国内外で成長が期待される社会インフラ関連

☆ トピックス
国内外で成長が期待される社会インフラ関連
作成者 若林惠太
◎ 国内は高齢化社会に対応するスマートコミュニティの構築に期待
◎ 海外は政府によるインフラシステム輸出の推進に期待
◎ 社会インフラ関連は日系エレクトロニクスメーカーが強みを発揮できる分野
図表 1)スマートコミュニティのイメージ図
経済産業省 HP より当社作成
1.国内は高齢化社会に対応するスマートコミュニティの構築に期待
国内外において、社会インフラ関連の成長が期待されている。国内は高齢化社会への対応として、安
全・便利で効率的なスマートコミュニティ(図表1)の構築が要求されている。具体的には、再生可能
エネルギーの活用及びエネルギー消費の効率化、ITS(高度道路交通システム)や情報通信システムの進
化など。地域全体を対象とする大規模なインフラ整備になることから長期間の投資が必要となり、関連
分野の成長を持続的にけん引することが期待される。
このレポートは投資の判断となる情報の提供を目的としたものです。銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身の判断でなさるようにお願い致し
ます。なお、株式は値動きのある商品であるため、元本を保証するものではありません。
☆ トピックス
図表2)インフラシステム輸出の分野別推計(日本企業の海外受注)
(兆円)
35
約30兆円
30
生活環境
25
基盤整備
20
情報通信
15
10
新分野
交通
約10兆円
エネルギー
5
0
2010年
2020年
経協インフラ戦略会議(首相官邸設置)資料より当社作成、分野毎の数値には一部重複あり
◎分野別内訳
・新分野
医療、農業、宇宙、
海洋インフラ・船舶、
郵便
・生活環境
水、リサイクル
・基盤整備
工業団地、建設業
・情報通信
情報通信
・交通
鉄道、次世代自動車、
先進安全自動車、道路、
港湾、航空
・エネルギー
電力、原子力、石油・
ガスプラント、スマー
トコミュニティ
2.海外は政府によるインフラシステムの輸出推進に期待
海外においても、新興国を中心に社会インフラ関連の投資が活発化している。この勢いを積極的に取
り込むために、経協インフラ戦略会議が首相官邸に設置され、官民連携したインフラシステムの輸出戦
略が議論されている。安倍総理による原発のトップセールスが度々報道されているが、今後も政府の積
極的なサポートが見込めよう。
図表 2 は同会議が試算したインフラシステム輸出の市場見通しだが、2020 年には 2010 年比 3 倍近くま
で日系企業の海外受注が拡大すると予想している。エネルギーや交通、情報通信などの既存分野に加え、
新分野の開拓による受注拡大も見込んでおり、中長期の市場拡大が期待できよう。
3.社会インフラ関連は日系エレクトロニクスメーカーが強みを発揮できる分野
社会インフラ関連は日系エレクトロニクスメーカーが強みを発揮できる分野と当社では分析している。
テレビやパソコンなどの汎用大量生産ではなく、発電機や昇降機など高付加価値なカスタム製品が中心
であり、日系メーカーの高い技術力を活かすことができるからだ。関連する銘柄は多岐に渡ることから、
息の長いテーマとしてマーケットから注目されよう。
〈主な関連銘柄〉
製品・部品全般
原子力発電
日立製作所(6501)
交通システム
オムロン(6645)
東芝(6502)
パワー半導体
サンケン電気(6707)
昇降機
三菱電機(6503)
鉄道信号
京三製作所(6742)
発電設備
富士電機(6504)
スマートハウス
パナソニック(6752)
パワーコンディショナ 山洋電気(6516)
防災設備工事
日本フェンオール(J6870)
モーター
日本電産(6594)
水処理関連
日東電工(6988)
このレポートは投資の判断となる情報の提供を目的としたものです。銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身の判断でなさるようにお願い致し
ます。なお、株式は値動きのある商品であるため、元本を保証するものではありません。