平成 26 年度諏訪湖下層DO等調査業務委託仕様書(案)

平成 26 年度諏訪湖下層DO等調査業務委託仕様書(案)
この仕様書は、長野県知事(以下、
「発注者」という。)が発注する平成 26 年
度諏訪湖下層DO等調査業務についての仕様を定めるものであり、受託者はこ
の仕様書に基づいて、誠実に本業務を履行しなければならない。
1 共通事項
1-1 委託期間
契約の日から平成 26 年 12 月 26 日まで
1-2 執行体制
受託者は、円滑な業務の実施を担保するため、次に掲げる者(以下「従
事者等」という。)を置き、業務を遂行するものとする。
(1) 業務責任者
業務責任者は、次の業務を行う。
ア 業務の円滑な管理・運営と苦情等の処理
イ 従事者の指揮監督、現場の把握
ウ 業務履行に関する関係者との連絡・調整
エ その他必要な業務
(2) 従事者
従事者は、承知川及び塚間川河口域における一般項目及びDO、透明
度及び水温の分布調査並びに流向及び流速を測定する。
1-3 届出等
受託者は、契約締結後遅滞なく、業務開始届出書及び従事者等全員の氏
名、年齢、住所等を記入した名簿を発注者に提出すること。なお、従事者
等を交替させる場合も同様とする。
1-4 受託者の責務
(1) 法令等の遵守
関係諸法令を遵守し、常に善良たる管理者の注意を持って、誠実に業
務を遂行すること。
(2) 業務環境
従事者が当該業務を担う者としての自覚を持って、誠実に業務に従事
できるよう環境を整えること。
(3) 守秘義務
受託者は、業務上知り得た秘密を第三者に漏らしてはならない。契約
終了後も同様とする。
1-5 その他
本業務の遂行に当たり、疑義が生じた場合は、その都度、発注者・受託
者協議を行うものとする。
2 業務内容
2-1 目的
ヒシ帯は湖水を滞留させるため、河川水との混合が妨げられ、湖
底の有機物の分解に酸素が消費されることにより、異常繁茂による
貧酸素状態がつくり出されている。また、ヒシが枯れた泥状物はヒ
シの生育に適した環境をつくり出し、ヒシの異常繁茂を助長させ、
諏訪湖下層の貧酸素の発生原因となっている。
本業務は、ヒシが繁殖する6月からヒシ刈取り場所及び繁茂場所
において、DO等の分布調査等を行い、調査地点における流向・流
速を測定し湖沼特性を把握することを目的とする。
2-2 履行箇所
履行箇所は承知川河口域(諏訪郡下諏訪町)及び塚間川河口域(岡谷
市)とする(下図参照)が、調査地点の緯度及び経度については別途お
知らせする。
承知川
① ② ③
④ ⑤ ⑥ ⑦
岡谷区
③ ⑦ ⑪ ⑮
② ⑥ ⑩ ⑭
① ⑤ ⑨ ⑬
④ ⑧ ⑫
塚間川
高浜区
⑧ ⑨ ⑩ ⑪
⑫ ⑬ ⑭ ⑮
上川
③
※3
⑦
⑪
⑮
②
※2
⑥
⑩
⑭
①
※1
⑤
⑨
⑬
④
⑧
⑫
50m
50m
④、⑧、⑫の幅は 50m~100m
現場打合せで決定する。
※1
H26 ヒシ引き抜き稚貝放流エリア
※2
春ヒシ種子除去エリア
※3
ヒシ繁茂・秋ヒシ種子除去エリア
2-3 測定項目等
① 一般項目
天候、流況、気温、水温、流量及び透視度の測定等を塚間川について
は塚間川湖岸第一橋において、承知川については承知川湖岸橋において
実施する。
② DO等
①~⑮の地点において、DO、水温、透明度、流向及び流速の5項目
について測定を実施する。なお、流向及び流速については、調査フィー
ルド内の4地点において 24 時間の連続測定を実施する。測定4地点につ
いては、別途打合せの上、決定するものとする。
2-4 測定方法等
(1)承知川、塚間川の河口域における①~⑮の地点において、水深 0.5m か
ら 0.5mごとに湖底まで測定する。
(2)DO及び水温は多項目水質計等を用いて、透明度は透明度板を用いて、
流向及び流速は流向流速計を用いて測定するものとする。
(3)流向及び流速の連続測定は鉛直連続観測機器等を用いて、測定するも
のとする。
2-5 測定頻度
7月から11月の間に、6回測定するものとする。ただし、流向及び流速
の連続測定については、3回測定するものとする。
<調査のイメージ>
多項目水質計等
透明度板
流向流速計
2-6
注意事項
(1) 本業務は、ヒシの除去等により、下層DO改善効果及び底質改善
の効果を検証する調査の一部であること。
(2) 測定機器等にあっては、正確な計測が実施できるよう、必要な校
正等を実施すること。
(3) 諏訪湖の生態系に(過度な)影響を与えないよう実施すること。
(4) 船による作業となるため、調査に当たっては、天候等に留意し、事故
を起こさぬよう従事者の安全に十分配慮すること。
3 報告書等
受託者は、業務完了日までに、下記の事項を記載した報告書を業務完了届
出書とともに提出すること。
① 作業日報(様式任意)
測定作業等の内容が分かる作業日報を作成すること(作業日報には、湖
水の状況についても記載すること)。
② 測定結果記録表(様式任意)
一般項目及びDO等5項目並びに流向・流速の 24 時間連続測定結果につ
いて測定結果記録表を作成すること。
③ 補足説明等
②で得られた測定結果をもとに、調査区域内における流向・流速の状況
が分かる図面等を作成し、必要に応じ、補足説明を加えること。
④ 作業記録写真(撮影日時が入ったもの)
Microsoft 社 Word(2007 以下)ファイルにA4縦1ページあたり6枚を
貼り付け、解像度 200dpi 程度に画像を圧縮したもの(JPEG 形式)又は PDF
化したもの及び採水記録写真電子データ(画像を圧縮せずに CD-R 等に収録
したもの)
発注者はこれらを検収し、受託者に対し検査結果通知書を発出する。受託
者はこの通知書を収受後に契約書で定める金額を発注者に請求できるものと
する。
4 結果の取扱い
本調査の実施により得られた結果については、全て発注者の所有とし、受
託者は発注者の承認を受けずに、他に公表、貸与又は使用してはならない。
5 監査・指導
(1) 発注者は、受託者の事業所への立ち入り又は関係帳票類の閲覧を予告無
しに求めることができるものとし、受託者はこれに協力するものとする。
(2) 発注者は、受託者が不適切な業務を行っていると認められる場合、口頭
又は文書で改善指導するものとし、受託者はこれに誠実に対応するものと
する。ただし、契約違反と認められる事案については、契約の一部又は全
部を解除する。
6 その他
この仕様書に定めのない事項については、別途協議する。