中小企業の環境保全 ~化学物質対策について~ 化学物質の正しい把握方法 化学物質の評価とリスクマネジメント PRTR法・大阪府化学物質管理制度 揮発性有機化合物(VOC規制) その他、有害物質の規制 2011年 度羽曳野商工会セミナー資料 出典:大阪府化学物質対策セミナー(23年2月10日) 大阪エコギャラリー(大阪府環境ホームページ) 編集: 環境カウンセラー 落合 修 化学物質取り扱い量を正しく把握しよう! 化学物質購入表を作成 購入先へMSDSを請求 しよう! 1%以上含有する化学 物質名、量を購入リスト に追加しよう! (インク、塗料、洗剤など の成分も確認要) 該当法の取りまとめ GHS 取り扱い手順の作成 緊急時対応手順作成 化学物質リスク評価 リスク=危険・有害性(ハザード)×暴露量 対象は 「ヒト健康」 「環境中の生物」 火災・爆発・・「フィジカルリスク」 ○ HQ(ハザード比)による評価 EHE(ヒトへの推定暴露量 HQ = TDI(耐容一日 摂取量) HQ = Ⅰ 以上 リスクあり ・1 以下 リスク無し 製造者・加工業は 有害性などMSDSへ情報提供義務! 量を多く摂れば、天然物を含む全ての化学物質は毒である 環境リスクマネジメント ・環境リスクとは、化学物質が環境を通して人の健康や 生態 系の悪影響を与えるおそれのことである。 ・ 環境リスクの低減 ⇒ 化学物質の暴露量(排出量)の抑制。 ⇒ 予防的取組み・・ISO、EA21 「緊急事態準備と対応」 ⇒ リスクの発見・特定 環境リスク=発生時の影響に大きさ×発生の可能性 ⇒ PDCAマネジメントシステムで回避(予防)・低減する 化学物質関連法 健康被害の防止 ・オゾン層保護法 ・ダイオキシン類対策法 ・農薬取締法 環 境 の 保 全 ・大気汚染防止法 ・VOC物質規制法 ・PRTR法 ・水質汚濁防止法 ・毒劇物取締法 ・薬事法 ・食品衛生法 ・労働安全衛生法 ・作業環境測定法 ・じん肺法 ・化学物質審査規制法 ・製造物責任法(PL法) ・家庭用品品質表示法 ・土壌汚染防止法 ・廃棄物処理法 ・消防法 ・火薬類取締法 ・高圧ガス保安法 ・化学兵器禁止法 ・外国為替及び外国貿易法 ・バーセル法 輸出入管理 危 険 性 の 防 止 PRTR制度 (施行令改定:22年4月1日、届出23年4月~ 事業者による適正管理 把握 ) 事業者による排出量の把握と届出 第一種化学物質排出量の把握 化学物質管理指針(国) 届出① ○ 管理方針の作成 前年度排出量、移動量を都道府県経由 (大阪府・大阪市・堺市)で国に届出 *届出期間:毎年4月1日~6月30日 ○ 管理の目標設定と管理 計画の作成 集計 国による集計と公表 公表 集計結果の公表 開示 個別届出データーの開示(請求による) ○ 管理計画の実施 ・組織体制の整備 ・教育・訓練の実施 ○ 取り扱い関する情報提供 大阪府化学物質管理制度(条例) 事業者による適正管理 把握 大阪府・化学物質管理指針 第一種化学物質排出量の把握 ○ 管理の方法 ○ 使用の合理化 事業者による排出量等の把握と届出 届出 ② ○ 緊急事態の発生防止、対処 前年度排出量・移動量・取扱量を 大阪府・大阪市・堺市に届出 *届出期間:毎年4月1日~9月30日 ○化学物質対策についての 府民の理解の増進 府市による集計と公表 集計 ○化学物質管理計画書 事業者からの届出について ○管理目標設定・達成状況 府・市による集計と公表 公表 届出 ③ ④ 集計結果の公表 排出量等の届出 --①・② 第1種管理化学物質 <排出量> <移動量> ■ 化管法のPRTR届出① 化管法対象物質 (第1種して化学物質) <取扱量> ■ 条例の届出 ② 下水道終末処理場へ 廃棄物処理施設への排出 量の推計届出追加 府独自指定物質 前年度分の実績 府独自指定物質は、排出量、移動量、 取扱量も共に届ける 届出期間は 化管法が 毎年4月1日~6月30日 条例 が 毎年4月1日~9月30日 化学物質管理計画書の届出—③ ○届出内容 (1)管理体制に関する事項 ○管理の方針 ○管理組織 ○従業員への教育・訓練 ○関係者への情報提供 等 (2)緊急事態に対応するための事項 ○化学物質貯蔵状況 ○危険性、有害性の評価結果 ○配慮施設(学校・病院等)の位置 ○未然防止対策の方針 ○緊急事態発生時の対応マニュアル等 ○ 届出期間 ・届出要件に該当後 6ヶ月以内 (変更後3ヶ月以内 ) ・全社全体の従業員数が 50人以上300人未満は平成23年度から ・変更がない場合、初年度届出のみ 化学物質管理目標、目標達成状況 の届出—④ ○届出内容 (1)管理の改善計画 ○管理の改善目標 ○計画期間 (2) 目標達成状況 ○目標達成のため実施した対策の内容 ○ 目標の達成状況 ○目標達成の実施計画 (3) 検証・評価の結果 ○計画進捗状況の把握方法 ○検証・評価の実施状況と結果 ○検証・評価の方法 等 ○評価結果に基づく見直し 等 ○ 届出期間 ・ 毎年4月1日~9月30日 ・ 全社全体の従業員数が 50人以上300人未満の場合は平成23年度から ・ 初年度は目標決定、次年度以降は目標達成状況を届出すること。 