1 定義の記述

注意
1. 下線部が施してあるものはその部分を覚えること.
2. ★が付いているものは数値を変えて出題する.定義を覚えて使いこなせるようにすること.
3. 空白部分からなるものは見出し語を踏まえて,空白部分を埋めること.
4. 一時的な記号と書かれているものには汎用性はない.
1
定義の記述
1. (a, b), (c, d), (0, 0) の 3 点が作る三角形の面積は
1
|ad − bc|
2
である.
2. ⃗a, ⃗b と始点の 3 点が作る三角形の面積は
√
1
∥⃗a∥2 ∥⃗b∥2 − (⃗a · ⃗b)2
2
である.
3. U, V ⊂ R2 を開集合で,f : U → V を C 1 -微分同相とする.このとき,U に含まれる任意の
閉長方形 [a, b] × [c, d] に対して,
∫∫
|f ([a, b] × [c, d])| =
| det Df (x, y)| dx dy
(1.1)
[a,b]×[c,d]
が成り立つ.
4. f を D = {(x, y) ∈ R2 : x2 + y 2 ≤ R2 } 上で定義された連続関数とする.このとき,
∫∫
∫∫
f (x, y) dx dy =
f (r cos θ, r sin θ)r dr dθ
D
[0,R]×[0,2π]
が成り立つ.


a1 a2 a3
5 (3 次行列式). 3 × 3 行列 A =  b1 b2 b3  の行列式を
c1 c2 c3



a1 a2 a3 a1
det(A), det A,  b1 b2 b3  , det  b1
c1 c2 c3 c1
a2
b2
c2

a3
b3 
c3
と表し,その値を
a1 b2 c3 + a2 b3 c1 + a3 b1 c2 − a1 b3 c2 − a2 b1 c3 − a3 b2 c1
で与える.
1
(1.2)
 
 
 
1
0
0
6 (基本ベクトル). ⃗e1 = ⃗i = 0 , ⃗e2 = ⃗j = 1 , ⃗e3 = ⃗k = 0 でもって基本ベクトルを表す
0
0
1
ことにする.
7. (x0 , y0 , z0 ) を通り,(a, b, c) ̸= (0, 0, 0) の方向を持つ直線 ℓ を考える.abc ̸= 0 のときは,ℓ は
x − x0
y − y0
z − z0
=
=
と表される.
a
b
c
8. 点 P (x0 , y0 , z0 ) を通り,ベクトル ⃗n = (a, b, c) ̸= (0, 0, 0) に直交する平面 π は
a(x − x0 ) + b(y − y0 ) + c(z − z0 ) = 0
と表される.d = −ax0 − by0 − cz0 とおくことで,一般形 ax + by + cz + d = 0 が得られる.
9. (x0 , y0 , z0 ) を通り,半径が r の球面は (x − x0 )2 + (y − y0 )2 + (z − z0 )2 = r2 と表される.
10. (a1 , a2 , a3 ), (b1 , b2 , b3 ), (c1 , c2 , c3 ), (0, 0, 0) の 4 点からなる四角錐の体積は


a1 a2 a3 1 det  b1 b2 b3 
6 c1 c2 c3 で与えられる.
11. ⃗a = (a1 , a2 , a3 ), ⃗b = (b1 , b2 , b3 ), ⃗c = (c1 , c2 , c3 ) が張る平行六面体の体積は


