安全・安心な商品・サービスの提供

安全・安心な商品・サービスの提供
お客様の毎日の生活に密着した事業を展開しているイトーヨーカドーでは、商品・サービス
の安全・安心を何よりも重視しています。さらに安全・安心に加えて、お客様のさまざまな
ご要望にお応えする価値ある商品をお届けする努力を続けています。
安全・安心を守る仕組み(食品)
食品の管理体制
お客様の食生活を支えるスーパーマーケットに
は、お手頃な価格や豊富な品揃えだけではなく、
食品の「安全・安心」を確保する徹底した品質管
理が求められます。イトーヨーカドーは、売場に
並ぶ全ての食品について、仕入れから売場への品
出し、販売中の全段階で、原材料・鮮度などの
チェックを徹底しています。例えば、売場では、
定期的に鮮度チェッカーが商品の鮮度を確認して
います。
また、新任役職者研修をはじめとして、年2回開
催される全店の鮮度チェッカーが参加する会議、
さらに生鮮部門の売場担当マネジャー会議の場な
どで、品質管理・鮮度管理について説明を実施し、
従業員の知識向上を図っています。
尚、2001年秋から店舗内で製造している惣菜や
弁当、寿司などの保存料・合成着色料の使用を一
切やめています。
鮮度チェックパトロールの実施
2007年2月からは、鮮度チェッカーに加えて
「鮮度チェックパトロール隊」による売場点検も
開始しました。これは、他部門の従業員も参加し
て「お客様の視点」で売場を点検し、「自分がお
客様なら買わない」商品がないかどうかを厳しく
チェックするというものです。チェックの結果は、
店長や鮮度チェッカーと共有し、販売する商品の
鮮度・品質維持に活用しています。
鮮度チェックパトロール隊
■ 食品の管理体制
安全・安心を守る仕組み(衣料品・住居関連商品)
製品安全対策優良企業表彰「経済産業大臣賞」の受賞
イトーヨーカドーは、2011年度に続き、経済産
業省主催「平成25年度第7回製品安全対策優良企
業表彰」大企業小売販売事業者部門で、経済産業
大臣賞を受賞しました。これは、経済産業省が企
業の製品安全への意識を高める一貫として、身の
回りの製品による事故を防ぐために積極的に取り
組んでいる事業者を表彰する制度です。
イトーヨーカドーは、「製品安全を基軸とした
自社独自の品質基準の策定およびグループ各社・
取引先との共有」「第三者認証機関を活用した工
場監査の強化」「取引先が行うリコールへの迅速
な協力体制を整備」の3つの点で評価をいただきま
した。
2013年度は、衣料品についてはお客様からのお
申し出件数が、2012年度より増加しましたが、商
品計画・製造段階からの品質改善・品質管理に取
り組んだ結果、お申し出は減少傾向にあります。
住居関連商品では、海外工場の工程管理や仕様設
計の見直しを進めたことで、品質改善が進んでお
り、お申し出件数も減少しています。今後も、海
外直輸入商品やプライベートブランド商品を中心
に、開発段階からの品質管理徹底を図るとともに、
セブン&アイグループ内での情報共有を進め、安
全・安心な商品の提供に努めます。
製品安全対策優良企業ロゴマーク
■ 受賞のポイント
 製品安全を基軸とした自社独自の品質基準の策定およびグループ各社・取引先との共有
製品の安全性がすべてに優先されることを方針として掲げ、グループ各社で品質基準を
適用するとともに、取引先、メーカーに対しても品質基準を配付し、製品安全の概念や
具体的取り組み手法を共有
 第三者認証機関を活用した工場監査の強化
プライベートブランド製品の製造委託先工場等の監査の精度を高めるため、持株会社と
連携し、外部の第三者認証機関と委託契約を行い、特にCSRの視点を加えた監査を実施
 取引先が行うリコールへの迅速な協力体制を整備
取引先が行うリコールに際し、各店舗の店長への連絡および店頭告知用のPOP等を迅速に
配信する仕組みを構築するなど、リコール製品を混乱なく迅速に回収できる
■ 衣料品・住居関連商品の管理体制
■ お客様からのお申し出件数の推移(2006年度を100とする)
品質基準の改訂
イトーヨーカドーでは、重大事故につながる可
能性のある商品群に関しては、公的な基準(JISや
SG・STマーク基準など)をもとに独自の品質基準
を設定しています。衣料品については、素材・縫
製・着用・洗濯までを考慮して基準を策定。住居
関連商品では、法令で定められている安全性に加
えて、素材・外観・機能・表示についても基準を