届出の種類と対象 第一種化学物質 の排出量取扱量・ 移動量の届出 届出 種類 対象業種 事業者の従業員数 会社全体従業員数 届出 ① ② 化学物質管理計画 管理目標及び達成 書届出 状況の届出 届出 ③ 届出 ④ 23業種+医療業 左同 - 50人以上 50人以上 50人以上* 50人以上* 21人以上 左同 ① 化管法の第一種指定化学物質(462物質):1トン以上 第一種化学物質 の取扱量 備考 ② 特定第一種指定化学物質(15物質):0.5トン以上 ③ 府独自指定物質 (24物質): 1トン以上 ④ 揮発性有機化合物(沸点150℃以下(107物質):総量として1トン 特定一種 含有0.1%、 第一種含有1.0%以上 もカウント要 50人~300人未満の場合平成23年度の届出。 燃料小売業は不要 揮発性有機化合物(voc規制) VOCとは沸点150℃以下の化学物質 ① VOC該当物質を排出量・移動量・取扱量に全て 合算して年間取り扱い量1トン/年以上の場合・・・届出 ② ボイラー、構内車両に使用する燃料「取扱量」届出不要。 ③ 燃料の製造、貯蔵施設の取り扱い量等は届出対象。 ④ PRTR法第一種 VOC成分含有 1.0 %以上、 特定第一種 0.1% 以上も 該当。 *PRTR法第一種(キシレン、トルエン、クロロメタン等)・・・・63 物質 *大阪府指定物質(メタノール、MEK、MIBK等)・・・・ 9 物質 *PRTR、府指定以外(アセトン、エタノール、酢酸等)・・・ 35 物質 揮発性有機化合物 (VOC規制) voc 排出特定施設 大気汚染防止法施行令別表1-2 大阪府環境保全条例 施行規則別表3 府条例届出施設 大防法特定施設 1、貯蔵施設 2、出荷施設 ① 50kL以上②タンクローリー ガソリン、ナフサ1000kl 3、地下タンク 30KL以上ガソリン貯蔵タンク - 4、クリーニング施設、乾燥施設 石油系溶剤、パークレン 30k洗浄機、 乾燥機 - 5、溶剤洗浄施設 洗浄槽の液面接触面積 0.5㎡ 接触面積 5㎡ 6、反応、合成、精製、蒸留、 分解、濃縮、混合、乾燥施設 施設容量 200L 以上のもの 乾燥施設の排気機 3000㎥/h 以上 7、①吹き付け塗装②焼付け乾燥 ①排風機能力 100㎥/h 以上 ②排風機能力 10 ㎥/h 以上 送風機 排風機 10000 ㎥/h 以上 8、グラビア印刷乾燥機 シリング幅 1000mm×印刷機2台 送風機 排風機 27000 ㎥/h 以上 9、オフセット印刷、接着剤乾燥機 排風機能力 10 ㎥/h 以上 オグセット印刷送風機 7000㎥/h 以上 特定有害物質 土壌汚染対策法 大阪府環境保全条例 78条 (土壌・地下水汚染防止) (VOC有機化合物) (重金属化合物) 四塩化炭素 第 一 種 特 定 化 学 有 害 物 質 1,2ージクロロエタン 1,1-ジクロロエチレン シスー1,2ジクロロエチレン 1,3-ジクロロプロペン ジクロロメタン テトラクロロエチレン 1,1,1-トリクロロエタン 1,1,2-トリクロロエタン トリクロロエチレン ベンゼン (農薬・その他) カドミウム・その化合物 第 二 種 特 定 有 害 物 質 六価クロム化合物 シアン化合物 水銀・その化合物 セレン・その化合物 鉛・その化合物 砒素・その化合物 フッ素・その化合物 ホウ素・その化合物 第 三 種 特 定 有 害 物 質 シマジン チウラム チオベンカム PCB 有機リン化合物 ダイオキシン類 水質汚濁防止法の有害物質(関連:下水道法) * 特定施設 (約72種類(政令NO)) から排出される規制有害物質 カドミニュウム及びその化合物 テトラクロロエチレン チウラム シアン化合物 ジクロロメタン シマジン 有機リン化合物 四塩化炭素 チオベンカム 鉛及び化合物 1,2ジクロロエタン ベンゼン 六価クロム化合物 1,1ジクロロエチレン セレン及びその化合物 砒素及びその化合物 シスー1,2ジクロロエチレン ほう素及びその化合物 水銀及びアルキル水銀、 1,1,1-トリクロロエタン フッ素及びその化合物 PCB 1,1,2-トリクロロエタン アンモニア、アンモニュム化合物 トリクロロエチレン 1,3ジクロロプロペン 亜硝酸化合物 23年度よりの届出~留意点 ○ エチレングリコール等の削減物質については・・・不要 ○ 塩化第二鉄・鉛化合物などについて ・ 塩化第2鉄は届出 必要(22年度分から使用量把握必要) ・ 鉛化合物(0.5トン)は、鉛と分けて届出 必要 ○ 第一種から特定第一種の改定された物質 ・ ホルムアルデヒト、1,3-ブタジエン、2-プロモプロパンが該当。0.5トン以上届出 ○ その他 (燃料関係) ・ガソリン中のヘキサン、灯油中の1,2,4-トリメチルベンゼン 含有量に留意。 ・重油中のメチルナフタリンに留意 *詳しくは ・ 大阪府化学物質管理制度 検索 ・ 大阪府エコギャラリー(大阪府環境ホームページ) ・大阪府 環境農林水産部 環境保全課 06-6210-9578 以上、ご清聴ありがとうございました。
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