a1 a2 a3 det  b1 b2 b3 
c1 c2 c3 で与えられる.
∫
x
12. f : [a, b] → R が連続であるとする.このとき,F (x) =
f (t) dt, x ∈ (a, b) は微分可能で,
a
′
F (x) = f (x) が成り立つ.
13. f : [a, b] → R が連続であるとする.また,φ1 , φ2 : R → [a, b] を微分可能とする.このとき,
∫ φ2 (x)
F (x) =
f (t) dt, x ∈ (a, b) は微分可能で,
φ1 (x)
F ′ (x) = f (φ2 (x))φ′2 (x) − f (φ1 (x))φ′1 (x)
が成り立つ.
14. f : [a, b] × [c, d] → R を C 1 -級写像とする.このとき,曲面 S を
S = {(x, y, f (x, y)) : x ∈ [a, b], y ∈ [c, d]}
で定義すると,
∫∫
F (x, y, z)dσ(x, y, z)
∫∫
√
=
F (x, y, f (x, y)) fx (x, y)2 + fy (x, y)2 + 1 dx dy
S
[a,b]×[c,d]
が成り立つ.
2
(1.3)
15. 点 (u, v) が平面の領域 D 内を動くのに伴って,空間の点 P が動いて,曲面 S を描くとき,P
の位置ベクトル ⃗r は u, v の 2 変数ベクトルの関数である.
E = ∥⃗ru ∥2 , F = ⃗ru · ⃗rv , G = ∥⃗rv ∥2
と定める.S の面積 A は
∫∫
∥ru × rv ∥ du dv
A=
D
と与えられる.
16 (極形式★). z = a√+ bi, a, b ∈ R を 0 ではない複素数とする.実数 a, b のうちどちらかが 0 で
はないということと a2 + b2 ̸= 0 は同値であるから,
)
(
√
a
b
z = a + bi = a2 + b2 √
+√
i
a2 + b2
a2 + b2
√
という変形が可能である.r = a2 + b2 および実数 θ を方程式
cos θ = √
a
b
, sin θ = √
2
2
+b
a + b2
a2
でもって「2π× 整数」のずれを除いて間接的に定めると,z = r(cos θ + i sin θ) となる.このよ
うな表示を極形式表示という.また,eiθ = cos θ + i sin θ と定めて,z = reiθ と表す.
17 (O). g を x = 0 の近傍で定義されている関数とする.|f (x)| ≤ M |g(x)| が x = 0 のある近傍
で成り立つような関数 f を f = O(g), x → 0 と書く.これは,ラージオーダー g と読む.
f (x)
= 0 が成り立つような関数 f
x→0 g(x)
を f = o(g), x → 0 と書く.これは,スモールオーダー g と読む.
18 (o). g を x = 0 の近傍で定義されている関数とする. lim
19 (ez ). z を複素数とする.
ez = exp(z) = 1 + z +
∞
∑
z2
z3
zn
zn
+
+ ··· +
+ ··· =
2
6
n!
n!
n=0
20 (sin z). z を複素数とする.
∞
∑ (−1)k z 2k+1
1
1 5
(−1)k 2k+1
sin z = z − z 3 +
z ··· +
z
+ ··· =
6
120
(2k + 1)!
(2k + 1)!
k=0
∞
21 (cos z). z を複素数とする.cos z = 1 −
∑ (−1)k z 2k
z2
z4
z6
(−1)n 2n
+
−
+ ··· +
z + ··· =
2
24 720
(2n)!
(2k)!
k=0
22 (tan z). z を複素数とする.tan z =
sin z
と定める.
cos z
23 (2 × 2 行列のときの対角行列). 特に 2 × 2 行列のとき,対角行列とは
(
)
α 0
A=
0 β
とあらわせる行列のことである.
