第3回サポーターカンファレンス議事録 ■日時:2014年12月21日(日)14:00~16:00 ■場所:コンセーレ ■参加者:ファン・サポーターの皆様約50名 ≪栃木サッカークラブ≫ 水沼富美男代表取締役社長 上野佳昭ゼネラルマネージャー兼競技運営本部長 星剛事業サービス本部本部長兼営業企画部部長 湯田一弘強化・育成部長兼アカデミーダイレクター ■進行:星剛事業サービス本部本部長兼営業企画部部長 ■次第: 1.水沼富美男代表取締役社長 挨拶 2.事前受付質問に対する回答 3.その他(質疑応答) 4.締めの挨拶 (水沼富美男代表取締役社長) ※本議事録は発言者の言葉をおおよそ全文掲載することで透明性を保つことを意図してお りますが、一部外部団体へのご迷惑となり得る文言や発言内容は掲載を控えさせていただ きましたので予めご了承ください。 <議事録> 1.水沼富美男代表取締役社長 挨拶 師走の大変お忙しいなかお集まりいただきありがとうございます。本日は折角の機会で ございますので、皆様からの様々な御意見等、忌憚の無いお話を聞かせていただければと 思います。 結論から言うと、15勝10分17敗ということでした。山形さんがJ1昇格を決めま したが、6位との勝点差は3ゲームといった所でございまして、12位という結果は昨年 より若干下がる形となりました。ただ、私としては、明日も分らないような状況が続いて いた中で、なんとしてもJリーグに残ることを今季の至上命題としてきました。そういう 意味では企業の皆様やサポーターの皆様を中心に、募金活動を行っていただくなどし、会 社としても主力選手を放出するなどの経営努力をして参りました。J3の降格争いに加わ らないことを祈っておりましたが、サッカーというのは分らない物で、幸いにも前半折り 返し時点では7位と。その間、昨年のブラジル人3選手に代る今季の中心選手達が引き抜 かれるようなこともございました。後半は6連敗が大きく影響し、順位を下げる形となり ましたが、終盤は3連勝ということで立て直すことも出来ました。阪倉監督以下には、選 手を25名とし、アウェイ帯同人数を減らすといった環境下での闘いを要求して参りまし た。そういった中では、12位という結果は、決して満足いくものではありませんが、選 手達は良く頑張ってくれたと思っています。来季についてはゼネラルマネージャー、又は 強化部長中心にチーム編成を行っております。全体的には今季よりも戦力がアップするも のと聞いておりますのでお楽しみにしていてください。 2.事前受付質問に対する回答 【質問1】来年以降もJ1を目指すクラブであるのか(カテゴリーに関わらず地域密着を 目指すクラブを目指して欲しい) 。 【回答1(水沼) 】 J2のままでも熱いゲームを観た方が良いというご意見もある。一方で、何としてもJ 1に上がって欲しいという意見もある。全体の括りで言えば、出来れば1日でも早くJ1 に上がって欲しいということであると認識している。ただし、今回(債務超過)のような 事態を犯さないということが教訓にありながら、そうした中でもJ1のフラッグは降ろさ ない決意でいる。その為に、クラブハウスと専用または優先練習場を来季には確保しなけ ればならないと。この課題をクリアせずに、J2のままでいいということは、ある意味で J1昇格へのフラッグを降ろすことになる。全体を考えたときに、それで皆様に納得して いただけるとは思わない。何としてもこの難関をクリアしてJ1を目指していきたい。 【質問2】チーム名やエンブレム、またはチームカラーの変更は検討しているのか。 【回答2(水沼) 】 現時点では考えていない。しかし、皆様の中にそうした声が多数上がり、波が起こって 来る場合については、変更することも検討しなければならないものと考えている。物事に 絶対はありえないので、物事が熟すとき、皆様のご意見が多数上がる場合には、慎重に判 断しなければならないが、変更の選択も決してやぶさかではないと考えている。 【質問3】フロントスタッフの労働条件について、劣悪な労働環境による過労や早期離職 は生じていないか。 【回答3(水沼) 】 はっきり申し上げて、弊社社員の給与面での待遇、それから諸々の労働条件は何とかし なければならないのが実態。これは最終的には3カ年から5カ年掛かると思う。幸いにし てまだ若い会社なので、定年退職にまでは数十年スパンであるので、少なくともその間に 基準を整備していくと。私の基本的な考え方は、過度な社員の犠牲の上に会社が成り立っ ている会社は経営者として失格だということ。私共の規模に応じた形で社員が納得する、 社員に説得性のある形で進めて参りたい。