ン ン プ ア コ ド ド ネ ト シ ア ー ー ブ ラ ジ ル 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投 資顧問作成 -2 04年11月 06年11月 08年11月 10年11月 12年11月 14年11月 図⑪:中国の政策金利と物価上昇率の推移 (月次、期間:2004年11月末~2014年11月末) 12 % 8 貸出基準金利(1年) 預金基準金利(1年) 消費者物価指数(前年同月比) 図⑧:国・地域別物価上昇率の推移 (前年同月比、月次、期間:2008年11月~2014年11月) 20% ブラジル 日本 ユーロ圏 ロシア 16% 12% インド 米国 中国 4 0 -4 04年11月 06年11月 08年11月 10年11月 12年11月 14年11月 8% 図⑫:ロシアの政策金利と物価上昇率の推移 (月次、期間:2004年11月末~2014年11月末) 4% 20 0% -4% 08年11月 % リファイナンス・レート(2013年9月15日まで) 政策金利(2013年9月16日から) 消費者物価指数(前年同月比) 15 10年11月 12年11月 14年11月 10 ※物価上昇率:各国・地域消費者物価指数、前年同月比 ※インド、日本、米国、ユーロ圏、中国は2014年10月まで 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資 顧問作成 5 0 04年11月 06年11月 08年11月 10年11月 12年11月 14年11月 ※図⑩の物価指数は2014年10月末まで 出所:ファクトセットのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 5 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図⑬:原油価格の推移 原油、商品市況 (月次、期間:2004年11月末~2014年11月末) 商品市況は、世界景気の不透明感や需給見通しの悪 化などを背景にこれまで低調に推移してきました(図⑬、 図⑮、図⑯参照)。金については新興国における実需 に加え、安全資産としての需要もあります(図⑭参照)。 原油や商品価格の上昇はブラジルやロシア、南アフリ カなどの資源を輸出する資源国の経済にとってプラス 要因となる一方、下落がマイナス要因となる国もあり、 注目の指標のうちの一つです。 ドル/バレル 160 140 120 100 80 60 40 20 0 04年11月 06年11月 08年11月 10年11月 12年11月 14年11月 図⑭:金価格の推移 (月次、期間:2004年11月末~2014年11月末) ドル/トロイオンス 2,000 1,500 1,000 500 0 04年11月 06年11月 08年11月 10年11月 12年11月 14年11月 図⑮:商品指数の推移 (月次、期間:2004年11月末~2014年11月末) 500 400 300 200 100 0 04年11月 06年11月 08年11月 10年11月 12年11月 14年11月 図⑯:銅、ニッケル価格の推移 (月次、期間:2004年11月末~2014年11月末) ドル/トン 12,000 ドル/トン 60,000 10,000 45,000 8,000 6,000 30,000 4,000 原油価格:WTI先物(直近)価格、金価格:金現物価格(ロンドン市場)、商品 指数:CRB指数、銅、ニッケル価格:LME銅、ニッケル価格指数 出所:当ページの図はトムソン・ロイター・データストリームのデータを使用 しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 2,000 15,000 銅価格(左軸) ニッケル価格(右軸) 0 0 04年11月 06年11月 08年11月 10年11月 12年11月 14年11月 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 6 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 リスク 新興国経済のリスクの高さを示す指標のひとつである ドル建て新興国債券と米国債との利回り格差は、世界 的な信用不安が高まった2008年に急拡大しましたが、 その後、世界経済の回復期待などを背景にリスク回避 の動きが弱まる中で縮小してきました(図⑰参照)。そ の後、ユーロ圏諸国の債務問題で一時拡大しました が、足元では過去10年の平均を下回る水準にありま す。 図⑰:ドル建て新興国債券と米国債の利回り格差 (月次、期間:2004年11月末~2014年11月末) 9 % リスク 高 8 7 6 5 4 3 平均 3.2 3.1 2 1 0 04年11月 06年11月 08年11月 10年11月 12年11月 14年11月 リスク 低 ※新興国債券と米国債の利回り格差は、JPモルガンEMBIグローバル・ディ バーシファイド指数のソブリン・スプレッドを使用 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資 顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 7 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 新興国株式投資 図⑲:高配当日本株式と日本株式の パフォーマンス ~ 新興国高配当株式に注目 新興国株式投資において特に注目したいのは、配当 利回りの高い銘柄(新興国高配当株式)です。新興国 高配当株式は、高い利益成長を背景にした株価の上 昇に加えて配当の増加も期待できると見ており、より 魅力的な投資対象であると言えます(図⑱参照)。 かつて新興国であった日本では、1970年から1980年 にかけて大卒初任給は約2.9倍に、1人あたりGDP(国 内総生産)は約2.9倍、消費者物価指数は約2.3倍に拡 大しました(図⑳参照) 。 この間、日本株式市場では経済成長を反映し、株価は 日本株式平均で3.2倍に上昇、なかでも高配当の日本 株式は6.5倍に上昇し、配当利回りの高い銘柄がより 高い収益を得ることができました(図⑲参照)。 (月次、期間:1970年1月末~1980年1月末) 700 1970年1月末=100として指数化 6.5倍 600 高配当日本株式 500 400 3.2倍 300 日本株式 200 100 図⑱:新興国高配当株式と新興国株式の パフォーマンス 0 70年1月 (円換算、月次、期間:1996年11月末~2014年11月末) 700 新興国高配当株式 新興国株式 図⑳:1970年、1980年の日本の各種データ比較 500 1970年 400 大卒初任給額 300 39,900 円 1980年 114,500 円 約2.9倍 200 1人あたりGDP 100 0 96年11月 80年1月 ※高配当日本株式:TOPIX構成銘柄を基に野村證券が算出した指数、日 本株式:TOPIX 出所:野村證券金融工学研究センターのデータを使用しピクテ投信投資顧 問作成 1996年 11月末 =100として指数化 600 75年1月 70万円 200万円 約2.9倍 02年11月 08年11月 14年11月 ※新興国高配当株式:MSCI新興国高配当株価指数、新興国株式:MSCI 新興国株価指数、株価はすべて配当込 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資 顧問作成 上記のデータは過去の実績であり、将来の運用成果等を示唆あるい は保証するものではありません。 