PS 及び SM の 2014 年 6 月度及び 1~6 月度 実績概況

2014 年 7 月 15 日(火)
日本スチレン工業会
PS 及び SM の 2014 年 6 月度及び 1~6 月度 実績概況
(PS)
1) PS の 2014 年 6 月度の実績概況
生産は前月比-13%と大きく減少して 48.1 千トンとなった。但し、前年同月比では+7%の増加。なお、
1 社 1 工場の定期修理が 6 月中旬に終了した。
国内出荷は 51.7 千トンとなり、前月比+5%、前年同月比でも+2%の増加となった。包装用、雑貨・産
業用、フォームスチレン用、電機・工業用全て前月比プラスとなり、前年同月比では、電機・工業用以外
はプラスとなった。
用途別では、包装用は前月比+6%、前年同月比+3%の 23.2 千トンとプラスに転じた。HI シート、OPS
は前年同月比プラスとなったが、乳酸菌は若干のマイナス、射出成型その他は前月比増加したものの、
前年同月比では依然大きくマイナスとなっている。
雑貨・産業用は、前月比+7%、前年同月比でも+8%と昨年後半以降好調に推移している。
フォームスチレン用は、前月比+3%の 14.4 千トンとなり、前年同月比でも+2%と相変わらず好調さを
維持している。但し、PSP は依然前年同月比プラスを継続しているものの、ボードが前月に続き大きくマ
イナスとなっている。
電機・工業用は 7.9 千トンとなり、前月比+3%だが、前年同月比では-6%となった。
輸出は前月比-2%、前年同月比-4%の 2.0 千トンとなった。
出荷合計は 53.6 千トンとなり、前月比+5%、前年同月比では+1%となった。
在庫は、生産が前月より減少し、国内出荷が増えたため、59.2 千トンと低水準になった。
2) PS の 2014 年 1~6 月度の実績概況
生産は、前年同期比で若干増えて+2%の 323.5 千トンとなった。
国内出荷は、前年同期比+7%の 316.9 千トンとなった。前年同期は半期ベースで 1990 年以降最低と
となり 300 千トンを下回ったが、その後輸入の減少もあり、国内出荷は 300 千トン以上を確保している。
包装用は、前年同期比並みの-1%、139.3 千トンとなった。HI シート、OPS、乳酸菌は前年同期比若干
プラスとなっているが、今年になって射出成型その他の落ち込みが大きく、足を引っ張っている状況。雑
貨・産業用は好調で 2013 年 7~12 月期に 40 千トンを超え、この 1~6 月期も 41.5 千トンとなり、2009
年 7~12 月期以降、半期では最大の出荷となった。フォームスチレン用も昨年来好調に推移しており、前
年同期比で+17%の 89.4 千トンとなった。PSP、ボードとも前年同期比大きくプラスとなっている。電機・
工業用は前年同期比並みの+1%、46.7 千トンとなった。デジタル家電、生活家電、記録メディアはプラ
スだが、事務機器はマイナスとなっている。
輸出は、少ないながらもプラス傾向になってきており、前年同期比では+14%の 11.4 千トンとなった。
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2014 年 7 月 15 日(火)
日本スチレン工業会
出荷合計は、国内、輸出とも増えて、前年同期比+5%の 328.3 千トンとなった。
在庫は、59.2 千トンで比較的低めとなっている。
輸入は 5 月時点で 23.4 千トンとあまり増えておらず、今のところ年間で 56 千トンペースとなっている。
(SM)
1) SM の 2014 年 6 月度の実績概況
生産は、206.9 千トンと前月より減って-12%となった。この春の各プラントの定期修理が概ね終了し、
前月の生産は大きく増えたものの、1 社 1 工場のプラントが 5 月下旬から定期修理に入っているため、
前年同月比でも-3%となった。
国内出荷は 110.9 千トンとほぼ前月並みの+1%となった。前年同月比でも-1%とほぼ前年同月並み
となった。用途別では、PS 向けは前月比-13%と大きく減ったが、前年同月比では+9%と増加し、
46.5 千トンとなった。合成ゴムは前月比+10%と定期修理後徐々に増加し 13.3 千トンとなった。但し、
前年同月比では、まだ-7%とマイナスが続いている。好調に推移していた ABS は、前月比+23%と増
えたものの、前年同月比では-13%と 2 か月続いてマイナスとなった。EPS は好調に推移し、前月比
+13%、前年同月比+10%の 9.8 千トンとなった。
輸出は前月大きく増えたものの、今月は一転して前月比-12%の 96.2 千トンとなった。前年同月比
も-8%となった。輸出減が生産減にも影響しているようだ。
出荷合計では 207.2 千トンと輸出減少が影響して、前月比-5%、前年同月比でも-4%となった。
在庫はほぼ前月並みの 74.8 千トンとなった。
2) SM の 2014 年 1~6 月度の実績概況
生産は、1,213.9 千トンと前年同期比では-6%と若干マイナスとなった。但し、今年は春の定期修理
の多い年であり、同様の 2012 年 1~6 月期と比べると+3%に相当する。
国内出荷は、685.1 千トンとほぼ前年同期比並みとなった。PS 向け 291.9 千トン、ABS は 111.2 千
トンとほぼ前年並み、EPS はプラスとなった。一方、合成ゴムが 67.1 千トンと前年同期比-17%とな
り、定期修理の影響はあるものの、今年は元気がない状況が続いている。
輸出は、522.1 千トンと定期修理による生産減の影響もあり、前年同期比-16%と下がっている。な
お、同じ定期修理年の 2012 年 1~6 月期と比べると+5%となる。但し、昨年の下半期以降輸出は低
めに推移しており、為替、原燃料価格の動向にもよるが今後の状況は気になるところである。
出荷合計では、定期修理の生産減が輸出減少になり、1,207.2 千トンと前年同期比-8%となった。
在庫は、74.8 千トンであり、定期修理後の積み増し状態で横ばいとなっている。
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(以上)