住 福島県水試研報第 6号 昭 和 5 5年 3月 B u I. IF u k u s h i m aP r ef .F i s h .E x p .S t a t .,N o .6 .M a r .1 9 8 0 福島県のホタテガイの生態について 大和田淳、磯上孝太郎、佐藤照、秋元義正、五十嵐敏 S t u d i e so nt h eE c o l o g yo ft h eS c a l l o p, P o t i n o p e c t e ny e s s o e n s i s ( J AY ), i nF u k u s h i m a K i y o s h iOW ADA ,K o t a r oI S O G A M I, S h oSA TO, Yo s h i m a s aAKIMOTO S a t o s h iI G A R A S H I ま え が き 近年,ホタテガイの増殖については.北海道で大量種苗放流1)とそれに伴う漁場管理 i とより,安定 l ついては,青森県陸奥湾より岩手県,宮城県へ展開されるに至 的な生産方式が体系づけられ,養殖 ζ る。それに伴い養殖ホタテガイの大量艶死がお乙り,増養殖と種苗のあり方.いわゆる穏苗性の問題 が提起されている。 本県ζ l おけるホタテガイは.昭和 4 5年頃から相馬原釜漁協の小型底曳船 ( 1 4 . 9 9t)1とよって漁獲さ れはじめた。本種の漁獲量が多くなるζ l従い漁業者の関心が高まり,種苗の放流を行なうまでζ i発展 した。 本県におけるホタテガイ生態の基礎資料を得ようとして,漁獲実態調査と種苗の標識放流を実施し た。乙れらの結果について概略の整理をしたので乙乙 ζ 1報告します。 ホタテガイの調査に際しては,相馬原釜漁業協同組合の関係者の御協力ζ i対し深く謝意を表します。. また放流種苗の購入ζ 1際しては,お世話願った青森県増殖センターの直江春三氏,岡県漁政課管野薄 記氏の御尽力ζ i対し厚くお礼申し上げます。 法 方 1 . ホタテガイ漁獲実態調査 漁獲実態と生息分布域については,相馬原釜漁業協同組合(以下,相馬原釜漁協と称す)の昭和 5 2年 とより,また四倉漁 9月の漁区別,曳網回数別漁獲量等を整理しだ小型底びき網漁業漁獲成績報告書 i 協では操業海域佐知るために無線日誌を.漁獲量は日別水揚怯票を整理し,漁業者からの聞き取り調 査結果を合せて検討した。 ホタテガイ生息分布実態調査は,生息量,分布域,放流稚貝の再捕・移動等の目的で,昭和 5 3年 6 月 20日i 乙相馬原釜漁協所属の小型底曳船.盛幸丸(1 4 .9 9t,松本裕司氏所有)ζ I よる底曳調査を実施 しf こ 。 2 . ホタテガイ種苗放流効果調査 ホタテガイの種苗放流は,相馬原釜漁協の試験事業として,昭和 5 1年より継続して実施されてい 4 9一 る。稜苗の標識方法を検討の後,一部の種苗を標識放流した。 放流員の成長は,昭和 51,52, 53年の各年放流員のそれぞれ 15,90,15個体の再捕検討結果に よった。 結果と考察 1 . ホタテガイ漁獲実態調査 ( 1 ) ホタテガイ漁獲量 本県のホタテガイは,相馬 j 京釜・久の浜・四倉各漁協所属の主として小型底曳船 l とより漁獲され ている。各漁協の漁獲量は,相馬原釜は昭和 51年 9月から,久の浜・四倉は昭和 52年 9月から集 , 計整理が行なわれた。ホタテガイの月別,漁協別漁獲量を表 1ζ示す。 表 1 ホタテガイ月別・漁協別漁獲量 相馬原釜漁協 詮 ¥ 尽 2 3 4 5 6 7 一 5 1 5 2 53 8 9 1 0 1 1 1 2 計 37, 2 3 91 7, 6 6 91 5, 8 8 4 9, 7 4 1 80, 5 3 3 3 8 3 6 . 1 5 4 5 , 6 8 7 3 2, 6 8 6 1 3, 4 6 2 7, 6, 7 8 5 6, 5 3 1 3 , 4 4 7 1 9 0 2 9, 0 5 3 .494 5, 3 8 9 9, 2 5 038, 3 4 5 11 0 2 81 .698 1 41 .1 0 2 1 8 0 38, . 8 3 5 5 8 2 4, 6 1 0 4 1 9 7 .1 8 4 4 1 5 3 8 .7 6 8 8 6 . 