ステークホルダーの皆さまへ 人々の健康と豊かな生活創りに貢献するために 経営理念 増収増益を達成し、 売上高・利益ともに、 過去最高となりました 経営方針 行動指針 人々の健康と 高品質で特長のある製品を チャレンジ(Challenge) 豊かな生活創りに 提供する (顧客) 私たちは、倫理観に基づく強い信念と責任 病気でお困りの患者さんを最優先に考え、 感を持ち、さまざまな目標に対して、常に 貢献する QOL面で何かひとつでも優れている医薬品 人々が、人生を稔り多く健やかにいきいき と過ごせるよう、 「健康未来、創ります。 」 を企業スローガンとしています。 他剤に比較して有効性、安全性、患者さんの ポジティブ思考で前向きに取り組みます。 および顧客ニーズを満たす質の高い機能 スピード (Speed) 食品を創出・提供します。 私たちは、何事にもスピード感をもって、 迅速に、機を逸することなく行動します。 社会からの信頼を得る (社会) 法 令 や 社 内 規 則 を 遵 守 することは もち インベスティゲーション (Investigation) ろん、社会的責任を絶えず意識し、高い倫理 私たちは、幅 広く収 集した情 報を綿 密に 観をもって行動します。 調査・分析し、目標達成に向けてしっかり 計画を立て、PDCAサイクルを確実に回し 一人ひとりが成長する (社員) 代表取締役社長 前川 重信 当期の日本新薬グループを取り巻く環境は、医薬品業 界においては、少子高齢化も相まって、後発品の使用促進 5 業務の推進を通じて成長します。 素材の売上が伸長し、売上高は131億7千2百万円と対前 当期(2014年3月期)の業績 期比13.3%の増収となりました。 研究開発型の製薬企業にとって逆風の吹く厳しいものと 売上高、営業利益、経常利益、当期純利益、 いずれも過去最高となりました。 なりました。また、機能食品事業においても輸入原材料の 当期の日本新薬グループの売上高は765億1千7百万円 策など、医療費抑制のための諸施策が引き続き推進され、 ます。 目標の達成に向け、前向きにチャレンジし、 購入価格上昇の中、消費者の低価格指向は変わらず、市 (対前期比9.4%増収)、営業利益は80億3千8百万円(対 場の競争がさらに激化することで、同じく厳しい環境が続 前期比16.5%増益)、経常利益は85億9千8百万円(対前 きました。 期比19.3%増益)、当期純利益は57億5千万円 (対前期比 このような状況のもと、当社グループは、新製品への積 23.7%増益) となり、売上高、営業利益、経常利益、当期純 極的な営業活動を行い、売上高、営業利益、経常利益、当 利益は、いずれも過去最高となりました。 期純利益は、いずれも過去最高となりました。新製品の上 医薬品事業では、 骨髄異形成症候群治療剤 「ビダーザ®」 、 市については、 「レグテクト®」 「ルナベル ® 配合錠ULD」 お 月経困難症治療剤「ルナベル ®」、肺動脈性肺高血圧症治 よび「トラマール ®」 の 「慢性疼痛における鎮痛」 への効能・ 療剤「アドシルカ®」、がん 効果の追加承認などがありました。また、研究開発におい ル ®」 などの売上が伸長し、売上高は633億4千5百万円と ては、前立腺肥大症に伴う排尿障害改善剤「ザルティア®」 対前期比8.6%の増収となりました。 の承認取得、NS-304の閉塞性動脈硬化症に対するPⅡ試験 機能食品事業では、健康食品素材の売上はやや減少し の開始など、研究開発パイプラインは順調に進展しました。 ましたが、品質安定保存剤、たん白製剤、ニュートリション 痛・慢性 財務状況 資産、負債及び純資産の状況 新製品群の売上高推移 30,000 (百万円) ビダーザ ® ルナベル® シアリス® アドシルカ® エリザス® トラマール® レグテクト ® 26,491 前年度比 +188.1% 総資産は前期末に比べ44億5千8百万円増加し、1,181億 8千8百万円、負債合計は前期末に比べ8億1百万円増加し、 250億2百万円、純資産は前期末に比べ36億5千7百万円増 加し、931億8千6百万円となりました。 △19.3% 20,000 +50.6% 19,530 +25.1% +34.3% 10,000 痛治療剤「トラマー キャッシュ・フローの状況 当期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ 11億8千5百万円増加し、212億2千9百万円となりました。 営業活動によるキャッシュ・フローは60億1千5百万円の 収入、投資活動によるキャッシュ・フローは33億5千7百 +38.1% 万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは16億6 百万円の支出となりました。 0 13/3 14/3 6 ステークホルダーの皆さまへ 第四次5ヵ年中期経営計画における成果と課題(2009年度∼2013年度) する3分野 (健康食品素材、品質安定保存剤、ニュートリ ション素材) を中心として、市場ニーズに応える高付加価値 新製品の開発および上市計画は、ほぼ達成 医薬品事業では新製品への積極的な取り組みを行 い、新製品群の売上高は計画以上に伸長しました。 また、新製品の開発および上市スケジュールにつ いては、ほぼ計画通りに達成しました。 泌尿器科 シアリス ザルティア 血液内科 キロサイド N注1g ビダーザ 勃起不全 前立腺肥大症 再発・難治性AML トラマールの慢性 1年前倒しで上市 アレルギー性鼻炎 ガスロンN ・OD錠4mg 全診療科 胃炎・胃潰瘍 アドシルカ その他 痛 レグテクト 肺動脈性肺高血圧症 痛を トラマール がん アルコール依存症 ・ルナベルULD上市 ・ルナベルLDの 効能追加 さらに導入活動や既存製品の製剤工夫を推進 実や長期収載品に頼らない経営基盤の構築などの 売上高(億円) ました。 