J-25.7 (2次試験) 化 試 学 験 問 受験番号 題 氏 集 名 指示があるまで開いてはいけません。 注意事項 1.問題は全部で4問です。 2.解答時間は2時間です。 3.解答は所定の解答用紙に記入すること。 禁転載 ・問題(〔No.○〕)ごとに解答用紙を別々にすること。(続けて書かないこと。) ・計算問題は計算過程も記述すること。 〔No.1〕 次の各設問に答えよ。 1 pH4 の緩衝溶液を調整する際、酢酸と酢酸ナトリウムをどのモル濃度比で入れ ればよいか。ただし酢酸の電離定数Kは 25 ℃で 1.75×10-5とする。 2 窒素を含む有機化合物 59 mg をはかりとって、硫酸、分解触媒の硫酸銅(Ⅱ)お よび沸点上昇用の硫酸カリウムを加えて加熱し、窒素の全量を硫酸アンモニウムに 変えた。全体を薄めたあと、十分量の水酸化ナトリウムを加えて硫酸アンモニウム を分解し、加熱して発生するアンモニアおよび水蒸気を 0.100 mol・L-1の塩酸 40.0 mL に吸収させ、アンモニアを塩化アンモニウムとして捕捉した。得られた溶液中に アンモニアと反応せずに残っている塩酸を 0.100 mol・L-1の水酸化ナトリウムで滴 定したところ、中和に 30.0 mL を要した。 (1) このような窒素の量を求める分析法を何というか。 (2) この有機化合物中の窒素の含有量を求めよ。 3 0.01 mol・L-1の水酸化カルシウム溶液 1.0 L に 0 ℃、1.013 bar で二酸化炭素 112 mL を通じるとき、何 mg の炭酸カルシウムが沈殿するか。その結果溶液に残る 水酸化カルシウムの濃度は何 mol・L-1になるか。 原子量は、 Ca = 40.1、 O = 16.0、 H = 1.0、C = 12.0 とする。 〔No.2〕 次の各設問に答えよ。 1 C5H10Oの分子式を持つアルデヒドとケトンのすべての異性体の構造と名称を記述 せよ。また、その中でキラルな分子はどれか示せ。 2 メタンとオクタンの燃焼の熱化学反応式を次に示す。 CH4 + 2 O2 = CO2 + 2 H2O + 890.3 kJ・mol-1 C8H18 + 25/2 O2 = 8 CO2 + 9 H2O + 5470.1 kJ・mol-1 (1) 1g当たりの燃焼熱を、メタンとオクタンで比較せよ。 (2) エネルギー 100 kJ を得るときに発生する二酸化炭素量をメタンとオクタンで 計算して比較せよ。 3 スチレンは、頭と頭がつながる(head to head)より頭と尾がつながる(head to tail) 向きで重合する。その理由をラジカルという言葉を用いて説明せよ。 〔No.3〕 次の各設問に答えよ。 1 下図は、分子量 400 の仮想的物質の温度 500 K での圧力Pと1mol の体積Vの関 係を示したものである。 (1) P-V関係が理想気体と実在気体で異なる理由を2つ述べよ。 (2) A点での圧縮因子Zを求めよ。気体定数Rは、0.0831 bar・L・K-1・ mol-1とする。 (3) この物質の液体の密度を求めよ。融点は 500 K より低いものとする。 (4) この物質 1.00 mol を 1.00 L の溶液に入れ、500 K としたとき、液体の量 は何 mol か。 図 P-V図 2 次の反応式で示される反応について答えよ。 (g:気体 l:液体) H2(g) + 1/2 O2(g) → H2O(l) H2O(l)の標準生成自由エネルギーが -237.14kJ・mol-1であるとき、 (1) この反応におけるギブスの自由エネルギーの変化⊿Gを求めよ。 (2) 自由エネルギーの変化⊿Gを用いてこの反応が自発的に起こる可能性につ いて説明せよ。 〔No.4〕 次の各設問に答えよ。 1 0.03 mol・L-1の弱酸の一色指示薬HIn(酸解離定数K In=2.0×10-10)0.08 mL を加えて滴定するものとし、次の問いに答えよ。 指示薬は次式で解離するものとする。 (1) 滴定し、溶液全量が 100 mL で呈色するpHを求めよ。 ただし、呈色は溶液中の In-濃度が 4.0×10-6 mol・L-1で生じるものとする。 (2) (1)のpHを変色域に含む酸塩基一色指示薬を1つ上げ、指示薬名、酸性色およ び塩基性色を示せ。 〔No.4〕つづき 2 ガスクロマトグラフィーについて、次の各設問に答えよ。 (1) ガスクロマトグラフィーでは、移動相の流速を増していくと、理論段高さは、急 激に減少し、最小値を示したのち徐々に増大する。 クロマトグラフィーの原理を説明せよ。また、理論段高さと理論段数との関係を 説明せよ。 (2) (1)の関係は次の van Deemter の式であらわされる。 H = A + B・1/u + C・u H:理論段高さ(cm) u:移動相の平均線速度(cm・s-1) A、B、C:定数 各定数が次のような値であったとき、この条件下で最適な移動相の平均線速度 およびその時の理論段高さを求めよ。 A = 0.07 cm B = 0.18 cm2・s-1 C = 0.02 s (3) 濃度既知のXの標準溶液および濃度未知の試料溶液のそれぞれ同体積中に同量 の内標準物質Sを添加し、ガスクロマトグラフに注入し、下表の結果を得た。 試料溶液のXの濃度を求めよ。ただし、定量は内標準法によるものとし、その算 出過程も示すこと。 標準溶液 試料溶液 Xの濃度 (mg・L-1) 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 未知 ピーク面積(カウント数) X S 2,700 4,500 6,000 5,000 9,900 5,500 12,000 5,000 16,500 5,500 7,500 5,000
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