24 (正則行列). 正則行列:det(A) ̸= 0 となる正方行列.
3
25 (ユニタリー行列). ユニタリー行列:U ∗ U = I となる行列.
26 (転置行列の例★). 転置行列の例
t
(
2
6
3
7
)
=
(
)
2 6
3 7
27 (共役転置行列の例★). 共役転置行列の例:
(
)∗ (
2 + i 3 − 3i
2−i
=
6 + 5i 7 − i
3 + 3i
)
6 − 5i
7+i
28 (線形空間). V が線形空間であるとは加法,
(複素数の)スカラー倍という演算が備わってい
て次の条件を満たすことである.
1. すべての x, y ∈ V に対して,x + y = y + x
2. すべての x, y, z ∈ V に対して,x + (y + z) = (x + y) + z
3. 零元もしくは零ベクトルと呼ばれる 0 ∈ V が存在して,すべての x に対して,
x+0=0+x=x
4. すべての x ∈ V に対して,−x と書かれる V の元が存在して,x + (−x) = (−x) + x = 0
が成り立つ.
5. すべての a, b ∈ C, x ∈ V に対して,a · (b · x) = (ab) · x が成り立つ.
6. すべての a ∈ C, x, y ∈ V に対して,a(x + y) = ax + ay が成り立つ.
7. すべての a, b ∈ C, x ∈ V に対して,(a + b)x = ax + bx が成り立つ.
8. すべての x ∈ V に対して,1 · x = x が成り立つ.
29 (線形部分空間). 線形空間 V の空でない部分集合 W が部分空間であるとは
1. x, y ∈ W のとき,x + y ∈ W が成り立つ.
2. a ∈ C, x ∈ W のとき,a x ∈ W が成り立つ.
30 (線形写像). 線形空間 V から線形空間 W への写像 f が線形であるとは,2条件
1. すべての x, y ∈ V に対して,f (x + y) = f (x) + f (y)
2. すべての x ∈ V, a ∈ C に対して,f (a x) = af (x)
が成り立つことである.
31 (固有値). 複素数 α が線形空間 V から線形空間 V への線形写像 f の固有値であるとは,
0 ではない v ∈ V が存在して f (v) = αv
が成り立つことである.
4
32 (固有空間). 線形写像 f : V → V の固有値 α の固有空間は
E(f, α) = {v ∈ V : f (v) = αv}
で与えられる.
33 (広義固有空間,一般固有空間). 線形空間 V の空でない部分集合 W が線形写像 f : V → V
の固有値 α の広義固有空間(もしくは一般固有空間)は
{x ∈ V : ある m ∈ N が与えられて (f − αidV )m (v) = 0}
で与えられる.
34 (Im(A)). 行列 A について,
Im(A) = {x ∈ Cn : y ∈ Cn を用いて x = A y と表される }
である.
35 (Ker(A)). 行列 A について,
Ker(A) = {x ∈ Cn : A x = 0}
である.
36 (P (A)). 多項式 P (X) = a0 X n + a1 X n−1 + · · · + an と正方行列 A につき,P (A) とは,
P (A) = a0 An + a1 An−1 + · · · + an I のことである.
37 (W1 + W2 ). 線形空間 V の部分空間 W1 , W2 の和とは
W1 + W2 = {x ∈ V : w1 ∈ W1 , w2 ∈ W2 を用いて x = w1 + w2 と表せる }
のことである.
38 (W1 と W2 の直和). 線形空間 V の部分空間 W1 , W2 の直和とは
W1 ⊕ W2 = {x ∈ V : w1 ∈ W1 , w2 ∈ W2 を用いて x = w1 + w2 と一意的に表せる }
のことである.仮に一意的に表せない場合は W1 ⊕ W2 の代わりに,W1 + W2 を用いる.




