寒冷地における凍結融解と土壌侵食

土襲 の物理 性
[二
重 二 二衰]
第 71号
p .1 1∼ 1 5 (1 9 9 5 )
寒 冷 地 に お け る凍 結 融 解 と土 壌 侵 食
スレ ー キ ソ グ特 性 に 与 え る カ ル シ ウ ム 添 加 の 影 響
饗 庭
直 樹 *・ 三 原 美 智 人 **・ 成 岡
F reezin g −M eltin g
市 **・ 安 富
a n d
六 郎 ***・ 穴 瀬
其 **
S o i l E r o s i o n i n
C o l d
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− E f由 c t of Calcium Addition on Slaking Properties−
N a 。k i A ib a *・ M a c h ito Mihara=・Hajime Narioka**・Rokuro Yasutomi***・Makoto Anase桝
*
S h ig a Prefecture,**Tokyo University ofAgriculture
* * * T o k y o University of Agriculture and Technology
S um m ary
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C a C l 。 S O l u t i o n
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p r o te c tio n
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s h o u ld t光mixedin the soilto protect the slopes at the reclamation.
K ey
w o r d s : C o l d
r e g i o n , S o i l e r o s i o n , F r e e z i n g
a n d
M e l t i n g , S l a
(S o il P hy s.C o n d .P lant Growth,加n.,71,11−15,1995)
2 .供 試土
1 . は じめ に
研 究 対 象地 は北 海道 網 走 郡 女 満別 の改 良 山成 畑 工 に よ
寒 冷 地 に お いて 凍結 融 解 に伴 う土 壌構 造 の変 化 や侵 食
る造 成 畑 の 盛 土 法 面 で あ る 。 こ の 地 域 は 未 熟 な 火 山 灰 土
機構 は 、
以 前 よ り論 議 され て い る重 要 な課 題 で あ る(長 沢 ・
梅田 ,1 9 8 1・ 19 8 6 )。そ の 一 端 と して 前 報 に お い て M e d in a ,
で覆 わ れ て お り、 腐 植 が 少 な く粒 子 が 多 孔 質 で 軽 く、 侵
S .M
食を 受 け や す い の が 特 徴 で あ る(前 田 ら ,19 8 6 , 梅 田 ら ,
.ら( 19 9 5 )は 土 襲 が 凍 結 融 解 の 繰 り返 し を 受 け る と
土襲 分 散 性 が 高 ま り、団 粒 構 造 が 破 壊 さ れ る こ と に つ い
1 9 8 9 )。 農 地 造 成 事 業 関 係 者 か ら の 聞 き 取 り調 査 お よ び
て報 告 し た 。し か し凍 結 融 解 に よ る構 造 変 化 や 侵 食 機 構
土壌 断 面調 査 の結 果 、凍 結 深 さが 切土 都 心 土 の約 6 0 cm 深
のみ な ら ず 、
土 壌 の 保 全 対 策 に も興 味 が 注 が れ て い る 。
さま で 進 ん で い た と判 断 さ れ た の で 、 凍 結 の 影 響 が 少 な
本 報 で は 、寒 冷 地造 成 畑 法 面 の融 雪期 に おけ る土壌 構
い心 土 1 0 0 cm 深 さ の 土 壌 を 供 試 した 。 10 0 cm 3 定 容 量 円 筒
造の 安 定 性 を 高 め る こ と を 目 的 と して 、 カ ル シ ウ ム を 添
に水 分 調 整 し た 生 土 で あ る 供 武 士 を 入 れ 、 ラ ソ マ ー 落 下
加し た 土 壌 の ス レー キ ソ グ 特 性 を 調 べ た 。 寒 冷 地 に お け
回数 で エ ネ ル ギ ー を 等 し く して 突 固 め 供 試 体 を 作 成 し た 。
供試 体 の 乾 燥 密 度 は 、 法 面 15 ∼ 2 0 cm 深 さ の 乾 燥 密 度
る有 効 な 土 壌 保 全 の た め 、 カ ル シ ウ ム の 種 類 、 添 加 量 、
( 1.
