円管内の氷層の成長

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円管内の氷層の成長
水野, 忠治; 野沢, 勝広; 榎, 清
室蘭工業大学研究報告. Vol.5 No.2, pp.741-751, 1966
1966-08-25
http://hdl.handle.net/10258/3274
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円管内の氷層の成長
清
水野忠治・野沢勝広・榎
I
ce Formation in the Cylindrical Pipe
ChujiMizuno,Katuhiro Nozawaand Kiyoshi Enoki
Abstract
Somee
x
p
e
r
i
m
e
n
t
sa
r
emadeonf
r
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e
z
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gs
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y
s
t
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m
s
.
I.緒言
水の凍結機構に関しては,
従来いくつかの研究がある。
Seban ら1),W.D.Mun
可
,F
.
,甲藤・西村ら 3),
Landis2)
例えば
A. L
.London,R
.A.
,河合・馬淵ら 5) がこれである
S
.Lin4)
が,相変化を伴い,かつ移動熱源問題であるため,特殊条件のもとの厳密解,あるいは近似解
があるのみである。我々は大気中に露出した裸管内の静水が外気温の低下により凍結する過程
を実験的に明らかにして,寒冷地における水道管などの凍結による障害防止のための工学的資
料をえる目的で,低温室内に各種管径の塩化ビニール管を置き,凍結過程および、完全凍結時間
などを実側し,既発表の研究との比較検討を行なって,円管内の氷層の成長過程を明らかにし
さらに凍結時間に関する簡易な計算図表を作成した。
1
1
. 実験装置および実験方法
実験装置は凶 -1に示すとおりである。①はモーター(容量 1馬力),②は冷凍機,③は膨
張弁,④は自動調整弁でラ冷凍函内温度を自動調整するごとくしてある。⑤は凍冷函本体で
600m mX 600m mx600m mである。⑥は蒸発用銅管で冷媒としてダイフロン R-12を使用,
⑦は供試用円管で詳細は後述する。
⑧は水の凍結による容積膨張量を測定するためのガラス
製の容積測定器,⑨は自動温度記録計で,冷凍函内温度ならびに円管内・外表面,円管中心温
度を記録する。供試用塩化ピニール円管の詳細は図 2お よ び 表 1に示すとおりであり,その
内径は 52m m,77m m,100m m,125m mの 4種で,上下部は断熱材で断熱しである。円管に
は
L1 の高さまて、水を入れ,更にその上部にはトルエンを満して置き,
(
2
3
5
)
またトルエンの高さと
742
清
水 野忠治 ・野沢勝広 ・榎
① モ -1
7②
;寺凍機
⑦
欲
主
式 用円 管
① 挙制 1
交番
②自動混授記録計
自動自商事官#
;寺 ìl~白
蒸発用鋼管
図 1
実験装置
表-1 供試用円管等の詳細表
番
号
11-72
ーと│
8
mm)
Dl (
D2 (
mm)
t
厚
(mm)
さ
水 の高さ L
l (
mm)
管 の 長 さ L2 (
mm)
断熱材の 幅 L3 (
mm)
(
cc)
水 の容積
トノレエンの容積
(
cc)
9
外 表面積
1
0
1
"
)
' 表面積
1
2
3
4
5
6
7
1
塩
化
ビ
ノレ管
ー
内
径
52
77
1
00
1
2
5
外
径
6
0
8
9
1
1
4
1
4
0.
2
I
冷凍函温度
(
m2)
(
m2)
ん1
4
6
7
7.
6
2
4
7
2
5
1
2
5
1
2
55
2
90
2
95
2
95
300
43
4
4
44
4
5
52
3
1
173
200
2
31
3
0
92
2
0
7
3
53
5
5
0
0.
0490
0.
0
702
0.
0900
0
.
1
1
2
0
.
0
4
22
0
.
06
0
7
0
.
0
7
2
5
0.
1
0
0
-3
5, -2
9, -16--1
8
3
5
同じ 部分まで‘
外面を断熱材 で、断熱 した。管の水 の高さの 1/
2 の位置で管の 中心, 内外両表面に
それ ぞれ図示の ご とく熱電対を つけ, 上部密閉板に 109m mの孔 をあ
け, トルエ ンを容積測定器に導く ためのガ ラス管を取付 けた。
一方前述 のとおり 準備し た 円管ならびに 水
,
0
トノ
レ
エ ンを 4C前後に一
¥
実験方法は,まず冷凍函内温度を表 1に示し た実験温度に保ち,
、
d
.
.
.