6 4 0 4 4 320, 7 9 36, , 邸 1 2, 2 5 9 7 2, 5 4 42 5 3 4 3 , 6 8 22 0, 3 5 61 , 0 1 6 3 8 7 6, 6 7 0 6 8 2 0 6, 3 9 7 8, . 6 7 5 82, 8 11 1 .470 3 2 9 1 .309 1 9 4 7 7 , 8 7 8 0, 5 0 8 , 8 5 7 4, , 8 5 5 3 , 7 3 2 43, 7 4 9 4 4 5 2 , 4 2 7 2 , 0 0 6 , 0 8 62 2 9 6 0 9 1 7 1 , 6 3 4 5 2 6 7 2 1 0 1 - 5 3 5 I-I- 2 7 5 四倉漁協 5 2 │-l- l-l- │ー │-114, 778122, 03216, 95617, 268151, 0 3 4 表 1より,ホタテガイの漁獲量は,相馬原釜では昭和 52年 ・ 53年それぞれ 141 t・83t を示す。 ,約 60%の減少が見られる。なお,漁獲は,小型底 両年の漁獲量を比較すると,昭和 53年は 58t 曳船が主であるが剃網でも漁獲されており,それぞれ 5 t- 6 tの漁獲量が含まれる。 久の浜の漁獲量は,昭和 52年 ・ 53年それぞれ1.6 t・0.5 tであり, 53年は約 70%の減少が見 られる。四倉は,昭和 52年は推定約 6tであったが,昭和田年は漁獲されていない。 i主生息域を持つためζ i,不安定ながら相馬原釜が高い漁獲 本県のホタテガイは,県北相馬海域ζ 量を占める。県南部の久の浜・四倉等のいわき海域は,生息量が少なく,漁獲は更に安定していむ い 。 ( 2 ) ホタテガイの漁獲実態 昭和 52年 9月の相馬原釜漁協所属の小型底曳船 45隻の操業状況について,日別・漁船別・曳網 J漁獲量ζ i整理し表 21と示す。 回数汚 I - 50- 四 倉 漁 協 所 属 の 小 型 底 曳 船 の 漁 獲 実 態 は , 昭 和 田 年 9月から 1 2月までの日局 I J水揚伝票を整理し (相馬原釜漁協,小型底びき網漁業漁獲成績報告書,昭和 5 2年 9月 ) 喜 美 3 ホタテガイ漁獲実態 λhhr 3E F// 1 9 73 96 漁獲個数(個) 1 2 . 0 3 2 4, 7 7 8 2 6 , 9 5 6 7 , 2 6 8 一隻 9 2 2 0 7 1 3 4 り 5 2りれ二 k は t-一 件 働量対一 Jt ( f i a s -プ ア ・ ー . 一 い; 11f ﹂い1 , f r a - i 伝一差一.女イ 揚,な-一〆一 面的日は二 同一認一 川 iJ F s J 十 一 一ケ 一ー一扮獲 叩 mm 4一 一‘=一ケヶ、 コ A a E r //JEf--J 一 111 ιし lh 引当一 ヒ一図 jjJ μ 14地波乱 荒一本一車、母 4t一 ・ 一 f a -ペグ一一 A T銀問接結観視 親一 探開FJif--/げ/ d q税滞緩降臨麟膨闘すし /γ/¥一 一 / 一 ん ¥ 一 好 ・ 宮 h48K山町判官BUHR刷柑防此仰般向 ﹁ J J h H H I '一一 ι P 寸 ゎ M M W F ゎ 乞 ホ↑ ラ ハ iK41 u v ︽ オ │ 伊 一叫一 Jfjp・寸一 ip f県t -島、県 ト 一噛で比一宮城 .福 ︾の較一 日獲て一時 協漁し一韓同制一初計四剖 漁獲個数(個) 14 居酒 当ら一﹁同明。 一 J ' l J J J・ 一 , f ・'一/一/一〆一一ご ・ 1 5 2 f 抑隻め示品内 if--JJ7Hil--E 1 JIll/γir-生の 汁 い ハ , 一 feli--f aj・r/ JRぐAwqiJumグ/円ソ 什 / ¥ . u l οつ - J e j 二 の り r けジ﹀ 哉、製劉弱翻引 川オペバパ﹂一別当 一 て二一合肝て 1 6 1 0 6 、 一 刊誌曲付村山壮れ いF h Lれ 一 一 -I 18 1 1 0 山刊。