全水卸・伊藤会長「公益市場のあり方重視」

2015年(平成27年)
1月14日(水)12001号
全水卸・伊藤会長「公益市場のあり方重視」
(一社)全国水産卸協会(全水卸)の伊藤裕
康会長(中央魚類会長)は 13 日、東京・赤坂
の三会堂ビルで開かれた年頭会見で「市場だけ
がどうこうというのでは
なく、水産全体が良くな
っていく中で、市場はど
うあるべきかという視点
に立って考える。重視し
たいのは公益市場のあり
方。本来あるべき姿、市
場が目指す方向性を考え
会見する伊藤会長
直す年にする。水産卸だ
けでなく、オール水産の
立場から自分たちのあり方を考えていきたい」
と所感を述べた。
伊藤会長は、昨年行われた東京・築地の市場
まつりが、全漁連の「プライドフィッシュ」、水
産庁の「ファストフィッシュ」との連携効果も
あり、予想以上に賑わったことを指摘。
「市場の
力、市場が有する潜在的な集客力を改めて実感
26年度水産関係補正予算450億円……………2
ノルウェートラウト対日輸出額、6割増……2
イオン、
「大間まぐろ恵方巻」販売……………3
ニチユ、カラーリングを変更…………………3
2013年の漁業就業者、5年前の2割減……………4
東北3県の漁業経営体、4割減少……………4
した」と述べた。
「資源管理」「国際化」がキーワード
また、今後の水産業界をめぐる状況としては
「資源管理」
「国際化」がキーワードになると指
摘。「2020 年に開催される東京オリンピックで
は、選手村で提供できる食材はMSC(海洋管
理協議会)の認証が必要になるとの話もある。
このままでは我々が自信を持って扱っている日
本の水産物が、豊洲新市場の隣の選手村で提供
できなくなる。日本産水産物を世界にPRする
絶好の機会に、そんなことがあってはならない。
早急に対応を検討する必要がある」と強調した。
一方、注目された昨年の年末商戦については
「魚価高、消費増税の影響、年末の総選挙など、
逆風を懸念していたが、終わってみれば結果的
に概ね着実な取扱いができたのではないか」と
総括した。
(11161)
農林中金総合研究所
客員研究員
お
の
小野
せいいちろう
征一郎 氏