栃木SCで働くことで本人の自信や誇りを、ま たは奥様が安心感を、お子様がお父さんを誇りに思って頂けるような環境を目指している。 全部が一括に出来る訳ではないが、少なくともそうした所は整備していく決意で進めて参 りますので、ご理解を宜しくお願い致します。 【質問4】いつまでにJ1昇格を目指すのか。形式的な目標ではなく、現実的な目標設定 を明示していただきたい。 【回答4(水沼) 】 結論から言えば、年次的な、または時間帯での目標は当面は設けない。なぜなら、一つ にはこれまでの反省があり、5年でJ1へという目標が過度な選手への投資や皆様のお力 添え無くして存続出来ないような会社経営に繋がってきた。物事には数値目標を掲げるこ とが企業経営としても問われてくるところでもあるが、今年はクラブの力で経営難を乗り 切った訳ではない。逆に来季は広告料収入も厳しい状況になり、少なくとも今年よりは落 ちるのが実情だと思う。そういった中で、来年の今頃には1000万円なり1500万円 なりの黒字が出るということになってはじめて、栃木SCははじめて将来に向けて持続的 な安定経営のスタートが切れると考えている。その辺りの見極めがつけば、何年後という 目標が設定できるようになってくると思うが、当面はそうした数値目標は設けない。 【質問5】 「育成型クラブ」の育成の対象は何なのか明確にして欲しい。 【回答5(湯田) 】 アカデミーからトップの選手を育てて行くことが一般的な認識だと思うが、最終的な「栃 木スタイル」という方向性の中で「育成型」とは何かと問われると、それは「人創り」で ある。トップに繋がって行く選手はごく一部。宇都宮にとあるイタリアンレストランがあ りますが、偶然にもそのお店のオーナーが栃木SCアカデミーの1期生でした。サッカー ではない道に進みながら、現在ではサポーターという形で栃木SCに関わってくれていま す。このように、サッカーを通じて人を創って行くのだと。トップの育成もしていくが、 それと同時に人としての成長を促し、地域と一体となって栃木のサッカーを盛り上げてい くことが、 「育成型クラブ」のイメージである。 「企業は人なり」 。我々にとっても選手等を育てる為に、コーチの存在が非常に重要である と考えられます。また、地域と一体となる為には学校との関わりも必要です。ピッチ内外 において相手がおり、多様性の求められる世の中で、相手は敵ではなく仲間として尊重さ れるべきです。また、ピッチ上には社会同様にルールがあり、審判がいます。闘いの中で はそれらが同意されずに違反が生じる可能性が潜在していると。その中で自分自身をコン トロールするプレーヤー・人間をピッチの中で創り上げていく為にコーチが導いていく関 係性がサッカーでありスポーツであるのだと、我々はスポーツを理解しています。それら はピッチの中だけでは成立しません。トップだけではなく世の中で適応的に活躍していけ る人材を育成していく為に、学校現場とも協力関係を築きながら進めて参ります。人創り には時間がかかります。今はまだスタート地点に立ったばかりです。ご理解とご協力をお 願い致します。 【質問6】クラブハウスが出来てもトッキースクエアは現状のまま運営されていくのか。 【回答6(星) 】 クラブハウスにトッキースクエアのようなショップを設けることは、計画しているクラ ブハウスの建設費予算の関係上難しく、クラブライセンスの条件をクリアする必要最低限 の物を造るほかないのが現状。トッキースクエアは、これまで通りグッズやチケットの販 売を行っていく「街中」の拠点として存続させていきたい。 【質問7】スタジアムの安全確保は万全なのか。 【回答(上野) 】 災害時、悪天候時のマニュアルは既に作成済み。スタジアム管理者との訓練や共有もし ております。過去に何度か実践もして参りましたし、様々な想定を施しおります。 【質問8】現在クラブの姿勢が受け身であると感じるが、自分達から発信していかなけれ ば地域から愛されないと思う。 【回答8(上野) 】 栃木SCというクラブが地域の皆様とどのように関わって行くか、スポーツを通じた 様々な活動により、地域コミュニティの活性化がどのように図れるのか。県民の皆様に“お らがチーム”と思って頂く為には何が必要なのかを研究しながら、多くの人の力によって 一体感を持ったクラブ創りが出来ればと考えております。 【質問9】地方クラブではチーム強化の為に募金等の活動をしているケースがあるが、栃 木SCでは検討しているのか。 【回答9(水沼) 】 会社としてチーム人権費はかなりの制約が生じる難しい部分。