一一肝Fifti--m¥11fJ4 Eli--7Jノ ﹂ J i t t一l, f/ 一 一 一 Tー 一 日 f 、 J L/ 叶 れ い 1l ﹁ 、 一 ・i li-- 一J 11﹁ ¥ ← 2 2 延隻数(隻) ι' 、 J4 一りまと一一一一 一 月 月 lilllili----11111111111111111111111 唖ロ 9 は ω網別∞船るらのび臼ぞ数に丸深水南は漁浜個よと分子響めふ減 β 曳船 A 曳なか協底和れ獲域切水'県数の名 3K こ息岩影占い激 1 果材生り好をては 曳卸一漁斗底真月漁型昭そ漁質肘はは o獲 で 小 :9 童小の'り砂創出域でる漁沖市り結らによの角つ獲 ま'の個 型匂個隻市川肋年百の協を当沖原息合れの立きょ察見囲県て一な漁 小;日目則的 ζ 号臼馬月漁票網県馬生仲らり日わに観が範森れのとの 9 倉 伝 曳 本 相 士 山 戸 涜 当 県 い 水 の必 10&' 期和相域 o息 広 青 白 湾 場 倉 協 9 ふる'が操昭,布年四揚一は。し者カ網城氏潜た生 K がぺ台息四 k いい阿るりの制分臼び水 'o イ る 患 の 誠 曳 茨 8 ー,れの合殖祝仙生川 艦創即日間かは閥で鵠酬叡問糊材付拘也柵帥一'駒ム引町出湘酬暗胎弘主叫 9 海川町 本種間あ杭久 馬一り獲 つ種倉体のの告の水にタ見川県主ま ζ K 納町れ持旬告 2 相 K 当漁同持漁 が本ゆで域の '1 ホ が 回 o四 一 明 イ 協 報 月 '月隻を を る う カ 漁 績 ロ 別 図 ' 布 ー に m 樹 ' れ 9 5 1 ︹ ﹂ 海 伴 ' 7 報 り イ ' へ 年kむ巾すろり'テ釜成ら域てり分 m印討がさ和探の叫ゴガは県川釜 5 拘日 6L 獲とあよ昭タ原獲か海しよ息mω わる告昭水捕mテの t る原 25 一 漁象で 3' ホ馬漁月業理 1 生加 伽いす報おの採、,。タた勤え馬日 4 の少もな外のはうホし'考相和 表和'りはの対め表仰相網 9 操整図く深伽 昭個当で個がた 2 川き年れに広水 4 深部減獲港体れい布県とる昭 日 、 7 5 操業日数(日) 当 1 2 1 1 1 0 9 5 . 6kg, 1 6 . 7個 4 8 . 3kg, 1 6 1個 I 1 6 7回 │ 蛇 . 3 k g , 仰2 . 5個 月 一曳網当り j 漁獲量 │一日一隻当り平均漁獲量 平均操業 B数│一隻当り曳網回数│ 一隻当り漁獲量 I 1 7 . 3日 表2 ホタテガイ漁獲実態 て表 3ζ f示す。 i RU , . L戸 ー 与 ー ' _ ー ー ' ー ' 図 2 ホタテガイ底曳試験位置図 3 9 1 日5 1 0 . 0 3 4- 6 0 1:2 0- 1 3:1 0 5 No.3 1 0- 6 0 3:3 0- 1 5:2 5 6 N o .4 1 1 0 . 0 。 13.0-15.0 村抑制高一時柄酔林。むは?に鮒鶴一杭創部時配制糊行州立脚け 山村駒池山間同需品毘四日闘し附細川 バ競封櫨錆付年馬て調域量稚放調曳 Z 山 川 町 中 山 一 0- 3 8 8:30-10:00 5 10.7-17.2 No.2 一 4 ホ 3ll 闘のれ個長れ o rmM α 日 A MML 酢兆四 J州 航肌一 M JM 蹄峨矧麟肘月麟腕。片山叶 6 のですで 川町立炉問問駒山鋼一品川 o テが前分試問タで月一原表原を r M出品開官官品川仰心出rt立唱団山耕い帆柄引ぷ お出 し定のつで凶底を分生奥乙組査 m U U 地 dhh れ漁く他 す禁な'年靴日由仁 服問削酌問問促販 AJ て を 8 再歩開ル視一 h b果 のと昨吃︿ J そ多ぉ分 結月員動 ζ の 7 流移で田万ズ 曳は放の場。土じ階 験者貝市則する禁段 E 示 来 κ3 式後比流魚 と一'ら放嶋判K 油捕の 泊w f ヨ uf ↓ゴ二 tl 、 闘訓則氏掛川図州出削 'R漁で結構房杭 獲 m 5' り数の級馬昭 5 当獲曳年相で表を漁 (Awml 網漁験・し槍ず 1t イ 量は匹 曳の試 o J 理るガ C 一聞のい布て 9 す月四な分い日整いテ 一不ケ今い生つ幻世ぺげは 'て発 K月局 14U 後ふれの成リ組理のい 4 図禁あら貝組年長整下町 い岬九時赫ふ一即日峨肌必。 i i 2十日漁利料'あの和イ選 0- 4 2 6:30- 8:00 4 3 ・ ,K 。~ 1 2 6 9 2 ?品川一都髄一醐九好材仏一切即時立一洲一似士醐帥浦口駅州四 N o .1 8 . 