0 5 g /cm 3)と し た 。 凍 結 融 解 前 の 供 託 土 に お け る 土 壌
添加 方 法 に つ い て 実 証 的 に 検 討 を 行 っ た 。 カ ル シ ウ ム 添
加に よ る 土 壌 の 物 理 化 学 性 の 変 化 に 関 す る 論 議 は 今 後 の
の物 理 性 を 表 一 1 に 示 した 。
課題 と した 。
表− 1 供 試土 に おけ る土 壌 物 理 性
P hys ica l pro pe 付es of soilsample
S a m p le d
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S p e c i f i c
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6
*滋 賀 県 庁 、 * * 東 京 農 業 大 学 農 業 部 、 * * * 東 京 農 工 大 学 農 学 部
キー ワ ー ド :寒 冷 地 、 土 壌 侵 食 、 凍 結 融 解 、 ス レー キ ソ グ、 カ ル シ ウ ム
n Celay
(
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1 2
土壌 の物 理 性 第 7 1 号
閉 式 の 供 試 体 に お け る 凍 結 融 解 の 繰 り返 し に は 、 冷 凍
(1 99 5 )
響な ど を 考 慮 に 入 れ て 、 カ ル シ ウ ム を 添 加 した 土 壌 の 凍
庫
( − 3 5 ℃ )と恒 温 室( + 2 0 ℃ ± 2 ℃ )を 用 い た 。 供 試 体 全
結融 解 に よ る ス レー キ ソ グ特 性 の 変 化 を 調 べ た 。 ま た 各
体が 一 様 な 温 度 分 布 に な る よ うに 凍 結 時 間 を 1 7 時 間 、 融
試験 で 比 較 の た め 、 カ ル シ ウ ム を 添 加 さ せ な い 供 試 体 の
解時 間 を 7 時 間 と して 、 こ れ を 1 サ イ ク ル と した 。
ス レ ー キ ソ グ試 験 を 行 っ た 。
2 … 1 ) 塩 化 カ ル シ ウ ム溶 液 の 浸 潤 試 験
濃 度 を 変 化 さ せ た 塩 化 カ ル シ ウ ム(C aC 12)溶 液 を 供 試
3 .実験 方法
1)
体に 滴 下 浸 潤 さ せ 、 定 容 量 円 筒 に 密 封 し て 恒 温 室 内 で 2 4
土 壌 の ス レー キ ソ グ試験
ス レー キ ソ グ は 土 の 農 学 的 お よ び 工 学 的 特 性 を 示 す 指
時間 静 置 した。 そ の後 、冷 凍 庫 と恒 温室 で凍 結 融解 の履
標の 一
一つ で あ り、 粘 土 分 を 含 む 土 壌 に 独 特 の も の で あ る 。
歴を 施 し た 。 濃 度 は 乾 土 1 0 0 g 当 り カ ル シ ウ ム を 1 0 0 皿g 添
スレ ー キ ソ グ に は 土 佐 、 土 壌 構 造 、 水 分 状 態 、 履 歴 な ど
加、 5 0 m g 添 加 、 2 5 m g 添 加 、 O m g 添 加(無 添 加 )して 調 整 し
多く の 要 田 が 関 与 す る こ と が わ か っ て い る(佐 藤 ,19 8 3 )。
た
(以  ̄
F 、 試料 10 0 、 試 料5 0 な ど)。
しか し測 定 方 法 に つ い て 統 一 規 格 が 定 ま っ て い な い の で 、
ス レ ー キ ソ グ試 験 後 、 溶 液 の p H や 浮 遊 物 質(S S )を 測
本試 験 に お い て は 佐 藤( 1 9 83 )の 測 定 方 法 に 準 拠 した 。 実
定し た 。 S S は ス レー キ ソ グ試 験 終 了 時 の 容 器 内 溶 液 の
験装 置 を 図 − 1 に 示 し た 。 また 崩 落 率 は 次 式 に て 求 め た 。
水面 下 5 c m か ら2 5 cm 3 を 採 水 し、 H A C H 社 製 水 質 分 析 器
R s l= 1 00 × W
l/W
を用 い て 測 定 し た 。
2
但し 、 R s l :
崩 落 率(%)、 W .:
崩 落 土 の 炉 乾 燥 重 量( g )、
W 2:
全 供 試 土(崩 落 土 +残 留土 )の 炉乾 燥 重 量(g )で あ る。
一 般 に ス レ ー キ ソ グ試 験 は 団 粒 の 分 析 法 、 表 示 法 と と
2【 2 ) 水 酸 化 カ ル シ ウム懸 濁 液 の 浸 潤試 験
乾 土 10 0 g 当 た り カ ル シ ウ ム が 20 0 m g 、10 0 m g 、5 0 m g 、O m g
( 無 添 加 )含 ま れ る よ う に 、水 酸 化 カ ル シ ウ ム( C a( O H )2)
もに 様 々 な 方 法 が と られ て い る 。 そ の 原 田 と して 、 組 成
懸濁液 を供 試 体 に滴 下 浸 潤 させ た(以 下 、試 料 2 0 0 、試 料
