平成26年度 事業計画

平成26年度
事業計画
里親委託の推進については、児童養護施設が「家庭的養護推進計画」を策定し、
都道府県において、26年度末までに調整を行ったうえ、27年度を始期とした
5年ごとの「都道府県推進計画」を策定することとしている。
平成26年度は、都道府県と各施設との調整期間であり、各里親会においては、
27年度から始まる各都道府県の推進計画の策定に関して、大きな関心を寄せて
行かなければならない。
これまで、里親支援機関の充実や里親支援専門相談員の配置など、里親委託率
の向上に向け様々な対策が講じられてきたところであるが、全国里親会としても、
里親支援体制の強化等による里親のなり手の確保と里親の資質の向上を図るため、
更に、地域里親会活動の活性化を進めることとする。
全国里親会は、昨年に引き続き国庫補助による里親支援調査研究事業を実施す
るとともに、ブロック研修会の開催、
『里親だより』の発行・配布等の事業を行い、
制度の周知と里親の資質向上を図ることとする。
特に、昨年、アジアで初めてのIFCO世界大会を大阪で開催し、海外や国内
の多くの関係者が参加し、シンポジウムやワークショップにおいて、家庭養護に
関する諸外国の制度等について学び、協議するなど、里親だけでなく行政、研究
者、施設職員等にとっても多大な成果を上げることができた。この成果を今後の
制度の促進に資することとする。
また、全国里親会の運営は、会員からの会費収入を主な財源としており、各里
親会の会員等規模に応じて会費を負担していただいているが、経費の節減に努め、
運営の充実を図ることとする。
[実施事業]
1.里親制度に関する調査研究事業
2.里親の育成事業
3.里親制度の普及啓発事業
4.里親に対する研修及び研究協議事業
5.里親相互の連絡協調事業
6.関係機関団体との連絡調整事業
1
里親支援促進調査研究事業(特別会計:国庫補助事業)
里親委託の促進及び里親を支援するための方策等について、
「 全国里親委託等
推進委員会」において、引き続き調査研究する。
1)調査研究テーマ
①里親研修のロールプレイング集の作成
1
里親委託や委託後の具体的事例に基づき、実際の場面を設定し、個々の
問題に対する解決方法について研究する。
②里親サロン運営マニュアルの作成
里親会等が行う里親サロンの運営方法について、25年度調査に基づき
「里親サロン運営マニュアル」を作成する
③里親リクルートに関する調査研究
里親の委託率の増加を図るためには、里親の新規開拓が必要であるが、
そのための方策に関する取り組みについて調査し、里親のリクルートにつ
いて研究する。
2)調査研究の実施及び報告書等の取りまとめ等
① 全国里親会里親委託等推進委員会の開催 (調査内容の検討…調査項
目の検討、地区の選定)
③ 調査票による調査及び実地調査の実施 (先進地区について3から5
か所を対象)
③ 調査結果の分析・検討
④ 事例集、研究報告書の作成・配布
[配布先]
都道府県・市
児童相談所、児童養護施設、乳児院等関係施設
地方里親会、ブロック研修会参加者
子どもの虹情報研修センター
その他(関係機関・大学、施設等)
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里親制度の普及啓発事業(特別会計)
1)機関紙「里親だより」の刊行 (特別会計:日本財団助成事業)
里親に関する情報の提供、里親制度や養育上のQ&A、地区の活動状況の
紹介などを編集し、会員等に配布する。
発 行
年4回(6月、9月、12月、2月)
A4版、16頁
配布先
都道府県、里親会、会員、児童相談所、
乳児院、養護施設 その他(関係機関、団体等)
発行部数 各回 8,000部
編集委員会の開催 等
3)里親会全体会の開催(一般会計)
全国里親会の事業等について協議するため、里親会会長会議を開催する。
・ 日 時 10月18日(土)
・ 場 所 岡山国際ホテル
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4)ホームページの充実(管理・更新)等(一般会計)
全国里親会の活動状況、会員の動向・会員向けの情報提供サービス、地方
