したり、勧告したりする だ。IPCCが結論を出 い。ここが非常に大事 策を推奨するものではな するが、特定の目標と政 立案に役立つ情報を提供 IPCC報告書は政策 いっている﹂などと表現 渉でも﹁IPCCがこう 組み条約締約国会議の交 た。その後の気候変動枠 出量の半減が目標となっ 初めて登場し、世界の排 わゆる﹁2度C目標﹂が 内に抑えようという、い 降の気温上昇を2度C以 望ましいが、コストを考 べきだと思う。2度Cが ていたが、一歩先に行く 度C目標に焦点が当たっ いて言えば、今までは2 今後の温暖化対策につ 思う。 がやや強くなり過ぎたと 印象ではIPCCの影響 ak agre rong we けない。﹁St 避けなければい を絞めることは て後で自分の首 無理な約束をし がどうであれ、 ではない。他国 温暖化対策だけやってい ともうひとつ、政治家は 重要なポイントだ。それ ネジメントするかが一番 があるはずだ。目標は自 いう意味で﹁強い合意﹂ 意﹂でも、確実に守ると は厳しすぎない﹁弱い合 暖化対策に取り組む姿勢 能な成長の一環として温 また、あくまで持続可 くべきだ。 ﹁誓約と検証﹂方式で行 重要問題だ。 う。縦は気温、横は他の スと横のバランス﹂だろ の言葉だが﹁縦のバラン を忘れてはいけない。私 いる。 任の差は認めないとして と途上国の間に限った責 責任は認めるが、先進国 一つ、共通だが差異ある 評価﹂を担当し、長期的 私は6章﹁変移経路の り、非常に大きな排出が 度が平均値となってお 00年に約800億 程 よって幅があるが、21 第4次報告書では17 防止に効果がない。 策を強化しないと温暖化 れる。途上国を含めた対 常に大きな増加が見込ま 据え置いても、もう少 る。仮に2度C目標を 成可能という評価にな 00 でも2度Cは達 2100年の濃度が5 策をとらない場合に増加 評価した。まず温暖化対 をどう削減するかを しても大きな増加はない 温暖化対策をとらないと D諸国はほぼ横ばいで、 ながるカテゴリーには六 が、﹁2度C目標﹂につ 7のシナリオを評価した た。450 で205 対策コストも評価し ではないか。 し柔軟に考えられるの なり豊富に評価できるよ めるので経済的ロスだ。 えないと現実的な解を見 減は重要だが、柔軟に考 回収・貯蔵 をまったく だが、CCS CO 2の トを評価している。極端 が我々の認識だ。 する必要があるというの る。その辺を精緻に研究 年に45 いだせない。 使えなければ と1・7%となるので損 対策技術も含めてコス 550 に目標を下げる 失を半減できる。排出削 2濃度が低レベルで安定 料価格にも影響が出てく れるが、生物多様性や食 やるという手段が考えら なければ大規模に植林を に跳ね上がる。CCSが は先ほどの2・5倍近く 0 を目標としたコスト ら設定し、検証を行う はいない。それからもう ると本気で思っている人 も2度C以内に抑えられ に触れていない。米国で ﹁いつから 基準年 ﹂ 目標は﹁維持﹂するが 米国の提案では2度C ・出来ないことに固執しない。2℃目標棚上げ ・ ( ) 提案 日本 の衡平性比較方法の研究 ・各国の ・持続可能な成長との関係の明確化 内容提出) 国内(来年3月までに ・エネルギー計画の策定 ・国際的に格好をつけない(王道を行く) ・技術開発と普及 ・縦のバランス、横のバランス 以外の問題も含 め、限られたリ ソースの効率的 配分が大事だろ う。 日本は国際交 渉でできないこ ことは一切ない。 とに固執すべき 2007年に第4次報 いが守られる合 ement 強 意 ﹂が私の意 えると実現は困難だろ う。であれば、大災害に されるようになり、私の よる損失の可能性が高ま 見だ。内容的に うになった。だが、CO 化するシナリオは評価が 第5次報告書の ﹁人間の安全保障﹂、 章 章﹁生活および貧困﹂は 以前にはなかった章だ。 温暖化が人間の暮らしや 安全保障に与えるリスク への注目が集まり、これ らの章ができた。政策決 定者向け要約 SPM の構成も﹁複雑かつ変化 しつつある世界において 脆 弱 性、適応﹂﹁将来 ぜいじゃく 観測されている影響、 リスクと適応機会﹂﹁将 来リスクの管理とレジリ エンスの構築﹂となって いる。 温暖化問題をリスク管 降水量といった気候・気 調された。