Vol. 2(2014年2月発行)

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Vol.
2
UPSの選定方法
STEP1 接続機器と電源の環境から、給電方式を選択します。
接続機器
電源状態
ネットワーク機器
パワコン周辺機器
YES
PCサーバ
ストレージ
YES
給電方式
YES
YES
パソコン
ワークステーション
接続機器仕様
電源状態が
安定している
YES
NO
常時商用給電方式
SXU-Zシリーズ
YES
高効率常時インバータ方式
SMUシリーズ
停電発生などの切換によ
る電力供給が途切れては
ならない(10ms以下)
YES
NO
常時インバータ方式
SRU、SAU、SNU、SBU
シリーズ
公共・産業機器
STEP2 UPSに接続した機器の総容量を計算してください。
(1)接続機器の電源容量を確認
接続機器の側面、仕様書をご覧いただき、電源容量を確認してください。容量が不明な場合は、各メーカーへお問
い合わせください。出力容量はVA(ボルト・アンペア)、W(ワット)、V(ボルト)、A(アンペア)といった単
位で記載されていますが、機器によって記載が異なります。
(2)機器総容量の算出
接続機器の容量がわかりましたら、以下の計算式でVAとWの各総容量を算出してください。
(A)電源が単相の場合
機器表示がVAの場合
機器表示がWの場合
機器表示がAの場合
VA総容量
=
表示のまま
+
W÷力率
+
VA
W総容量
=
VA×力率
+
表示のまま
+
V  A  力率
(B)電源が三相の場合
機器表示がVAの場合
機器表示がWの場合
機器表示がAの場合
VA総容量
=
表示のまま
+
W÷力率
+
3 VA
W総容量
=
VA×力率
+
表示のまま
+
3  V  A  力率
力率が不明な場合、VA総容量を算出する場合の力率は0.7で、W総容量を算出する場合の力率は1.0で計算してください。
VAとWの総容量はUPSの接続容量となります。(2)で算出した総容量よりもVA・Wともに大きい数字が記載されて
いるUPSを選択してくだい。UPSの出力容量は各製品情報ページで確認できます。
STEP3 バックアップ時間を決定してください。
電源異常時にサーバやPCなどの接続機器を停止するために必要なバックアップ時間を決めてください。次にSTEP1、2で選
択した型式のうち必要なバックアップ時間をカバーできる機種を選定ください。バッテリが劣化したとき(バッテリ寿命期)は、
バックアップ時間が初期値の半分以下になっていますので、必要なバックアップ時間を2倍以上とすることをお勧めします。
2700
(例)仕様:負荷:1200W
バックアップ時間:10分
2400
接続機器の容量
負荷(W)
2100
(1)縦軸:負荷1200Wを見る
1800
(2)1200Wを右にたどり・・・
1500
(3)カーブの交点を見つける
1200
(4)交点から下にたどり・・・
900
(5)横軸:バックアップ時間と交わったところ
がバックアップ時間25分となる。
600
300
バッテリ寿命期には約半分の12.5分となり
ますので、仕様を満たすことになります。
0
0
10
20
必要バックアップ時間×2
30
40
50
60
70
80
90
100
バックアップ時間(分)
以上で,無停電電源装置(UPS)の選定は終了となります。
オプション機器の選択
必要によりオプション機器を選択してください。オプション機器には接続金具、ソフトウェア等があります。必要とされるケース
の多くは、接続する機器がパソコンやサーバです。これらの機器は、停電発生時のシャットダウンに必要とされる自動シャットダ
ウンソフトです。選択した無停電電源装置(UPS)と構築するシステムから、オプションが必要か確認してください。
無停電電源装置(UPS)選択例
ブレードサーバ1台、1Uサーバ2台、KVMスイッチ1台、モニタ1台をバックアップするUPSを選定する例です。
1.給電方式の決定
サーバ用途であるので、「高効率常時インバータ給電方式:SMUシリーズ」を選定します。
2.UPS容量の決定
(1)接続機器の入力電圧と容量の確認
接続機器の入力電圧と容量をそれぞれ以下の通りとします。
・ブレードサーバ :200~240V、2700VA/2500W
・1Uサーバ
:200~240V、360VA/340W
・KVMスイッチ
:100~240V、 15VA/10W
・モニタ
:100~240V、 40VA/35W
入力電圧は200V系、合計は3475VA/3225Wとなります。
(2)接続機器の容量の確認
接続機器の入力電圧と合計容量から、UPSとしては5000VA/3500WのSMU-HF502-R-200が候補になります。
(3)バックアップ時間の確認
バックアップ時間は用途から判断して3.5分程度必要とします。SMU-HF502-R-200のバックアップ時間:「3500Wで
約7分」で対応可能か確認します。バッテリ寿命期は、バックアップ時間が初期値の半分以下になりますので、3.5分となり
ますから、選定したUPSが使用できることがわかります。
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最新の製品情報はホームページで提供しています。
http://www.sanken-ele.co.jp/prod/powersp/ups/index.htm
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