5 5 5 U 一郎査調一一間 刊M m 初 持 姉 肌 臓 は 北 釧 日 蹴 胤 制う附す聞息 O 協網な原と殖再的は調比.生るた組後ののれ 調査線 - 52- 安調距離(回) 漁獲数(価 殻長範囲 (an) 1 5 . 6 1 7 . 0 水 深 (m) 曳網時刻 4 8 o' 調 表 た 也、イ K 定型け息の陸 組ガ湾推ト 9 生河鯨抗措札制か MU 川州刊青で分海結問 仰間的 4 ホタテガイ漁獲試験結果 表 1 4 5 4 3 5 5 2 3 0 日5 3 0 1 2 6 4 0 表 5 漁獲ホタテガイの船別,一隻当りの殻長粗成 としている。 表 ム 図 3I C示す相馬原 釜のホタテガイは,総数 521個体で,小,中.大貝 ζ i分けるとそれぞれ 1 2 7 . 309. 87個体となり 24. 59. 17%で示される。表 6より,延 22隻. 968個 体の調査結果ζ lついては, 小,中,大貝は 2 7 . 31 . 調査年月日│所属漁協 殻長範間 1 O.5~ 1 1 . 9 (cm) 言 十 15.0~ 12.0~14.9 5 2 . 2 . 2 5 相馬原釜 9 7個 8 7個 1 6個 2 0 0個 5 2 . 3 . 1 8 向上 2 81 1 0 8/ 5 1 4 1/ 5 2 . 6 . 1 9 向上 o 9 1 1 2 4 3 31 5 : 3 .1 .2 7 向上 11 5 2 . 9 .9 四 1 1 2 51 倉 1 5 1 計 /1 /1 /1 4 21 。 1 0 21 8 81 3 9 41 芯71 42%を占める。 5 2 .2 .2 5 四倉漁協では,測定数 1 1 =20 0 乙対し,小,中貝 113個体 i がそれぞれ 22. 78%を占 円 1 0 める。 縮局原釜 J行1 相馬原釜は殻長 1 2cm以 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 1 4 1 5 1 6 1 7 1 8 上の漁撞が 765 ぢ-73%を 占め,多年級貝を,四倉は 2 0 5 2 .3 .1 8 1 0 相馬原釜 N = 1 4 1 15cm以下の同一年級貝を 出 漁獲しているといえる。 ( 6 ) ホタテガイの成長 本県で漁獲されるホタテ 現 ガイの成長ζ lついては,各 頻 部位測定用ζ l購入した 341 個体の右殻の輪紋を読み取 8 9 1 0 1 1 2 1 3 1 4 1 5 1 6 1 7 . . 柑 52. 度 2 0 3 N=3 防) 絡馬原釜 1 0 った。輪紋は太く濃いもの と細く薄いものとがあり, 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 1 4 1 5 1 6 1 7 1 8 1 9 概ね二年貝以上では,中間 2 0 5 3 .1 .2 7 ζ l二本の細い輪紋が見られ N=145 る。標識放流貝と天然貝の 1 0 相馬原釜 成長を比較して,前者の輪 紋を各年級の成長として, 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 1 4 1 5 1 6 1 7 1 8 i整理して表 7 . 漁獲海域別ζ 出 図4 1 ζ 示す。 殻 長 (cm) 5 2.9.9 3 0 Ndl3 発生後満一年ζ l満たない 四倉 ものを当年貝,満一年を経 過し満二年 l と満たないもの 頻 を一年貝とする。 本県のホタテガイの 1年 ( 矧 貝の殻長は,生息海域ζ iよ って,平均殻長 6.53cm -8 . 7 3cmの差が見られ, 図 3 漁獲ホタテガイの殻長組成について 1 4 51 1 1 3 /1 6 3 41 ηJ rD r 表 6 漁獲ホタテガイの殻長組成(相馬原釜漁協) 殻長範囲では 4.30 cm-10.30cmまで 調査年月日 の殻長差となってあ らわれている。 2年 員の殻長は,平均殻 .41cm-13.55 長 11 cm.その範囲は 9 . 3 0 殻長範囲 (cm) 一隻当り漁 言 十 1 0 . 5 11 . 91 2 . 0 1 4 . 9 15β 獲数(個) 5 2 .3 . 