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●図 PCMCの販売・サービス一元化体制(2013.4.1)
<4月以降>
PCMC
新PCMC
LE社
CE社
一元化
PCMCが「消費増税シフト」構築
販売
リフォーム駆け込み需要捉える
<4月以前>
VE社
サービス
修理・施工
生活業態店
ワンフェイス・ワンストップ
でまるごと提案
CS社
(修理・部品供給)
迅速・的確な修理対応で顧
客満足を追求
経
営
・
販
促
連携
帯の中にはリビングルームや寝室、子ども部
屋、キッチン、バス、トイレなど6つの「空間」
がある。ざっと3億というわけである。
で、パナソニックの津賀一宏社長が語った次
これに1億人のライフスタイルが掛け合わさ
の言葉は、出席した記者たちを驚かせた。
る。シニア世帯や子育て家族。子育て家族
「普通の会社になる」
そして右の写真にあるように、津賀社長は
量販店ほか
VE社
SE社
(プラン・設計・積算・施工・保守)
商品供給
昨年の6月28日に開かれた社長就任会見
「テレビはもはや白物である」
地域店
連携
パナソニック テクニカルサービス
パナソニック パーツサプライ
「4つの空間」と
「3億×1億の空間」
LE社
CE社
▲昨年6月の社長就任会見で津賀一宏社長は、
「4つの空間」
を示した
1枚の資料を片手に「商品軸で物事を見るの
具体的には、約90あったビジネスユニット
ではなく、顧客軸で見ると当社の活動領域と
を49の事業部に再編し、各事業部長が開発・
なる空間は4つになる」と語った。
製造・販売の責任を持つ。
でも、専業主婦の家庭と夫婦共働き世帯で
は大きな違いがある。そしてDINKSや女性、
tPCMCの 新 体 制 に つ い
て語る野崎薫社長
男性の一人暮らし、ペットのいる家庭など、1
億人のライフスタイルは千差万別なのだ。
そして、PCMCがこれらの施策をスムーズ
このように「3億の空間に暮らす1億人の老
に遂行するために今回、新しく設立したのが
これにともない、販売会社であるパナソニ
若男女」の複雑な組み合わせが、
「3億×1億」
PCMC SE(ソリューション&エンジニアリン
「非住宅空間」
「パーソナル」
「モビリティ」で、
ック コンシューマーマーケティング(PCMC)
なのだ。もちろん、これは地域店にとって、
グ)社である。狙いは、販売とサービスの一
これが「お客様」の周りを取り囲むようにして
も4月1日、販売とサービスの一元化を目指す
大きなチャンスであることを物語っている。
体化だ。
記されていた。
新体制に移行した(図参照)。
資料にあった4つの空間とは、
「住宅空間」
複雑に絡み合う個々のライフスタイルや空
これまで、太陽光発電システムの販売現場
パナソニックの苦境で象徴的に語られるテ
新体制のポイントは後述するが、PCMCが
間の使い方ごとに、きめ細かく最適な商品や
からも、販売部門とサービス部門の連携が取
レビも、商品軸で考えるのではなく、白物家
5月に開催した事業方針説明会では、コンシ
暮らし提案ができるのは、お客にもっとも近
れていないという声が少なからず聞かれた。
電のように4つの空間に当てはまるかを考え
ューマー事業における「空間」が、より具体的
い距離にいる地域店だからだ。
れば、事業の存続やマーケットの可能性が膨
に示されていた。それが「3億×1億」という
らむ。
数字である。
こうした文脈から、冒頭の「テレビはもは
や白物である」という言葉が発せられた。キ
ーワードは、
「空間」なのだ。
今年4月1日、同社は開発・製造・販売が一
体となる事業部制を復活させた。2代前の社
長だった中村邦夫氏が「破壊と創造」で破壊
した事業部制を、津賀社長は蘇らせた。
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技術営業 2013.7
PCMCのSE社新設に注目
3億は、
日本の住宅のすべての「空間」の数、
1億は日本の老若男女(おおよそ15歳以上の
人口に相当)
を表す。
周知のように、日本の世帯数は約5,000万世
帯である。しかし、空間でとらえた場合、1世
とりわけパナソニックやPCMC LE社は、
そうした中で設立したSE社に課せられた
使命は、ソリューション事業の先兵としての
専門店ルートにおけるリフォーム事業に大き
「くらしまるごと空間提案集団」になることだ。
な期待を寄せている。
「3億×1億」とともに、
ワンフェイス・ワンストップで、専門店の「暮ら
次の3つを掲げる。
しまるごと提案」をバックアップする。
1. 私たちのお役立ちは「無限大」
2. ボリューム追求型から、バリュー提案型
に
3. 不特定多数ではなく、お客様一人ひとり
に
今年度の下半期は、消費増税をにらんだ
リフォーム事業の駆け込み需要が見込まれ
ている。この大きな需要を取りこぼさないた
めにも、専門店ルートにおけるSE社の支援
活動に注目が集まる。
2013.7 技術営業
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