検査値で何が分かるの?

検査値で何がわかるの?
検査値は 性別・年齢・食事の影響を受ける項目もあります。
詳細は、主治医にご相談ください。
血
液
学
検
査
項目
血色素量
略語
Hb
赤血球数
RBC
ヘマトクリッ Ht
ト
MCV
MCH
MCHC
白血球数
WBC
血小板数
Plt
尿蛋白
尿 尿糖
一
般
検 尿潜血
査
白血球反応
C反応性蛋 CRP
白
総蛋白
TP
アルブミン ALB
生
化
学
検
査
基準値
血液の赤い色は赤血球に含まれるヘモグロビン(Hb)によ
るもので貧血の有無や赤血球増多症を調べます。
男400~520万 赤血球は体の細胞に酸素を運びます。数が減ると酸素の
女350~500万 運搬量が減ってしまいます。(貧血)
男40.0~52.0 一定量の血液に含まれる赤血球の割合で、貧血や多血症
女36.0~48.0 の重症度をみます。
89.0~99.0
赤血球の大きさをみます。
29.0~35.0
個々の赤血球に含まれるヘモグロビン量の平均値です。
31.0~36.0
個々の赤血球の容積に対するヘモグロビン量の割合で
す。
4000~9000
白血球は病原に対して体を守る細胞です。細菌などの異
物が入ったり炎症が起きると増えます。
15.0~30.0万 出血を止める重要な役割をしており、極端に少なくなると、
出血しやすくなります。
(-)
主に腎臓や膀胱の障害によって尿中に排泄されます。正
常人でも出ることがあります。
(-)
糖は血液で一定の濃度を超えない限り尿中には出てきま
せん。食事の影響をうけます。
(-)
尿中の赤血球やヘモグロビンの検査です。腎臓や膀胱で
の炎症、腫瘍、結石、外傷で出てきます。
(-)
膀胱炎や腎盂腎炎などの尿路の炎症などがあると出てきま
す。
0.5以下
炎症が起きていると高くなります。
6.5~8.2
蛋白にはアルブミンとグロブリンの大きく2種類があります。
3.5~5.3
感染症、膠原病、多発性骨髄腫などで高値を示し、肝機
能障害、栄養不良、ネフローゼ症候群などで低値を示しま
す。
男13.0~16.0
女12.0~15.0
尿素窒素
クレアチニン
尿酸
ナトリウム
カリウム
クロール
BUN
Cre
UA
Na
K
Cl
7~20
0.4~1.2
カルシウム
無機リン
Ca
IP
8.5~10.5
2.7~4.4
男 4.0~8.0
女
135~150
3.5~5.0
98~108
マグネシウム Mg
1.8~2.4
項目
基準値
略語
こんなことが
わかります!
腎臓から尿中へ排泄され、腎機能障害で高値を示し、尿
素窒素は消化管出血でも高くなります。
痛風や各種腎疾患で上昇します。
Na、K、CLは電解質と呼ばれ、体内の水分調節、酸性度
の調節、細胞の活動などに重要な役割を果たしています。
おもに腎機能障害、内分泌疾患などで異常値を示します
Caやリンはほとんどが骨の中に存在し、必要に応じて骨か
ら血液中に移行したり、腸管から吸収されたりします。骨や
歯の形成、神経・筋の興奮、血液の凝固などにかかわって
いる電解質です。骨疾患、腎機能障害、腫瘍などで異常
値を示します。
Mgは筋・神経系の刺激伝導に重要な働きをします。慢性
下痢や嘔吐などで低値に腎不全などで高値を示します。
アルカリフォ ALP
スファターゼ
γ-GTP
生
化
学
検
査
130~320
ALPは多くの組織に含まれている酵素ですが、胆道系の
細胞に多いため、胆汁の流れが悪くなると高値を示しま
す。また、骨にも多く含まれ骨疾患や成長期の子供でも高
くなります。
γGTP 40以下
胆石や炎症などによる胆道系の障害で上昇します。また、
アルコールによる肝障害でも上昇します。
35以下
GOT
GOT
肝臓の機能を調べる代表的な検査です。肝臓、心臓の筋
肉(心筋)などの細胞に多く含まれ、これらの細胞が傷害さ
れると高値を示します。
40以下
GPT
GPT
肝臓や胆道の疾患で上昇します。
100~250
乳酸脱水素 LDH
細胞内で糖がエネルギーに変わるときに働く酵素です。肝
酵素
細胞のほか心筋、骨格筋、血球などにも多く含まれていて
それぞれの細胞の破壊により値が上昇します。
160以下
クレアチンキ CK
心臓、筋肉に多量に存在し、障害を受けると血液中で高値
ナーゼ
を示します。急性心筋梗塞、筋ジストロフィーなどの病気以
外に筋肉運動などでも上昇します。
総ビリルビン T-Bil 0.2~1.2
ビリルビンは赤血球中のヘモグロビンが壊れてできる色素
で肝臓で処理されます。肝機能が悪くなるとビリルビンが高
値になり皮膚が黄色くなる黄疸という症状が出ます。
総コレステ T-cho 130~230
コレステロールは細胞膜や血管壁を作ったり、ホルモンや
ロール
胆汁酸の材料になったりとても重要な働きをしています。し
かし多すぎると動脈硬化などの原因にもなります。
HDLコレス HDL- 36~64
動脈硬化を防ぐ善玉コレステロールと呼ばれています。喫
テロール
C
煙・肥満・運動不足・糖尿病などで下がります。
LDLコレス LDL-C 140以下
動脈硬化をおこす危険があるため、悪玉コレステロールと
テロール
呼ばれています。
中性脂肪 TG
76~172
体内にある脂肪の一種で多すぎると動脈硬化の原因にな
ります。食事の影響を受け食後に上昇します。
60~100
血糖
Glu
血糖は血液中のブドウ糖です。血糖はインスリンなどのホ
(早朝空腹時) ルモンによって調節され、一定の量に保たれています。糖
尿病などバランスが崩れると異常値になります。
グリコヘモグ HbA1c 4.0~5.6
赤血球のヘモグロビンと血液中の糖は時間をかけてくっつ
ロビン
いていきます。血糖値が高い状態が続くとこの値が高くなり
ます。1~2ヶ月前の血糖値を反映します。
グリコアルブ GA
11~16
アルブミンと血液中の糖が結びついたものです。血糖値が
ミン
高い状態が続くと値が高くなります。1~2週前の血糖値を
反映します。
もらった結果に書
いてある記号は、
基準値より
低いものが L
高いものが H
です。
2006年3月 第1版 発行
土浦協同病院 臨床検査部