ご提案にあったように、 例えば県民の皆様から寄付をいただきチーム強化に使うケースもあると思うが、我々は株 式会社ですので、自立した経営が出来なければならないと考えている。ファン・サポータ ーの皆様には、 「お金」ではなくて応援やその他の面で、精神的なサポートメントを含めた 形で支えていただく方が良いと考えている。基本的には自分の所の経営の中で選手強化を 図って行きたい。株式会社ではあるが、新聞やテレビと同様に公共性の強い会社でありま す。そうすると、基本的には赤字さえ出さなければ大きく儲ける必要は無いと考えていま す。では、利益をどのように使うかを問われれば、チーム人件費に投下していくことが求 められ、チームを強くする為には利益が必要になってくる為、その場合には募金という形 で皆様方からご協力いただくことも私は否定するつもりはない。ただし、原則として経営 は自力でやっていくことが先決であると考えている。 【質問10】3カ年中期計画の進捗と見直しについての計画性について。 【回答10(水沼) 】 今年は財務面については圧倒的に目標をクリアしている。それは県民の皆様やスポンサ ーの皆様に支援していただいた結果。全体的な進捗度を見ても、目標未満の所もあるが、 ほぼ上手くいっている。育成型クラブへの転換の所も数値化は難しいですが、少なくても 今までにない現象が出て来ている。レディースが全国3位に輝いたり、ジュニアユースが ベスト8に入ったりと、戦力的な部分に絞って言えば早くもアカデミーでは成果が出てい るのかもしれない。ただし、根本的な論議の中ではまだまだ第一歩を踏み出した程度だと 思っている。目標・計画は絶えず1年目の結果を受けてローリングすることが当たり前。 どこまで出来て何が出来なかったのかを測り、修正に努めると。社員に対しても今年1年、 出来たこと出来なかったことを挙げさせている。それらを集約し、足りなかった所に対し ては集中的に努力を払って行く。実態と乖離した中で経営していくのでは二の舞を踏むこ とになる。そして、再度付け加えるのであれば、来年からが栃木SC元年であり、勝負の 年であるということ。来年にしっかり黒字化出来たということであれば、栃木SCは将来 持続的かつ安定的な経営にベクトルが向いたと判断して良いのではないかと思う。 【質問11】クラブハウス建設の進捗状況について。 【回答11(水沼) 】 J1へのフラッグを降ろさない為には基準を満たさなければならず、クラブハウスを造 らなければならないと。全体的な調整を行っているが、基本的には河内総合運動公園の一 角(私有地)をお借りして造る方向で調整している。少なくとも来年の今頃にはチームの 拠点としてクラブハウスが整備されているだろうと。また、我々はそれを出来るだけ上手 く活用して、地域の皆様方をはじめ、諸々のことに利用できるようにクラブハウスを活用 していきたい。 【質問12】西川田に建設予定の新スタジアムや、LRTに関するクラブのスタンスを示 して欲しい。 【回答12(水沼) 】 基本的には2022年に栃木国体があり、2020年には東京オリンピックがある中で、 競馬場跡地を中心とした総合運動公園一帯整備ということが着々と進行しており、スタジ アムに関しても設計段階に入っていると。Jリーグ基準を確保する為にも、現段階では私 どもの中心スタジアムは西川田に移るものと考えている。ただ、グリスタは問題もあるが 専用スタジアムであることの魅力もあり、愛着も感じる。 LRTについては賛否両論あるので、私の方からの言及は避けますが、現時点のアクセ ス環境からすればLRTが出来ることによって環境が改善されると思うし、素晴らしいこ とだと思う。グリスタにまで伸びるまでは5年~10年くらいは掛かると思うが、素晴ら しい交通環境が整備されると思う。県も市も財政的に豊かではない中で、総合運動公園の 一体整備にも多額のお金が掛かる実態を考えれば、両方欲しいといった主張は我々には出 来ません。ただ、兼用でも観戦環境が整えていただけるよう要望していきたい。 【質問13】観客数が増えていない原因をどのように捉えているか。または入場者数を増 やす為に計画されている施策等があれば教えて欲しい。 【回答13(星) 】 実際は昨年と比べると入場者数は増えている。2014シーズンは総入場者数が111, 178人で、1試合当りの平均入場者数が5,294人と言うことで、前年より7,818人 伸びている。入場料収入も、試行錯誤しながらではあるが、最後には1億4000万円の 目標を達成した。クラブの収益の一番の基礎は純粋な入場料収入になるので、来季に向け て御意見も頂きながら、企画等を考案して行きたいと思う。