SACLAにおけるRF 異常波形データの捕捉 大島隆#, A), 前坂比呂和A) , 稲垣 隆宏A) , 原 徹A), 長谷川太一B) , 吉岡 正倫B) , 丸山 俊之C), 大竹雄次A) A)理化学研究所 放射光科学総合研究センター B)スプリングエイトサービス(株) C)(株)日本技術センター 内容: 目的 SACLAでのデータ収集 RF異常波形検出の手法 動作の例 まとめ MOOL10 第11回日本加速器学会年会 2014年8月11日 青森 1/13 目的 • SACLAはX線レーザーをユーザーに提供する供用マシ ン • ユーザーの予定された利用時間を最大限に供給 • 異常発生による中断頻度を少なく、 中断時間を短くする必要あり • 故障の予兆を検出、故障の診断を迅速に行う • 診断材料となる情報を収集する 2/13 目的 • RF異常波形収集の目的 => RFトラブルの情報を得る – 加速管内部の放電 – クライストロンの特性悪化 – サイラトロンのジッタ など • このために – 異常波形を 検出 できること – 異常波形の前後の波形データを保存できること – 関連する信号の波形データを同時に保存できること 3/13 SACLAのデータ収集 control GUI operator VME RFシステムの例 collector DB SYNCDAQEMA ショット毎の データ収集 PID-EMA 位相振幅 安定化 trigger count ビームショット固有の番号 poller 2秒毎の データ収集 ADC ADC ADC DAC TDU Vk master trigger delayed trigger HV PS IQ mod electron beam DB kly. fwd IQ det pick up acc. cav. 4/13 SACLAのデータ収集 • RF波形 – 波形のあるタイミングのサンプル値はショット毎に保存 – 波形全体の保存は10分間隔で保存(バスの通信速度) – 保存間隔が長いため異常を取り逃す可能性あり 全波形 10分毎 サンプル値 ショット毎 5/13 異常波形検出の手法 • パルス波形の計測 – VME規格 238Ms/sの高速ADCを使用 • ADCの機能 – – – – データのバンクを4つ設ける 基準波形を登録 偏差の許容値を設定 異常波形発生→インタラプト発生→バンク切り替え 異常現象解析のために前後複数の波形データが保存さ れる 異常検出 波形保存 6/13 異常波形検出の手法 空洞位相の異常 異常の前後の 波形を保存 collector control GUI operator VME PID-EMA 位相振幅 安定化 SYNCDAQEMA ショット毎の データ収集 poller 2秒毎の データ収集 trigger count ADC ADC ADC DAC TDU 関連する波形も 同時に保存 トリガカウントも 同時に保存 ALM-EMA 異常波形 監視 DB Vk master trigger delayed trigger HV PS IQ mod electron beam kly. fwd IQ det pick up acc. cav. 7/13 • 異常の図 異常波形収集プロセスの制御用 Graphical User Interface 2013年10月に試験運用を開始した 8/13 動作の例1 基準波形 • Cバンド補正空洞 空洞ピックアップ位相信号サンプル値: 20分間に5回飛び有り この時の波形 driver IQ mod HV PS kly. fwd IQ det acc. cav. electron beam pick up 異常データを捕捉 9/13 動作の例1 • 故障原因の追究 driver IQ mod driver amp HV PS acc. cav. cavity pu klystron fwd 10/13 動作の例1 cathode voltage • 故障原因の追究 高電圧パルス電源ではなく クライストロン本体の不安定性 クライストロンの交換で復旧 klystron fwd driver IQ mod HV PS acc. cav. electron beam 11/13 動作の例2 • 空洞放電 – SLEDまでは正常 – 空洞で波形に欠け 空洞 真空悪化 1分 driver IQ mod HV PS SLED acc. cav. 波形の欠け 12/13 まとめ • RFの異常波形データを保存するシステムを構築 – 異常波形だけでなく、その前後の波形も保存 – 関連する信号波形も保存 • システムの有用性を確認 – SACLAの実運転で異常波形を検出できた – 波形データを比較することにより、異常の原因の特定 ができた • 今後、さらに監視システムの充実を図る予定であ る 13/13 • 関連する報告 8/9 SAP107 分散データベースのためのWebサービスフレームワーク の開発 丸山 他 8/10 SUP091 SACLAのRF 異常波形データ収集フレームワーク 吉岡 他
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