金子・島田事務所便り - 金子・島田社労士事務所

平成 27 年 1 月号
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社会保険労務士
金子・島田事務所便り
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------◆マクロ経 済 スライド実 施 で年 金 も目 減 り
「実 質 賃 金 」も「年 金 」もともに目 減 り!
一 方 、公 的 年 金 の支 給 額 の伸 びを物 価
◆実 質 賃 金 は 4 カ月 連 続 で減 少
10 月 の「毎 月 勤 労 統 計 調 査 (速 報 )」によ
ると、パートを含 む労 働 者 1 人 が受 け取 った
上 昇 よりも低 く抑 える「マクロ経 済 スライド」
が、来 年 度 に初 めて実 施 されることが確 実
な情 勢 となりました。
現 金 給 与 総 額 (基 本 給 や残 業 代 、賞 与 など
2014 年 の通 年 での物 価 上 昇 が決 定 的 と
の 合 計 ) は 、 前 年 同 月 よ り 0.5 % 多 い 平 均
なったためで、これにより年 金 の支 給 水 準 も
26 万 7,935 円 で、8 カ月 連 続 で改 善 しまし
来 年 度 、物 価 に比 べて実 質 的 に目 減 りする
たが 、 賃 金 か ら 物 価 の 伸 び を 差 し 引 い た 実
ことになります。
質 賃 金 指 数 は 2.8%減 り、昨 年 7 月 以 来 、1
年 4 カ月 続 けて減 少 しました。
マクロ経 済 スライドは、少 子 高 齢 化 で厳 し
くなる年 金 財 政 を維 持 するため 2004 年 に導
今 年 4 月 の消 費 税 率 8%への引 上 げや
入 されました。来 年 度 の抑 制 額 は 1.1%ほど
円 安 に よ る 輸 入 物 価 の 上 昇 も あ り 、賃 金 の
が見 込 まれており、国 民 年 金 を満 額 (月 6 万
伸 びが物 価 上 昇 のペースに追 いついていな
4,400 円 )もらっている人 は、物 価 上 昇 に対
いようです。実 質 賃 金 指 数 は 7 月 には夏 の
応 した本 来 の増 額 分 から月 700 円 ほど目 減
賞 与 が増 えて減 少 幅 が 1%台 に縮 みました
りすることになります。
が、8 月 以 降 は 3%前 後 のマイナスで推 移 し
ています。
◆今 回 が初 めての発 動
マクロ経 済 スライドは、本 来 、条 件 が 揃 え
◆景 気 後 退 がパート労 働 者 の賃 金 にも影 響
ば自 動 的 に発 動 されることが法 律 で決 まっ
現 金 給 与 総 額 の増 加 幅 も 8 月 以 降 は減
てい ます が 、 物 価 下 落 時 に は 発 動 さ れ な い
り続 けています。10 月 の内 訳 では、正 社 員
ルールがありました。
など一 般 労 働 者 は 0.6%増 えましたが、パー
制 度 導 入 後 は長 くデフレが続 いたことなど
トは 0.3%減 。パートの労 働 時 間 が減 ったこ
から、まだ一 度 も発 動 されておらず、今 回 は
とが要 因 とみられています。
経 済 状 況 が変 わったため初 めての発 動 とな
厚 生 労 働 省 は、消 費 増 税 後 の需 要 減 で
企 業 が生 産 を控 えているうえ、人 手 不 足 を
背 景 に人 材 を確 保 しやすい短 時 間 勤 務 での
採 用 を増 やしているためとみています。
ります。ただ物 価 の伸 びが大 きいため、名 目
の年 金 額 自 体 は増 える見 込 みです。
正 式 な年 金 額 は、来 年 1月 末 にわかる
2014 年 の年 間 物 価 上 昇 率 を反 映 させ、厚
生 労 働 省 が公 表 します。