CI 4-3-2 適合されたシートが作業効率に与える影響について Influence of operational efficiency on the optimized seating system. ○野村寿子 (OT) 1),木島拓郎 (OT) 1),山村 豊 (講師) 2) 1) 株式会社ピーエーエス, 2)帝京大学 Key words: Innovations and challenges,Health promotion,seating 年間300件約5000個の身体障害者のためのオーダーメイドのモールド型座位保持装置製作実績 をもとに,その技術を用いて長時間の座位作業が引き起こすストレスの軽減を目的に一般事務椅子用 に座位保持シートpintoを作成した.目的座る人の筋肉や骨,関節の正しい位置を見つけ出し,最も 快適に過ごせる姿勢を教える目的で作成した背座一体型3次元構造のシートを用いる事による姿勢の 変化が,ストレス感や疲労感を緩和し,認知的パフォーマンス低下を予防できるかについて,主観的 評価,作業評価および簡便な生理的評価を用いて検討する.方法被験者: 教育心理学実験を受講し ている大学生16名(実験群8名,統制群8名)実験日時・場所: 帝京大学八王子キャンパスにて, 気分評価:日本語版POMS短縮版.認知課題:・情報転送課題として内田クレペリン検査・短期記憶 課題としてリスト提示した無意味綴りの記銘課題・混合課題として作業記憶を必要とするNTMT課題 結果 情報転送課題では実験群と統制群に違いはなかったものの,短期記憶課題および複雑課題にお いては,実験群の方が統制群に比べ作業効率が上昇した.気分については実験群は統制群に比べ「緊 張―不安」および「混乱」が低減した.考察 適合されたシートpintoは座位作業時の緊張や不安を 低減し混乱を押さえ,適度な覚醒水準を位維持することで,高度で複雑な認知でき作業を促進する効 果が期待できるといえる.
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