米大統領サイクルと2015年の米国株式市場

2014年12月5日
Financial Market Review vol.157
~米大統領サイクルと2015年の米国株式市場~
【図表①:NYダウの推移と年間騰落率】
(ドル )
(NYダウの推移)
20,000
(期間:1945~2014年(10月まで)、年次)
15,000
10,000
5,000
0
1945 年
1953 年
1961 年
(% )
50
1969 年 1977 年 1985 年
(NYダウの年間騰落率)
1993 年
38.3
40
30
20
14.4
10
20.8
16.4
17.0
20.3
6.1
2009 年
33.5
15.2
2.2
2001 年
25.2
20.3
4.2
2.3
1977 年
1985 年
25..3
6.4
5.5
0
-10
-20
-30
大統領
-40
※赤の表示は、大統領選挙の前年の年間騰落率
1953 年
1961 年
1969 年
1945 年
トルーマン
アイゼン
ハワー
ケネディ
ジョンソン
ニクソン
/ジョンソン
カー
ター
レーガン
1993 年
ブッ
シュ
クリントン
2001 年
ブッシュ
2009 年
オバマ
11月4日に開票された米中間選挙では、共和党が上
【図表②:米大統領の就任期間、NYダウ年間騰落率(平均)】
下院で過半数議席を確保する結果となりました。2016
(期間:1945※~2012年、歴年)
年には、大統領選挙が行われる予定であることから、
今後、“ポスト・オバマ”に向けての政治的な動きが注
(%)
目されると思われます。
20
政治と株式市場の関連性を表す特徴の1つに、「米
大統領就任期間と米国株式市場」があり、「米大統領
16.1
サイクル」と呼ばれています。米大統領の任期は1期4
15
年、最長2期8年が通例※となっており、その就任期間
において、株式市場に一定のパターンがみられます
(図表①)。
10
この大統領就任期間を、大統領選挙の翌年、中間選
挙の年、大統領選挙の前年、大統領選挙の年の4つに
5.8
5.7
分類し、NYダウの年間騰落率の平均(1945~2012年)
4.4
をみてみると、「大統領選挙の前年」が+16.1%と最も良 5
好なパフォーマンスとなっています(図表②)。
2015年は、「大統領選挙の前年」に該当します。“米
大統領サイクル”によれば、2015年の米国株式市場は、 0 大統領選挙の翌年
中間選挙の年
大統領選挙の前年
大統領選挙の年
良好なパフォーマンスが期待できると思われます。
※米国合衆国憲法修正第22条により、1951年2月27日以降、1人の大統領の任
足許の米国経済は、量的緩和第3弾(QE3)が終了し
期を10年までとしたことにより、現在、米国大統領の就任期間は最長8年が通例
ましたが、低金利は継続し、緩やかな回復基調にあり
となりました。1951年当時のトルーマン大統領の就任期間である1945年からの
データを使用。
ます。2016年の大統領選挙に向け、2015年の米国株
式市場は、緩やかに上昇すると期待されます。
出所:図表①~②はブルームバーグのデータよりニッセイアセットマネジメントが作成
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<審査確認番号H26-TB107>