里親会の事業の開催状況(開催時期や募集等)などリアルタイムで最新情報
を提供する。
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里親の研修及び里親相互の連絡協調
1)地区別里親研修会開催事業(特別会計:日本財団助成事業)
全国8ブロックにおいて、里親が抱える様々な問題についてテーマごとに
分科会等による検討会や里子の養育に関する諸問題についての研修会を開催
し、里親の資質の向上を図る。
また、新しい里親を開拓するため、里親制度に関する相談コーナーや基礎
講座を設ける等、一般からの参加者も対象とする。
ブロック別開催地等
地 区
開催予定日
北海道
9月 7日
東北
7月19・20日
関東甲信越・静
7月 6日
東海・北陸
6月7・8日
7月12・13日
近畿
10月18・19日
中国
四国
9月 7日
九州
11月 2・3日
開催地
岩見沢市
福島県いわき市
静岡県沼津市
愛知県蒲郡市
参加者数
200名
150
400
200
大津市
300
岡山市
愛媛市
那覇市
500
150
300
2)里親会活動による里親支援や里親会の活動の活性化等に関する研修等につ
いて試行的に実施し、地域里親会に普及する。
① 里親支援専門相談員と地域里親会の代表者で取り組む里親支援活動マ
ニュアル検討(SBI子ども希望財団助成事業)
・ 日 時 7月26日(金)~28日(日)
・ 場 所 セミナーハウス クロスウェーブ幕張(千葉市美浜区)
② 地域里親会における女性リーダーの育成及び活用に関するセミナーの
開催
③ 養子縁組希望者に対する里親認定前研修や里親会とのかかわりについ
ての情報交換及び課題検討の実施
④ 「社会的養護経験者ユースの集い」の開催(日本財団)
・
日 時 平成26年12月29日~30日
・
場 所 (代々木オリンピックセンター)
・
参加者 社会的養護経験者 ユース 20人
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東日本災害支援事業
東日本大震災の被災児童に対する支援を引き続き実施する。
1)「東日本震災子ども救援基金」を継続し、募金の受け入れを行う。
2)被災児童の支援(高校を卒業し、大学等への進学や就職に際し祝金を贈呈
する。)
3)震災により里親に委託されている児童を対象として、一泊旅行によるレス
パイト事業を実施する。
東京(24年度)
大阪(25年度)
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関係機関・団体等との連絡調整(一般会計)
全国社会福祉協議会、全国児童養護施設協議会、全国乳児福祉協議会、全国
児童家庭支援センター協議会等の関係団体との連絡を密にして、制度の推進と
啓発及び周知徹底に努めるとともに、報道機関等への積極的な働きかけにより、
国民一般への制度の周知と広報への協力を得る。
6 その他、法人の目的を達成するために必要な事業
1)JX里親家庭奨学助成への協力
全国社会福祉協議会が、JXホールディングス株式会社から寄付を受けて、
里親家庭の委託児童や児童養護施設、母子生活支援施設の入所児童が大学や
専門学校等に進学する場合、支度金の一部として10万円を助成しており、
本事業に協力し、里親会会員等への周知や申請の取りまとめ、奨学金の送金
等を行う。
2)里親賠償責任保険の代理業務
日本興亜損害保険株式会社との契約により、里親会の会員を加入者とする
「里親賠償責任保険」について、加入申請の受付や名簿の整理、保険料の徴
収・精算などの事務処理を行う。
3)厚生労働省への要望等
地方里親会や里親会会長会議等からの要望を取りまとめ、その実現が図ら
れるよう、全国里親会として厚生労働省へ要望書を提出するとともに、 地方
里親会や里親等が有する課題解決のための情報の提供等緊密な連携を図り、
里親制度の充実発展に寄与する。
4)全国里親会運営委員会の設置及び定期委員会の開催
定款第48条に定める委員会を設置し、事業の円滑な推進を図るとともに、
懸案事項について定期的に検討協議する。
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