平成26年度公立学校等職員表彰受賞者一覧 1 優秀職員 (1)小中学校教員 No 所属名 職名 氏名 1 大河原町立 大河原小学校 内 容 ○国語科の学力向上の取組と成果普及に対する貢献等 主幹教諭 植木 葉子 ・平成20年度から教科等指導員(国語)として管内の学校訪問や学力向上マンパワー事業の成 果普及教員として講師を務めるなど,管内に留まらず県内でも指導的な役割を果たしている。 ・県総合教育センター主催の不登校対応研修会やカウンセリング研修会の講師を務めるなど, 国語指導のみならず幅広い教養と意欲的に自己研鑽する姿は,他の教員の模範となるもので ある。さらに,平成26年度からは主幹教諭として学校全体の各取組の推進を後押ししている。 ・日常的に授業を公開して,他の教員と共に学級経営力,生徒指導力,授業力(発問や指示, 板書,資料提示の仕方等)の向上に進んで研鑽している。また,全国学力調査や標準検査等 の結果を分析し課題やその解決策を立て,放課後の補充指導や課題に応じたきめ細やかな授 業実践から,全国学力・学習状況調査の全国平均を上回る成果が見られるなど学力向上への 貢献度は高い。 ・平成21年度から県教育研修センターの専門研究員として「総合単元的な学習」について研修 を深めて指導実践の紹介をしたり,平成24年度には県小学校国語研究大会で「構成を考えて 文章を書く力を育てる指導の工夫」をテーマに実践発表を行ったり意欲的に取り組んでいる。 ○「歌声のある学校づくり」から音楽教育の発展に対する貢献等 2 村田町立 村田第二中学校 教諭 日下 雅子 ・平成21年度から現任校に赴任し,音楽や芸術に対してあまり意欲を示さなかった生徒たちの 実態を踏まえ,月・水曜日の「ソングデー」などを積極的に取り入れ,自主的に合唱に取り 組む環境を整備したり,PTA懇親会や文化祭,さらに「村田町子ども音楽祭」で発表する 経験を積ませたりした。その結果,合唱レベルを向上させ,生徒たちに音楽を愛する心情を 育て,町全体の音楽活動を活性化させた。 ・平成23年度から研究主任として言語活動の研究に音楽科の視点を取り入れ全校体制での取組 を牽引した。また「言語活動を取り入れた歌唱表現活動の工夫」というテーマで論文をまと め,言語活動の充実を目指した校内研修を充実させる原動力となった。 ・自身の専門性を生かして和楽器を導入し音楽活動の充実に努め,地域で発表する場を設ける など地域活動の活性化に寄与した。また「むらたっ子応援団」(協働教育)の支援を受けなが ら,尺八や三味線などの講師を招き,和楽器合奏の一層の充実を図り日本の伝統音楽の充実 にも尽力した。 ・教務主任として,教師の相談やスクールカウンセラー等との連絡調整等を細やかに行い職員 からも信頼を寄せられている。また,管内の音楽教育の講師や音楽研究会の授業提供,校内 合唱コンクール審査員として招聘されるなど管内の音楽教育への貢献度は大きい。 ○「志教育支援事業」の特色ある教育活動の推進への貢献等 3 川崎町立 川崎小学校 教諭 我妻 聡美 ・宮城県初の女性「派遣社会教育主事」に任命され,平成22年度から3年間川崎町教育委員会 で勤務した。この間の経験と実績を生かして川崎町の志教育支援事業においてリーダーとし て活躍している。特に,平成25年度は,県指定の志教育支援事業において川崎町の実態を踏 まえ,幼・小・中・高等学校の各校種の連携を推進したり,各発達段階において身に付けて ほしい事柄を系統的にまとめた「かわさきっ子の架け橋子育てプラン」を編集したりするな ど,川崎町志教育支援事業推進の原動力となった。 ・その中でも,「小1プロブレムは小1エンブレムへ」「中1ギャップは中1ジャンプへ」は, 生涯学習の観点に立った18年間の長期的な成長を支える実践であり,志教育推進のための貴 重な先行事例となっている。 ・学力向上成果普及教員として豊かな経験と確かな実践に基づいた,授業実践及び教育活動に ついて,外国語活動研修会の講師や他校の研修会での話題提供者としても活躍し,教員の資 質向上に貢献している。 