営業利益・当期純利益(億円) 4% R※ : 食品132 CAG 食品127 改革を推進することができ、最終年度である2013 年度には売上高および各利益が過去最高を更新し 医薬 504 09/3 1,100億円、 営業利益180億円を目指します。 来期の医薬品事業においては、薬価改定の影響はある ものの、骨髄異形成症候群治療剤「ビダーザ ®」 や月経困 営業利益 80 営業利益 75 難症治療剤「ルナベル ®」 など、新製品群のさらなる伸長に :5% GR CA 医薬 633 14/3 当期 純利益 45 09/3 当期 純利益 58 第五次 新たな 中期 成長 経営計画 14/3 改革を通じた成長は、順調に推移 ※ Compound Annual Growth Rate: 年平均成長率 中長期的な会社の経営戦略 加えて、2014年4月に新発売した前立腺肥大症に伴う排 尿障害改善剤「ザルティア®」 の寄与により増収を見込ん 2014年度には、第四次5ヵ年中期経営計画において築い CSRの取り組み でいます。 経営方針を実践し、社会とともに持続的に発展します。 機能食品事業においては、新製品開発・投入に一層注力 日本新薬グループは、経営理念である 「人々の健康と豊 するとともに、重点品目への取り組みを強化することによ かな生活創りに貢献する」 ことを信条としています。経営 り、増収を見込んでいます。 方針、すなわち 「高品質で特長のある製品を提供する」 「社 以上を踏まえ、売上高は840億円、営業利益85億円、経 会からの信頼を得る」 「一人ひとりが成長する」 ことの実践 常利益87億円、当期純利益60億円を見込んでいます。 によって社会とともに持続的に発展することが、当社グ 第五次5ヵ年中期経営計画を策定 ループのCSRであると考えます。 配当について CSR活動(p.23参照) では、事業活動を通じた社会貢献 第四次5ヵ年中期経営計画総括 た土台を礎に、第五次5ヵ年中期経営計画 「新たな成長を目 第四次5ヵ年中期経営計画では 「改革と成長」 を掲げ、 「ヘ 指してー独自性の追求ー」 を策定しました。この新しい中期 株主の皆さまに、適切に利益を還元してまいります。 えています。事業以外での社会貢献については、 「日本新 ルスケア分野で存在意義のある会社」 を目指して、全社一丸 経営計画では、他社との違いを明確にし、独自性を追求する 日本新薬は、企業価値の最大化を目指す基本方針に基 薬こども文学賞」 や 「きらきら未来こども募金」、地元小学 となり取り組みました。 ことで、 ビジネス環境の変化に対応できる独自基盤の構築 づき、研究開発体制を強化して開発パイプラインの充実に 生への出前授業、京都文化の保存・維持活動や、硬式野球 結果として、 医薬品事業は新製品が計画以上に伸長しま を目指します。 取り組むとともに、激化する競争に耐え得る企業体制の整 部による少年野球教室、心のこもったホスピタルアートを 備を行うため、内部留保の充実を図り、さらなる経営基盤 提供する 「日本新薬×黒田征太郎 笑顔のアートプロジェク ト」 (p.27参照) などで、活動を充実させてまいります。 したが、在来主力品が後発医薬品使用促進策の影響を当初 7 数値目標については最終年度である2018年度に、売上高 増収増益を見込んでいます。 「改革と成長」 を掲げ、全社一丸となって目標の達 成に取り組んだ結果、研究開発パイプラインの充 頼され、評価される組織、すなわち 「ヘルスケア分野で存在 来期(2015年3月期)の業績見通し ほぼ計画通り 上市達成 売上高および各利益が過去最高を更新 製品を提供します。こうした取り組みを通じて、社会から信 意義のある会社」 になることを目指します。 骨髄異形成症候群 エリザス 耳鼻咽喉科 1年半の遅れで 2014年度上市 と、事業以外での社会貢献をバランス良く推進したいと考 の想定以上に受け、 また機能食品事業においても、 デフレや 第五次5ヵ年中期経営計画の概要 の強化に努めます。株主の皆さまへの適切な利益還元に 原料相場の下落により、数値目標の達成にいたりませんで 日本新薬を取り巻く環境は、 医療費抑制策の強化など、今 ついては、業績に連動して連結配当性向30%前後の配当 した。一方、研究開発パイプラインの充実や長期収載品に頼 後も厳しくなることが予想されますが、 医薬品事業では、注 を行う方針です。 今後もステークホルダーの皆さまからの期待に応える らない経営基盤の構築などの改革を推進することができ、 力する5領域 (泌尿器科、血液内科、難病・希少疾患、婦人科、 2014年3月期につきましては、中間配当金1株当たり 企業を目指してまいります。ステークホルダーの皆さまに 最終年度である2013年度には売上高および各利益が過去 耳鼻咽喉科) を中心として、治療ニーズが満たされていない 11円、期末配当金1株当たり12円、年間で23円の配当を は、今後ともご指導、ご 最高を更新するなど成長を遂げました。 ニッチ領域を主なターゲットに、経営資源を集中し、パイプ 実施しました。2015年3月期の配当金予想額につきまし げます。 ラインの充実と販売シェアの拡大を目指します。また、機能 ては、中間配当金1株当たり12円、期末配当金1株当たり 食品事業では、製薬企業としての高い技術力を活かし、注力 13円の年間で1株当たり25円を予定しております。 撻を賜りますようお願い申し上 代表取締役社長 8
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