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全般季節予報支援資料
3か月予報
予報期間:2015年2月~2015年4月
2015年1月23日
気象庁地球環境・海洋部
全般季節予報
(1)出現の可能性が最も大きい天候
2月 北日本日本海側では、平年と同様に曇りや雪の日が多いでしょう。東・西日本日本海側で
は、平年と同様に曇りや雪または雨の日が多い見込みです。北・東・西日本太平洋側では、平年
と同様に晴れの日が多いでしょう。沖縄・奄美では、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みで
す。
3月 北日本日本海側では、平年と同様に曇りや雪または雨の日が多いでしょう。北日本太平洋
側では、平年と同様に晴れの日が多い見込みです。東・西日本日本海側では、天気は数日の周期
で変わるでしょう。東・西日本太平洋側では、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に晴れの
日が多い見込みです。沖縄・奄美では、平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。
4月 全国的に天気は数日の周期で変わるでしょう。北・東日本日本海側では、平年に比べ曇り
や雨の日が多い見込みです。北・東日本太平洋側、西日本では、平年と同様に晴れの日が多いで
しょう。
(2)確率予報
3か月(%)
2月
3月
4月
低 並 高
低 並 高
低 並 高
低 並 高
北日本
40:40:20
30:40:30
40:30:30
40:40:20
東日本
30:40:30
30:30:40
30:40:30
40:40:20
西日本
30:30:40
30:30:40
30:30:40
30:40:30
沖縄・奄美
30:40:30
30:40:30
30:30:40
30:40:30
気温
3か月(%)
2月
3月
4月
少 並 多
少 並 多
少 並 多
少 並 多
北日本日本海側
北日本太平洋側
20:40:40
30:40:30
30:40:30
30:40:30
30:30:40
30:40:30
20:40:40
30:40:30
東日本日本海側
東日本太平洋側
30:30:40
30:40:30
30:40:30
30:30:40
30:40:30
30:40:30
20:40:40
30:40:30
西日本日本海側
西日本太平洋側
30:40:30
30:30:40
30:40:30
30:30:40
30:30:40
30:30:40
30:40:30
30:40:30
沖縄・奄美
30:40:30
40:30:30
30:30:40
30:40:30
降水量
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3か月(%)
降雪量
少 並 多
北日本日本海側
30:40:30
予報資料の解釈
●3 か月平均
・ 熱帯の海面水温(SST)偏差は、太平洋中部からインド洋東部にかけて正偏差、インド洋西部、
大西洋、太平洋東部で負偏差が予想されている。1月9日発表のエルニーニョ監視速報
(No.268)によると、「・現在、エルニーニョ現象が持続していると見られる。ただし、大気
の状態はエルニーニョ現象時の特徴が明瞭には現れていない。・このエルニーニョ現象は、今
後春にかけて収束に向かう可能性が高い」とされている。3か月平均の予想図でもエルニーニ
ョ監視海域の基準値との差は0.5℃以下が予想されており、エルニーニョ監視速報の見立てと
整合しているため、海面水温偏差についてはモデルを採用し(春はエルニーニョ現象もラニー
ニャ現象も発生していない)、この熱帯の海面水温偏差から大気に与える循環場を中心に予報
を組み立てる。
・ 海面水温の平年偏差に対応して、熱帯の対流活動の活発域は、太平洋西部から日付変更線付近
(平年の対流活発域と比べると僅かに東へずれているが、平年の位置との差は小さい)、一方、
熱帯の対流活動の不活発域は、南米北部からインド洋西部に予想されている。この応答として、
200hPa流線関数偏差では、太平洋中部で赤道を挟んで高気圧性循環偏差の対、大西洋で赤道を
挟んで低気圧性循環偏差の対が見られる。亜熱帯ジェット気流は、ユーラシア大陸では平年に
比べ南寄りを流れ、日本付近でやや北に蛇行し、ほぼ平年の位置を流れ、日本の東海上ではや
や南へ蛇行し強まっている。
・ 亜熱帯ジェット気流が太平洋中部で強いため、日本の東海上では北からの寒気を引き込みやす
い。関連してアリューシャン低気圧がやや強く(シベリア高気圧は平年並を見込む)、北日本
を中心に冬型の気圧配置がやや強いと見込まれる。
・ 中緯度層厚換算温度(30~50°N)、北半球層厚換算温度(30~90°N)は、共に期間を通して
正偏差が続く。
・ 以上から、3か月平均では、気温は、北日本では低温傾向。北日本日本海側では、多雨傾向で
降雪量はほぼ平年並を見込む。
●2月
・ SST、降水量は、3か月とほぼ同様。
・ 熱帯の対流や循環場は、ほぼ3か月と同様。
・ 日本のはるか南東海上で、亜熱帯ジェット気流が強まり、その影響でアリューシャン低気圧が
平年より強まるが、平年の位置と比べてやや東よりで強まる見込み。また、高偏差確率がアラ
