物理化学II 化学反応速度(3) 復習 積分型速度式 1次反応 − d[A] = k[A] dt [A]0 速度は常に変化する − [A] •前回の復習 •平衡に近い反応 •反応速度の温度依存性 ln[A] = ln[A]0 - kt ? − d[A] dt d[A] dt Time t [A] = [A]0 e−kt 復習 1次反応 ln [A] = −kt [A]0 ln[A] = ln[A]0 - kt 2次反応 − ln[A] 直線になる k 1 [A] t まとめ 半減期 1 1 − = kt [A] [A]0 d[A] = k[A]2 dt 直線になる k まとめ t 化学平衡とは・・・ 250mLのビーカーでBへ移す 1次反応 t1/2 = ln 2 k 初濃度に依存しない 2次反応 1 t1/2 = k[A]0 初濃度に依存する 100mLのビーカーでAへ移す 2000mL 0mL Aさんのバケツ Bさんのバケツ この操作を繰り返すとどうなるか この操作を繰り返すとどうなるか 逆はどうか? 250mLのビーカーでBへ移す Bのバケツ 100mLのビーカーでAへ移す Aのバケツ 0mL 量が少なくなると250mL のビーカーでも、少量の水 しかとれない ある一定の値に近づく 2000mL Aさんのバケツ Bさんのバケツ 初めの水の量を入れ替えるとどうなるか 初めのバケツを入れ替えるとどうなるか 平衡反応 Bのバケツ Bのバケツ A→B Aのバケツ B→A v = k[A] v = k '[B] 反応初期は[B]が小さい ので無視していた Aのバケツ 平衡に近いところでの反応 やはり、同じ値で一定となる 生成物が大量にあるので、逆反応を考慮に入れ る必要がある 平衡反応 平衡反応 A→B v = k[A] B→A v = k '[B] − d[A] = k[A] dt d[A] − = −k '[B] dt − − はじめ、[A]=[A]0、[B]=0だったとすると、 [A]+[B] = [A]0 d[A] = k[A]− k '[B] dt はじめ、[A]=[A]0、[B]=0だったとすると、 [A]+[B] = [A]0 d[A] = k[A]− k '[B] dt [B] = [A]0 −[A] − − d[A] = k[A]− k '([A]0 −[A]) dt d[A] = (k + k ')[A]− k '[A]0 dt 演習1 平衡に近い反応 d[A] − = (k + k ')[A]− k '[A]0 dt [A] = k '[A]0 + k[A]0 e−(k+k ')t k '+ ke−(k+k ')t = [A]0 k +k' k +k' 平衡状態では、 積分してみよう→提出 t→∞のとき、e-(k+k’)t→0なので、 [A]eq = ヒント 1 1 b 1 b ∫ −ax + b dx = −a ∫ (x + −a )dx = −a ln(x + −a ) k '[A]0 k +k' 平衡定数 K= 平衡に近い反応 K= 速度定数について [B]eq k = [A]eq k ' − k[A]eq = k '[B]eq ≠ 0 A→B B→A d[A] = k[A] dt d[A] v = k '[B] − = −k '[B] dt 正反応と逆反応の速度が同じ v = k[A] [B]eq k = [A]eq k ' − 速度定数について d[A] = k[A] dt 速度定数が大きいほど反応が速い [A] 平衡定数 [B]eq = [A]0 −[A]eq = kが小 kが大 Time t 速度定数について 2本のNaOH水溶液に フェノールフタレイン溶液を一滴垂らす 常温 お湯につけていた k[A]0 k +k' 速度定数について 速度定数について 温度が高いほど、反応は速くなる − d[A] = k[A] dt 速度定数 k = A exp(− k = A exp(− Ea ) アレニウスの式 RT A: 頻度因子 Ea: 活性化エネルギー Ea ) アレニウスの式 RT A: 頻度因子 Ea: 活性化エネルギー 頻度因子:溶液中の分子どうしが出会う頻度 頻度因子について Ea ) RT Ea: 活性化エネルギー 溶液中の分子どうしが出会っても必ず反応が起 こるわけではない A: 頻度因子 Ea: 活性化エネルギー エネルギー k = A exp(− 速度定数について 頻度因子:溶液中の分子どうしが出会う頻度 水溶液中の2分子の場合 109~1010 M-1 s-1 その他の影響 配向効果と活性化エネルギー 反応の進行経路 分布について(例 粒径分布) 速度定数について k = A exp(− 20μm τ= 3.3 sec τ= 0.33 sec 20μm 粒径分布 50 τ=33 sec τ=3.3 sec τ=0.33 sec 40 30 20 10 20 40 60 80 Long axis (μm) 100 特定のエネルギーを持つ分子の数 Number fraction(%) 活性化エネルギーEa以上のエネ ルギーを持っている分子の割合 20μm τ= 33 sec 0 0 Ea ) アレニウスの式 RT k エネルギー Ea以上のエネルギーを持っ ている分子が出会う頻度 速度定数について Ea ) アレニウスの式 RT 実験結果から活性化エネルギーを求める k = A exp(− 温度が高いほ ど反応しやすい Ea ) アレニウスの式 RT Ea RT E 1 ln k = ln A − a R T ln k = ln A − − ln k 特定のエネルギーを持つ分子の数 k = A exp(− アレニウスプロット 1/T エネルギー 演習2 (1)ある反応は55℃のときの反応速度が35℃のときの反応速度の 6.7倍である。この反応の活性化エネルギーはいくらか? 平衡に近い反応 温度を求めよ? Ea ) RT ln k = ln A − Ea 1 R T (1)80.0 kJ/mol (2)42˚C 速度定数 − まとめ d[A] = k[A] dt 速度定数 k = A exp(− Ea ) アレニウスの式 RT A: 頻度因子 Ea: 活性化エネルギー 頻度因子:分子が出会う確率 活性化エネルギー:出会った分子が反応に必要なエ ネルギーを持っている確率 まとめ 逆反応の速度式も計算に入れる (2)この反応で35℃のときの反応速度の2倍の反応速度が得られる k = A exp(− Ea R Bのバケツ A→B Aのバケツ B→A 平衡定数 K= [B]eq k = [A]eq k ' v = k[A] v = k '[B]
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