Chapter 9 業界研究・企業研究の進め方 業界以外の軸から企業研究を行う 何に関心があるのかを再確認する 就職するということは、人生の重要な分岐点です。業界研究を始める前に必要なのが「あなたは何に関心があるのか」 と いうことです。自己分析から導き出し、関心をもっているモノ・コトに関連する業界から研究をスタートするといいでしょう。 また、公務員・教員を目指すのか、民間企業を目指すのか、民間企業を目指す場合は、製造業、金融・保険業、サービス業 など業種の選択や事務職、営業職、技術職といった職種の選択が必要になります。 企業選択の際の注意点 企業研究を行う際の情報源 9 新聞の経済欄や経済関連の雑誌、 株式投資家向けに発行されている 「会社 四季報」や「会社情報」などが参考になります。新聞については、自分で 購読することがベストですが、新聞は中央図書館に、その他の資料は就職 支援センターに備えています。 また、 親、 兄弟姉妹、 親類、 知人など、 身近な人 に取材をしましょう。社会における業界の役割や業界におけるその企業の ポジションや取引先の業界についてなど、実際にそこに身を置いている人 から、生の情報を入手することが可能です。企業の人事担当者に聞けない ことなど何でも相談しましょう。マスメディアからは得られない、生きた情報 を志望動機に盛り込むことで、 ほかの学生との差別化もできます。 志望する企業を選択するに際しては、大企業だから、給料がいいからといった表面的な点からでなく、業績、将来性、労働 条件、企業理念、社風といったようないろいろな項目を参考にする必要があります。日本の企業の中で99%を占めるのが、 中小企業です。中には独自のノウハウや世界的な技術力を誇るキラリと光る企業も数多くあります。大企業=良い企業= あなたにとって良い企業ではありません。OB・OG訪問や会社訪問で企業とじかに接して、会社の雰囲気や仕事内容について の情報を積極的に収集するなどして、自分にとって本当の意味でいい企業を探しましょう。 産業界における業界のポジションを認知する 「環境関連志望」 「食品関連志望」などと一口に言っても、そこにはたくさんの業界が含まれることになります。産業界全体の モノやお金の流れをつかみ、その中で関心のある業界がどのポジションにあるのかをしっかり把握することが大切です。 業界における企業のポジションを認知する 一つの業界の中にも、たくさんの企業があります。それぞれの企業の得意分野、 シェア、規模、つながり、歴史などを比較 しながら、業界における企業のポジションを分析しましょう。その結果から、 より自分に合った企業がどこなのかが 見えてくるはずです。 目指す業界の“これまで” と “これから”を確認する 産業界は常に動いています。今現在の姿だけを見ていては先が見えてきません。市場規模、業界内トップ企業の変遷、 他業界からの参入など、その業界が過去5∼10年間どのように動いてきたのかを調べましょう。そのうえで、 これから先 どのような展望がもてるかを考えてみましょう。 JOB HUNTING 13 GUIDE JOB HUNTING 14 GUIDE Chapter 9 業界研究・企業研究の進め方 業界研究・企業研究の進め方 Chapter 「業界」 も、企業を絞る一つの軸に過ぎません。 ほかにも、職種、社風、求める人材像など、企業を絞る軸はたくさんあります。 もしもあなたが「人柄で勝負する営業」 という仕事に関心があるなら、業界を問わずその軸で企業を探していくことです。 世の中には無数の企業があります。ただやみくもにあたる、 というのではなく自分なりの軸をもつようにしましょう。
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