特に、シニア層や女性をター ゲットとした企画チケットのアイデア等もいただいているので、そういったことも含めて 来季に向けて準備していきたいと思う。 (水沼)将来的には最低でもリーグの平均は確保したいと考えている。スタッフの人数や 投資予算の制約等ある中でなかなか難しい面もあるが、皆様の御意見等を窺いながら様々 な角度から展開していければと思っておりますので、どうぞ宜しくお願い致します。 【質問14】集客の為に選手達を定期的にビラ配り等に参加させることは出来ないか。 【回答14(上野) 】 基本的には選手はピッチの上で頑張ってもらう必要がある。しかしながら、日程等の都 合がつけばそうした活動への参加も検討していきたいと思っている。 【質問15】夢パスやシーズンパスポートのリピーターを増やす為の施策について何か検 討していることはあるのか。 【回答15(星) 】 現在「夢パス」に関しては、協賛企業様のご厚意により、勝利時に「勝ちボール」とい う選手サイン入りのボールを子ども達に抽選でプレゼントするような施策を行っている。 しかもそれは、次ホームゲームでの引換にすることによりリピートしていただく取組みを 展開している。また、シーパスに関しても様々なインセンティブを付与しているが、もっ と良いアイデアがあれば是非御意見いただきたく思う。 【質問16】2015シーズンのシーパス販売目標を教えて欲しい。また、シーパスの魅 力を向上させる特典は考えているのか。 【回答16(星) 】 先程申し上げた通り、予算が固まっていないので、目標に関しましては諸々固まり次第 改めてご連絡します。 今年は今までに増して、 「スタジアム観戦ツアー」等の体験型イベントを増やした。製作 物が増えるほど費用が掛るのでクラブの経営としても苦しくなるので、特典やサービスは グッズや製作物の数ではなく、心で感じて頂けるような施策を今後も検討してければと思 っている。 (過去に、4人家族でシーズンパスを購入いただいた方から、記念になる物はもちろん必 要だが、同じ特典グッズ等を4ついただいても「もったいない」ので、「クラブにとっても コストが掛らず、お客様がもっと楽しめる特典を考えてほしい」とのありがたい提案があ り、体験型の特典を考え実施しています。) 【質問17】集客に向けたイベント施策について、県内他プロスポーツチームとの連携や、 サポーターとフロントスタッフの意見交流等は検討されているのか。 【回答17(星) 】 今回、事前に質問を受け付けたところ、ありがたい御意見や提案が多々あった。是非ミ ーティングの場を設けさていただき、皆様から様々な御意見を窺いながら楽しいイベント を考えていければと考えています。県内他プロスポーツチームとの連携は少しずつやって いる。 【質問18】ノボリ掲出活動やチラシ配布活動等の地道なホームタウン活動の展開施策に ついて。 【回答18(星) 】 今年のビラ配りに関しては、ご案内の通りかなり節約した形での実施となりました。ホ ームゲームやイベントでの配布でチラシの在庫がなくなり、昨年のような展開が出来なか った。皆様からたくさん頂いたその他のアイデアに関しましても、参考にさせていただき、 来シーズン実施出来るものに関しては実施していきたいと思う。 ノボリに関しては、スタジアム周辺が黄色で染まって行くように、清原自治会や民間企 業との連携を模索しながら進めて行きたいと思う。今年は多くの皆様に支えられているこ とを改めて実感した年でもあります。スタッフの人数も限られており、一人で活動できる 範囲や件数は限られているので、皆さんと一緒にクラブを創っていくという意味では、お 手伝いいただけるという皆様の好意に甘えてみたいところもございます。 【質問19】パートナー企業に最新のポスターが掲出されていない所もあったが、ポスタ ーの掲出活動をサポーターと連携してもっと効果的に出来ないか。 【回答19(星) 】 大変申し訳ございませんでした。今年は予算の関係上、前期と後期のポスター制作枚数 が異なった為、そうした現象が起きたのかもしれない。来年はしっかり計画的に張り替え が出来るようにしていきます。 【質問20】アシストエージョンエトの活用について進捗状況を教えて欲しい。 【回答20(星) 】 先日アシストエージェントの方にお集まりいただき、来季の営業について説明させてい ただきました。現在5名のアシストエージェントの登録がございます。これまで、約10 0社のオフィシャルパートナーから200社を超すサポートカンパニーを法人営業3名、 またはチケット事業を2名の5名体制で行ってきましたが、大変人員が足りない状況です。 