定め、仕入先への周知徹底を図っています。2012
年度に、前回の品質基準全面改訂から5年を迎える
ことをうけて、基準の全面改訂作業を行いました。
今回の改訂では、「製品安全」を基本方針として
明記し、編集も、従来の「衣料品」「住居関連商
品」から、家庭用品品質表示法の分類に基づいた
ものに変更。さらに、総則編と附属書に分け電子
媒体でお取引先に配布することで、より使いやす
いものにしました。
工場監査の実施
イトーヨーカドーでは、プライベートブランド
商品の品質管理の一環として、検査機関と連携し
て国内外の生産工場の監査を実施しています。問
題が見つかった工場にはフォローを徹底して着実
な改善を図っています。
監査を実施するにあたっては、工場の自己評価
からサプライヤー、イトーヨーカドーのQC室へと
相互確認ができ、問題点の把握や改善に向けた進
捗状況がわかるように記録する「工場監査シー
ト」を運用しています。2013年度は、海外直輸入
商品やセブンプレミアムをはじめとしたプライ
ベートブランド商品の製造委託先を中心に、国内
21工場、海外105工場で監査を行いました。
従業員教育の充実
イトーヨーカドーでは、新任役職者研修におい
て、新任マーチャンダイザーやディストリビュー
ター向けには、関連法令や商品知識の基礎、商品
検査の方法などを、新任店長や売場担当マネ
ジャー向けには、お客様からいただく商品苦情へ
の対応方法や事故対応マニュアルなどを学ぶ時間
を設けています。
また、セブン&アイHLDGS.の消費者・公正取引
部会では、グループ従業員の商品知識・専門知識
の向上をめざして、グループ合同研修会を開催し
ています。2013年度は、衣料品担当者向けの研修
を5回開催し、グループで236人(イトーヨーカ
ドーから67人)が参加しました。2014年度からは、
新たに衣料品の上級者向けのプログラムを追加し、
住居関連商品についても研修を開始しました。
そのほか、2013年10月に「商品知識ハンドブッ
ク」を作成し、衣料品・住居関連商品の各売場に1
冊ずつ備え付け、従業員がいつでも参照できるよ
うにしました。このハンドブックは、繊維の特徴
などを紹介する「商品知識編」とお客様からよく
聞かれることをまとめた「事例編」の2部構成で、
従業員の「接客に使える知識」・「お客様からよ
く聞かれることに対応するための知識」を高める
ことを目的としています。ハンドブック配布時に
は、売場担当マネジャーを集めた会議で活用方法
などを説明。以後も定期的にマネジャー会議で、
ハンドブックを活用して品質知識に関する教育を
行っています。
多様なニーズに応える商品の開発
トレーサビリティを重視した「顔が見える商品。」シリーズ
イトーヨーカドーでは、「もっと安全に」
「もっとおいしく」を目指して、商品の生産地や
生産方法、流通経路を正確に把握してお客様にお
知らせする(トレーサビリティ)プライベートブ
ランド商品「顔が見える食品。」を販売していま
す。
商品のラベルに付いているID番号をイトーヨー
カドーのWebサイトに開設している「顔が見える
食品。」のページで入力するかスマートフォンや
携帯電話で二次元バーコードを読み取る(顔が見
えるお肉。を除く)などの方法で、商品の生産者
情報を確認いただけます。どんな生産者がどのよ
うに育てたのか、生産者の想いをお客様に公開す
ることで、お客様に生産者の顔が見える安心と信
頼を提供しています。
商品は、仕入れ担当者が生産地を何度も訪れ、
適切な栽培・飼育管理がされているかなどを確認
するとともに、第三者機関による監査を実施し、
イトーヨーカドーの定めた厳しい安全基準を適合
したもののみを販売しています。
2002年度の「顔が見える野菜。」販売開始から、
同シリーズは「顔が見える果物。」「顔が見える
お肉。」「顔が見えるたまご。」「顔が見えるお
魚。」とラインナップを拡大し、生鮮食品全体を
カバーする222アイテムを販売しています(2014
年2月末現在)。
また、「顔が見える野菜。果物。」では、品質
管理レベルの底上げのためにJGAPの認証取得に取
り組んでいます。JGAPは、安全性向上や環境保全
を図るために、日々の農場管理の中で実践すべき
基準を定めたもので、農林水産省が導入を推奨す
る農業生産工程管理手法の1つです。2014年2月現
在、15産地で認証を取得しています。今後も、生
産者とともに安全でおいしい食品をお届けする取