.
l
様 に して冷凍函内 部に入れる。温度記録計に よって円管 内外表面およ
び冷凍園内温度を 測定 し,逐次 円管の 内外温度および函内温度 の変 化
が一定となり , それより少し遅れて 円管 中心に取付けた熱電対が O
o
c
を示す。この時から容積測定器に表われる容積変化す なわち ,氷層の
(
2
3
6
)
図-2 供試用円管詳細
7
43
内管内の氷腐の成長
生成量を連続測定した。凍結完了は温度記録計に表われる円管中心部温度の下降状況と容積測
定器の読みの両者より決めた。
1
1
1
. 理論および実験結果と考察
1. 理 論
円管の内表面から半径が減少してゆく方向へ氷層の成長(水は氷点にあるとして)する機
ban らの表示によれば,図 -3のようになる。
構およびその熱回路は Se
ここで氷の熱容量の影
響はその潜熱に比し無視する。この回路において, 円管の単位長さ当りの氷の抵抗 凡 [m.hr・
。
C/
k
c
a
l
]および表面抵抗(円管壁抵抗を含む)Ro[m.hr・
O
C/
kc
a
l
]は次の ごと く表わされる。
同 hh同hhnG
,
i
F~(
.
e
n乎
)
/
z正
先
(I¥
図-3 円 筒 氷 生 成 の 熱 回 路室
長現
D _
'i -
l
n1'0/γ
2;
rk
-
(1)
- -~L
Rn=
o一
(2)
'
0
'
ι。
円声 明
ム
1.
[
m
]は,それぞれ円管の内半径,および成長する氷表面の内半径を ,k[
k
ca
l
j
o
。
C]は氷の熱伝導率を, ho[
k
cal
/
m2.
h
r
. C]は円管壁の熱貫流率を表わす。
m.
h
r・
ここで r
o[
m,
]
l
'
氷および表面の有する抵抗は直列になっているが,これらを通って流れる熱流 q[
kc
a
l
j
m.
, {
o[
o
C]を凍結温度 (
OO
C)と周囲温度との差とすれば,
h
r
]は
-tn
q =頁主主J
(3)
また , この熱流は,表面 r において凍結に必要な凝固の潜熱に等しい。
妥
(4)
q=-2;
rpL1'
ここで ,L [
kc
a
1
/
kg
,
] ρ[
kg/m3] はそれぞれ氷の凝固の潜熱および密度を ,τ[hr
]は時間 ,
-27:1'd1'/
d,は成長表面での氷形成の体積割合を表わす。ゆえに,
2;
rpL1'
無次元半径
~;
1'*=1'/1'
0
'
=
t
o
/
(
与す+誌が
(5)
無次元抵抗 R*=ho
1
'
o
/
k,無 次 元 時 間 げ =(-t
oτ,を代入すれば,
/
PL1')
ok
(
2
37
)
7
4
4
水野 J
占、治・野沢勝広・ 1
支
げ+副 r*d
(-1
ん
清
-dτ
*
(6)
境界条件として,
τ =0
r
r τ
r r
ニ
二三
r
o
二三
o
または
τ
*
まT
こi
、
土
τ
ネ ニ τ
*
ニ
r
*
ニ
1
r= r
*
ボ
式(
6
)の解は次のようになる。
子 lnr*+(三ト寸)(1-r*2)
τ
*
(7)
この式においては什ミl.
7
)より,
管内の水全部が凍結するまでに要する無次元時間 τ手。は式 (
0
=
(会寸)
主
ゆえに,時間
Tr*=O は式
τJ o
←
(
8
)より次のごとくして求まる。
壬竺t
f土 十
υ
-
(8)
l
i
(9)
t
o
k ¥2R* ' 4)
2
. 実験結果と考察
A.凍結過程
凍結量の測定結果を,横軸に凍結開始からの経過時間 (
h
r
)を,縦軸に氷層生成量に対応す
る膨張量 (
c
c
) をとって示すと図 4のとおりで, l、ずれも生成量は凍結開始時に逐次増加しラ以
3
0
0
C
C
2
0
0
"
'
"
1
:
1
1
員
フ
f
下
久
市 1
0
0
>
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.
