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医療保険
日本: すべての国民が職種別の公的な医療保険に加入し、
医療を受けることができる国民皆保険制度
 国民医療費 (平成25年版厚生労働白書より)
保険診療の対象となり得る傷病の治療に要した費用
2011年度
38.6兆円
財源: 保険料
年々増加
対GDP比 約8%
5割弱 うち事業主 約2割分
公費
4割弱
患者負担
1割強
 公的医療保険はなぜ必要か?
- 保険者と被保険者の情報の非対称性 -
健康保険組合など
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加入者
逆選択(逆淘汰)
- 自由加入だったら? -
個人の罹病率 : 保険者よりも本人の方が知っている
あまり病気せず、加入すると損しそうな人は加入しない
→ 病気になる確率の高い人ばかり加入
→ 保険料引き上げ → さらに確率高い人 → ...
→ 保険成り立たず
解決策: 強制加入(国民皆保険)
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
モラルハザード
- 保険による過剰需要と厚生損失
人々がリスクを避ける仕組みに加入することで、かえって危険または社会的に
望ましくない行動を取ってしまうこと
医療費=A
・保険なし → 需要 M
発病時の患者負担は大、人は
リスクを嫌うので、負担を平準
化できる保険を望む
価格(費用)
D
需要
供給
+
A
O
B
C
M
N
医療費=A×M
□OABM の面積
総余剰=□ODBM-OABM
=△ABD
医療
サービス
・保険が全コストをカバー
患者には価格ゼロと同じ
→ 需要 N
軽い風邪でも皆が受診
価格(費用)
D
→ 医療費増(A×N)□OACN、
保険料負担 過大に
需要
供給
+
A
B
C
総余剰=△ODN-□OACN
= △ABD-△BNC
経済の厚生損失 大
-
O
M
N
医療
サービス
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対策
・ 公費(税金)投入 → 保険料が税金に変わるだけ
モラルハザードもそのまま
・ コストの一部(E)を自己負担
価格(費用)
需要 = OY
D
需要
+
A
総余剰
= □ODFY
-□OEFY(自己負担)
- AEFX (保険料)
= △ABD - △BFX
供給
B
E
X
-
F
自己負担
O
M
Y
N
医療
サービス
厚生損失を圧縮
無保険の場合よりも支出は多い
が、リスクを減らすことが出来る
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