新 年 御 挨 拶 あけましておめでとうございます。皆 様には本連盟の運営につきまして、格別 のご高配を賜り、誠に有難うございます。 日銀の政策委員会によれば、我が国の景 気については、 「消費税引き上げに伴う駆 け込み需要の反動などの影響から生産面 を中心に弱めの動きが見られているが、 家計・企業両部門において所得から支出 への前向きな循環メカニズムがしっかり 働いており、緩やかな回復を続けてい る。」、 「住宅投資は、・・駆け込み需要の反 動減が続いている。先行きは、当面、駆 け込み需要の反動の影響が残るものの、 雇用・所得環境の着実な改善が続くもと で、・・・、次第に堅調さを取り戻していく」 とされています。アベノミクスは、株価 上昇、デフレ脱却等一定の経済効果を現 していますが、依然として消費増税以降の経済情勢は芳しくない状況が続き、7 月以降住 宅着工量の回復傾向が幾分かは見られるものの、本格的回復には至っていないというの が実感です。衆議院の解散・総選挙及び消費増税時期の延長などが新設住宅着工動向に 与える影響を勘案すれば微増トレンド状況が春先までは続くのではないかと思われます が、景気回復が持続するよう各般の施策の更なる実施を期待したいと存じます。 おかげさまで木材利用ポイント事業の申請が延長され、市町村木材利用方針策定も、82% の市町村で策定されるなど、進展しています。各位のご努力に感謝申し上げます。 今後は、これまで以上に木材関係者が力をあわせて、国産材の安定供給体制づくりに取 り組み、林業、木材産業の健全な発展に取り組むことが大切です。 全日本木材市場連盟と致しましても、新たな木材需要の創出、公共建築物等の建築促進 や木質バイオマスの安定供給、合法木材の安定供給などのほか、JAS製材品、乾燥材な ど品質の確かな木製品の流通拡大、会員連携による国産原木の安定供給体制づくり、地域 材の安定的・効率的供給体制構築などを進め、さらに木材利用のPR、必要な人材育成な どにも取り組んで参ります。 また、2020 年東京オリンピック・パラリンピックの開催に伴う木造建築物の建設や関連 の木材需要の増加が期待されております。世界に向けた「木の文化」の情報発信が大切で あり、会員の皆様とも連携しながら、関連施設の木造化などもお願いして参りたいと存じ ます。皆様の特段のご理解とご協力をお願い申し上げる次第です。 本年の干支は「未」です。 「未」は『漢書』律暦志(りつれきし)によれば「昧」で、植 物が鬱蒼と茂って暗く覆うこととされ、 『説文解字』 (せつもんかいじ)によれば「味」で、 果実が熟して滋味が生じた状態を表しているとされます。字の持つ意味のごとく、充実し、 利用時期を迎えた森林資源を地域振興、林業・木材産業発展のために大いに活用する第一 歩となりますよう新たな年に臨みたいものです。皆様方の益々のご隆盛とご健勝をご祈念 申し上げ、新年の挨拶とさせて頂きます。 平成27年1月1日 (一社)全日本木材市場連盟会長 市川英治
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