り組みを進めてまいります。
■ 「顔が見える野菜。」の取り組み事例
■ 生産者情報の公開
携帯電話・スマートフォン
で公開
※「顔が見える食品。」サイト
生産者の似顔絵とID番号・
二次元バーコードを添付
ホームページで公開
http://look.itoyokado.co.jp/kao/top.php
■ 「顔が見える食品。」の取り扱い状況
自社ブランド米「あたたか」
イトーヨーカドーでは、高い品質と安全性を確
保したお米を販売するため、原料選定から製品販
売までの厳しい品質基準を策定し、これをクリア
したものを自社ブランド米「あたたか」シリーズ
として販売しています(2014年2月末現在169店
舗)。
「あたたか」シリーズは、国が行っている検査の
ほか、イトーヨーカドー独自の基準に基づく産地
検査・製品検査を実施。産地・工場・店舗の各段
階で細かなロット単位での検査を行っています。
さらに、2011年10月からは放射性物質に関する自
主検査も実施しています。検査は国が定めた調査
に加え、第三者機関(日本穀物検定協会)による
「指定産地倉庫での玄米サンプル検査」「指定精
米工場での製品のサンプル検査」を行っています。
商品のパッケージにはQRコードを添付し、携帯
電話やパソコンから商品の品質や産地の情報をご
確認いただけるようにして、お客様の安全・安心
への期待に応えるとともに、「あたたか」シリー
ズの良さをお伝えしています。
■ 「あたたか」シリーズの品質管理の仕組み
※「あたたか」シリーズサイト http://www.itoyokado.co.jp/md/foods/rice/index.html
新鮮な地場農産物の販売
イトーヨーカドーは、店舗近隣で農業を営まれ
る方々(法人・グループ含む)と契約を交わし、
地元産の新鮮な野菜や果物、生花を仕入れ・販売
しています。
地場農産物の仕入れにあたっては、全国を10の
エリアに区分けし、各エリア内に2~3名の仕入れ
担当者を配置。仕入れ担当者は、地場産地の開拓
や契約農家の方々とのコミュニケーションを通じ
て、商品開発の強化と地場農産物の継続的かつ安
定的な仕入れに取り組み、計画的で質の高い商品
づくりを支援しています。
また、お客様に商品の良さをお伝えするために、
各県と連携した県産品フェアを各店で開催してい
ます。
健康に配慮した商品
イトーヨーカドーは、株式会社ユーグレナと
「ミドリムシカラダに委員会」プロジェクトを発
足し、ユーグレナ社が生産・販売する藻の一種
“石垣産ユーグレナ(和名:ミドリムシ)”を配
合した商品を食品メーカー8社と共同開発。日本初
となるユーグレナ入り食品コーナーを2014年4月
より、イトーヨーカドー165店舗で展開していま
す。ユーグレナは植物と動物の両方の性質と、59
種類の栄養素を含み、現代人に不足しがちな栄養
を、より手軽に補うことができます。
食物アレルギーに配慮した商品
文部科学省の調査※によると、何らかの食物アレ
ルギーをもつ公立の小中高校の児童生徒は全国で
約45万4千人にのぼり、増加傾向にあると言われ
ています。イトーヨーカドーは、そうした食物ア
レルギーに悩むお子様やご家族をはじめ、多くの
方に安心してケーキを食べていただけるよう、特
定原材料を使用しない商品を販売しています。ク
リスマスなどのイベント用やお誕生日用に乳製
品・小麦粉・卵を使用しない「米粉と豆乳クリー
ムのケーキ」を予約販売しているほか、お子様が
日常的に食べられるカップケーキ3アイテムを取り
扱っています(2014年5月末現在70店舗・一部店
舗では取り扱いのない商品があります)。
これらの商品では、全ての原材料・製品をロッ
トごとに管理し、外部機関による検査も実施して
います。また、表示に関しては、お取引先とイ
トーヨーカドーのQC(品質管理)室が最終確認を
行っています。
そのほか、89店舗で、食物アレルギーに配慮し
た商品を扱うコーナーを設け、調味料や食品メー
カーの食物アレルギー配慮商品シリーズなどを取
り扱っています。
※「学校生活における健康管理に関する調査」中間報
告(平成25年12月)より
米粉と豆乳クリームのケーキ
※ケーキの予約
http://www.itoyokado.co.jp/special/yoyaku2014/cake.html
※米粉と豆乳クリームのケーキサイト
http://www.itoyokado.co.jp/md/foods/comeco.html