蝶ヶ岳、常念岳登山(7 月 26~28 日) 小山 卓男 山の先輩の R.K さんに槍穂連峰の景色が素晴らしい蝶ヶ岳、常念岳に連れて行ってもらいました。R.K さんは同年 輩ながら今でも 20kg前後を担いでのテント泊り単独行が好きな強者ですが、今回は私に合わせて山小屋泊りにし てもらいました。参加者は T.S さん含め 3 人で、全員が六甲全山縦走の山仲間です。 今年の夏は台風・梅雨前線の停滞で週末はずっと天候不順でしたが、幸いにも尾根筋では天候に恵まれ素晴らしい 景色を満喫できました。 <7 月 26 日(土)> JR 宝殿駅北側を 21 時に R.K さんの PURIUS で出発し、交代で運転しました。 <7 月 27 日(日)> 3 時 40 分、夜明け前の三股駐車場に到着。ほぼ満車状態ですが、数台の駐車スペースはありました。 仮眠、朝食後、4 時 40 分に出発。曇天ですが目の前には常念岳が見えています。沢沿いに登って行くと湧水が流れ る力水があり、一杯水をいただき斜面をジグザグ登り 6 時 30 分まめうち平に到着し小休止。更に登って行くと途中 で小雨が降り出し、念のためにレインウエア上着を着ました。下山中の方に尋ねると、今朝は御来光は見れて今は あまり雨は降っていないとのこと。大滝山分岐付近のお花畑は小雨で写真を撮れずそのまま通過し、9 時 40 分 蝶 ヶ岳ヒュッテにコースタイム通り到着しました。 予定では蝶ヶ岳ヒュッテ泊りですが、あまりにも早いので更に 5 時間かけて常念小屋迄歩くか、明日も天気が悪そ うなら引き返し下山して麓で泊まるか(同じ料金で山小屋より快適で食事も良いので)、明日の天気に期待して予定 通りここで泊まるか?3案をしばらく思案することにしました。 ところが山小屋到着 15 分後に大雨が降り出し、 TV、 パソコンで麓の天気予報は見れるものの明日の山の天気予報はわからず、山小屋の方に聞いても当然ながら教えて もらえず・・・「晴れ男の小山さんに期待してここで泊まる。この大雨のあと行動するのは滑って危険」となり、まだ 10 時すぎですが目元が広末涼子似のアルバイト受付嬢に宿泊手続きを済ませ、コンロで湯を沸かしておにぎりとカ ップ麺のランチタイム。山小屋は雨宿り、宿泊するかどうか思案中、宿泊客で混雑も 1 時間後に雨は上がりました。 12 時になり宿泊部屋(2段ベッド)に案内され、その後にドリップコーヒー・プチケーキ・大福餅等でティータイ ム。片付けが終り外に出ると山小屋にいた山岳警備隊の方が常念岳方面へ出発されるので「明日の天気はどうでし ょうか?」とお聞きすると「雷雨は過ぎ去り明日は晴れるでしょう」とのこと。やった!。しばらくすると周りは 360 度の大パノラマ、多少雲の残る槍ヶ岳穂高岳連峰、表銀座縦走コース、常念岳、焼岳、乗鞍岳、御嶽山・・・。 時間の経過とともに視界は更に良くなり、大滝山分岐付近のミヤマキンポウゲ、シナノキンパイ等のお花畑に戻り 写真を撮りました。風雨の中を常念岳から歩いてきた方は落雷が2度あり大変だったようです。 17 時半の夕食後は 18 時 45 分に穂高連峰大キレットに沈む夕陽を見送りました(雲がかかり残念) 。日曜日なので 宿泊者は少なく畳3枚に2人でゆったり、19 時 15 分~5時間はぐっすり眠れ、0 時 15 分にトイレに行くと窓越し の星座は大きく近くに見え、明朝は快晴間違いなし、再度安心して眠りました。 <7 月 28 日(月)> 4 時半に起きて外に出ると御来光待ちのハイカーがちらほら、4 時 50 分に雲海の彼方からの神秘な御来光を拝み、 槍穂連峰~乗鞍岳~焼岳方面のブロッケン現象を楽しみました。快晴で 360 度の大パノラマ、風はなくてダウンジ ャケットを着ると快適そのもの。槍ヶ岳山荘、北穂高小屋がくっきり見えたのにも感動しました。5 時半から朝食 を食べ、6 時に出発。蝶槍と常念岳最低鞍部まではなだらかな縦走コースで、左側には槍穂連峰、右側は雲海のは るか彼方に富士山・中央アルプス、周りのチシマギキョウ等の数々の可憐な高山植物を眺めながら雲一つない快適 な尾根歩き、まさに至福のひと時です。蝶槍では 30 数年前に今は亡き工務大先輩の T.Y さんと登った槍ヶ岳、東鎌 尾根、西岳の表銀座縦走コースと西岳ヒュッテがくっきり見え懐かしく思い出しました。常念岳の登りにさしかか る頃から槍ヶ岳方面にはガスがかかりだし、10 時到着の常念岳山頂の展望は望めませんでした。快晴なら槍ヶ岳が 真正面に見えるそうです。 常念岳から前常念岳への下りはクルマユリ、ニッコウキスゲ、チングルマ等の高山植物のオンパレードで楽しく歩 けました。11 時 10 分到着の前常念岳からはガスで視界が 10~15m、幸いにも雷鳥に出会いました。しばらくする と梯子・鎖はありませんが巨岩が約1時間ゴロゴロと続き、足の短い私は「3点支持、足場の確認、ご安全に!」 を肝に命じゆっくり進みました。岩場を過ぎるとあとは昨日の雨でぬかるんだ針葉樹林帯を下ると 15 時に三股駐車 場に戻りました。3人とも無事怪我なく下山し、蝶ヶ岳温泉ほりでーゆ四季の郷で汗を流し、16 時出発、22 時 40 分に無事帰宅しました。 65 歳を過ぎてこういう弾丸登山が出来るのは、両親・家内・友人・コナミスポーツジムのインストラクターのお蔭 と感謝感謝です。 槍穂連峰大キレットへの夕陽 御嶽山、乗鞍岳、焼岳、西穂高(左より) 槍ヶ岳穂高岳連峰(手前の麓は上高地) 御来光 蝶ヶ岳ヒュッテ、テント場、常念岳、大天井岳 槍ヶ岳方面をバックに 槍ヶ岳と東鎌尾根、西岳 常念岳(手前からまっすぐ登り尾根沿いに右へ下山) (30 数年前に T.Y さんと登った表銀座縦走コースの 一部。 槍ヶ岳から斜め右下へ東鎌尾根を下り尾根を右へ) シナノキンバイ 常念岳山頂 テガタチドリ チングルマ 雷鳥(前常念岳からの下りで)
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