確定拠出年金の法令改正について 「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律」に付随する政省 令が公布され、平成26年4月1日に施行されました。確定拠出年金(以下、DC)に係る主な変更内容は以下のとおりで す。なお、今回の法改正の概要については、「みずほDCニュースNo140,144」でもご紹介しております。 1.主な変更内容 (1)厚生年金基金(以下、基金)からDCへの脱退一時金の移換申し出期限の変更(改正前厚生年金保険法第百四 十四条の六関連) 変更内容は以下の通りです。 【2014年3月まで】 【2014年4月以降】 ①基金の加入員の資格を喪失した日から起算して1年を経過する日 ②DC加入者の資格を取得してから3カ月を経過する日 のいずれか早い日 1年以内 ①基金の加入員の資格を喪失した日から起算して1年を経過する日 (左記②は削除) 1年以内 基金 加入資格の取得 DC 基金 脱退 移換できず 加入資格の取得 脱退 DC 移換可能 3カ月以内 3カ月以内 なお、今回の改正は、基金からの移行を促す観点からの要件緩和であるため、確定給付企業年金からDCへの脱 退一時金相当額の移換要件を緩和するものではありません。 (2)基金からDCへの移行要件の緩和(廃止前基金令第四十一条の五) 上乗せ部分を有する基金が解散し、残余財産を確定拠出年金に移換する場合、積立不足があっても移行可能と なりました。 (3)規約の変更に係る手続き要件の緩和 ①DC法上の「軽微な変更」に②のほか以下を加える(DC法施行規則第五条第一項関係) ・企業型年金を実施する事業主が負担する事務費に係る事項 ・事業主掛金の額の算定方法に関する事項 ②「特に軽微な変更」に以下を加える(DC法施行規則第五条第二項関係) ・法令の改正にともなう変更(事業主掛金の額の算定方法および企業型年金加入者掛金の額の決定方法等に係 るもののうち、実質的な変更をともなうものを除く) 2.今回の法改正にともなうDC規約の変更手続き 今回の法改正により、基金からDCへの脱退一時金の移換要件が緩和されたことに加え、厚生年金基金等の名称 が改定(「厚生年金基金」が「存続厚生年金基金」等)されたことから、DC規約の変更が必要となります。ただし、前 項(3)の通り、法令改正にともなう規約の変更についての手続き要件が緩和されたことにより、労使合意は不要と なります。 【参考資料】 公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律等の 施行について 厚生労働省HP http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/kousei/index.html 確定拠出年金の導入状況 (資料:厚生労働省) 1.企業型年金承認規約数 2.企業型年金導入社数 3.企業型年金加入者数 :4,381件(2014年2月末現在) :18,007社(2014年2月末現在) :約4,652千人(2014年1月末現在、速報値) ■お問い合わせは、 みずほ銀行 年金営業部 電話:03-3596-4150(通話料有料) <受付時間>月曜日∼金曜日:9:00∼17:00 (12月31日、1月1日∼3日、祝日、振替休日を除く) 本資料は情報提供を目的としたもので、勧誘を目的としたものではありません。信頼できると考えられる情報に基づいて作成し ておりますが、情報の正確性、完全性が保証されているものではありません。本資料の情報は作成時点のものであり、制度 等の動向によっては記載されている内容が妥当しないことがあります。
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