吸湿発熱中わた 「airpack®SV」の吸湿発熱のしくみについて

2014年10月8日
<添付資料: 素材の詳細>
三陽商会広報担当
吸湿発熱中わた
「airpack®SV」の吸湿発熱のしくみについて
airpack®は日本バイリーン(株)の登録商標です。
高吸湿・高発熱中わた airpack®SV
airpack®SVは中わたとしての高い性能と信頼性
を持つポリエステル素材に、綿やナイロンの約7倍
という極めて高い吸湿性を備えた東洋紡㈱製ポリア
クリレート系素材(以下、高吸湿素材)を組み合わせ
ることで、2013年まで用いていた吸湿発熱中わたに比
べソフトな風合いと+2℃以上の発熱効果を実現した
吸湿発熱中わたです。人体から発生する汗には2種
類あり、目に見える「感知性発汗」と目に見えない「不
感知性発汗」とがあります。「不感知性発汗」とは絶え
ず皮膚表面から発生している汗のことを指し、その量は1日に700cc~900ccあるといわれています。airpack®SVに含まれる高吸湿素材
は、この「不感知性発汗」を吸着し熱に変える効果が期待できます。
吸湿発熱のメカニズム
水の分子は水蒸気の状態のときに一番大きな
運動エネルギーを持っています。水分子が
繊維に吸着され運動エネルギーを失うと、そ
の分だけ熱エネルギーを放出します。
どのような繊維でも基本的にこのメカニズム
は同様ですが、その発熱量は公定水分率に
比例して大きくなります。
※ 吸湿発熱試験では、温度20℃・湿度40%の環境を湿度のみ90%に変化させ、15分間そのままにした状態で、airpack®SVの温度
変化を計測しています。発熱による最大上昇温度は5℃~6.4℃という結果が得られています。
暖かさとドライ感の両立
熱で暖められた空気は複雑に絡み合う中わたの繊維間に取り込まれ、衣服内を
長く保温します。
また高吸湿素材に吸着した湿気は、中わたを通じて徐々に外部へと放出される
ため、ドライな状態を保つ効果が期待できます。