豆
2
1
6
時 間
図
一
一4 凍 結 速 度
(
2
3
8
)
1
8
2
0
札F
2
2
7
4
5
門管内の J
)
,層の成長
後一定量となり,終りに急に減少する傾向にある。これを無次元時間げを横軸,知、次克容積
1一 同 2
) を 縦 軸 と し R* (表 2) をノζ ラメーターにして図示すればヲ国一5~ 図 -9 のとお
変化量 (
りである。なお,同中の実線は式 (
7
)に示す S
e
b
a
nらの計算値を示す。
実測値と S
e
b
a
nらの計算値とを比較すると,凍結の開始時において氷層の生成速度がとく
に遅れるが,什が O.l~O .2以後の時間経過においては計算値と傾向はよく一致する。凍結の開
始時に氷層の生成速度がとくに遅れることについては,次の原因が考えられる。
o
cとはなりえない。
(
i
) 水が完全に総ての部分において O
(
i
i
) 凍結の始めに過冷却状態がありうる。
(
i
i
i
) 容器の熱容量の影響
凍結完了の近くで再び計算値と傾向を異にするが,ニれは実験試料の端面の影響が大きい
と思われる。
なお S
e
b
a
nらの式は氷の熱容量を無視しているのでラ
この差異も含まれるもの
と考える。
2 h
oの実誤l
値と R*の[直
表
冷 凍 日 度
(
O
C
)
管 内 径
(
m
m
)
I
I
2
2
2
2
koC)
-35
5
2
; 84
h
o(内表
R*二ん 7川
7
7
I
I
-29
1
0
0
I
1
2
5
I
1
2
5
7
7
74 1 66 1 60 1 60
i
0
.
1
0
6
1
0
.
1
4
2
1
恥
I
1
8
1
0
0
60 1 62
1
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2
5
│ω
付判
。 判
。 円
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。
0
.
1
,
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郡一@ー奈
1、D、1
2
5中mm 士邑ピ官
:①:
周 囲 温l
支
占
i
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,
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日:
臼
0
。
日 B
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.5
x :1
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う
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①×帝ム
Z
Q,5 C
2
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、臼×ム
。
示
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事:一問、 0/
日ム
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,
5
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、1
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子
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2
図 5 成長過程の計算{直と実演J
I値
(
2
3
9
)
て平
(125~
mm)
3
,
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(5
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水野忠治・野沢勝広・阪
市
〆
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図6
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τ本 3
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成長過程の計算僚と実視I
)
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L
図-7 成長過程の計算([1'[と実誤J
I
値
)てキ
4
(
1
0
0世mm)
1
,
0
1
、
D、判中 7T
i
.
7
T
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盆ピ管
氏本 ~O 、 142
l
一「引ーな弓 3
.
7
8
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ワ
、4 Kcι
以則子。c
ハUU
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げ
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一 1
N
τ
7
周囲 ;
1
r
I
ll
支:0:3
,
f
q
、
J
図-8 成長過程の計算値と実誤H
直 (
7
7Pmm)
(
2
4
0
)
て
木 4
1
;
.
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;
747
円管内の氷層の成長
ー
ハ
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一一一一ームっ臼 G
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品L
営
代*
=0
1
.1
5
5(P'i値;
H、*
2~ 1ー
4川
1 6
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i)量反ム・ー!ワ℃
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5
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白
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"
J
5
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ハ
f
7*
成長過程の計算値と実測 1
1
1
1 (
7
7
"
'mm)
図 9
B
. 完全凍結時間
各種内径ごとの完全凍結までの時間について,
3のとお
実測{r立を計算値と比較すると表 -
りである。図 -10は管内径と完全凍結時間の関係を,んをパラメーターとしてラ実測値を計算
値と比較したものであり,また図 11は温度差をノ 4ラメーターとして両者を比較したものであ
る
。
これによると,
凍結完了までに要する時間は,
e
b
a
nらの式による計算
実il!iJfI直に較べて S
値が一般に短い時聞を示しており,その相違は約 15%である。この点について S
e
b
a
nらも,
この計算式は氷の熱容量を潜熱に比較して無視しているため凍結速度は 5-lO%をこえない範
囲で実際の場合より早い値を与えると述べている。以上のことから,凍結開始時に氷層の生成
e
b
a
nらの計算式は実際の凍結速度より早い値を
速度が遅れることをさらに考慮するならば, S
示すことは明らかである。
冷寒大気中に露出した円管内の静水の凍結による障寄防止の立場からは,現実的には外気
温度も,円管表面の熱伝達の条件もともに変動していることから,対策を考慮するときには凍結
e
b
a
nらの式を利用することがむしろ安全側にあることとなる。
速度の早い S
国 12は ん =50
o
c
kcaljm2.
h
r・ の場合の計算値である。
表
3
1
5
.
5
にひ
8
.
5
a
寸 i
(
2
4
1
)
1
4
にU
1
3
.
7
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9
.
8
1
4
可
1
2
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1
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.
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.
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門
J
門
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D
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実狽iJi直(平均) (
h
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B-A
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B
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(
h
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7
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一
一 1i
A: 計 算 値
内ペU
(mm)
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ひ
管 内 径
-35
qA
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OC
)
円
り
冷凍函治度
完全凍結時間の実測値(平均)と計算値との比較表
7
4
8
J
.