1 8 3 1 5 1個 7 9個 2 3個 2 5 3個 8 4 . 3 5 3 .1 .2 7 6 9 2 1 1 2 4 . 2 9 4 7 911 2 2 2 6 211 3 0 411 4 0 411 3 6 511 2 0 511 9 6 811 4 0 . 6 6 411 4 011 2 7 711 6 411 1 4 511 5 3 .9 . 2 9 1 3It 3 411 5 3 . 1 0 . 1 9 cm-14.95cm. 3 調査隻数 言 十 年貝では 12.59cm 5 411 .3 51 4 4 . 0 で1 0 . 3 5 - 15.68cm, .40cm-18.65cmの殻長範囲で示される。 cm-17.15cm. 4年貝では 14.88c m ; ' "16.50cm、 で 11 iよってあらわれる ζ とは当然で ホタテガイの殻長差は.生息海域の物理的,生物的な環境要因ζ あるが,初期の成長差が大きく影響すると考えられる。 輪紋形成要因 2 )は水温の高温と低温ζ lよる代謝機能の低下と産卵による生理的変化 l とよるものと されており,本県のホタテガイも例外ではないようである。 表 7 . 天然ホタテガイの漁獲海域別成長について 2 年 1 年 3 年 4 年 平均殻長殻開題羽 平均殻長殻鴎波宮 平均殻長殻時包囲 平均殻長殻長範囲 C i r I D cm I cm 年 月 日 水深 (m) 数 cm I cm c π 1 I C π I cm I cm . 4 0 1 .3)-8 . 3 0 1 4 . 4 0 1 0 .3 ! d 6 .7 5 1 93 6.53 4 1 . 4 1 9 2 . 5 9 1 5 2 .2 .25 原釜 60 1 . 4 0 -1 7 . 0 0 4 . 8 8 1 漁 獲 漁獲海域 測定個 128 6.99 ∞ 13.20 4 . 0 0 -8 . 1 5 11 .7 4 9 4 . .50-1 1 . α ト1 5 . a 5 2 .3 .1 8 1 1 1 1 5 2 .6 .29 1 1 40 3 3 8.80 5 2 .9 . 9 四倉-60 .13 7 4 8 0 η 1 4 . 9 5 1 1 0 . 3 0 1 7お3 . 5 5 1 3 . 7 5 1 7 . 1 5 1 6 . 5 01 5 . 3 5 1 8 . 6 5 5 . 6 8 1 4 . 9 5 -9 . ω 1 伎十1 4 . 0 0 . 2 . 3 3 5 5 5 2 .9 . 18 小名浜 1 13 8.73 . ω 7 .印 -9 一一 』圃 2 0 殻 長 平均成長室 (cm) 1 0 @小名浜 反原釜 。 1/ 1/ 2 3 年令 図 4 天然ホタテガイの漁獲海域別成長について - 54- 4( 年 〉 5 2 . 9 . 1 8 5 2 .3 .1 8 5 2 . 6 . 2 9 5 2 . 2 . 2 5・ ( 7 ) ホタテガイの殻長と全重量,軟体部重量,殻重量の関係 殻長 (Lcm)と全重量 (Wg)の関係は,測定数 218個体,殻長範囲 2 . 0cm-1 8 . 4 9cmのもの 3 ・ により, W=0.0502L 2 5 8 5(r=O.ω2)で表 8,図 5 1 ζ 示す。 殻 長 ( L cm)と軟体部重量(W'g )の関係は,測定数 1 9 0個体,殻長範囲 5 . 0 0cm-18.49cm のものにより, W'= 0 .0707L2.806J (r=0.995)で表 9,図 6 1 ζ 示す。 殻 長 (L cm)と殻重量 ( W g)の関係は,測定数 116個体,殻長範囲 1 0 . 0 0cm-18. 49cmのも Q のにより, WQ=0.1930L2.4449 (r=0.994)で表 1 0, 図7 1と示す。 表 8 ホタテガイの穀長 ( L c r n)と全重量 (Wg)の関係 L . る 。 1 3 W. で 表 9 ホタテガイの殻長 ( L c r n)と軟体重量部 (W'g)の関係 と L W' 表1 0 ホタテガイの殻長 ( L c r n )と殻重量 (WNg)の関係 L 氾 18 W' 5 3 0 0 6 0 0 2 5 0 5 0 0 軟 2 0 0 全 体 4 0 0 長量 部 重 重 量 1 5 0 3 0 0 量 ( g )1 0 0 ( g ) ' . 