スカから東シベリア海付近に予想され、負の北極振動の傾向も見られる。太平洋中部から太平
洋西部で対流活動が活発な時には、この傾向が見られる。アリューシャン低気圧が日本から離
れた所で強まることから、日本への影響は平年程度を見込む。
・ 日本付近の亜熱帯ジェット気流は北に蛇行し、ほぼ平年の位置を流れる。
・ 冬型の気圧配置が現れ、寒気の影響を受ける時期がある。
・ 西・東日本太平洋側では、西から湿った気流が流れ込み、低気圧の影響を受ける時期がある見
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込み。
・ 沖縄・奄美では、大陸からの高気圧の張り出しがやや強く、寒気の影響を受ける時期がある。
天候としては、ほぼ平年と同様だが、降水量はやや少ない見込み。
 想定される天候
・
・
・
・
・
冬型の気圧配置が現れ、全国的に寒気の影響を受ける時期がある。
北日本日本海側では、平年と同様に曇りや雪の日が多い。
東・西日本日本海側では、平年と同様に曇りや雪または雨の日が多い。
北・東・西日本太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多い。
沖縄・奄美では、平年と同様に曇りや雨の日が多い。
●3月
・ SST、熱帯の降水量ともに3か月平均とほぼ同様。
・ 200hPa 流線関数は、西からの波列の影響が出ており西日本付近で高気圧性循環偏差を強めてい
るが、この影響は弱めて、3か月平均と同様程度に考え、亜熱帯ジェット気流は、ユーラシア
大陸で南偏、日本付近で北に蛇行、日本の東でやや南へ蛇行し強まる。
・ モデルでは、アリューシャン低気圧を強めているが、寒帯前線ジェット気流沿いの波列の影響
が出ているため、平年程度に割り引いて考える。
・ 全国的に平年と同様の天候を予想するが、北日本ではやや寒気の影響を受けやすく、やや低温
で、北日本日本海側でやや多雨傾向。西日本と沖縄・奄美では、寒気の影響がやや弱く、湿っ
た気流の影響をやや受け易い見込み。
想定される天候
・
・
・
・
・
・
北日本を中心に北からの寒気の影響を受ける時期がある。
北日本日本海側では、平年と同様に曇りや雪または雨の日が多い。
北日本太平洋側では平年と同様に晴れの日が多い。
東・西日本日本海側では、天気は数日の周期で変わる。
東・西日本太平洋側では、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に晴れの日が多い。
沖縄・奄美では、平年と同様に曇りや雨の日が多い。
●4月
・SST、降水量分布は、3か月とほぼ同じ(西部太平洋から日付変更線付近の対流活発域がやや東
へずれるが、SST 偏差の微妙なずれが反映されているものと考え、3か月と同様とする)。
・200hPa 流線関数偏差では、3か月と同様に日本の南で高気圧性循環偏差が見られ、亜熱帯ジェ
ット気流は日本付近で平年の位置まで北に蛇行し、日本の東海上で南へ蛇行し、日本の南東海
上で強まっている。ジェットの強まりに伴って、その北では寒気が引き込まれ、アリューシャ
ン低気圧は、平年の位置で強まるため、北日本を中心に北からの寒気の影響が強い見込み。な
お、熱帯の対流(太平洋西部から日付変更線付近で対流活動が活発)を基にした過去の統計で
は、アリューシャン低気圧が日本の東海上で強まることを考慮する。
・全国的に高気圧と低気圧の影響を受け、天気は数日の周期で変わるが、北日本を中心に低気圧
の通過後は冬型の気圧配置となる日があるため、北・東日本日本海側では曇りや雨(北海道で
は、または雪)の日が多い。北・東日本太平洋側では、周期的に通過する低気圧や気圧の谷の
影響を平年と同様に受けるため、天候はほぼ平年並とする。
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 想定される天候
・ 低気圧と高気圧が交互に通り、低気圧の通過後は北日本を中心に冬型の気圧配置となる見
込み。
・ 全国的に天気は数日の周期で変わる。
・ 北・東日本日本海側では平年に比べ曇りや雨の日が多い。
・ 北・東日本太平洋側と西日本では、平年と同様に晴れの日が多い。
1月(20日まで)の天候経過
1月の初めは冬型の気圧配置が強く、全国的に強い寒気が流れ込んだ。その後は、低気圧と高気圧が交
互に通過し、低気圧の通過後は冬型の気圧配置となった。このため、日本海側では曇りや雪または雨の日
が多く、太平洋側では晴れの日が多かったが、東・西日本太平洋側では低気圧の影響で、降水量は平年を
上回った。沖縄・奄美では、寒気や気圧の谷の影響により、曇りや雨の日が多かった。気温は、北・西日
本で平年を上回り、東日本と沖縄・奄美で平年を下回った。降水量は、北日本日本海側、東・西日本で平
年を上回り、北日本太平洋側と沖縄・奄美で平年を下回った。北・東・西日本日本海側の降雪量は、平年
を下回った。日照時間は、北・東日本日本海側と沖縄・奄美で平年を下回り、北・東日本太平洋側と西日
本で平年を上回った。
この資料は、気象事業者等が、気象庁の提供する季節予報の根拠を理解するための補助資料であり、
そのままの形で一般に提供することを想定して作成したものではありません。
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