第 1 章 ヒトゲノムを形作った諸力 第 2 章 人類の進化の歴史と集団サイズ

目次
第 1 章 ヒトゲノムを形作った諸力
1.1 自然淘汰とヒトゲノム
1.2 自然淘汰のコスト
1.3 ヘテロ接合を有利とする淘汰
1.4 偶然の影響の重要性
1.5 集団サイズの重要性
付録 1.1:自然淘汰の下での対立遺伝子頻度の変化
付録 1.2:ドミナンス度
付録 1.3:フィッシャーの「自然淘汰の基本定理」
付録 1.4:集団サイズが有限である場合の偶然の影響(遺伝的浮動)
付録 1.5:遺伝子頻度変化の拡散過程によるモデル化
付録 1.6:木村の置換荷重 とホールデンのコスト
参考図書
文献
第2章
人類の進化の歴史と集団サイズ
2.1 人類の集団サイズ(人口)
2.2 人類の長期有効集団サイズの推計
2.3 人類の長期有効集団サイズの解釈
2.4 人類の誕生と世界への移住のモデル(多地域進化説)
2.5 人類の誕生と世界への移住のモデル(アフリカ単一起源説)
2.6 ゲノム医学に対する意味
2.7 CDCV 仮説
2.8 対立する仮説
付録 2.1:集団サイズ増加のモデルの基礎
付録 2.2:遺伝的浮動の大きさ
付録 2.3:平均塩基多様度 から有効集団サイズ
を推定する
付録 2.4:(ペアワイズ)平均塩基多様度πの推定
付録 2.5:ヒトゲノムの突然変異率の推定
付録 2.6:根井の遺伝距離
付録 2.7:対立遺伝子の期待年齢の推定
付録 2.8:CDCV 仮説の定量的定義と有効な疾患対立遺伝子数
参考図書
文献
図表
ボックス1:二つの有効集団サイズの定義
ボックス2:有効集団サイズの平均
ボックス3:他の集団での遺伝性疾患遺産
第3章
人類の突然変異荷重
3.1 致死相当量と遺伝的死
3.2 個々人のゲノム中に存在する有害バリアントの数
3.3 突然変異の運命:ホールデン・マラーの原理
3.4 有害突然変異の不可逆的蓄積:マラーのラチェット
3.5 ヒトゲノム有害突然変異率
3.6 若干の整理
付録 3.1:致死相当量とその計算
付録 3.2:ホールデン・マラーの原理補足
付録 3.3:突然変異の疾患形質への効果と適応度への効果
参考図書
文献
第4章
ヒトゲノムのバリアントサイト数の予測
4.1 ゲノムの遺伝的多様性を測る二つの統計量:平均塩基多様度 と Watterson の
4.2 人類集団全体でのバリアント数:Kruglyak の
4.3 ヒトゲノムのバリアントを取得する確率
4.4 バリアント検出実験の追試デザイン
4.5 人類集団中でのバリアントの分布:サイト頻度スペクトラム
4.6 Tajima の D 検定
4.7 後半に向けて
付録 4.1:コアレセント理論と集団中の遺伝子配列の期待合着時間
付録 4.2:Watterson の の導出
付録 4.3:バリアントの取得確率と追試成功確率の計算
付録 4.4:サイト頻度スペクトラム
付録 4.5:中立仮定の下での の期待値
付録 4.6:Tajima の D 検定の実際
練習問題 4.1
参考図書
図表
ボックス4:日本人の二重構造仮説
第5章
SNP・HapMap から NGS 解析
5.1 ヒトゲノム解読プロジェクト(HGP)
5.2 SNP マッピングプロジェクト
5.3 必要な SNPs 数の見積もり
5.4 HapMap プロジェクト
5.4.1 フェーズ 1(HapMap1)
5.4.2 フェーズ 2(HapMap2)
5.4.3 フェーズ 3(HapMap3)
5.5 1000 人ゲノムプロジェクト(1kgp)
5.5.1 1kgp フェーズ 1
5.6 若干のまとめ
付録 5.1:連鎖不平衡統計量
付録 5.2:ハプロタイプの相決定(フェージング)
付録 5.3:集団分化の尺度(ライトの
)
参考図書
文献
ボックス5:次世代シークエンサーによるゲノム突然変異率の推定
第6章
ヒト疾患の遺伝性
6.1 異質性(heterogeneity)
6.2 再発リスク比
6.3 罹患同胞対解析法(ASP)への の応用
6.4 疾患の遺伝性を測るもう一つの統計量:遺伝率
6.5 ゲノムワイドアソシエーション解析の理論的根拠
付録 6.1:量的形質の遺伝学
付録 6.2:再発リスク比 の基礎
付録 6.3:罹患同胞対解析法とゲノムワイドアソシエーション解析の比較
参考図書
文献
ボックス6:有害な劣性突然変異の除去と優生学
第7章
複雑なヒト疾患の遺伝子探索
7.1 同祖性(IBD; identity by descent)と同型性(IBS; identity by state)
7.2 マーカー品質管理(マーカーQC)
7.3 サンプル品質管理(サンプル QC)
7.3.1 個体ヘテロ接合度
7.3.2 性別チェック
7.3.3 未確認血縁性の除去
7.3.4 集団階層化の除去
7.3.4.1 主成分分析に基づく手法
7.3.4.2 レアバリアントの地理的祖先性バイアス
7.4 疾患アソシエーションの統計的仮説検定
7.5 追試デザイン
7.6 集団ベースの連鎖分析
7.7 メタアナリシス
7.8 遺伝子型インピュテーション
7.9 若干の整理
付録 7.1:TW 統計量と BBP 予想
参考図書
文献
第8章
ゲノムコホートと個別化医療
8.1 「失われた遺伝率」の問題
8.2 ゲノムコホート研究
8.2.1 疫学研究のデザイン
8.2.2 リスク因子の効果サイズ
8.2.3 メンデル性無作為化と操作変数
8.2.4 バイオバンクとゲノムコホート
8.3 ゲノムコホート研究の困難
8.4 ゲノムコホート研究における家系情報の利用
8.5 疾患発症リスクの予測問題
8.6 まとめ
付録 8.1:コモンな SNPs で説明される身長の遺伝率
付録 8.2:家系情報の利用の潜在的価値
文献
ボックス7:精神疾患の遺伝率
ボックス8:アイスランドにおけるゲノムコホート研究
第9章
最新の遺伝統計手法
9.1 多数の遺伝子座位からの病因遺伝子の探索
9.2 連鎖不平衡による検定の保守化
9.3 統計モデル、推定、仮説検定
9.4 レアバリアントアソシエーション
9.5 回帰モデル
9.6 重回帰係数の解釈と有意性検定、多重共線性
9.7 モデル選択
9.8 まとめ
付録 9.1:尤度比検定、スコア検定、Wald 検定
付録 9.2:レアバリアントアソシエーションのスコア検定統計量
付録 9.3:偏相関係数と重回帰係数
参考図書
第 10 章
疾患リスクの基礎と AUC の理論と実際
10.1 疾患リスク
10.2 関連解析
10.3 判別精度
10.4 感度、特異度、AUC
10.5 AUC の理論的性質
10.6 ベイズルール
10.7 AUCBoost
10.8 まとめ
練習問題
参考図書
文献
第 11 章
補講
11.1 ヒトゲノムに潜む不可知
11.2 自然淘汰の影響
11.3 その他の問題
参考図書
ボックス9:残された遺伝資源の利用:水産育種
ボックス10:中立説的世界観
担当章
田宮:第 1 章―第 8 章、第 11 章
植木:第 9 章
小森:第 10 章