ピクテ投信投資顧問株式会社 消費者物価指数 31.8 73.9 約2.3倍 ※2005年基準。各1月の月次データ 出所:総務省統計局のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 8 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図表7:ブラジル 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 160 図表9:インド 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 2011年11月末=100として指数化 180 MSCI株価指数 ブラジル MSCI株価指数 新興国株式 140 2011年11月末=100として指数化 MSCI株価指数 インド 160 MSCI株価指数 新興国株式 140 120 120 100 100 80 80 60 11年11月 55 12年11月 13年11月 14年11月 円/レアル 60 11年11月 12年11月 13年11月 14年11月 2.0 円/ルピー レアル高 50 ルピー高 1.8 45 40 1.6 35 1.4 30 ブラジル レアル 25 20 11年11月 12年11月 13年11月 レアル安 ルピー安 1.0 11年11月 14年11月 図表8:ロシア 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 160 2011年11月末=100として指数化 120 100 100 80 80 12年11月 13年11月 14年11月 円/ルーブル 3.5 13年11月 14年11月 2011年11月末=100として指数化 MSCI株価指数 中国 140 120 60 11年11月 12年11月 図表10:中国 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 160 MSCI株価指数 ロシア MSCI株価指数 新興国株式 140 インド ルピー 1.2 MSCI株価指数 新興国株式 60 11年11月 12年11月 13年11月 14年11月 円/元 ルーブル高 ロシア ルーブル 20 18 元高 中国 元 3.0 16 14 2.5 12 2.0 11年11月 ルーブル安 12年11月 13年11月 14年11月 元安 10 11年11月 12年11月 13年11月 14年11月 ※期間:2011年11月末~2014年11月末 ※トムソン・ロイター・データストリームが提供する為替レートを使用 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 9 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図表11:韓国 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 2011年11月末=100として指数化 160 2011年11月末=100として指数化 160 MSCI株価指数 韓国 140 図表13:南アフリカ 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 140 MSCI株価指数 新興国株式 120 120 100 100 80 80 60 11年11月 60 11年11月 12年11月 13年11月 14年11月 円/ウォン 0.11 ウォン高 MSCI株価指数 南アフリカ MSCI株価指数 新興国株式 12年11月 円/ランド 12 南アフリカ ランド 0.10 14年11月 ランド高 11 韓国 ウォン 0.09 0.08 10 0.07 9 0.06 0.05 11年11月 ウォン安 12年11月 13年11月 14年11月 8 11年11月 図表12:台湾 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 160 13年11月 12年11月 13年11月 14年11月 図表14:トルコ 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 2011年11月末=100として指数化 140 ランド安 180 MSCI株価指数 台湾 2011年11月末=100として指数化 160 MSCI株価指数 新興国株式 140 120 120 100 100 80 80 60 11年11月 60 11年11月 12年11月 13年11月 円/台湾ドル 4.0 14年11月 台湾ドル高 台湾 ドル MSCI株価指数 トルコ MSCI株価指数 新興国株式 12年11月 13年11月 円/リラ 100 リラ高 トルコ リラ 3.5 80 3.0 60 40 2.5 台湾ドル安 2.0 11年11月 14年11月 12年11月 13年11月 14年11月 リラ安 20 11年11月 12年11月 13年11月 14年11月 ※期間:2011年11月末~2014年11月末 ※トムソン・ロイター・データストリームが提供する為替レートを使用 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 当資料をご利用にあたっての注意事項等 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の 推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の 成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的へ の適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託 は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。 ●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経 営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。※MSCI指数は、MSCIが開発した指数です。同指数に対する著作権、知的所有権その他一切の権 利はMSCIに帰属します。またMSCIは、同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。 10 10
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