研究期報№101 太陽光発電出力実績推定システムの

研究期報№101
太陽光発電出力実績推定システムの開発
キーワード;
目
太陽光発電,出力推定,日射量,衛星雲画像,需給運用
的
太陽光発電(PV)は発電中に CO2 を排出しないクリーンなエネルギーとして
注目されており、現在大量導入が推進されている。ところが、PV の出力は天候
に依存することから、電力系統に大量に連系すると需給運用などに影響を及ぼ
すことが懸念されている。そこで、PV の出力を日々の需給運用における計画や
制御に的確に組み込み、安定運用が図れるよう、PV の出力実績をリアルタイム
に推定するシステムを開発した。
主な成果
日射計を使った日射計測値を正の値とし、気象衛星ひまわりの雲画像を基に
作成した日射パターンを使って空間補間することにより四国地内の日射分布を
リアルタイムに把握するとともに、PV の設備容量マップをベースに四国トータ
ルの PV 出力に変換する手法を開発した。本手法を用いた実運用システムを開
発し、推定結果は四国電力中央給電指令所において需給運用等に活用している。
1分間隔間隔
日射量
推定
日射
日射計測値
(四国内15か所)
空間補間
衛星画像
位置ずれ
補正
(気象衛星ひまわり)
日射変換
モデル
バイアス
補正
雲の
移動補正
日射パターン
約30分間隔
アルベド値
図1
日射量の推定
5kmメッシュ単位で、低圧連系(自家消費:有、無)、高圧連系別に計算
PVパネル9パターンの加重平均日射
推定
日射
傾斜面日射
平均日射
+
方位角
南
東
傾
斜
角
日射パターン
10°
20°
30°
図2
西
(9パターン)
集計
自家消費
設備容量
出力係数
温度係数 等
パネル割合
PV
出力
Σ
-
空間補間
日射変換 など
*
日射量から PV 出力への変換
国エリアの日射分布を推定
日射分布からPV出力に変換
高圧(推定)
低圧10kW以上(実績)
120
100
100
PV出力 (GWh)
PV出力 (GWh)
高圧(実績)
120
80
60
40
20
低圧10kW未満(推定)
低圧10kW以上(推定)
高圧(推定)
合計(推定)
80
60
40
20
0
0
10
H25
11
12
1
H26
2
3
低圧10kW未満(実績)
4
5
6
7
8
10
H25
11
低圧10kW未満(推定)
12
1
H26
2
3
合計(実績)
120
120
100
100
PV出力 (GWh)
PV出力 (GWh)
低圧10kW以上(推定)
80
60
40
20
4
5
6
7
8
6
7
8
合計(推定)
80
60
40
20
0
0
10
H25
11
12
1
H26
図3
2
3
4
5
6
7
8
10
H25
11
12
1
H26
2
3
4
5
PV 出力実績推定精度の評価
研究担当者
瀧川 喜義 (株式会社四国総合研究所 電力技術部)
問い合わせ先
株式会社四国総合研究所 企画営業部 事業管理課
TEL 087-843-8111(代表) E-mail
[email protected]
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