プレスリリースを公開します

プレスリリース
2015 年 3 月 14 日
報道各社・各位 殿
日本作物学会広報委員会
日本作物学会 第 239 回講演会の開催について
日本作物学会(会長:齊藤邦行 岡山大学大学院環境生命科学研究科 教授)は今年で創立 88 年目を迎え,講演会も
239 回を数えます.本学会は,わが国の農業・農学をリードし,イネをはじめとする農作物の安定生産や高品質化に貢
献してきました.このたびの講演会では,最新の研究成果が一般講演(口頭発表 134 題,ポスター発表 100 題)で発表
されるほか,学会賞受賞者記念講演,ミニシンポジウム等を実施します.ここでは,ミニシンポジウム 3 課題をご紹介
いたします.なお,取材等で参加される場合は,事前に講演会運営委員会(日本大学・磯部)までご連絡ください.
開催日時: 2015 年 3 月 27 日(金)~28 日(土)
開催場所: 日本大学生物資源科学部湘南キャンパス(藤沢市亀井野 1866)
連絡先
日本作物学会 事務取扱所
TEL: 03-3551-9891
日本作物学会 第 239 回講演会運営委員会
TEL: 0466-84-3501(日本大学・磯部:当日は連絡できません)
日本作物学会 広報委員会
TEL : 059-231-9488(三重大学生物資源学部・長屋祐一)
FAX : 03-3553-2047
ミニシンポジウム 1
"Agribusiness Model for Future Generations;
Agribusiness opportunity generated
via agricultural research"
「次世代のためのアグリビジネスモデル
-農業研究を介して生み出されるアグリビジネスとは-」
3月28日(土)9:00~12:00 日本大学生物資源科学部湘南キャンパス本館 4 階 41 教室
責任者:坂上潤一(鹿児島大学農学部/海外交流推進委員会)
世界規模で食料需給が逼迫している背景には,世界人口の増加,バイオ燃料等の拡大に伴う食料生産のため
の農地の減少,そして地球温暖化などによる異常気象があげられる.今後,世界の人口を養うには,農業生産
力を飛躍的に向上させ食料生産を維持させることが必要である.近年,世界的にアグロビジネスの推進によっ
て食糧危機を回避しようとする取り組みが行われている.一方で,アグリビジネスの本質は,基本的に農業生
産に依拠しており,自然環境に依存していることが大きな特徴である.アグリビジネスを生み出す研究とはど
のようなものであろうか.本セミナーでは,地球規模の気候変化や食料需給を背景に,世界的なアグリビジネ
スの取り組みの現状とその研究成果の議論を通して,将来世代のためのアグリビジネスモデルを考える.
1.IITA’s approach for agribusiness - Business Incubation Platform (BIP) project - (Dr. Haruki Ishikawa)
2.Business integrated to repair of degraded land and reconstruction of local agriculture and
industry as well as the society
(Dr. Takashi Kosaki)
3.Breeding and agronomical approaches for improving soybean productivity in Madhya Pradesh of India
(Dr. Koji Tsuji)
4.Artificial induction and cultivation of medicinal plants Cistanche deserticola Y.C. Ma and
Cistanche tubulosa (Schenk) R. Wigh in China (Dr. Yongqing Ma)
5.The Sleeping Chironomid as a unique tool for applied sciences (Dr. Takashi Okuda )
ミニシンポジウム 2
微生物と大豆の生産,生産現場の環境条件
3月28日(土)9:00~12:00 日本大学生物資源科学部湘南キャンパス本館 4 階 42 教室
責任者:前川富也(農研機構 中央農業総合研究センター)
ダイズの根には根粒菌や菌根菌など様々な微生物が生息しており,ダイズの生育を助けている.しかし,その
微生物による生育促進は他の土壌微生物や前後に作付けされる作物の種類によって大きく異なる.本セミナーで
は,世界的に需要が増えつつあるダイズに生息する有用微生物の生態とその共生に影響を与える他の微生物や作
物との関係について論じて,今ダイズの生産現場では土の中でダイズの根と微生物の間で何が起きているのか,
最新の研究結果を通じて今後の課題と対策について考える.
1. マメ科植物のフラボノイド代謝と根粒菌共生 (青木 俊夫・今泉 隆次郎・島村 昌幸・明石 智義)
2. 黒根腐病菌による根粒窒素固定の停止 (前川 富也・越智 直・島田 信二・新良 力也)
3. 黒大豆根粒に見られる Agrobacterium 等の感染現象 (吉川 正巳)
4. ダイズにおけるアーバスキュラー菌根菌共生について (畑 信吾)
5. 冬作物-ダイズ輪作体系下における共生微生物叢の変化とダイズ生産の関係性
(肥後 昌男・磯部 勝孝・鳥越 洋一 )
ミニシンポジウム 3
作物学における数値解析
3月28日(土)9:00~12:00 日本大学生物資源科学部湘南キャンパス本館 4 階 43 教室
責任者:本間香貴(京都大学大学院農学研究科/若手・男女共同参画 WG 座長)
作物学の研究と作物の生産現場では様々な数値データーが日々得られている.しかし,その数値を誤って解釈
すると作物や生産現場の実態を的確に捉えることができなくなる恐れがある.すなわち,作物や生産現場の本質
を見つめるには数値データーの捉え方とその解釈の仕方についてモデル化する必要がある.本ミニシンポジウム
では,作物学研究で最も重要とも言える数値データーと捉え方について論じて,さらに作物の生育実態を明確に
あらわす生育モデル研究の重要性について考える.
1.作物学における数値解析 (本間 香貴)
2.栽培管理に役立つ水稲生育モデル開発 (吉田 ひろえ・佐々木 華織・丸山 篤志・大野 宏之・中川 博視)
3.コメ生産事例に基づく収量・品質のばらつき要因の解析 (平井 康丸・井上 英二・岡安 崇史・光岡 宗司)