1 No 所属名 職名 氏名 4 亘理町立 荒浜小学校 内 容 ○「防災に強い学校づくり」の推進と町内総合防災計画策定の取組等 主幹教諭 渡辺 英明 ・平成24年度に防災主幹教諭として現任校に赴任して以来,防災機能の強化・防災教育の推進 及び町全体の防災体制づくりの両面で大きく貢献した。仮校舎から被災した校舎に戻り学校 を再開するという厳しい状況の中で,保護者や児童の不安を取り除くために様々な実践に取 り組んだ。まずは学校の実態に応じた防災マニュアルを策定した。在校時・登下校時及び在 宅時等,災害発生時期に応じた避難,引き渡し,避難所開設や運営など状況に応じた具体的 な対応策を定めて,地域住民や保護者からの理解を得るように最大限努力した。 ・町全体の防災体制づくりの面では,平成24年度に町教委や首長部局及び各学校を構成委員と する防災主任者会を立ち上げ,自らが会長として行政機関と学校・地域との連携を進めた。 具体的には,緊急時の適切な行動を意識付ける「わたり ぼうさい げんさい1・2・3」の クリアファイルを作成し各学校に配布し,その内容は他校のモデルになっている。 ・さらに県教委が作成している「防災教育副読本(高学年用)」の執筆を務めるなど広く防災教 育の浸透と普及に尽力している功績は大きい。 ○算数科の学力向上と初任層教員の指導力向上に貢献等 5 大崎市立 古川第二小学校 教諭 相澤 武弘 ・平成21年度に赴任した勤務校の児童の実態から,全教員に算数の授業改善を呼び掛けた。① 意欲を喚起する導入の工夫②実態に応じて指導に当たるための個人カルテの作成等を提案し 校内研究の先頭に立って実践を積み上げた。また,家庭学習の手引きを作成して家庭学習の 充実を図り,思考力や説明する力の育成に尽力した。 ・全国学力学習状況調査の結果を平成24年度から見ると,算数は県平均を常に上回るなど着実 に成果を上げている。平成25年度からは学力向上普及教員として管内のみならず管外からも 指名受け,校内研究等の指導助言を行っている。その確かな実践に裏付けられた指導内容は 各方面から高い評価を受けている。 ・平成25年度算数・数学研究会の東北大会では,宮城県代表の発表者として他県の先生方から その研究の深さを称賛された。 ・若手教員への日常的な指導はもちろんのこと,月2回の「杉の子勉強会」を組織し,放課後 に初任層の教員を対象として学習会を計画・実施している。教科指導に留まらず,保護者や 児童と関係を築く方法等を学習する機会として好評である。「一人の教師の十歩より,十人の 教師の一歩」を信条に自分の実践を発信することで学校全体を高めようとする姿勢に,同僚, 児童や保護者から厚い信頼を得ている。 ○教員のICT活用力向上と「ICTを活用した授業づくり」の先駆的実践と推進の取組等 6 登米市立 登米小学校 教諭 皆川 寛 ・平成15年度には文部科学省初等中等教育局・IT活用授業実践事例作成委員,平成18年度か らは「みやぎIT教育推進協議会・交流プロジェクト」委員。さらに文部科学省主催「平成 26年度メディア教育指導者講座」の講師,三重県や鳥取県でも研修会講師を務めるなど,県 内はもちろんのこと全国的に活躍の幅を広げている。 ・県内では,県教育総合センターの講義「ICTを活用した授業作り」の講師として,また学力向 上成果普及教員(マンパワー)に選任され,各研究会や校内研修会で講師として県内外各地 から招聘され,教員の指導力向上に貢献している。 ・研究主任として全教員がICTを活用できるように校内研修を実践的に積み上げ,勤務校の全教 員が実物投影機や大型スクリーンなどのICTを活用した授業提案ができるまでになった。平成 26年度からは,デジタル教科書(国語・算数・社会)を毎時間活用できるようになり,ICTを 積極的に活用した授業力の確実な向上につながっている。また,ICTの導入により児童の授業 への集中度や理解力も向上しており,全国学力調査等でもその成果が見られている。 