プレスリリース 2016 年 3 月 21 日 報道各社・各位 殿 日本作物学会広報委員会 日本作物学会 第 241 回講演会の開催について 日本作物学会(会長:齊藤邦行 岡山大学大学院環境生命科学研究科 教授)は今年で創立 89 年目を迎え,講演会も 241 回を数えます.本学会は,わが国の農業・農学をリードし,イネをはじめとする農作物の安定生産や高品質化に貢 献してきました.このたびの講演会では,最新の研究成果が一般講演(口頭発表 145 題,ポスター発表 89 題)で発表さ れるほか,学会賞受賞者記念講演,ミニシンポジウム等を実施します.ここでは,ミニシンポジウム 5 課題をご紹介い たします.なお,取材等で参加される場合は,事前に講演会運営委員会(茨城大学・浅木)までご連絡ください. 開催日時: 2016 年 3 月 28 日(月)~29 日(火) 開催場所: 茨城大学水戸キャンパス(茨城県水戸市文京 2-1-1) 連絡先 日本作物学会 事務取扱所 TEL: 03-3551-9891 日本作物学会 第 241 回講演会運営委員会 TEL: 029-888-8552(茨城大学農学部・浅木:当日は連絡できません) 日本作物学会 広報委員会 TEL : 059-231-9488(三重大学生物資源学部・長屋祐一) FAX : 03-3553-2047 ミニシンポジウム1 “米どころ”首都圏と関東における 近年の米生産の現状と課題 3 月 29 日(火)13:00~16:00 茨城大学水戸キャンパス 共通 32 教室(共通教育棟 2 号館 3 階) 責任者:浅木 直美(茨城大学農学部) 茨城県の米の生産量は,宮城県,福島県などよりも多い 40 万 9 千トンで,全国第 5 位である(2014 年産) . 関東まで広げると,栃木県が 34 万 4 千トン(8 位) ,千葉県が 33 万 6 千トン(9 位)で,関東農政局管内で は全国の 19.9%にあたる 168 万 1 千トンを生産している.したがって,首都圏や関東は,日本の米生産を支 える“米どころ”といえる.しかし,近年は,首都圏と関東の米生産に種々の問題が押し寄せている.担い 手の高齢化や社会的要因による田・畑の耕作放棄地の拡大,相変わらずの米価の低迷,TPP 問題,夏期の異常 高温による白色不透明部を有する米粒(いわゆる白未熟粒)の多発などである.一方では,近年,各地で特 色ある品種が育成され,栽培面積が増えている.このような中にあって,首都圏や関東の農業従事者や都県 の試験場・行政は,どのようなスタンスで臨み対応しているのか? 今後の“米どころ”の生産は,どうなる のか? このミニシンポジウムでは,首都圏と関東の米生産の現状と課題を整理し,将来への展望をはかる. 1. 統計データからみた関東における米生産の特徴 浅木 直美(茨城大学農学部) 2. 直売所「かしわで」をとおした地域農業振興の取り組みと今後の農業経営 染谷 茂(柏染谷農場) 3. 茨城県における水稲栽培の課題と研究の方向 田中 研一(茨城県農業総合センター) 4. 栃木県における水稲栽培の現状と課題 岡田 真(栃木県農政部) 5. 登熟期の高温が水稲玄米の品質(白未熟粒の発生)に及ぼす影響と適応策 -埼玉県品種 彩のかがやきを対象にして- 増冨 祐司(茨城大学農学部) ミニシンポジウム 2 生産現場における水稲種子温湯消毒の課題とその克服 3 月 29 日(火)13:00~16:00 茨城大学水戸キャンパス 共通 22 教室(共通教育棟 2 号館 2 階) 責任者:金勝 一樹(東京農工大学農学部) 1. 我が国における水稲種子温湯消毒の普及状況(岡部 繭子) 2. 水稲種子温湯消毒法の普及によるばか苗病の増加とその対策について(藤 晋一) 3. 温湯消毒時の種子高温耐性に関する遺伝的改良の可能性(村田 和優ら) 4. 事前乾燥処理による温湯消毒時の水稲種子の高温耐性の向上(金勝 一樹ら) 5. 事前乾燥処理を取り入れた大規模温湯処理システムの開発(中岡 清典ら) 6. 事前乾燥処理後に 65℃で温湯消毒した種子を用いた生産現場での栽培(尾崎 秀宣ら) ミニシンポジウム 3 途上国の環境に適応した作物生産技術の改良を目指した 国際共同研究の現状と課題-SATREPS プロジェクトを例にして- 3 月 29 日(火)13:00~16:00 茨城大学水戸キャンパス 共通 23 教室(共通教育棟 2 号館 2 階) 責任者:国分 牧衛(科学技術振興機構) ・榎本 雅仁(国際協力機構) 1.地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)の概要(浅沼 修一) 2.ベトナムにおけるゲノム情報を駆使したイネ有望系統の開発(吉村 淳) 3.テーラーメードによるケニアの環境に適したイネ品種と栽培技術の開発(槇原 大悟) 4.ナミビア国における洪水―干ばつ対応農法の開発(飯嶋 盛雄ら) 5.コロンビアの等高線畝灌漑稲作における資源利用効率の向上(岡田 謙介ら) 6.アフガニスタン在来品種を活用したコムギ育種素材の開発(坂 智広ら) ミニシンポジウム 4 水稲の多収育種について考える-1.5t/10a 超の多収実現のために- 3 月 29 日(火)9:00~12:00 茨城大学水戸キャンパス 共通 27 教室(共通教育棟 2 号館 2 階) 責任者:安達 俊輔(東京農工大学大学院農学府・若手・男女共同参画 WG) 吉田 ひろえ(農研機構中央農業研究センター・若手・男女共同参画 WG) 本間 香貴(東北大学大学院農学研究科・若手・男女共同参画 WG) 1.日本における「超多収」イネ育種経緯とこれから(坂井 真・石井 卓朗) 2.イネの収量性の潜在能力を引き出すためのゲノム選抜育種の実践(山本 敏央ら) 3.イネ個葉光合成速度の遺伝的改良を目指して(安達 俊輔ら) 4.代謝生理・作物モデル・育種・ゲノム編集研究の協力によるイネの収量性向上の試み(近藤 始彦・小松 晃) 5.多収性の限界に挑戦(北野 英巳) ミニシンポジウム 5 作物の洪水と干ばつ被害とその問題解決に向けて 3 月 29 日(火)9:00~12:00 茨城大学水戸キャンパス 共通 32 教室(共通教育棟 2 号館 3 階) 責任者:坂上 潤一(鹿児島大学農学部/ 海外交流推進委員会) 1.Challenges in global-scale modeling of world freshwater crisis: focusing on floods and water scarcity (Shinjiro Kanae) 2.Current status and techniques to cope with variable water availability and damages in world rice ecosystems (Akihiko Kamoshita) 3.The damage that drought and flooding stresses inflict on rice crops (Amelia Henry et al.) 4.Internal aeration system in plant roots under flooded soil conditions (Mikio Nakazono) 5.Sugarcane growth and yield under flood and drought conditions (Thanankorn Jaiphong et al. )
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