と構 造 性 と の 混 同 に よ り団 粒 の 概 念 が 必 ず し も確 立 し て
1 00 な ど )
。 C a(O H )2は 溶 解 度 が 低 く完 全 に 溶 解 し な い
いな い 問 題 が 指 摘 さ れ て い る( 山 田・横 瀬 ,19 9 1 )。
ため 、 こ の 懸 濁 液 を 十 分 携 押 し て 供 試 体 に 滴 下 浸 潤 さ せ
ス レ ー キ ソ グ試 験 に お い て 結 果 の 再 現 性 は 低 い と 考 え
られ る。 しか し 本 研 究 は カ ル シ ウ ム の 種 類 や 濃 度 な ど を
変化 させ て カ ル シ ウ ム 添 加 が ス レ ー キ ソ グ 特 性 に 与 え る
た。
2 “ 3 ) 水 酸 化 カル シ ウ ム粉 の撹 拝 混 合試 験
供 試 土 の 突 固 め を 行 う 前 に C a(O H )2粉 を 携 拝 混 合 さ
影響 を 明 ら か に し よ う と 試 み た も の で 、 同 一 条 件 の 供 試
せて 、 乾 土 10 0 g 当 た り カ ル シ ウ ム が 2 0 0 mg 、 10 0 m g 、 5 0
体は 各 1 供 託 体 と し た 。
m g 、 O m g(無 添 加 )含 ま れ る よ う に 調 整 した( 以 下 、 試 料 2
0 0 、 試 料 10 0 な ど )。
2 ) カ ル シ ウ ムを 添加 した土 壌 の凍 結 融解
団 粒形 成 の要 因 に は、 高分 解性 有機 物 、 炭酸 カ ル シ ウ
ムな ど が あ る(横 瀬・ 山 田 ,
1 9 7 7 , 山 田・古 家 ,
19 8 2 )。 本 研
4 .実 験結 果 と考察
究で は 、凝 集 効 果 、 土襲 に対 す る 影響 、 水 質 に対 す る影
1 )
塩 化 カ ル シウム 溶液 の浸 潤 に よ る影 響
C aC 12 は 溶 解 度 が 高 い の で 供 試 体 に 浸 透 しや す く、 氷
点降 下 や C a 2 +に よ る凝 集 効 果 も 期 待 で き る 。 C a C l 2溶 液
S iphon
「 ア
を浸 潤 させ た場 合 の ス レー キ ソ グ試験 結 果 を図 − 2 に、
p H 測 定 結 果 を図 一 3 に、 S S 測定 結 果 を 図 − 4 に 示 した。
9
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、
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葛 t∽︼○ & 日 日8 トロh
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12
16
20
N u m t光 r Or frt∋eZing8nd melting cycle
y s o gi1
_ ._ C/a D (
lr 氾m
図 − 1 ス レー キ ング 実験 装 置
t ltu s t ra t io n
o f
s l a k i n g
図− 2
a p p a r a t u s
10
古 −
・ −C 8
5 0
一一 − C
8
2 5
−
C a
O
ス レ ー キ ン ゲ 特 性 に 与 え る C a C Iz添 加 の 影 響
E ffe c t of CaCl2addition on slaking prol光什y
1 3
報文 :寒 冷 地 に おけ る凍 結 融 解 と土壌 侵 食
(m g /L )
60
10
ク
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8
12
16
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/ D ry $Oi1 100g
図− 3
E ffe c t
… 一山 知 −−一也 お 一
山 0
p H に与 え るC a C l2 添 加 の影 響
o f
−−− ●
、一 −−・−一
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}
16
20
N um b r o f fr8 8Zin g 8n d
m e l t i n g c y c l e
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0 m g
−−‥C a 朝 一−−C 8 お − C 8 0
/D Ⅳ ∽i1 100 g
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o fr飴 玉in g md m81tingcycle
−・一山 10
0 mg
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P コ○ 切 勺ぷ 岩 む己 当 一S
50
図 − 4 浮 遊 物 質 に与 えるC a C l之