1 8 1 . 1 8 i . 2 9 : . 2 5 ' 2 0 0 5 0 1 0 0 ふ グj 1 0 1 5 図 5 ホタテガイの殻長(L)と全重量剛について 1 5 1 0 2 0 般 長 飯長(田) 2 0 (cm) 図 6 ホタテガイの殻長( L ) と軟体部重量制について D ﹁ r o ごき雪開 2 . ホタテガイ種苗放流効果調査 ‘ " (1)種苗の輸送方法 昭和 52年 , 5 3年の放流種苗は,青森県 3 羽 陸奥湾脇野沢産である。輸送は箱詰めにし, 海水を撒布の後保冷車で運搬した。脇野沢 モ :,ホタテガイの空中露 要した。乙のため P 坦 ぉ 込み iζ1時間,到着後放流までに 2時間を 。 時聞を要した。現地を出発前ζ i,種苗の積 M 3 臣 5時,相馬着翌朝 4時で,輸送には 1 3 発 1 主淘 一一 一 一 一 " ' ハ - . " 6時間を要した。到着後の種 出時間は,約 1 . , ・ ..~-~‘・ 苗の状態は,噛み合いが見られたが,難死 ト は 2~3% であった。 一 一 - も } 二1 ・ , . ' ) (. : , ' 1 ω W~ : . . . 帰 , . . . . . 一 ‘ -0 .19叩 Ll41H (r O .99~) . ~哩日 ( 2 ) 標識方法の検討 パ " ホタテガイの標識は,適当な方法がなく, , 〆 / > p, _ . . o -_ff' ー ' - lは移殖放流の障害として太く刻み 一般的ζ 5 lよって判別しているが, 込まれる障害論ζ . . 首長 1 5 (cm) 1年放流の再捕員と漁獲ホタテガイの 昭和 5 輪紋を比較して,明瞭I ζ 障害輪を判別する L ) と殻重量(刊について 図 7 ホタテガイの殻長( 5 2 ζ とが困難であった。乙のため,昭和 年 , 53年の放流種苗ζ iついて,障害輪形成 l標識方法について検討した。 の確認,移動,成長,歩留り等の調査のためζ i各種ペイント,各種接着剤を使用して標識をし,水 昭和 52年 8月から 12月まで,ホタテガイ ζ 槽で経過を観察した。 ζ の結果 ア.ペイントは,員の構造上良く塗付する ζ とが出来ず,その上,水分をふきとらなければなら l,短時間で大量の稚貝の標識には,好結果が期待出来なかった。 ないためζ イ.各種接着剤でホタテガイの殻上 i 乙 FRP等の薄板を接着しようとしたが.水分で接着困難と なり.好結果は期待出来なかった。 ウ.7.1<.中ボンドζ l染料を混入したものは,脱落が少なく,簡便で、あり,水分の問題は解決され好 結果を得た。 以上の検討結果より,昭和 52年 , 5 3年の標識方法は,水中ボンド(エポキシ樹脂系接着剤:コニ シ株式会社〉を使用して,各々 2 ;000個を標識放流した。 ( 3 ) 種苗放流結果 表 1 1 ホタテガイ種苗放流結果について(相馬原釜漁協〉 再補数 採捕漁法 産苗地 数量(千個) 方 法 標識数(働 放流年月日 再捕年月日 51 .4 . 2 1 51 .9 . 1 6 1 5 底 曳 陸奥湾横浜 1 0 0 地碍き 5 2 . 1 2 . 2 3 5 3 .6 .7 7 5 リ 車 網 陸奥湾脇野沢 3 3 0 地蒔き 2 , 0 0 0 1 1 5 3 .1 0 .1 1 0 底 曳 11 1 1 5 4 .3 . 1 7 5 。 車 網 M 5 3 . 1 2 . 2 6 5 4 .3 . 1 7 1 5 車J I 網 陸奥湾脇野沢 8 3 0 地蒔き 2 , 0 0 0 rD ρ o 深 25m海域ζ l分散して放流した。昭和 F 流時と再捕時の殻長組成ζ lついて 〆 放 ¥l¥ 1年 9月 1 6日l と テガイは,昭和 5 nd ︺〆 , , , 、 , , . ,、 ι r 1 r 、 〆 、, ア.昭和 5 1年 4月 2 1日放流のホタ 5個体再捕された。 底曳網で 1 f ( 4 ) 放流種苗の再捕結果 J'¥JFE0 lついては表 1 1 1 ζ 示す。 