ICT を活用した獣害防除対策システムの設置・実証業務委託仕様書 1 業務の内容 (1)業務名 ICT を活用した獣害防除対策システムの設置・実証業務 (2)業務の目的 鳥獣害の被害地域が拡大・深刻化する一方、地域の狩猟者の高齢化と減少が進んでいる。 ICT 獣害防除システムは、関連作業の効率化・省力化、情報の共有化による地域ぐるみの防止 対策の検討が期待できるが、本県の整備事例はまだない。そこで、検知センサーやネット配 信を組み合わせた総合的なシステムを構築し、現地で運用・実証することにより、県内への 速やかな普及定着を図る。 2 事業費 全体事業費14,500千円(消費税及び地方消費税額を含む)以内とし、平成28年度は 6,000千円以内とする。うち、平成28年度の委託費は2,135千円(消費税及び地方 消費税を含む)を上限とする。 但し、次年度以降の事業費については、物価変動等により変更される場合がある。 3 委託期間 契約締結の日から平成29年3月17日(金)まで 4 業務内容 本業務の受託者は、以下の内容に従って業務を遂行する。ただし、具体的な実施内容につい ては、5の「実施計画書」において定めるものとする。 ※ 平成28年度の実施内容については、別表のとおりとする。 (1) システムの構築・設置及び実証 ア システム設置予定地域の現地調査 ・捕獲検知センサー及び出没検知センサーを設置する地域の電波状況(3G 回線)を調査 し、両センサーの設置方法及び設置の可否を確認する。 イ 捕獲検知センサー及び出没検知センサーの設置とサーバー(クラウド)の設定 ・アの現地調査結果及び関係者との協議のうえ、各センサー機器等を設置する。 ・後述ウ~オの捕獲及び出没の情報を保存・管理するサーバー(クラウド)を設定する。 ウ 捕獲検知システム ・各罠に捕獲検知センサーを設置し、罠作動と捕獲情報発信を連動させる。 ・捕獲情報は無線及び3G 回線を利用して発信する。 ・各罠の設置場所は、3G 回線圏内から圏外(約300m程度離れた場所)を移動可能 とする。 ・捕獲検知センサーからの捕獲情報は、3G 回線圏外では無線によって、3G 回線圏内 に設置した「発信装置」へ接続させる。 ・「発信装置」は複数の捕獲情報を集約し、3G 回線を利用してサーバーまたは捕獲関 係者の携帯電話へ捕獲情報を自動配信する。 ・捕獲検知センサーの取付け及び発信解除は誰もが速やかに操作できるものとする。 ・事業実施における電波使用に際しては、無線局免許や無線従事者資格を取得してい なくても運用できるものとする。 (想定規模)くくり罠は6基、箱わなは2基設置 実施地域((5)参照)の2地区にくくり罠各3カ所、箱罠各1カ所を設置 エ 出没検知システム ・GPS 内蔵の出没検知センサーからの出没情報(写真)を3G 回線によりサーバーまたは 関係者へ自動配信する。 ・情報の配信先は適時修正・変更できるようにする。 (想定規模) 出没センサーは3台程度設置(3G 回線圏内) オ 捕獲情報及び出没情報の閲覧 ・出没時間や捕獲場所等の情報は、いつでも、どこでも、関係者の誰でも閲覧できる ようにする。 ・スマートフォンにも対応した内容とする。 カ 捕獲・出没情報の蓄積と管理【平成 29 年度に開発・実証予定】 ・各システムから得られた情報を地図上にプロットし、過去のデータを一元管理でき るものとする。 ※平成 28 年度の作業を踏まえ、29 年度以降に捕獲情報・出没情報の自動配信及び 地図システム上での一元管理をできるようにする。 (2)運用管理業務 ア 機器・システムの運用及び保守管理 ・実証期間中は定期的な点検を実施する。 ・機器・システムの操作や運用についてのマニュアルを作成するとともに、関係者を 対象にした説明会を実施する。 ・実施期間中に障害が生じた場合や県(捕獲関係者)から相談があった場合には速や かに対応する。 イ 運用に係る機器類の設置及び移動作業 ・システムの運用にあわせて機器類を設置する。 ・機器類は実証の実情に応じて、設置場所を変更し、それに伴う移動作業を行う。 ウ 運用期間中のデータ管理 ・情報を正確に保存するため、捕獲時間、罠の作動時間、作動回数、罠の場所、出没情報等 を記録する結果入力シート(様式)を作成する。 ・上記の入力シートを基に、捕獲時間、罠の作動時間、作動回数、罠の設置場所等の内容 がわかる電子ファイルによってデータを管理すること。 (3)本システムを向上させる独自提案 ・上記(1)、(2)の業務をさらに高める独自提案を行うこと。 (4)機器購入 ・関連機器は、受託者と県が協議し、県が委託費とは別に購入する。 ※ 別途、機器類等の参考見積を提出すること。 (想定)○捕獲検知センサー ○捕獲情報発信装置 ○くくり罠 6基 8台(くくり罠用6台 箱罠用2台) 4台 〇出没検知センサー 3台 ○箱わな ・購入機器は互換性を有するものとする。 2基 (5)実証地区 大田原市黒羽地域 (候補地)①北野上、②雲岩寺、③須賀川 等 (6)保証 本システムを運用する上で必要な情報の提供に努め、栃木県からの障害発生時の情報開 示請求などの問い合わせや助言要求に対して、速やかに誠意をもって対応すること。 5 実施計画書及び報告書の提出 (1)受託者は、提案した企画提案書をもとに、契約締結後遅延なく具体的な業務内容につい て栃木県と協議の上、 「業務実施計画書」 (様式任意)を作成して栃木県に提出すること。 (2)受託者は、委託業務完了後、 「実績報告書」 (様式任意)を作成し、栃木県に2部提出する とともに、報告書を保存したメディア(DVD 等)を一式提出し、栃木県の検査を受けるも のとする。 (3)栃木県は、必要がある場合は、受託者に対して委託業務の処理状況について調査し、又 は報告を求めることができる。 6 委託料の支払い 委託料は、委託業務完了後の精算払いを基本とする。 7 再委託の可否 受託者は、業務の全てを再委託することはできない。他の団体と連携して事業を実施する場 合は、あらかじめ役割分担等を記載した資料を作成し、栃木県と協議するものとする。 8 その他 (1)本仕様書に記載されている内容を遵守した上で、より良い提案がある場合は、企画提案 書に記載すること。 (2)本仕様書に記載されている内容及び選考された企画提案の提案書の内容について、より 効果的な業務となる場合には、栃木県と受託者との間で協議の上、一部変更を行うことが ある。 (3)本仕様書に明記されていない事項又は業務上疑義が生じた場合は、栃木県と受託者の協 議により事業を実施することとする。 (4)本事業の成果は、栃木県に帰属することとする。 (5)本件の遂行上知り得たすべての情報は契約期間及び終了又は解除後においても、県の許 諾がある場合を除き他に漏らしてはならない。 別表 作業内容(平成28年度~平成29年度) 内容 1 システムの構築・設置及び実証 ア システム設置予定地域の現地調査 ・電波状況を調査 ・各センサーの設置方法及び設置の可否を確認 イ 検知センサーの設置とサーバー(クラウド)の設定 ・各センサー機器等の設置 ・サーバー(クラウド)の設定 ウ システムの構築 ・捕獲検知システムの構築 ・出没検知システムの構築 ・捕獲情報及び出没情報の自動配信 ・捕獲情報及び出没情報の閲覧 ・捕獲情報及び出没情報の蓄積と管理 ・各情報の自動配信と地図システムの一元管理 2 運用管理業務 ア 機器・システムの運用及び保守管理 ・定期的な点検 ・機器・システムの操作や運用のマニュアル作成 ・機器、システムの説明会実施 ・障害発生や関係者からの相談への対応 イ 運用に係る機器類の設置及び移動作業 ・システムの運用にあわせた機器類の設置 ・実証の実情に応じた場所変更及び移動作業 ウ 運用期間中のデータ管理 ・各種情報の保存用入力シート(様式)を作成する ・入力シートを基に、各種情報を電子データで管理 その他 3 ・上記以外に必要なサポート 本委託業務の該当項目 平成28年度 平成29年度 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 ※ ※ ※ ※ 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 ※機器・システムの購入や通信等は、受託者と県が協議し、県が別途契約する。 備考
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