県内黒毛和種繁殖雌牛におけるSCD遺伝子型調査(PDF

石川県農林水産研究成果集報
第 16 号(2014)
農林総合研究センター(畜産試験場)
県 内 黒 毛 和 種 繁 殖 雌 牛 に お け る SCD 遺 伝 子 型 調 査
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背景・目的
牛 肉 の脂 の旨 味 は不 飽 和 脂 肪 酸 の含 有 量 に影 響 され、本 県 では、不
飽 和 脂 肪 酸 の約 9割 を占 めるオレイン酸 を指 標 にして能 登 牛 プレミアムを
認 定 している。オレイン酸 の含 量 は、SCD 遺 伝 子 (脂 肪 酸 を不 飽 和 化 する
酵 素 遺 伝 子 )の型 に影 響 されることが報 告 されており、SCD 遺 伝 子 の遺 伝
子 型 は、種 雄 牛 の能 力 評 価 指 標 の一 つとして活 用 が進 んでいる。 そこで、
能 登 牛 のおいしさ(オレイン酸 の含 有 量 )向 上 を目 的 として、県 内 黒 毛 和
種 繁 殖 雌 牛 の SCD 遺 伝 子 型 を調 査 する。
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技術のポイント
(1) 石 川 県 内 の黒 毛 和 種 繁 殖 雌 牛 448 頭 (県 有 牛 79 頭 、農 家 18 戸
369 頭 )の SCD 遺 伝 子 型 は、AA 型 が 170 頭 (37.8%)、AV 型 が 261
頭 (58.0%)、VV 型 が 19 頭 (4.2%)で VV 型 が少 ない。(図 1)
(2) 繁 殖 雌 牛 の 遺 伝 子 型 を血 統 情 報 か ら 解 析 し た と こ ろ、 5 つ の 系 統 に
分 類 され、系 統 間 には SCD 遺 伝 子 型 の出 現 に差 がある。(図 2)
図1
県内繁殖雌牛の遺伝子型
※ AA> AV> VV の 順 に オ レ イ ン 酸
図2
県 内 繁 殖 雌 牛 の 系 統 別 SCD 遺 伝 子 型 頻 度 分 布
含有量が高くなりやすい
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成果の活用と留意点
(1) 繁 殖 雌 牛 で AA 型 出 現 頻 度 の高 い牛 を選 抜 することで、能 登 牛 の改
良 が促 進 される。
(2) オレイン酸 含 有 量 は、SCD 遺 伝 子 型 のみでなく 品 種 、性 別 、飼 養 管
理 など他 の要 因 にも影 響 を受 ける。
問合先:資源安全部
TEL 0767-28-2284
担当者:石田美保・柴
教彰