司法書士試験 【+α 【+α分野一問一答パート】 民法【貸金等根保証契約】(問題) 掲載。アウトプットもこれだけで十分な対策が可能。 「問題チェック」の問題をまとめた一問一答集を分野ごとに 1□□□ 主債務の範囲に金銭の貸渡しによって負担する債務が含まれる根保証契約において,保 証人が法人である場合には,元本確定事由を定めなくても,その保証契約は有効である。 2□□□ 貸金債務を主たる債務とする根保証契約において,保証人が自然人である場合,元本 確定期日の定めがないときは,保証人は貸金等根保証契約の締結の日から3年経過後に 債権者に対して元本の確定を請求することができる。 3□□□ 貸金債務を主たる債務とする根保証契約において,保証人が自然人である場合,極度 額の定め及び元本確定期日の定めは,書面又は電磁的記録によってしなければならな い。 4□□□ 貸金債務を主たる債務とする根保証契約において,保証人が自然人であるものについ て,元本確定期日を当該根保証契約締結の日から6年を経過する日と定めた場合でも, 元本の確定期日は,3年を経過する日とされる。 5□□□ 自然人が貸金について債権者と根保証契約を締結した場合,元本確定前に主たる債務 者について相続が開始したときは,当該根保証契約は,相続開始の時に存する債務のほ か,債権者と保証人との合意により定めた相続人が相続の開始後に負担する債務を担保 する。 6□□□ 貸金債務を主たる債務とし,保証人を法人とする根保証契約において,極度額の定めを しなかった場合,当該貸金等根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権について 自然人を保証人とする保証契約がされているときは,当該保証契約は無効となる。 民 法 -2- 伊 藤 塾 民法【貸金等根保証契約】(解説) 1 ○ 貸金等根保証契約とは,一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約であ って,その債務の範囲に金銭の貸渡し又は手形の割引を受けることによって負担する債務が含まれ るもので,保証人が自然人の場合を言う(465条の2第1項)。保証人が法人である場合には,「貸 金等根保証契約」に当たらないので,465条の2以下は適用されない。 2 × 自然人を保証人とする貸金等根保証契約において,元本確定期日の定めがない場合(元本確 定期日の定めが効力を生じない場合を含む),元本確定期日は,当該契約締結の日から3年を経過 する日であり,3年が経過すると当然に確定する。(465条の3第2項)。根抵当権のような元本確 定請求の規定はない。 3 × 自然人を保証人とする貸金等根保証契約において,極度額の定めは書面(又は電磁的記録) でしなければならない。元本確定期日の定め・変更は原則として書面(又は電磁的記録)でしなけ ればならないが(465条の3第4項・446条2項,3項),契約締結の日から3年以内の日を元本確 定期日とする旨の定め及び元本確定期日より前の日を変更後の元本確定期日とする変更は,書面 (又は電磁的記録)によらなくてもよい(465条の3第4項括弧書)。 4 ○ 自然人を保証人とする貸金等根保証契約において,元本確定期日を定める場合,貸金等根保 証契約の締結から5年を経過する日より前の日を元本確定期日としなければならない。元本確定期 日の定めが効力を生じない場合は,元本確定期日がない場合と同様に,元本確定期日は当該契約締 結の日から3年を経過する日となる(465条の3第2項)。 5 × 主たる債務者又は保証人が死亡した時,貸金等根保証契約における主たる債務の元本は確定 する(465条の4第3号)。根抵当権のように,当事者の合意により,相続開始後の債務を担保する 規定はない。なお,他にも,①元本確定期日が到来したとき,②債権者が,主たる債務者又は保証 人の財産について,金銭の支払を目的とする債権についての強制執行又は担保権の実行を申立てた とき(465条の4第1号本文),主たる債務者又は保証人が破産手続開始の決定を受けたとき(465 条の4第2号)には,貸金等根保証契約における元本が確定する。 6 ○ 主たる債務に貸金等債務を含む法人の根保証契約は,極度額及び元本確定期日に関する要件 を満たさなければ,その法人の主たる債務者に対する求償権についての自然人の保証契約は,その 効力を生じない(465条の5)。 - 3 - +α分野攻略講座
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