CT 検査部門

CT 検査部門
CT 検査とは・・・
CT 装置は、X 線を利用して身体の輪切り(横断像)の画像を得る検査です。その輪切りの画
像をもとに画像処理を行うことにより、矢状断や冠状断、立体的な画像などを作成することが
可能で、身体の細かな情報を得ることができます。また、血管や病変をより詳しく検査するた
めに、造影剤というお薬を使用することもあります。
CT 検査自体は、身体に対する痛みや刺激は全くありません。頭蓋内はもちろん骨や内臓な
どほとんど全身の検査に対応可能となっております。
64 列 CT(Philips Brilliance 64)
16 列 CT(GE BrightSpeed Elite ProSD)
当院では、CT 装置が 2010 年 6 月に 16 列 CT 装置、2011 年 1 月に 64 列 CT 装置に更
新され、2 台で 1 日 70 件前後の検査を行っております。頭部、胸部、腹部などといった定型的
な検査は、どちらの装置でも検査可能で診断に差のない画像を提供することができます。
また心臓を含めたCT-Angiography(CT による血管検査)などの特殊検査は 64 列 CT での対
応となり、短時間で広範囲、高精細な画像を撮影することが可能です。
また、3 台の画像処理装置(ワークステーション)により、様々な画像処理が可能であり、診
断や手術計画に役立っています。
Ziostation(Amin)
Ebw(Philips)
AW(GE)
造影剤
CT 検査は、目的、疾患によって造影剤を使用する場合があります。腕の静脈から自動注入
器と呼ばれる装置により造影剤を注入し撮影します。まれに副作用がおこることがあり、軽い
ものでは吐気・嘔吐、かゆみ、じん麻疹などで、重いものはショック状態、呼吸困難などの症
状が現れることがあります。
下記にあてはまる方は注意が必要です。
・以前に造影剤を使用した検査で気分が悪くなったことがある方
・ヨード過敏症の方
・喘息やアレルギーのある方
・妊娠または妊娠の可能性のある方
・心臓ペースメーカーを装着している方
※検査に不安のある方は、お気軽に担当者にお申
し出ください。
頭頚部 CT 検査
脳出血
頭部 3 次元画像(動脈瘤)
脳梗塞
脳腫瘍(造影)
頚部 CT(頚動脈プラーク 横断像と任意断面処理画像)
頭頚部領域は、脳内病変、外傷による骨折の評価、造影剤を使用した 3 次元画像による脳動脈
瘤、頚動脈プラーク病変などの状態把握に有用であります。
胸腹部 CT 検査
肺癌(縦隔条件と肺野条件)
肝細胞癌治療後(単純、動脈相、門脈相、平衡相)
胸腹部大動脈解離 (3 次元画像)
下肢動脈バイパス術後 (3 次元画像)
胸腹部領域は、肺、肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓、腸などの状態把握が可能で、造影剤を
急速注入することで時間を追って撮影ができ、より詳しく病変の診断が可能となります。
また、画像処理により血管病変も立体的に観察することが可能であり、手術のシュミレーシ
ョンに役立ちます。
心臓 CT 検査
冠動脈 3 次元画像
冠動脈 再構成画像
冠動脈 最大値投影画像
冠動脈 直線再構成画像
心臓 CT は、心電図により心臓の動きをとらえ、造影剤を使用して冠動脈の狭窄、石灰化病
変などの観察が可能であります。心臓カテーテル検査に比べ侵襲性が低く、検査時間も短い
ため患者様の負担も小さい検査であります。
しかし、心拍と息止めが安定していることが重要となってきますので、心拍が不安定、息止
めが不十分な場合、画像が不明瞭となって評価が困難な場合もあります。
整形外科領域 CT 検査
脊椎圧迫骨折 横断像
脊椎圧迫骨折(矢状断像と冠状断像)
脛骨骨折 横断像
脛骨骨折(矢状断像、冠状断像、3 次元立体画像)
整形外科領域は、脊椎や四肢の骨折、脱臼、関節面の観察などに有用であります。
また、画像処理により、横断面以外の方向、立体的な把握が可能であり、手術計画に有効
な検査となっています。