添 加 の影 響
o nE触 pt of
H C8Cl2add七0n On SuSpel山由solid
C a C l 王 a d d i t i o n
図 − 2 に 示 した よ う に 、 試 料 0 と試 料 2 5 に お い て 崩 落
が崩 落 せ ず に 金 網 上 に 残 っ た 。 つ ま り 3 種 頸 の 濃 度 の
率の 差 は 小 さ か っ た が 、 試 料 5 0 や 試 料 1 0 0 で は カ ル シ ウ
C a(O H )2液 は す べ て 懸 濁 状 態 で あ るが 、 試 料 2 0 0 で は
ム添 加 に よ る 崩 落 率 の 低 下 は 明 ら か で あ っ た 。 ま た 試 料
C a(O H )2 懸 濁液 の 粘 性 が 高 く、供 試 体 中 へ の浸 潤 が十
5 0 の 崩 落 率 が 5 サ イ.ク ル 以 内 で 低 い 値 を 示 した が 、 5 サ
分進 ま な か っ た と 思 わ れ る 。
イク ル を 越 え る と崩 落 率 は 上 昇 し た 。 試 料 1 0 0 の 崩 落 率
は少 な い サ イ ク ル 数 に お い て 試 料 5 0 を 上 回 っ た が 、 そ れ
こ れ ら の 結 果 よ り 、 C a 2+の 効 果 を 期 待 す る に は こ れ
を土 壊 に 十 分 混 合 さ せ る こ と が 必 要 で あ る と 判 断 し た 。
以降 は 他 の 試 料 の 崩 落 率 を 下 回 る 傾 向 を 示 した 。 ま た 試
また 図 一 6 に 示 した よ う に 、 C a(O H )2添 加 量 に 従 っ て
料1 0 0 に お い て も 0 サ イ ク ル よ り 1 ∼ 3 サ イ ク ル で 低 い
溶液 の p H は ア ル カ リ 性 を 示 し た 。 C a(O H )2添 加 に よ
崩落 率 を 示 した 。
る土 壌 の 酸 性 矯 正 の 効 果 を 発 揮 で き る と 思 わ れ る 。
図 − 3 に 示 し た よ うに 、 凍 結 融 解 サ イ クル 数 や C a C 1 2
3 )
水酸 化 カル シ ウム粉 の混 合 に よ る影 響
添加 量 に よ る p H の 変 化 は 、 ほ と ん ど 見 ら れ な か っ た 。
C a( O H )2 粉 を 携 拝 混 合 さ せ た 場 合 の ス レ ー キ ソ グ 試
また 図 − 4 に 示 し た よ う に S S は 試 料 0 で 大 き く、 試 料
験結 果 を図 一 7 に 、p H 測 定 結 果 を 図 − 8 に、 S S 測 定 結
1 0 0 で は 安 定 し て 低 い 値 を 示 し た 。 試 料 25 の S S は サ イ ク
果を 図 − 9 に 示 し た 。
ル数 に 対 して 不 安 定 な 値 を 示 し て い る が 、 試 料 1 0 0 で は
図 − 7 に 示 した よ う に 、 試 料 0 の 崩 落 率 は 他 の 試 料 を
低い 値 で 安 定 して サ イ クル 数 の 影 響 が ほ と ん ど な か っ た 。
上回 り 、 カ ル シ ウ ム 添 加 に よ る崩 落 率 の 低 下 が 明 ら か と
また 試 料 5 0 の S S は 凍 結 融 解 初 期 に 安 定 し て い た が 、 サ
なった 。 また 試料 5 0 ∼2 0 0 で は 膠 結 作 用 と粒 子 間 の 凝 集
イク ル 数 の 増 加 に 従 っ て 上 昇 す る 頼 向 を 示 した 。
が原 因 と 見 ら れ る 崩 落 率 の 低 下 が 1 ∼ 3 サ イ ク ル で 生 じ
こ れ ら の 結 果 か ら 、 試 料 10 0 で は C a 2+が 溶 液 中 に 充 分
拡散 し 、 S S が 低 く な っ た と 考 え ら れ る 。 つ ま り 適 量 の
C a C 1 2 を 用 い る こ と に よ り、 懸 濁 水 の C a 2 +に よ る 凝 集 効
た。 ま た 図 − 8 に 示 した よ う に 、 溶 液 の p H は C a( O H )2
添加 量 に 従 っ て ア ル カ リ性 を 示 し た 。
凍 結 融 解 初 期 の S S は低 く、 サ イ クル 数 の 増 加 に伴 っ
果が 発 揮 で き た と い え る。
上回 っ た 。 試 料 5 0 と 試 料 10 0 は 、 サ イ ク ル 数 に 従 っ て 崩
と考 え ら れ る 。 C a(O H )2 が 土 壌 中 に 浸 潤 した 部 分 の み
/
−−一 ●
−
 ̄
ノ
/
4
8
12
16
20
N u m l光 r Olrret!Zing and melting cycle
soil l00
− Ca/D20
0rymg
ては 1 2 サ イ ク ル で 崩 落 率 が 一 部 低 下 して い る が 、 全 体 的
おけ る 崩 落 率 の 違 い は 、 C a(O H )2 懸 濁 液 の 濃 度 が 原 因