危害は気温、 い、小さいが決まると強 の三要素によって大き 害﹂﹁暴露﹂﹁脆弱性﹂ では温暖化リスクは﹁危 要となっている。報告書 していくことが非常に重 理の枠組みで捉えて対応 よってどのような影響を と脆弱性にあり、危害に 我々がどのような暴露 度や適応力だ。 る。脆弱性は危害への感 や物が存在するかによ 生じる場所にどれだけ人 で決まる。暴露は危害が 象条件がどう変化するか 受けるのかをしっかりと 認識し、直面するリスク く必要がある。 リスクを管理してい 適応を組み合わせて こともある。緩和と にはバランスを失う に見えても、長期的 的には安価な有効策 局所的もしくは短期 有効とはいえない。 策が、どの地域にも ているすべての適応 界もある。想定され た。だが適応には限 連に4章が割かれ れる中で、適応の関 高まり知見も蓄積さ だ。適応への関心が 回の報告書の特徴 に扱われたことも今 ﹁適応﹂が重点的 スクがより大きい。 口が増えており、リ 強まる上に低地に人 上昇で洪水の外力が ・メガデルタは海面 害はあるが、アジア 加。日本でも洪水被 への洪水被害の増 ンフラ、生計、住居 要リスクの一つはイ 異なる。アジアの主 リスクは地域によって 慎重に書かれた。 て推計するのが困難﹂と 世界経済への影響につい Mには﹁気候変動による 念されている。だがSP 世界経済への影響も懸 る。 能性にも触れられてい を間接的に増加させる可 た。また気候変動が紛争 端現象も取り上げられ 雨など人命が失われる極 影響が大きい。台風や豪 能漁獲量が減ると社会的 る人がいる中で、潜在可 た。漁業に生活を依存す に比べて幅広に扱われ 洋生態系への影響が従来 リスクとして今回、海 強調された。 を減らすことが大事だと 「緩和」と「適応」組み合わせ温暖化問題リスク管理 告が出た後、産業革命以 る。このリスクをどうマ 国際社会に向けた発信(勇気ある発言) ・ るわけではない。温暖化 困難になった。世界の CO 2排出量の増加は 加速されており、安定 化が現実的ではなくな ったからだ。そこで濃 度や気温がオーバーシ ュートするシナリオが に温暖化防止をどう進 見込まれる。またOEC 評価されたが、すると CO するCO 2排出量のベー 0年で見ると世界のG DPの3・4%ぐらい つのシナリオしかなかっ のロスが生じる。アフ た。にもかかわらず国際 交渉では2度C目標が認 だろうと見ている。一 知された。 リカ全体のGDPが世 方、非OECD諸国は非 今回は1000を超え 界のGDPの2%を占 スラインを評価した。世 るシナリオが集まり、か 界から収集したモデルに 2 め、二酸化炭素 厳 し す ぎ な い 「 弱 い 合 意 」 確 実 に 守 る 目 標 は 自 ら 設 定 ・ 検 証 を I P C C 第 5 次 報 告 書 第 2 作 業 部 会 報 告 書 の 概 要 国立環境研究所主任研究員高橋潔氏 日本はどうするべきか I P C C 第 5 次 報 告 書 と 今 後 の 国 際 交 渉 グリーンフォーラム研究会 地球環境産業技術研究機構主席研究員秋元圭吾氏 東京大学客員教授山口光恒氏 I P C C 第 5 次 報 告 書 第 3 作 業 部 会 の シ ナ リ オ ・ 技 術 ・ 政 策 の 評 価 非 O E C D 諸 国 で C O 2 急 増 排 出 削 減 へ 精 緻 な 研 究 必 要 日刊工業新聞社が主宰する「グリーンフォーラム 」(茅陽一座長 地球環境産業技術研究機構〈R ITE〉理事長)は6月 日、 年度の第1回事 例研究会を東京・本郷の東京大学伊藤国際学術研究 センターで開いた。総合テーマは「気候変動に関す る政府間パネル(IPCC)報告書をめぐる課 題」。今春、発表されたIPCC第5次報告書の執 筆に加わった山口光恒東京大学客員教授、秋元圭吾 地球環境産業技術研究機構主席研究員、国立環境研 究所の高橋潔主任研究員の3氏が講演し、柔軟な目 標設定、日本の温暖化交渉戦略、関心が高まる温暖 化リスクなどについて幅広く議論した。 (IPCC)報告書をめぐる課題 水曜日 2014年 平成26年 7月23日 【特別企画】 ) (
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