大腸組織における脂肪滴の同定に関する検討

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大腸組織における脂肪滴の同定に関する検討
抗 perilipin 抗体を用いた免疫組織化学染色の有用性について
◎岡田 麻由奈 1)、東 里美 1)、植戸 陽子 1)、真田 浩一 1)、中村 真佐徳 1)
兵庫県立西宮病院 1)
【はじめに】
少)、+(有)、++(多)と 3 段階で評価した。
メタボリック・シンドロームと肝、骨格筋、心筋における異所性脂
使用抗体:Anti-Perilipin,Mouse-Mono(PERI 112.17)(PGEN
肪蓄積との関連は知られているが、大腸における脂肪蓄積
Biotechnik GmbH)
の報告はない。一方、インスリン抵抗性やアディポネクチン等メ
染色方法:全自動免疫染色装置 ベンタナXTシステム
メタボリック・シンドローム関連因子が大腸腺腫や大腸癌発生の独立
した危険因子であることが示唆されている。当院において
ベンチマークモジュールXT(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)
【結果】
は、内視鏡的に切除した大腸ポリープの非病変部組織の脂
抗 perilipin 抗体を用いた免疫組織化学染色により、大腸
肪含量を測定した検討で、大腸組織内の中性脂肪含量と
粘膜下層に脂肪滴が認められ、多寡の評価では-が 1 名、
メタボリック・シンドロームとの関連性が示唆される結果が得られた。
+が 2 名、++が 1 名であった。++の患者は BMI 24.2、
術前 CT で計測した内臓脂肪面積 181cm2、体周囲長
【目的】
90cm であり、いずれも 4 名中最高値であった。
大腸組織における脂肪蓄積の有無・局在を免疫組織化学
【まとめ】
的に明らかにし、メタボリック・シンドロームとの関連性を検討する。
抗 perilipin 抗体を用いた免疫組織化学染色により、大腸
粘膜下層に脂肪蓄積があることが明らかになり、大腸粘膜
【患者・方法】
下層の脂肪蓄積とメタボリック・シンドロームとの間に関連性がある
腹腔鏡下大腸切除術を施行した大腸癌患者 4 名の非腫瘍
可能性が示唆された。今後さらに症例数を積み、有用性に
部組織を用いて、脂肪滴膜蛋白 perilipin に対する抗体によ
ついての検討を継続する。
る免疫組織化学染色を行い、脂肪滴の多寡を-(無~極
連絡先:0798-34-5151(内線 2415)