・・●■
0
落率 が 上 昇 す る 緩 や か な 曲 線 を 示 した 。 試 料 2 0 0 に お い
に増 加 傾 向 を 示 した 。 試 料 5 0 お よ び 試 料 10 0 と 試 料 20 0 に
′
湘
図 − 5 に 示 した よ うに 、 試 料 0 の 崩 落 率 は 他 の 試 料 を
、
2
9
に示 し た 。
− −・一 一一 一
//
4
9
キソ グ 試 験 終 了 時 に お け る 溶 液 の p H 測 定 結 果 を 図 − 6
\− − } 一 一 一 \ \ 、
舗
崩落 率 と 凍 結 融 解 サ イ クル 数 の 関 係 を 図 − 5 に 、 ス レー
/●、 − − −
・l
8
9
べて 周 辺 環 境 に 対 す る影 響 が 少 な い と考 え ら れ て い る 。
︵l
S
空 也u小
僧t
S ち 亀 空 uむお Ld
C a(O H )2 は火 山灰 土 襲 の酸 性 矯 正 が で き、C a C 12 に比
〔% )
0
2 ) 水酸 化 カ ル シ ウム懸 濁 液 の 浸 潤 に よ る影響
図− 5
g−  ̄一也 l00 …・ Q
約 −−一山
0
ス レー キ ンゲ 特 性 に 与 え るC a(O H )z添 加 の 影
響
E ffe c t
o f
s u s p e n d e d
C a ( O H ) z
S la k in g pro[杷rty
1 4
土壌 の物 理 性 第 71 号
(1995)
て上 昇 した 。 凍 結 融 解 の 繰 り返 しに よ り団 粒 保 持 機 能 が
低下 し て き た た め と思 わ れ る 。 ま た C a(O H )2 添 加 量 に
11
、一 一一 一一一 ■
■
‘
■
−
■
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■
■
・
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・
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・
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・
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−一 −
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・
・
・
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_1.
9
エ
従っ て S S が 減 少 す る傾 向 を 示 した 。
、′ .
一ノ ニニ
/′  ̄  ̄ l
こ れ ら の 試 験 結 果 よ り、 C a( O H )2 の 凍 拝 混 合 試 料 に
−、
、− − − 一 一
ー 7
おけ る崩落 率 は 無 添 加試 料 を下 回 った。 また試 験終 了時
にお け る虎 拝 混 合 試 料 溶 液 のS S も無 添 加 試 料 を 下 回 っ
5
た。 難 溶 解 性 の C a(O H )2 の 効 果 を 発 揮 さ せ る た め に は 、
3
0
4
8
12
16
20
土簾 中 に 境 拝 混 合 さ せ る こ と が 必 要 で あ り、 法 面 散 布 よ
N u m b r o f 山師 Z in g 8 n d meltingcycle
り も 、 C a(O H )2 を 予 め 混 合 さ せ た 土 襲 を 法 面 に 用 い た
−−
・C 8 2(氾 m g
/恥 SOil 伽 −・一缶 l0
0 =一山 5 0 −−一弘 0
図− 6
方が 効 果 的 で あ る こ と が わ か っ た 。
pH に与 え るC a(O H )之添 加の 影 響
5 . お わ りに
E 触 t of su耶 rl血由 Ca(O H )2 ad 】
i七on on pH
仙 ︵t∽恥
帥
7
氾h
出 ︶址u 叫
ぷdt∽ −0
O p叫月帥
日粥UJ¢
法 面 土 壌 に お け る 凍 結 融 解 が 土 壌 の ス レー キ ソ グ特 性
に及 ぼ す 影 響 を 低 減 さ せ る た め 、 施 工 時 に C a(O H )2 を
法面 土 壌 に 携 拝 混 合 さ せ る 1 つ の 方 法 を 考 え た 。 ま た 施
工が 終 了 して い る 法 面 に つ い て は 、 高 濃 度 の C a C 12溶 液
やC a 2 +を 多 く含 む 溶 液 を 表 面 散 布 す る こ と に よ り、 法
面の 安 定 化 を 期 待 で き る こ と が 明 ら か と な っ た 。
り︺寸
本 報 で は 、 凍 結 融 解 の 繰 り返 し を 受 け た 法 面 表 土 の 団
4
8
12
N llm t光 r O f †re e 別 n g
ー
C 且 2 00 m g