「だれでも簡単に授業で活用できるICT」を目標にした校内研修の進め方は広く共感を呼び, 県内外の教職員への普及に尽力している功績は大きい。 2 (2)県立学校教員 No 所属名 職名 氏名 1 工業高等学校 内 容 ○「ネットワーク技術」「プログラミング技術」分野における情報技術教育の充実 教諭 平子 英樹 2 工業高等学校 実習助手 鈴木 隆 ・「ネットワーク技術」「プログラミング技術」の分野において,生徒が3年間で学習すべき内 容を精選し,単に技術のみではなく,プレゼンテーション等に必要な言語活動の充実やコミ ュニケーション能力の育成にも努め,みやぎクラフトマン21事業との連携で企業からの支 援を受け情報技術教育の充実に尽力した。 ・平成18年からの3年間及び平成24年は情報管理の教育研修センター事業の講師を努め,校内 のネットワーク構築と安全な運用,セキュリティ対策等の指導を行い,実践的技術者の育成 と技能・技術の資質向上を目指し工業教育の充実を図った。 ・生徒のプログラミング技術の質と技能の向上に努め, 「U-20プログラミング・コンテスト」 で平成23年から3年連続経済産業大臣賞受賞,「全国高校生プログラミングコンテスト」で 平成21年から3年連続と平成25年の計4回第1位を受賞,さらには平成26年度「若年者もの づくり競技大会ウェイブデザイン職種」において第3位と敢闘賞を受賞するなど数々の成果 を挙げた。また,日頃から自己研鑽に励み,平成24年度,平成26年度に全国情報技術教育研 究会で東北地区代表として発表を行い,情報技術教育の充実・発展に多大な貢献をした。 ○「高校生ものづくりコンテスト全国大会」等の旋盤・フライス盤職種に参加する生 徒の指導を通してのものづくり教育の推進 ・普通旋盤3級及び2級技能検定を担当・指導して,生徒の資格取得に貢献した。 ・地域産業界の支援を受けながら,ものづくり人材の育成のための方策について考え,実践的 な技術,技能の養成や課題解決能力の強化等を進め,ものづくり教育及び資格取得指導に成 果をあげた。 ・継続的な指導により,若年者ものづくりコンテスト旋盤職種の実技指導平成21年第1位,平 成25年第1位,同フライス盤職種の実技指導平成21年敢闘賞,平成22年第3位,平成24年第 1位,平成26年第1位。技能五輪旋盤職種全国大会へ平成21年,平成24年から3年連続出場。 高校生ものづくりコンテスト全国大会平成24年第3位,平成25年第3位等の成果をあげてい る。 ・旋盤技能士の実技指導では平成22年度 2級2名,3級18名,平成23年度 2級3名,3級 12名,平成24年度 2級2名,3級19名,平成25年度 2級5名,3級23名。フライス 盤技能士の実技指導では平成22年度2級1名,3級1名,平成23年度2級1名,3級2名, 平成24年度 2級1名,3級2名,平成25年度2級1名,3級1名の合格者を輩出している。 ・生徒の潜在的な能力を引き出すことで,将来のスペシャリストとしての資質を培い,ものづ くりの技術力向上及び関連資格取得を通して,確かな工業人としての資質の育成が図られた。 3 (3)事務職員等 No 所属名 職名 氏名 内 容 ○「学校事務の共同実施」導入に向けてリーダーとして円滑な運営に尽力 1 蔵王町立 宮小学校 ・平成22・23年度の2か年にわたり,大河原教育事務所の「学校事務指導員」として事務職の 初任層の指導に尽力した。また,適正な事務管理の履行に向けて,日々勤務校の職員に適切 な指導を継続したり,校門近くの横断歩道において毎朝街頭指導に立ち,児童の安全確保に 総括主幹兼事務長 佐藤 直志 積極的に寄与したりするなどその功績は非常に顕著である。 ・蔵王町の事務職員会の中心メンバーとして活躍し,平成24年度から先行実施された蔵王町学 校事務の共同実施において,複数の事務職員が連携し,協同で集中的・組織的に事務処理す ることにより,的確かつ効率的な処理体制を構築し,円滑な学校運営が図られたほか,教員 が児童と向き合う時間を確保し,教員の負担軽減及びきめ細かな学習指導の推進につながる よう,共同実施のグループリーダーとなって活躍した。 ・平成22,23年度の2か年にわたり大河原教育事務所の「学校事務指導員」として,初任層事 務職員の育成に大いに貢献した。その功績は非常に顕著である。 2 生涯学習課 ○社会教育分野の家庭教育支援において,各市町村で地域のボランティアとして家庭 教育支援に携わる「子育てサポーター」等の養成に尽力 ・子育て中の親が交流を図りながら子育てに必要な知識やスキルを学ぶことができる参加型の 主幹 松﨑和佳子 学習プログラムとして,宮城県版親の学びのプログラム「親のみちしるべ」を作成委員会の 委員兼事務局担当として他県に先駆け作成するとともに,積極的に普及啓発活動を行い,県 内市町村等での活用を図った。 ・地域や家庭の教育力が低下し,少子化・核家族化により子育てに不安を抱える家庭が多い中, 家庭教育支援に携わる「子育てサポーター」「子育てサポーターリーダー」の養成研修会等を 企画・開催し,子育てに孤独感や不安感を感じている親に対し,安心して子育てをする意欲 を持たせることにより,地域や家庭の教育力向上,ひいては地域で安心して子どもを産み育 てる環境づくりに大いに貢献した。 ・平成26年度「第24回全国産業教育フェア宮城大会」の開催にあたり,大会のオープニングア トラクションである生徒実行委員会による「仙台雀踊り」の講師として生徒への実技指導に 従事し,高校生の復興に取り組む姿を全国に発信し大会を成功に導いた。 4 2 優良職員 (1)小中学校教員 No 所属名 職名 氏名 1 柴田町立 船迫小学校 内 容 ○国語科及び外国語活動における教職員の力量向上の取組等 教諭 門脇 健 ・「的確に読み取る児童の育成」「話合いを取り入れ考えを深めさせる指導の工夫」などをテー マに校内研究や個人研究に取り組み,自己研鑽により国語の指導力を向上させ,平成23年度 からは管内の教科等指導員として,学校訪問で国語の授業についての指導助言を行っている。 ・さらに平成25年度からは学力向上成果普及教員として5年経過者研修会や講師の実践力向上 のための研修会での模擬授業提供など,管内に留まらず管外でも活躍し,平成26年度は5校 に出向くなど学力向上の成果普及に尽力している。 ・校内研究では「確かな読みの力を付け,自分の思いや考えを表現できる子どもの育成」のテ ーマを掲げ,研究主任として中心的役割を果たすとともに,経験年数の若い教諭や講師への 指導に熱心に取り組み,学力向上のために教師集団としての力量向上を図ろうと努力を惜し まない。 ・平成21年度文部科学省指定「外国語活動における教材の効果的な活用及び評価の在り方等に 関する実践研究事業」や川崎町指定校の研究主任として外国語活動の充実発展につながる研 究を牽引した。他の学校に大きな示唆を与える研究成果を上げた功績は大きい。 ○「志教育支援事業」における川崎町志18年教育の取組等 2 川崎町立 川崎第二小学校 教諭 鈴木 和彦 ・平成25年宮城県教育委員会指定「志教育支援事業」において川崎町推進地区連絡協議会のメ ンバーの一員及び幼小中高担当者会のチーフとして志教育を推進し,実践事例発表会の企画 運営や発表内容においてリーダー的役割を果たした。 ・特に町内の認定こども園や小学校4校,中学校2校,高等学校1校は連携するのが困難であ ったが,本教諭の働き掛けにより連携構築できた功績は大きい。 ・平成26年度に実施された「志フォーラム in KAWASAKI」の企画運営を担当し,川崎町全体を 牽引した。また,川崎町志18年教育「学びの架け橋レインボープラン」全体の概要発表を行 い,県下に川崎町の取組を紹介し大きな反響を呼んだ。 ・県総合教育センター主催の志教育の研修会において実践事例として報告し,その成果を広め ることで「みやぎの志教育」の充実に貢献した。 ○校内研究「仲間を大切にする集団づくり」の取組等 3 多賀城市立 東豊中学校 教諭 遠藤理香子 ・平成20年度から勤務校で研究主任として活躍し「共に考え行動する,仲間を大切にする集団 づくり~学級での話い合いを通して~」を研究主題に掲げ,よりよい人間関係のもと話し合 いながら解決する自治的集団づくりを目指した。学級会活動の充実から生徒会活動につなげ 全校でエコ活動に発展させ「エコdeスマイルinみやぎ」で取組を発表し,優秀賞を受賞する ことができた。 ・平成22年度から24年度は,教科指導における話し合いの場面に焦点をあてた研究に取り組ん だ。かかわり合いに必要な「言語活動」 「集団づくり」 「傾聴」を取り入れたり, 「QーU検査」 を取り入れて実態把握したりするなど先駆性の高い研究を推進した。 ・平成25年度からは「意欲的に学習に取り組む生徒の育成~WESサイクルを活用した授業づくり を通して~」を研究主題に掲げ本教諭が提案したWES(記述:write 評価:evaluate 共有:share) サイクルとは導入で課題把握をさせ展開で評価,共有を図り,終結でさらに記述させること で学習を定着させるという手法である。数年前から生徒指導上の課題も見られた生徒たちだ が,学級づくりから始まった研究成果が現れ始め,落ち着いた生活の中で着実に豊かな心が 育っている。 ○部活動指導を中心に目標達成を実現させることで活力を生み出す実践等 4 大郷町立 大郷中学校 教諭 朝野 典生 ・大郷中学校開校当初から学年主任や国語科担当として努力しその礎を築いた功績は大きい。 また,教職に就いて以来卓球部の顧問として,自らの専門性を生かし,継続した体力や技術 の向上に努めさせ生徒の健全な育成に尽力している。平成5年度からの戦績は全国大会に2度, 東北大会には8度出場と常に県大会の上位進出を果たしている。 ・卓球部へ入部する生徒はどちらかというと運動が苦手で意欲が低いという傾向にある。そこ で「勝つという目標をもたせ,努力する経験を通して社会に通用する人間を育てる」という 指導方針を示し,基本的な生活規律を重視したり練習内容を工夫したりと継続的に粘り強く 取り組むことで実績を積み上げてきた。 ・生徒や保護者からの信頼を得て適切な支援体制を構築するなど,家庭地域の協力体制づくり にも意欲的に取り組んでいる。 ・部員のほとんどが初心者で初めてラケットを握り,個々の能力を発揮させて各種大会で活躍 し,進学先の高校でもほとんどの生徒が卓球部に所属し継続して活動している点も特出すべ き事実である。結果のみに一喜一憂することなく,よりよい部活動の在り方を生徒とともに 考え,中学校生活に活力を与える本教諭の指導実践の功績は大きい。 5 No 所属名 職名 氏名 5 石巻市立 雄勝小学校 内 容 ○体力向上や学力向上の推進と志教育の充実など多方面での意欲的な取組等 教諭 大友 佳也 ・中堅の学級担任という立場で日々の学習指導や校内研究,特別活動等でリーダーシップを発 揮しながら,体力・運動能力向上指導員等を務め,また志教育の推進や実践にも意欲的に取 り組み,日々研修に励みその成果を広く普及させている功績は大きい。 ・平成24年度から2年間,体力・運動能力向上指導員として出前研修会の講師を務め,管内の 学校訪問において各校の体力・運動能力の課題に応じたエクササイズを伝講することを通し, 体力向上の普及に努めた。 ・平成23年度から県教育研修センター専門研究員として「よりよい生き方を主体的に探究する みやぎの児童生徒の育成」のテーマの下,志教育を推進する際に活用できるプログラムを提 案した。その成果を校内研究に生かし,研究主任として志教育の視点を生かした授業づくり に取り組んだ。 ・平成20年度から3年間は学力向上成果普及教員として,算数の授業づくりについて模擬授業 を提案したり話題提供や実践を紹介したりした。また,平成21~24年度は石巻市教科等指導 員として,道徳の授業づくりについて効果的な指導の在り方を提案するなど,多方面で献身 的に取り組んでいる。 ○学力向上を目指した授業改善と理科の指導力向上に対する貢献等 6 登米市立 佐沼小学校 教諭 髙橋 秀憲 ・平成25年度より県教育委員会指定の学力向上研究指定校の委託を受け,本教諭は研究主任と して算数科の学力向上を目指して研究を推進してきた。自ら全国レベルの研究会に参加し自 己研鑽を積んだり,授業検討会をあり方を見直すために「授業を見るポイント」や「研究だ より」で情報を共有できるようにしたりと組織的な研究体制づくりに丁寧に取り組んだ。そ の結果,職員の授業に対する意識が変化し,目指す「授業モデル」に基づいた指導がすべて の学級で展開されるようになり,全国学力・学習状況調査等では全国平均や期待正答率を上 回る結果につながっている。 ・平成25年度からが県の学力向上研究指定校連絡協議会のメンバーとしても管内の研究主任者 研修会の講師を務めるなど各校の研究推進に寄与している。 ・勤務校では理科専科として自らの高い専門性と研修を生かした授業は,児童の興味関心を高 めている。その指導力が認められて小学校中核教員養成講座の指導教員に選任され,管内の 理科教育の指導力向上に貢献している。 ○志教育の推進と学校の活性化を図る取組等 7 南三陸町立 志津川小学校 主幹教諭 河原 正樹 ・東日本大震災の壊滅的な被害から,復興の担い手となる児童一人一人が自分の将来や生き方 についての展望をもち,夢の実現のために努力を惜しまず前向きに人生を切り開いていく力 を育てる「志教育」に熱意をもって取り組む本教諭の姿勢は,児童のみならず他の教員に対 する大きな刺激となっている。 ・平成25年度から県指定「志教育支援事業」を受けた志津川中学校区の研究主任・主幹教諭と して研究の中心的役割を果たした。志教育の3つの視点を踏まえた授業づくりや活動への意 欲を高める学習環境の工夫,さらに志津川中学校区での小中連携事業の推進に寄与した。 ・東日本大震災による生活環境の変化や生活や学習に対する意欲の低下が心配される中,児童 の意識調査からは「かかわる」「もとめる」「はたす」のすべての項目において顕著な伸びが 見られた。全職員が共通理解,共通実践ができるように情報発信したり,中学校区の連携や 保護者への理解啓発などを行ったりした。その地道な努力の成果が見られ,人の役に立とう と考える児童が確実に増えている。 ・平成26年度から南三陸町の学力向上対策委員として学力調査の分析や指導対策の立案に関わ るなど,労を惜しまず自己研鑽に努める姿は他の模範である。 6 (2)県立学校教員 No 所属名 職名 氏名 1 仙台三桜高等学校 内 容 ○生徒指導を基本にした学校活性化への貢献 主幹教諭 佐藤 正敏 ・宮城県第三女子高等学校が男女共学化するに当たり,生徒指導の在り方を整え,力によらな い生徒指導を提唱し自ら先頭に立って実践してきた。生徒の服装のみならず日常のあいさつ に至るまで,近隣の中学校及び高等学校の職員が驚くほどの成果を挙げている。この取組を はじめて5年目(平成25年度)には,特別指導を含む生徒指導の案件は0件となり,非常に 落ち着いた学校生活を実現している。さらに,進学実績も改善され国公立大学進学者は5年 前の8名から33名に増加した。 ・主幹教諭として職員,生徒の状況を的確に把握し問題解決に尽力している。職員,生徒から の信頼は大変厚く,職員からの相談に対しての指示も的確であり,対外的な問題も素早く解 決している。また,地元警察との情報交換を密にしているため生徒の安全を確保する意味で も,職員,生徒から頼りにされている。 ・問題を抱えた生徒一人一人に語りかけ生徒の自尊心,学校を愛する気持ちに訴えかけた。ま た,教員に対して生徒指導の在り方を示し,職員全体が歩調を合わせた指導を行うようにな った。本校のみならず近隣の多くの学校によい影響を与えており,地域からも好意的に受け 取られている。さらに,在校生については自分の学校にプライドを持つ生徒の割合が増え, 学校生活の充実につながっている。 ・ソフトテニス部の顧問として,技術的指導だけではなく,礼儀作法も含めて指導を徹底して いる。これが他の部活動にも良い影響を与えている。指導の成果は東北総体団体2回出場, 東北高校選手権大会団体2回(平成24年度は3位)等に現れている。 ○生徒の学習環境改善と進路目標達成への貢献 2 仙台第二高等学校 主幹教諭 髙橋 英勝 ・平成23年度からは学年主任として震災直後の困難な状況下の入学生を担当し,生徒の学校生 活への意欲を鼓舞し,教員に対しても強いリーダーシップを発揮しながら,3年間を見通し た計画的な学年経営を行い素晴らしい成果をあげた。その結果,東京大学や京都大学の現役 合格者,医学部医学科現役合格者及び難関国立大学合格者の県内公立学校の合格者数に占め る割合は,それぞれ7割から8割程度に達した。 ・3年間を通じて,上位層の伸長を意識しながら指導し,それを牽引力として全体の向上を企 図した。偏りがちな進路希望に対して適切なアドバイスを行いながら,高い目標を持たせ続 けることを意識した。1年次ではキャリアや大学についてのガイダンスに力を入れ,生徒が 具体的に進路イメージを持つことができるように支援した。2年次では,全校に働きかけて 休業講習を綿密に行うことで基礎学力の定着を徹底した。その後3年次の終了まで,各教科 の協力を得て添削指導を行い実践力の養成を行うとともに,入試直前のフォローも成績面・ 精神面ともに丁寧に行った。 ・保護者に対しては機を逃さず説明会を実施することで丁寧に情報提供を行い連携を深めて信 頼を得ながら,生徒と保護者がともに高い目標を達成する強い意識を持ち続けることができ るように働きかけた。 ○生徒の進路目標達成のための体系的な指導体制の確立 3 仙台第二高等学校 教諭 小村田達也 ・進路指導部長として首都圏大学の見学会を行い卒業生の声を聞かせたり,医進会(医学部医 学科への進学希望者を主な対象とし,将来の日本の医療を担う人材を育成することを目標に 実施している組織)のプロジェクトなどを実施し医学部への進学希望者に具体的体験をさせ たりした。 ・高等教育機関に積極的に働きかけを行い,生徒に本物の体験をさせる取組を実現させた。そ れにより生徒の学問に対するイメージを具体化させることで,学習への意欲喚起を図るとと もにキャリア意識に裏打ちされた進路選択となるように指導し成果をあげた。 ・各学年に対しては,明確な進路指導方針を示し,高校入学から進路達成までの学年指導の方 向付けを行った。また,実績のある県外高校からの情報を適切に校内に掲示するとともに, 実際に指導者を招聘して本校職員に向けて指導への熱い思いを語ってもらうことで,職員に 対して強い意識付けを行う取組を継続している。 ・進路指導情報のデータベースの構築とその活用に力を入れ,難関大学受験対応の模試の活用 を推進するとともに緻密な分析を行いながら,徹底した入試総括や学年引き継ぎを実行し, 指導情報を十分に共有することで指導の精密化を図り大きな成果につなげた。 7 (3)事務職員等 No 1 所属名 職名 氏名 岩ヶ崎高等学校 主任技師(庁務) 大内 保弘 内 容 ○職員・生徒等の利用する立場の視点で施設・設備等の改修整備に積極的に取り組み, 修練した技能を発揮し,施設整備費の縮減へ貢献 ・ 修練した技能を発揮し,利用する生徒等の視点で改修整備に積極的かつ計画的に取り組み, 材料費のみで大きな効果をもたらしている。また,不良箇所の早期発見と適切な応急補修や, 災害警戒配備時の際には迅速に被害状況の把握と対応に努めるなど,安全・安心な教育環境 の保全整備に貢献した。 【具体的な実績】 防球ネット制作,バイク置き場フェンス制作,雨樋等補修,校地内案内板・教室等室名板制 作,図書館書架耐震補強,部活動用ベンチ制作,部室棟出入口庇の付設,バイク置き場屋根 補修,建具調整等,プール槽内塗装及び槽周りコンクリート劣化部分の補修,校地内樹木剪 定作業,表示板等塗装作業,校舎屋上防水シート補修等 8
© Copyright 2024 ExpyDoc