試験所認定範囲の拡大 1 はじめに 弊社試験所が公益財団法人 日本適合性認定協会(略称 JAB)より初回認定を頂いたのは、2002 年 10 月であり、2015 年で 14 年目を迎えました。試験所認定の第 3 回更新審査は 2014 年 8 月に 行われました。第 3 回更新審査では、従来の 10 元素に加え、新たに 9 元素の厚さ試験を認定範 囲に加えて頂き、2014 年 9 月より 19 元素の厚さ試験で「ILAC 試験所 MRA 複合シンボル」 (以 下、複合シンボルと略す)が付いた試験報告書を発行できることとなりました。 さて、弊社試験所は、今後とも常に厳正で公正な試験業務をスピーディに行ない、お客様のご 要望にお応えして参る所存です。試験所の変わらぬご愛顧を宜しくお願いします。 物理試験所長 菊池修一 2 試験所認定範囲の拡大 2014 年 9 月より、物理試験所の厚さ試験における認定範囲は表 1 の通りとなりました。従来、 「新規」欄に丸印が付く元素では複合シンボルの付かない試験報告書を発行して参りましたが、 今後はお客様ご要望に従い、複合シンボル付き試験報告書も発行します。新規元素で複合シンボ ル 付 き 試 験 報 告 書 を ご 希 望 の お 客 様 は 、 弊 社 営 業 部 ( 東 京 ☎ 03-6280-0062 、 大 阪 ☎ 050-3131-6973)又は株式会社エポリードサービス消耗品窓口(☎ 03-3523-1180)にお問い合わ せください。 No 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 表 1 認証範囲 厚さ範囲(µm) 元素 新規 記号 下限 上限 Al 0.5 30 ○ Ti 0.1 15 Cr 0.035 15 ○ Fe 2 10 ○ Co 0.035 5 ○ Ni 0.1 35 Cu 0.1 40 Zn 0.1 40 Mo 2 25 ○ Rh 0.1 1 ○ Pd 0.1 20 Ag 0.07 70 Cd 0.5 20 ○ In 3 20 ○ Sn 0.1 70 W 3 20 ○ Pt 0.05 7 Au 0.035 7 Pb 0.1 15 1/3 3 外観検査基準の変更 弊社試験所は、厳正で公正な試験を行うため、表面状態が良くない試験品の試験を行いません。 また、お客様が試験品を SFT/FT 標準物質として使い続けると、短期間に厚さ状態などが試験値 から大きく変わってしまう恐れがある場合も試験を行いません。そこで、弊社試験所はお客様よ り試験依頼を受けると、試験に先立ち試験品の外見検査を行い、その合否を判定します。 外観検査方法は「外観検査受入基準(TL504-C-004)」、その判断基準は「外観限度見本 (TL504-C-003) 」で定められています。ここで、試験員が外観検査で不合格と判断すると、営業 部門よりその結果を顧客へ速やかにお伝えしておりますが、お客様より外観検査が不合格と判断 された理由説明を求める声が多くありました。そこで、外観検査不合格と判断した際には「外観 検査報告書」を速やかに発行し、営業部門と詳細情報を共有することにしました。また、お客様 よりお預かりした試験品を返却する際に「外観検査報告書」も同梱しております。 さて、弊社試験所は定期的な基準類の見直しを行っており、2015 年 1 月より外観検査受入基準 を変更しました。新しい検査基準の概要を図 1 でご紹介します。 (1) 測定域(黒点又は中心から直径 1.0mm の円 内):下記 6 種の不良個所がない。 ① 打痕 ②傷 ③ しわ ④ うねり ⑤ ピンホール ⑥ 破れ (2) 中心域(測定域を除く黒点又は中心から直径 2.0mm の円内) :「破れ」がない。 (3) 周辺域(測定域及び中心域を除く測定面): 全周の 6 分の 1 に及ぶような大きな「破れ」 がない。 測定面 サポートベース 図 1 外観検査の領域分け 次に、不良タイプごとの形状の定義を表 2 に示します。 表 2 番号 1 2 3 4 5 6 4 不良タイプ 打痕 傷 しわ うねり ピンホール 破れ 不良の種別 形状の定義 局所的で単発的な大きい凹凸 局所的で深く鋭角的な変形 連続的で大きい凹凸 広範囲で大きい凹凸 規定サイズ以上の円形の貫通穴 背面からの光が漏れて見える程度の大きな欠損 Q&A これまで試験所に寄せられたお客様からのご質問とその回答例を以下にご紹介します。 Q1:なぜ、試験所は試験報告書に次回の試験推奨日を書かないのか。 認定試験所に対する要求事項を記した「試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項」 (JIS Q 17025:2005)には次ページに示す記述があります。 2/3 5.10.4 校正証明書 5.10.4.4 顧客との合意がある場合を除き,校正証明書(又は校正ラベル)は校正周期に関する 推奨を含んではならない。この要求事項は,法令の規定によって置き換えられることがある。 弊社はこれまで、お客様との合意を得ることがなかったため、校正周期に関する推奨を試験報 告書に記載しておりませんでした。この度、試験依頼票を改定し、次回試験の予定日の記入欄を 設けました。お客様のご要望があれば、試験報告書に特記事項欄の次回試験の予定日を追記しま す。改定された試験依頼票は弊社ウェブサイトの下記 URL よりダウンロードできます。是非と も新帳票をご活用ください。 http://www.hitachi-hightech.com/hhs/about/testlab/index.html/#news 【検索】日立ハイテク 試験依頼票 Q2:試験所の認定証コピーはどこから入手できるか。 お客様が試験所の認定証のコピーが必要な場合、お気軽に弊社営業部(東京☎ 03-6280-0062、 大阪☎ 050-3131-6973)又は株式会社エポリードサービス消耗品窓口(☎ 03-3523-1180)にお 問い合わせください。ご要望に従い、認定証のコピーをお客様に送付します。また、弊社試験所 の認定証コピーは JAB ウェブサイトでも公開されており、下記 URL より自由にダウンロードで きます。 和文:http://www.jab.or.jp/system/service/testinglaboratories/accreditation/detail/228/ 英文:http://www.jab.or.jp/en/system/service/testinglaboratories/accreditation/detail/228/ 【検索】JAB 認定書 日立ハイテク 以上 3/3
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