2 0
16
粒形 成 を 促 進 す る こ と に よ り土 塊 を 安 定 させ る 方 法 を 検
8n d mettingcyc】e
−・− C 8 1(氾 −
−−
−C a 知
−− −C a
O
/ D Ⅳ SO i】1 0 g
図− 7
導入 な ど の 対 策 も考 え ら れ 、 今 後 も 検 討 を 続 け る 必 要 が
ス レー キ ンゲ特 性 に 与え るC a(O H )z混合 の影 響
E 触 t of su聯 n⊂
bd C(
a OH )
2 m ixing α】Slaking p「0【光巾
芯
討し た が 、 法 面 の 植 生 被 覆 や ア グ ロ フ ォ ー レ ス ト リー の
あろ う 。
最 後 に 本 研 究 を 遂 行 す る に あ た り、 北 海 道 開 発 局 網 走
12
開発 建 設 部 関 係 各 位 か ら 多 大 な ご協 力 を 賜 っ た 。 こ こ に
10
記して 深 謝 申 し上 げ ま す 。
8
・・・∴ 、r ■
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一 ■
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ニー
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\七 ごご 土 ごニー
ご二
引用
∵一▲ \
、 、 ・一
文
献
土壌 保全 ゼ ミナー ル(代 表 :梅 田安 治 )
(1 98 9 ):北 海 道 に
お け る農 地 造 成 と保 全 : 6 − 37
0
4
8
12
16
20
土 の 凍上 性 お よび粗 粒 火山 灰 の 凍上 抑 制 材 と して の適
N u m t光r Of rreezing且nd melting cycl8
 ̄ ヲ認 諾 .1(伽  ̄−
 ̄払 100  ̄
■
■
■G
図−8
前田隆 ,相 席起 之 ,矢 沢 正 士 , 藤 原幸 彦(1986):火 山 灰
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正 判 定 に 関 す る研究(課 題 番 号 5 9 4 6 0 1 8 8 ), S .
61科 研
費 補 助 金(一 般 研究 B )報 告 書
d l に 与 え るC a(O H )ヱ混 合の 影 響
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成岡
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六 郎(1 99 5 ):寒 冷 地 に お け る凍 結 融解 と土 襲 侵食 ,凍
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結 融 解 の繰 り返 しが 土額 団粒 の配列構 造 に及 ぼす 影響 ,
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土壌 の物 理 性, 71 :5 −10
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長 沢徹 明, 梅 田安 治(1 9 8 1 )‥土 の耐 水食 性 に及 ぼす 凍結
融解 作 用 の 影 響 , 凍 結 ・ 融 解 土 の特 性 に 関 す る研 究
(Ⅴ)
, 農 土 論 集 ,9 4 :4 8 −5 4
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梅 田安 治(19 8 6 )‥凍 結融 解 条 件 に よる土 の 構
造 変 化 へ の 影 響 , 凍 結 ・ 融 解 土 の特 性 に 関 す る研 究
(Ⅶ ),農 土 論 集 , 123 :49【 55
佐 藤 晃 一( 19 8 3 ) :ス レ ー キ ソ グ , 土 の 理 工 学 性 実 験 ガ イ
図− 9
浮 遊 物 質 に与 え る由 (O H )2混 合 の影 響
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ド, 農 業 土 木 学 会 :12 3 − 12 4
15
報文 :寒 冷 地 に お け る凍結 融 解 と土 壌 侵食
山田 宣 良 , 古 家
隆(19 8 2 ) :圃 場 に お け る 団 粒 形 成 因 子 ,
土壌 の 団粒 に関 す る研 究(Ⅳ), 農 土論 集 ,9 8 :1 − 6
山田宣 長, 横 瀬 広 司(1 9 9 1 ):団粒 分 布 に基 づ く土 壌 の 団
粒 評 価法 , 農 土誌 , 59(4):3 1−35
横瀬 広 司 , 山 田 宣 良(1 9 7 7 ) :団 粒 を 形 成 す る 田 子 に つ い
て , 土壌 の 団 粒 に関 す る研 究( Ⅰ), 農 土 論 集 ,7 0 :
1 −6
(受 稿 年 月 日
19 9 4 年 5 月 10 日)