第 18 講 平面図形(ⅰ) 数学 A 【問題1】 「 AB = AC の二等辺三角形 ABC の底辺の両端から対辺に引いた 2 つの中線の長さは等しい」 という命題がある. (1)この命題の逆をのべよ. (2) (1)を証明せよ. 109 【問題2】 △ABC において, 3 辺 BC ,CA ,AB 上にそれぞれ点 P ,Q ,R を適当にとれば,ÐBPR = ÐCPQ かつ △BPQ º △RPC となるようにできるという.このとき △ABC はどんな形でなければならな いか. 110 【問題3】 凸四角形 ABCD において辺 AB,CD の中点をそれぞれ M,N とする. AD + BC = 2MN ならば,この四角形はどんな形であるか. 111 第 18 講 平面図形(ⅰ) 解答 数学 A 【問題1】 「 AB = AC の二等辺三角形 ABC の底辺の両端から対辺に引いた 2 つの中線の長さは等しい」 という命題がある. (1)この命題の逆をのべよ. (2) (1)を証明せよ. (1)「 △ABC の辺 BC の両端から対辺に引いた2つの中線の長さが等しければ, AB = AC の二等辺三角形である. 」 (2)中線 BD , CE の交点を G とすると, G は △ABC の重心であるから BG = 2 BD = 2 CE = CG 3 3 また GE = GD , ÐBGE = ÐCGD \ △BGE º △CGD \ BE = CD \ 2BE = 2CD \ AB = AC よって, (1)の命題は証明された. ・・・終 112 A E D G B C 【問題2】 △ABC において, 3 辺 BC ,CA ,AB 上にそれぞれ点 P ,Q ,R を適当にとれば,ÐBPR = ÐCPQ かつ △BPQ º △RPC となるようにできるという.このとき △ABC はどんな形でなければならな いか. ÐBPR = ÐCPQ であるから A ÐBPQ = ÐCPR これと △BPQ º △RPC であることから Q BP × PQ = CP × PR R \ BP : CP = PR : PQ ゆえに △BPR と △CPQ は ÐBPR = ÐCPQ B P C かつ BP : CP = PR : PQ より相似となる. これより ÐABC = ÐACB すなわち △ABC は AB = AC となる二等辺三角形である.逆に,このとき題意を満たすよ うな点 P , Q , R をとることができる. 113 【問題3】 凸四角形 ABCD において辺 AB,CD の中点をそれぞれ M,N とする. AD + BC = 2MN ならば,この四角形はどんな形であるか. AC の中点を L とすれば △ABC において M,L は2辺 AB,AC D の中点であるから ML // BC 2ML = BC 同様に △CDA において NL // AD 2NL = AD \ AD + BC = 2(ML + NL) A N M L B 一方,仮定から AD + BC = 2MN \ ML + NL = MN よって M,L,N は 1 直線上になければならない. したがって BC // AD すなわち四辺形 ABCD は台形である. 114 C
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