インタビューベアーズ専務高橋ゆき氏 ─ 家事代行サービスが活性化する反面、他社サービスとの差別化、顧客の囲い込みなどの取り組みも重要になりますね。高橋ありがたいことに弊社のサ「ワーク・ライフ・バランス」の啓蒙・普及に伴い、産業化するまでに発展したのが「家事代行サービス」だ。家事代行のパイオニアであるベアーズは、業界の発展のためにどのような取り組みを行ってきたのか。家事研究家としてもさまざまなメディアに登場する高橋ゆき専務に、家事代行サービスについて語ってもらった。ていただいているお客さまも増え経営・販促「家事代行」トップの「作法」を知る !! ービスを 15 年にわたって利用しています。お客さまのニーズに応える形で、弊社がさまざまなサービス（商品）の開発に取り組んできたためです。例えば、介護中の家族向けプラン「ファミリーサポート」、食事の作り置き「楽ラクうちごはん」、単身者向けプラン「ベアーズ ONE」などです。前回、「技術営業」で取 ▲ベアーズのコーポレートロゴとキャラクターり上げていただいた高齢者向けサービス「シニアサポート R60」も該 ─ 隆盛する「家事代行サービス」についてわず、富裕層やアクティブシニア（元気な高当します（2014.6 月号 P42 参照）。これまで御社が取り組まれてきた内容につい齢者）、ファミリー、中高年層、若年層、単身者ほかにも親へのプレゼントに利て聞かせていただけますか。と、幅広い年代層のユーザーが利用している用される「ギフトボックス」の開発高橋ゆき専務（以下、敬称略）弊社は、1999 のです。もそうでした。これは、家事を他年に日本で初めて「家事代行サービス」の専その背景には、2007 年に政府、地方公共団人任せにするのは怠け者だと考え門会社として起業しました。日本に家事代行体、経済界、労働界の合意により、「仕事と生がちな 50 代以上の方が、後ろめた産業を確立し、家事代行の裾野を広げること活の調和（ワーク・ライフ・バランス）憲章」がさを感じずに利用してもらうため、そのお子い、お客さまの生活空間に長時間お邪魔してを目標に、お客さま一人一人のライフスタイ策定され、国民の働き方と生活を見直そうとさんからの要望をヒントに生まれました。仕事をするわけですから、安心と信頼感を寄ルに合わせて家事を全面的にサポートしていいう動きに端を発します。家事代行は、ワーこういったベアーズのサービスが、顧客満せてもらうことが絶対条件です。ます。ク・ライフ・バランスをサポートするサービ足度を高め、リピーターの増加につながってある利用者はスタッフとの人間関係はそこ家事代行サービスとひと言でいっても、そスとして注目され、今日に至るまで市場は拡いったのだと思います。そこでよく、その分換気扇の汚れだけは完璧の内容は多岐にわたります。例えば、「ハウス大しているのです。一方で、家事代行サービスの習慣がないに落してほしいという人もいます。またあるクリーニング」や「ベビー＆キッズシッター」ベアーズはその黎明（れいめい）期に創業し日本は、「他人を自宅に入れる」という不安をお客さまは、家の掃除よりもスタッフとの人はもちろん「マンションのメンテナンス」「高ました。現在では、売上高 26 億円（2014 年 9 月お客さまが抱えがちです。そこで弊社がもっ間関係を深めたいと考える人もいます。齢者支援」なども含まれます。決算）、サービス利用件数は年間 23 万件に達とも心血を注いだのが、現場スタッフである千差万別であるお客さまの嗜好を理解し利用者層も広がっています。家事代行は介しています。業界ではトップシェアを誇りま護保険の適用対象になっているため、身体をすが、市場の拡大に比例する形で、弊社のサというのも、家事代行サービスは、とてもは、ヒューマンスキルの高いスタッフを創出動かすのが辛くなった高齢者のサービスだとービスを利用される機会が増えたためだと考デリケートで大変な仕事です。電気や水道のして世に送り出すことが必要不可欠だと考え思っている方も多いですが、実際は男女を問えています。トラブル時にコールを受けて伺う仕事とは違たわけです。 46 技術営業 2015.1 高橋ゆき氏 1969 年生まれ、東京都出身。IT 関連会社、出版社勤務などを経て、家事代行・ハウスクリーニングの専門会社「ベアーズ」を夫婦で設立。生活支援サービスのパイオニアとして業界に貢献、現在に至る。著書に「プロが教える!ラクちんおそうじ術（宝島社刊）」「可、愛くなる家事（サーマーク出版刊）」、「楽ラク掃除の基本（学研パブリッシング刊）」など “ベアーズレディー” の教育です。て、満足度の高いサービスを展開するために 2015.1 技術営業 47