演習 場の量子論 :訂正

演習 場の量子論:訂正
柏
太 郎
平成 26 年 6 月 9 日
2
例題 2.3 p.10 p.11 を以下のように訂正。
(1)図 1.1 は消去。
(2)解を以下のように訂正。(式番号は本文中のものと、この中の物とがある)
=========
解)f (x) = 0 にいくつかののゼロ点, x = αi ; i = 1, 2, . . . , がある時のデルタ関数の
性質、
∑
1
δ(f (x)) =
δ(x − αi ) ;
(1)
0
i |f (αi )|
(証明には、ガウス型関数によるデルタ関数の表示、
√
δ(x) = lim
7→0
1 − x2
e 2 ;
2π
(2)
に着目しよう。ひとつのゼロ点 x = xi のまわりで f (x) = (x − xi )f 0 (xi ) + O ((x − xi )2 )
と展開して、
√
δ(f (x)) = lim
7→0
/|f 0 (xi )|2 7→0
=
[
1
(x − xi )2 |f 0 (xi )|2
exp −
{1 + O (x − xi )}
2π
2
√
[
]
1
1
(x − xi )2
lim
exp
−
{1 + O (x − xi )}
|f 0 (xi )| 0 7→0 2π0
20
1
δ(x − xi ) ;
= 0
|f (xi )|
]
となる。それぞれのゼロ点の周りで同じことを繰り返しを行えば (1) が求まる。)を用い
ると、
(
E 2 (p)
δ(p − m c ) = δ (p ) −
c2
2
2 2
0 2
)
( (
)
(
E(p)
E(p)
c
δ p0 −
+ p0 +
=
2E(p)
c
c
ここで、階段関数
θ(x) ≡

 1;
x>0,

x<0,
0;
))
.
(3)
(4)
を考えると、
cd3 p
= θ(p0 )δ(p2 − m2 c2 )d4 p ;
2E(p)
である(右辺で p0 積分を行った)。ローレンツ変換 p0µ = Λµ ν pν で d4 p は、
(1.46)
d4 p0 = det Λµ ν d4 p = d4 p .
また、
δ(p02 − m2 c2 ) = δ(p2 − m2 c2 ) .
基本ローレンツ変換 (1.47) に注意すれば、
p0 + βp3
p00 = √
,
1 − β2
(5)
3
なので、
(
)
p0 + βp3
θ(p )δ(p − m c )d p = θ √
δ(p2 − m2 c2 )d4 p
1 − β2
( (
)
(
))
(
)
c
E(p)
E(p)
0
3
0
0
= θ p + βp
δ p −
+δ p +
d4 p .
2E(p)
c
c
√
(階段関数で正の量 1/ 1 − β 2 は外した。)デルタ関数の性質 f (x)δ(x−x0 ) = f (x0 )δ(x−x0 )
を用いて、
00
02
θ(p00 )δ(p02 − m2 c2 )d4 p0 =
[ (
2 2
c
2E(p)
) (
4 0
)
(
) (
E(p)
E(p)
E(p)
E(p)
× θ
+θ −
+ βp3 δ p0 −
+ βp3 δ p0 +
c
c
c
c
(1.43) より、
)]
d4 p . (6)
E(p) √ 2
= p + m2 c2 > |p3 | ,
c
であるから、
E(p)
+ βp3 > |p3 |(1 ± β) > 0 ,
c
E(p)
−
+ βp3 < −|p3 |(1 ∓ β) < 0 .
c
に注意すれば、階段関数の性質 (4) のため、(6) 右辺第 2 項は落ちて、p0 積分の結果、
θ(p00 )δ(p02 − m2 c2 )d4 p0 =
c
d3 p .
2E(p)
これは、(5) であり、
θ(p00 )δ(p02 − m2 c2 )d4 p0 = θ(p0 )δ(p2 − m2 c2 )d4 p =
が言えた。
以下余白
c
d3 p ,
2E(p)