2+i
1
39 (複素内積★). 2 − i と  2  の複素内積を求めよ.
3+i
3−i
14 + 3i


1
40 (複素ベクトルの長さ★).  i  の長さを求めよ.
3+i
√
2 3
41 (一次独立). 線形空間 V の元 v1 , v2 , · · · , vk が一次独立であるとは
スカラーλ1 , λ2 , · · · , λk につき
k
∑
λk vk = 0 =⇒ λ1 = λ2 = · · · = λk
j=1
が成り立つことである.
5
42 (生成). 線形空間 V の元 v1 , v2 , · · · , vk が V を生成するとは
すべての v ∈ V に対して v =
k
∑
λj vj となるスカラーλ1 , λ2 , · · · , λk が存在する
j=1
が成り立つことである.
43 (基底). 線形空間 V の元 v1 , v2 , · · · , vk が V の基底であるとは
v1 , v2 , · · · , vk は一次独立で v1 , v2 , · · · , vk は V を生成する
が成り立つことである.
44 (次元). 線形空間 V の次元とは条件
v1 , v2 , · · · , vk が V の基底である
を満たす自然数 k のことである.
45 (行列の階数). 行列 A の階数(rank)とは,
rank(A) = dim(Im(A))
のことである.
46 (線形写像の階数). 線形写像 f : V → W の階数(rank)とは,対応する行列を A として,
rank(A) = dim(Im(f ))
のことである.
47 (★). 記号の意味を説明せよ.
1. A ∪ B
2. A ∩ B
3. A ⊂ B
4. A ⊃ B
5. A \ B
∪
6.
Aλ
λ∈Λ
7.
∩
Aλ
λ∈Λ
8.
∞
∪
Aj
j=1
9.
∞
∩
Aj
j=1
6
48. 選択公理とは
Aλ ̸= ∅, λ ∈ Λ
が成り立つという(大概の)数学者には正しいと認められている命題である.
49 ((順)像). 写像 f : X → Y による A ⊂ X の(順)像とは
f (A) =
のことである.
50 (逆像). 写像 f : X → Y による B ⊂ Y の逆像とは
f −1 (B) =
のことである.
∏
51 ( λ∈Λ Xλ ). Xλ , λ ∈ Λ に対して
∏
Xλ
λ∈Λ
52 (冪集合). 集合 X に対して,2X , P(X) とは
53 (距離空間). (X, dX ) が距離空間であるとは,以下の条件を満たしていることである.
1. X は集合である.
2. dX : X × X → [0, ∞) は写像で
(a)
(b)
(c)
を満たしている写像である.
54 (距離空間における内点). 距離空間 (X, dX ) が与えられたとする.x ∈ X とする.また,A を
X の部分集合とする.
x が A の内点である.⇔
55 (距離空間における触点). 距離空間 (X, dX ) が与えられたとする.x ∈ X とする.また,A を
X の部分集合とする.
x が A の触点である.⇔
56 (距離空間における集積点). 距離空間 (X, dX ) が与えられたとする.x ∈ X とする.また,A
を X の部分集合とする.
x が A の集積点である.⇔
57 (距離空間における内部). 距離空間 (X, dX ) が与えられたとする.A を X の部分集合とする.
A の内部とは, と記すが,集合としては
={
で与えられる集合である.
58 (距離空間における外部). 距離空間 (X, dX ) が与えられたとする.A を X の部分集合とする.
A の外部とは と記すが,集合としては
={
で与えられる集合である.
7
59 (距離空間における境界). 距離空間 (X, dX ) が与えられたとする.A を X の部分集合とする.
A の境界とは と記すが,集合としては
={
で与えられる集合である.
60 (距離空間における閉包). 距離空間 (X, dX ) が与えられたとする.A を X の部分集合とする.
A の閉包とは と記すが,集合としては
={
で与えられる集合である.
61 (距離空間における近傍). 距離空間 (X, dX ) が与えられたとする.U を X の部分集合とする.
U が x ∈ X の近傍であるとは
【注意】U 自体に開集合という条件を課す場合もある.
62 (距離空間における開集合). 距離空間 (X, dX ) が与えられたとする.A ⊂ X が開集合である.
⇐⇒
63 (距離空間における閉集合). 距離空間 (X, dX ) が与えられたとする.A ⊂ X が閉集合である.
⇐⇒
64 (位相空間). 集合 X が位相空間であるとは,開集合系といわれる OX が備わっていて
0. OX ⊂ 2X
1.
2.
3.
が成り立つことを言う.
65 (位相空間における開集合). 位相空間 (X, OX ) の部分集合 A が開集合であるとは
66 (位相空間における内点). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.x ∈ X とする.また,A
を X の部分集合とする.x が A の内点である.⇔
67 (位相空間における外点). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.x ∈ X とする.また,A
を X の部分集合とする.x が A の外点である.⇔
68 (位相空間における触点). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.x ∈ X とする.また,A
を X の部分集合とする.x が A の触点である.⇔
69 (位相空間における集積点). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.x ∈ X とする.また,A
を X の部分集合とする.x が A の集積点である.⇔
70 (位相空間における孤立点). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.x ∈ X とする.また,A
を X の部分集合とする.x が A の孤立点である.⇔
71 (位相空間における内部). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.A を X の部分集合とする.
A の内部とは, と記すが,集合としては
={
で与えられる集合である.
8
72 (位相空間における外部). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.A を X の部分集合とする.
