マイクロメガスの開発 理工学部 物理科学科 山口博史 はじめに 荷電粒子 ガス検出器 電 場 :電子 ワイヤー MPGD(Micro Pattern Gas Detector) ◆GEM ◆μ-PIC ◆Micromegas など 読み出し Micromegas (Micromesh Gaseous Structure) 導体のメッシュを絶縁体の足で支えることで、読み出しパッドとメッシュ 間のギャップを数十μmにすることでギャップ間に高電場を形成し、 電子を雪崩式に増幅する。 メッシュ 材質:ニッケル ピッチ:64μm 幅:27μm 厚さ:20μm 足 材質:光硬化型樹脂 ピッチ:2mm 直径:200μm 厚さ:50μm 35μm 目的 Micromegasの安定した動作条件の探索 動作するか? 動作させるまでの準備・手順の確立 Micomegasによるガス増幅の特性の理解 Mesh電圧依存性 ドリフト電場依存性 ガス依存性 など セットアップ Gas:P10(Ar 90%, CH4 10%) Belle製プリアンプ(300mV/pc) ネガティブHV (カレントリミット100nA) Belle製ポストアンプ(10倍) ネガティブHV オシロスコープ chamber 55Fe 天板 3cm 100V/cm ガス 読み出しPad 3cmx3cm Mesh Pad 35μm 動作確認 メッシュの状態が悪く全体でフラットな状態を作るの が非常に困難 カプトンテープで読み出しパッド以外を覆い、 Micromegasがパッドに貼り付く面積限定 3cm 信号を確認 メッシュ電圧:380V 55Fe(5.9keV)の信号 立ち上がり:40nsec 全体の幅:200nsec パルスハイト:30mV ■光電子+オージェ電子 5.9keV ■光電子 3keV ■ 5.9 =1.96 =1.99 ■ 3 線形的にガス増幅が行なわれている メッシュ電圧依存性 5.9keV→230個 プリアンプ 300mV/pC ポストアンプ 10倍 1000 100 10 1 300 320 340 360 HV 380 400 ドリフト電場依存性 120 110 100 90 Mesh360V 80 Mesh370V 70 Mesh380V 60 Mesh390V 50 40 0 100 200 300 400 500 600 ドリフト領域の電場(V/cm) ドリフトしてきた電子がメッシュ∼パッド間に到達する数が一定 ガス依存性 Gain vs HV 10000 1000 Ar90-Iso10 Ar95-Iso5 Ar97-Iso3 Ar99-Iso1 Ar90-CO210 Ar95-CO25 P10 100 10 1 250 300 HV 350 400 Arの割合を多くすると増幅率が増加する。 Arの割合が多くなると放電が起こり始める電圧が低くなる。 エネルギー分解能 σ エネルギー分解能=σ/ピーク ピーク エネルギー分解能 vs HV Ar90-Iso10 0.35 Ar95-Iso5 0.3 Ar97-Iso3 Ar99-Iso1 0.25 Ar90-CO210 0.2 Ar95-CO25 P10 0.15 0.1 0.05 0 260 280 300 320 HV 340 360 380 400 main peak / escape peak vs HV Ar90-Iso10 Ar-C4H10 増幅率の線形性が なくなっている Ar95-Iso5 2 Ar97-Iso3 Ar99-Iso1 0 260 280 300 320 HV 340 360 380 400 main peak vs HV 1000 増幅率が頭打ちを 起こしている? 100 Ar90-Iso10 Ar95-Iso5 Ar97-Iso3 Ar99-Iso1 10 1 260 280 300 320 340 HV 360 380 400 mean vs HV 1000 アンプを 変えての測定 Ar90-Iso10 100 Ar95-Iso5 Ar97-Iso3 10 Ar99-Iso1 1 頭打ちは起きていない 線形性が保たれている 260 310 360 HV main peak / escape peak vs HV 2 Ar90-Iso10 Ar95-Iso5 Ar97-Iso3 0 Ar99-Iso1 260 310 360 HV エネルギー分解能の再評価 エネルギー分解能 vs HV 0.18 0.16 0.14 Ar90-Iso10 0.12 0.1 Ar95-Iso5 0.08 Ar97-Iso3 0.06 Ar99-Iso1 0.04 0.02 0 270 320 370 HV 最高で7% まとめ Micromegasを動作させることができた。 動作までの手順を確立した。 ドリフト電場を変えてもドリフト領域から来る電子 をギャップ間に一定に集められている。 Arの割合を増やすと増幅率は高くなるが、放電 が始まる電圧が下がる。 増幅率:最高7000倍 エネルギー分解能:最高7% おわり オージェ効果 オージェ電子 原理 光電効果 Ej=EL-(EL-EK)=EK 特性X線 光電子 Ee=Eγ-Ek Ee+Ej=Eγ ΔE Wi Ar:Wi=26 CH4:Wi=28 5900 0.9+ 5900 0.1=230個 26 28 nT=
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