その旨をアシストエージェントの皆様には先日説明させていただきました。営業企画部の スタッフは営業活動の他にもホームゲーム運営やイベントの準備・打ち合わせ等、様々な 業務があり、補いきれていない部分があります。アシストエージェントの方には、サポー トカンパニーのフォロー並びに新規開拓等のフォローをお手伝いいただこうと考えている。 【質問21】来季のチーム編成について教えて欲しい。 【回答21(湯田) 】 既に新卒として発表されている鹿屋体育大学の吉満選手がおりますが、新卒の選手を獲 得するときの事情として、皆様に知っておいていただきたい情報にトレーニングフィーと いうものがあります。大卒選手を獲得する場合は、大学側にトレーニングフィーを支払わ なければならないと。大学サッカー連盟の仕組みとしては、約6割が大学のサッカー連盟 に入ります。大学サッカー連盟が強化費としてその6割を使います。よって、各大学に入 るのは4割ということになります。つまり、大卒選手を獲得するのにもお金が掛かるとい うことです。なので、お金の無いクラブは選手をレンタルしなければならないと。 補強のポイントはGKが新しくなることを含めてセンターラインですね。特にセンター バックがリーダーシップの取れる人材ということで、交渉の最終段階に来ております。F Wについても今年以上に戦力になりそうな選手が決まりかけておりますので、発表をお待 ちいただければと思います。来年のコンセプトは阪倉監督の2年目であり、監督のリクエ ストを反映しております。アグレッシブで闘える選手を集めてくれとう意向に沿ってチー ム編成をしております。今着々と進んでいる状況ではございますが、ただし、これはやっ てみなければ分かりません。バランス含めて使えると思った選手が必ずしも活躍してくれ るとは限りません。言い訳でもなんでもなくて、後は監督のさじ加減でチームは出来上が って行くものだと考えております。監督の意向に沿った良いチームが出来るように努めて 参ります。 【質問22】フィジカルコーチや栄養士、メンタルトレーナーをチームに加えて欲しい。 【回答22(湯田) 】 去年は少ない人数(25名体制)ではありながら、筋肉系の怪我人が非常に少なかった。 フィジカルコーチはいなかったですが、トレーニングや栄養管理の面で工夫している。た だ、この問題は栃木だけでない。日本のビッグクラブにおいても素晴らしい環境が必ずし も整備されているとは限りません。大事なのは選手の意識の問題です。身体は資本です。 自分の身体に投資しながら自分を売り込んでいけるような選手を指導していくことも「育 成」だと思っております。コーチに関しても、領域にとらわれない複合的な人材の育成を 目指していければと考えている。 【質問23】一部のサポーターがチケットの提示を行わずに入場しているが。 【回答23(星) 】 盛上げの為にクラブが了解しているものですので、ご理解をいただけますようお願い致し ます。 【質問24】スタジアム内におけるホスピタリティ向上に関する施策について。 【回答24(上野) 】 ゲートの位置等に関しましても現在審議中であり、開門前からお客様に飲食等をご購入 いただけるような環境が整備できないか検討しています。開幕前のサポカンではホスピタ リティ改善に関する報告が出来るかと思います。今しばらくお待ちください。 【質問25】この日(12/21)はユースの試合と被っているが、開催のタイミングとして相 応しいのか。 【回答25(社長) 】 選挙が行われたタイミングでの実施を当初検討していたが、まさか国政選挙を実施して いる中で行うことは出来ないと考えた結果、遅れてしまいました。申し訳ございません。 【質問26】何故、松本育夫さんとの契約を更新しなかったのか。 【回答26(水沼) 】 松本さんにおかれましては2年間大変色々な形でお力添え頂きました。サッカー人とし ては大変な方をお迎え出来たことは光栄であり、感謝を申し上げなければなりません。た だ、彼は取締役です。取締役というのは辞めさせることは出来ません。犯罪的な行為をし たり、会社の名誉を著しく傷つけた場合であっても、取締役会を開いて解任同意が出ない と辞めさせることは出来ません。それぐらい立場が保障されております。彼の任期は来年 (2015 年)の4月であり、4月の株主総会をもって辞められれば「退任」という形となり ますが、今回の松本さんは「退任」ではなく、自主的に途中で辞められる訳ですので「辞 任」となります。まだまだ松本さんのお力をお借りしたいのが実情ですが、これはやむを 得ません。