日,数量等ζ 丹、 /Le ピ ‘ 、 'tit 放流海域を図 8 1 ζ ,放流月日,再捕月 W町 戸 83万個を,相馬原釜沖水深 45mのジ ャンボ魚礁設置海域北側ζ l放流した。 しつ/し , 、 1 ノハ /リ J 52年 1 2月 2 3日,昭和 5 3年 1 2月 2 6日 ζ l は陸奥湾脇野沢から各々 3 3万個. 四 lJl 、 r 横浜町産種苗 1 0万個を,相馬原釜沖水 4 ¥ 〆 。 , / 、, 、 、 ・ 11昨l / ¥ m¥5{ O LH n4u=s' nυJ m、し 2 に 、 昭和 5 1年 4月 2 1日,青森県陸奥湾 l Okm と,個体別重量ζ lついては は図 91 図 10lC示す。 再捕されたホタテガイは,放流 図 8 ホタテガイ放流海域 後 1 4 8日 経 過 で 放 流 時 平 均 殻 長 4 . 2 4cm,再捕時平均殻長 6 .0 2 cm,平均成長量1.78cm であっ f 。 こ 水 5 14 2 1 4 0 N='50 り 30 * ( 悩 1 0 m l 2 . 0 . ! ) 7 . 0 4 . 0 5 . 0 6 兎" w 5 1 9 1~ 迫 N=15 n u 一 eE'sa-蝋縦 i 子 (EU) 2 0 ) ι 2 0 1 0 4 6 6 7 8 g 1 0 経過日数(月) 4 . 0 5 . 0 6 . 0 7 . 0 殻 長 (cm) 図1 0 移殖ホタテガイの成長について (昭和 5 1年) 図 9 放流時と再捕時の殻長組成について (昭和 5 1年) ηI rD S 2,l Z. l l ~流 2年 1 2月2 3日放流のホタ ィ.昭和 5 テガイは,昭和 5 3年 6月 7日ζ l人 N=ZIl 目 日 工礁ミ漁獲試験ζ lより,刺網で 7 5個 ' . 1 再構 N=15 3年 1 0月 1日l と相馬原山 体,昭和 5 釜漁協所属の小型底曳船宝恵丸 lζ; 凶 3 漁獲試験により,刺網で 5個体再 : : D 体,昭和 5 4年 3月 1 7日の人工礁 M M より,標識員 3個体を含めて 1 0個 弱 10 5 1 1 日。 1 0• 1 ~事倒 N=' lJ)‘1) 捕された。 ホタテガイの放流時と再捕時の 5 . 0 ‘ o 1 . 0 . ・ 曹長(田〉 殻長組成については,図1ll C示す。 図1 1 放流時と再捕時の殻長組成について 2年) (昭和 5 6 7日経過の昭和 5 3年 6 放流後 1 ω : ; ; Z L T f 2 3 4 gの 再捕時平均殻長 6 .61cm, 平 均 重 量 山 gと . 7 3cm の成長が見られ,日間成長量 0 ・0 2 2 3cm/日で,体重の増重量は 0 仏. 2g/日 なり,平均 3 τ 2 L お ニ 2 む 2 : 弘 ; h 3 ι 臼経倒過の昭和叩 で . 4 3 とh り , 5 . 1 5cmの成長量で平均重量 6851gの成長が示された。 時平均殻長 8 、;は,標識はる障害,成長の差は認めりれず肩効な手段で、あったと考 なお・標識貝 5 1日 経 過 の 昭 和 問 3月 1 7日 同 捕 し れ 個 体 比 平 均 成 長 量 6 . 6 0叫 え;み後 4 5 3 .1 2 .2 6 の成長が示された。 3年 1 2月 2 6日 放 流 の ホ ゥ.昭和 5 タテガイは,昭和 5 4年 3月 1 7日 ζ l人工礁漁獲試験により,刺網で 1 5個体再摘された。移猿時と再捕 lついては,図 1 2 1 ζ 時の殻長組成ζ 示す。 放流後 8 0日経過で再捕されT 鵡 98.20g N=251 出 1 0 現 頻 7712 1 l I 4 0 且 日 . ‘ E 度 倒 3. 1 7 N:15 30 2 0 1 0 貝は,平均成長量 2 . 0 3cm,平均 1 . 6 2 . l l 重量 1 6 . 1 0gの成長が示された。 ホタテガイの種苗放流,再捕結 3 . 0 ‘ n ω 凶 殻長 6 . 0 1 . 0 (cm) 図1 2 昭和 5 3年放流時と再捕時の 果からは,十分な放流効果につい ての資料は得られていないが,放 殻長組成について 流後の成長は,ある程度の知見が得られた o 各年のホタテガイ種苗放流の再捕結果については,表 1 2 1乙,各年放流のホタテガイの成長に ついては,図 1 3 1 ζ 示す。 -58- 表1 2 ホタテガイ放流種苗の再捕結果 放 流 年月日 再 捕 年月日 放流時殻長 ( cr n ) 再鋪時殻長 (cm) 再鋪時体重 (g) 殻長の伸 日間成長 再繍数 経 過 日 数 平均値 (個) 車 呂 四 平均値 範 閤 平均値 範 閤 長量(叩占 量 (cnv 臼) .9 . 1 6 51 .4 . 2 1 51 1 5 1 4 8 4 .2 4 2 . 85-4 . 9 8 6 .0 2 4 . 2 3 7 . 2 5 1 .7 8 0 . 0 1 2 0 5 2 .1 2 .2 3 5 3 .6 .7 7 5 1 6 7 . 5 0 日 420 6 3 . 1 ωす7J n 2 .8 3 1 . 9 0 3 . 6 1 5 . 00-7 4 . 8 11 3 .7 8 0 . 0 2 2 3 5 3 . 1 0 .1 1 0 3 1 3 3 .3 1 5 4 .3 .1 7 5 4 5 1 .90-3 . 2 0 9 2 .7 0 1 .3 0 8 . 50-9 8 . 2 07 5 . 1. 7 0 9 1 1 4 ω 6 .6 0 0 . 0 1 4 6 1 5 8 0 ト 3 . 6 0 5 . 60 】5 . 8 0 1 3 .1 1 2 . 6 . 1 4 4 6 . 1 01 o 2 0. ! D 3r 2 . 0 3 O .0 2 5 3 5 3 . 1 2 . 2 6I 弘 3 . 1 7 2.9か~425 1 . 砂 、81 .4 0 5.17 . 2 0 6 8 .ω 5 . 60-9 8 . 4 8 7 ∞ 0 . 0 1 6 5 1 3 1 2 1 1 1 0 一→成長範囲を示す 平均成長量 殻 5 2. 1 2. 2 3 放流 長 4 (cm) 5 1 .4.21 放流 2 2 3 4 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 2 3 4 5 経 過 月 数 図1 3 ホタテガイの放流後の成長について 1年 4月 2 1日と昭和 5 2年 1 2月 2 3臼放流 放流ホ・タテガイの成長は,再捕個体は少ないが,昭和 5 のものでは,放流時の殻長 i と大差はないが,後者は 4ヶ月早く移殖しているが,成長は早い。 . 図 4,図 1 3ζ I示したが,輪 天然ホタテガイと放流ホタテガイの成長については,それぞれ表 7 2年 1 2月 2 3日放流貝は. 1年貝. 2年貝で 2 . 8 0cm紋を比較すると天然貝の成長が良く,昭和 5 2 . 3 0cmの成長の差が見られる。 放流ホタテガイの再捕は,すべて放流海域でされたものであり,移動,生残率等は不明である。 種苗放流の効果は,放流から漁獲時の成長量,生残率,放流海域への定着等の生物的.経済的に 評価されるものであり,乙れらを含め放流適地調査が必要で、あろう。 (註) :人工礁漁獲試験の刺網は.ナイロンテグス網 3号,目合 3寸 8分のカレイ網で. 1 反5 0間 仕立上りのもの 3反を 1張りとしとれを 8張りしたものである。 -59- 畑 約 要 T 官 5 誌 : z 訂 ? 三 ; : 立: : h み L L ; J l 1 ゴ 〉 J ; 乙 ; 笠 埠 慌 2 : J : 弘 弘 2 L み は 近年,本 l 阜でホタテガイが漁獲されるに至ったので,漁獲実態と種苗放流をとおして,将来への展 ??竹ので:点 れ 元弘品同馬悶馬!原京釜漁協の小型獅底曳貯でで.僻れ札,昭手利 肘 Q 郁5 仇 叩れぞ仰 本県酬沖合の水叩深削 4 い : i 立: L L i : 需品: 2 ょ ・2 2 ? 誌L 2 2 2 2 2 2 2 2 : 生成量,放楠域 引 用 文 献 ( 1 ) 東北区水産研究所;段海域 l 乙於ける増養殖漁場の開発 i 乙関する総合研究(別枠研究) l f t ; 日2 7 2 1 2 ; 5 2 f T ! ?2 43 昭和 年 月,北海道立水回験場報告第 -60- 7 号 。
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