K
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l
}Jt.,~ 治・野沢勝広・ 1支
清
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筒
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づ
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5
0
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00
管内壬
η1ガl
f
.
j
O
。
。
図-10 管内径と完全凍結時間
図
(
h
oをノミラメーター)
宮内歪
1
0
0
1
1 管内径と完全凍結時間
(
t
oを パ ラ メ ー タ ー )
?
'
"
/
"
/
υ
内
川
円心主栄治尚一間
管内壬
図-12 管内径と完全凍結時間
(
2
4
2
)
万
(
5
0
7
4
9
門管内の氷層の成長
3
. 無限長円管の完全凍結時間の計算図表
円管内の水が完全に凍結を完了するまでの時聞を求めるのに Sebanらの計算式を用うる
, 外気温度 t
, 管佳 r
oの 3個の変数を含んで
とすれば,管表面の放熱および管保温の条件 ho
o
いる。実用に便のため,これら 3つの条件を含む簡易な計算│泣表を作成した。
式(
9
)を変形すると次のごとくになる。
τ
_
1 (Lρr
oー
ト Lρ7
・
i
)
ん 0 一両一日瓦
(
1
0
)
T-~)
式(
1
0
)に
p=!: ρ~o_+ Lρro
-一一一一
2
h
o
4k
(
1
1
)
として式 (
1
0
)を変形すると次のごとくになる。
1 ~
rρ=ozkolr
(
1
2
)
A = Lpr
o
/
2
h
o= A
j
r
o
/
h
o= S
/
ho (ただし ,Aj= Lp/2,S= A
j
r
o
l
(
1
3
)
4kニ B
B = Lρr
o
/
j
r
O (ただし ,Bj=Lρ/
4
k
)
(
1
4
)
式(
1
1
)に
を代入すると,
P = A+B= A
j
r
o
/
h
o十 B
j
r
o= S/ho+BjrO
ゆえに,式 (
1
2
)は次のごとく表わされる。
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h
(
1
6
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水について L,ρ,kは氷点において定数と考えられるのでラ A), Bj も定数となり図 -13の
計算図表によって完全凍結時聞を求めうる。
例 題 :
管内直径(I.D)=1259m m,ho=6kcaljm2.
h
r・O
C,九二一 350C,の場合の完全凍結時間の求
め方を示す。
管内直径 [mm]軸上に 125の読みの位置に①をとり,矢印にしたがって②,@と進む。
f
t
]に垂直に直線を引き半径軸 ,Bニ B
j
r
O曲線ラ S=A
内線との交点をそれぞ
②より管内半径 [
れ③,④, @,とする。点④より B軸に垂線を引き B軸七の読み B をとる。点⑥より S軸
への垂線、を延長してん =6の線との交点③を求め,⑧より A 軸に垂線をひき A 軸との交点
⑨を求めると此の読みが A となる。 A 軸上に先に求めた B の読みを A に加える,即ち
P=
A+Bo P点より A 軸に垂線をひき ,t
o
=-35C の線との交点⑬を求め,⑪より完全凍結時
0
間 [
h
r
]軸へ垂線をひき⑤を求めると,この読みより完全凍結の時間 12hrが求められる。
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4
3
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水野忠治・野沢勝広・復
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図
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5
1
円管内の)1",層の成長
本例題の h
o=6kcal/m 2 • h
r・O
Cは静穏大気中の裸管に相当する値であるが,例えば強風下
o
c程度となりラ完全凍結時間が 3hrとなる。また, 10mm程度の保
r・
o
cとなったとすれば,完全凍結時間は 17おとなる。 この
温 材 を ほ ど こ し ん =4kcal/m h
r
.
ではん。 =30kca l/m 2 • h
2
•
ように外気条件,保温程度が凍結防止におよぼす影響を容易に求めることができる。
I
V
.
結
E五
1
. 大気中に露出した円管内の静水の凍結について実験を行ない,
banらの計算式との比較を行なった。
凍結速度に関する S
e
-
実測値と Sebanらの計算値との相違は,計算式の仮定
により生ずる 5~10% 以下の差と実験条件による違いで,計算値は実測値より約 15% 少ない
結果を示した。
2
. 円管内の水が完全に凍結を完了するまでの時間の算出に便のため,管表面の放熱およ
び管保温の条件,外気温度,管径をパラメーターとする実用計算図表を作成した。
終りにあたり,本実験の当初から御懇切な御指導を賜わった北海道大学
信弘教授,ならびに本学
(昭和
斎藤武教授,関
千谷茂教授に深甚な謝意を表する。
4
0年 1
0月 , 日 本 機 械 学 会 ・ 精 機 学 会 北 海 道 支 部 第 1
0回 講 演 会 に て 講 演 )
(昭和 4
1年 4月 初 日 受 理 )
文 献
1
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) 甲藤・西村: 日本機械学会論文集, 2
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) 河合・馬淵: 白木機械学会論文集司 1
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