我々にとっても皆様にとっても大変素晴らしい方がいらっしゃらなくなること は残念でなりませんし、そういった想いが皆様の中に十分あることも分っております。 【質問27】ホームタウンの広域化を図るべきと考えるがクラブの意見を聞かせて欲しい。 【回答27(水沼) 】 栃木SCが今なぜ「地域支援パートナー」を各市町と結んでいるかと言えば、一つは財 政面でご支援いただくことにあります。それに対して、私共が持っているプロのサッカー 資源を地方の活性化や高齢者の健康づくり、子ども達のサッカー文化の普及・推進に活用 していただく為に、自治体との地域支援パートナーは成り立っています。そういった醸成 を行っていく中で、オール栃木でのホームタウン的なことに導いていければと考えている。 スタジアムを中心とした10km 圏内において活動を強化してきたが、それをさらに全県下 に押し出すような形で自治体を中心に地域支援パートナーを締結していると。その延長線 上に、核となる宇都宮市を中心とした、県全体のホームタウン化を目指していくことが理 想かと考えている。これは直ぐに出来るものではないが、私は物事を進める上で重要なこ とは「本気度」だと思っています。 「本気度」が、物事と対峙した時にそれを推し進めてい く為の原動力になっていくのだと。来年は本気度を皆さんに見せる年だと思っております ので、本件も含めて宜しくお願い致します。 <質疑応答> 【質問1】松本常務をアカデミーや育成の方でご活躍いただくことは出来ないのか? 【回答1(水沼) 】 一つの会社の常務取締役をやっておりますから、誰がどのようにお金を払うのかという 問題も生じます。それと、彼のキャリアの中でそういったことで甘んじることが出来るの かといった問題もあります。先ほど申し上げました通り、今の状況の中でもう少し手伝い をお願い出来ないのかということが最善だと思っておりますので、それを任期を待たずし て辞められるということはそれ相応の覚悟だと思われます。企業人の在り方としてはそう 捉えざるを得ない。辞任というのは身体を壊したり、会社に損害を与えた為に責任を取っ て辞める場合の二つしかほとんど例はありません。よって、このタイミングで辞められる ということは、彼の相当の覚悟があるということだと推測しております。 【質問2】連敗の時には走れていなかったようにも見えたが、真相はどうだったのか。 【回答2(湯田) 】 コンディションというところでは、フィジカルなコンディションと、メンタル的なコン ディションがあります。ピッチの上では点を獲られるから前に出て行くと。そうすると相 手に走らされる状況になりますので、それが皆さんから見ると動けていないという現象に なったのだと思います。他のチームで常時試合に出ていた選手で構成されていた訳ではあ りませんので、ゲームを進めて行く為の安定感は低かったと思います。そういった意味で は、ゲームを作る、または進めて行く為のコンディションが高い選手を獲得していくこと も一つの手だと思っております。 【質問3】競馬場跡地に建設予定のスタジアムは陸上兼用だが、クラブは年間11万人も 有料でお客を収容させる訳ですから、もっと発言力を持って意見すべき。 【回答3(水沼) 】 我々プロのサッカーチームを運営する会社としては、サポーターやファンの皆さんが感 動を得られる観戦環境で試合が観られる理想を求めていかなければならない。ただ、物事 はお金が掛かること。今最大注力しなければならないことは、同じならサッカー観戦をす る皆様が臨場感を持った環境をどのように構築するのかということ。設計図が出来た後で 言うのではなく、設計の段階から要望していくことを進めております。 4.締めの挨拶(水沼富美男代表取締役社長) 折角ですね、2時間もお休みのところ皆さんに出て来ていただいている訳ですので、私 共としては形だけのサポーターカンファレンスはやりたくありません。皆さんから本音を 聞き、それを如何に我々の経営に反映出来るのかということを考えております。皆さんと 一体となり、私どもを支えていただくと同時に、我々からも皆さんに要望をさせていただ くこともあるかもしれません。我々運営会社とチーム、そしてサポーターの皆さんの絆が 強まって、共に同じ悩みを抱え、同じ喜びを享受し合うという形を目指していきたく思い ますので、形骸化したサポーターカンファレンスは行いませんので、是非色々な御意見も 今後とも宜しくお願い致します。 以上
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