A の外部とは と記すが,集合としては
={
で与えられる集合である.
73 (位相空間における境界). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.A を X の部分集合とする.
A の境界とは と記すが,集合としては
={
で与えられる集合である.
74 (位相空間における閉包). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.A を X の部分集合とする.
A の閉包とは と記すが,集合としては
={
で与えられる集合である.
75 (位相空間における近傍). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.U を X の部分集合とする.
U が x ∈ X の近傍であるとは
【注意】U 自体に開集合という条件を課す場合もある.
76 (位相空間における開基). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.B ⊂ OX が開基であるとは
が成り立つことである.
77 (位相空間における近傍系). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.x ∈ X とする.x の近
傍系 U (x) とは
78 (位相空間における基本近傍系). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.x ∈ X とする.x
の近傍系 U (x) の部分集合 V (x) が基本近傍系とは
79 (位相空間における連続写像). 位相空間 (X, OX ) から位相空間 (Y, OY ) への写像 f が連続で
あるとは
80 (位相空間における部分基底). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.S ⊂ OX が部分基底
であるとは,
81 (部分集合により生成される位相). 集合 X の部分集合族 S で生成される位相 D(一時的な記
号)とは
9
82 (密着位相). 集合 X の密着位相 A(一時的な記号)とは,
で与えられる.
83 (離散位相). X の離散位相 B (一時的な記号)とは,
で与えられる.
84 (誘導位相,相対位相). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.W を集合とする.f : W → X
に対して,誘導位相とは W の位相 OW であって,OW が
で与えられる位相を言う.
【注意】ここでは,初めに X には位相が入っていて,W には位相が入っ
ていない状況を想定している.W にこの場合は位相が入るので,それを答える問題である.
85 (商位相). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.W を集合とする.全射 f : X → W に対
して,商位相とは W の位相 OW であって,OW が
で与えられる位相を言う.
86 (二つの直積位相). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.(X, OX ), (Y, OY ) に対して,直
積位相とは,
87 (任意個数の直積位相). 位相空間 (X, OX ) が与えられたとする.Λ を添字集合とする.各 λ ∈ Λ
(Xλ , OXλ ) に対して,直積位相とは,
88 (ハウスドルフ空間). (X, OX ) が分離条件 T2 を満たしているとは,
となることである.このような X をハウスドルフ空間という.
89 (コンパクト集合). 位相空間 (X, OX ) の部分集合 A がコンパクトであるとは
90 (連結集合). 位相空間 (X, OX ) の部分集合 A が連結集合であるとは
91 (開写像). 位相空間 (X, OX ) から位相空間 (Y, OY ) への写像 f : X → Y が開写像であるとは,
92 (閉写像). 位相空間 (X, OX ) から位相空間 (Y, OY ) への写像 f : X → Y が閉写像であるとは,
ただし,FX , FY は閉集合系を表す.
10
93 (位相同形). 位相空間 (X, OX ) から位相空間 (Y, OY ) への写像 f : X → Y が位相同型写像で
あるとは,
94 (Lp 空間,p < ∞). (X, M, µ) を測度空間とする.Lp (µ), Lp (X, µ) などと記載される空間に
はノルム
が備わっており,集合としては
Lp (µ) = {f : f は µ-可測で,
∥f ∥Lp (µ) < ∞}
である.
95 (L∞ 空間). (X, M, µ) を測度空間とする.L∞ (µ), L∞ (X, µ) などと記載される空間にはノルム
が備わっており,集合としては
L∞ (µ) = {f : f は µ-可測で,
∥f ∥L∞ (µ) < ∞}
である.
2
定理の記述
問題 1. 位相空間におけるコンパクト集合に対するチホノフの定理
問題 2. (X, M, µ) を測度空間とする.可測関数 f1 , f2 , . . . が与えられたとして,ルベーグの収束
定理を記述せよ.ただし,必要ならばほかの関数も導入すること.
問題 3. (X, M, µ) を測度空間とする.可測関数 f1 , f2 , . . . が与えられたとして,単調収束定理を
記述せよ.ただし,必要ならばほかの関数も導入すること.
問題 4. (X, M, µ) を測度空間とする.可測関数 f1 , f2 , . . . が与えられたとして,ファトゥの補題
を記述せよ.ただし,必要ならばほかの関数も導入すること.
問題 5. (X, M, µ), (Y, N , ν) を σ-有限な測度空間とする.可測関数 f : X × Y → K は次の条件
を満たしているとする.
∫
1. すべての x ∈ X に対して, |f (x, y)| dν(y) < ∞ である.
Y
∫
2. すべての y ∈ Y に対して, |f (x, y)| dµ(x) < ∞ である.
X
このとき,
)
)
∫∫
∫ (∫
∫ (∫
f (x, y)dµ ⊗ ν(x, y) =
f (x, y)dν(y) dµ(x) =
f (x, y)dµ(x) dν(y)
X×Y
X
Y
Y
X
が成り立つ条件を記述せよ.
1. K = [0, ∞] のとき→ 2. K = C のとき→ ただし,条件は過剰に書かないこと.
(「無条件」の場合はその旨を必ず記入し,
「無解答」や「未
着手」と区別すること.
)
11