紛争分析の理論

~国際協力論~
「国際協力と紛争解決論」
5.紛争分析の理論
(2014年11月13日)
篠田英朗
1.国際社会における紛争解決の事例
2.紛争解決と(国際)政治理論
3.紛争解決を目指した政策
1.紛争分析の諸理論
HDI and armed conflicts
「貪欲と不満」
“Greed and Grievances”
(Paul Collier)
低経済成長
一次産品依存
低所得
「水平的不平等」
“Horizontal Inequalities”
(Francis Stewart)
社会集団間の不平等
(個人間の不平等=垂直的不平等ではなく)
「ユース・バルジ」
“Youth Bulge”
(Gunnar Heinsohn)
人口動態学と戦争(そして他の社会
不安)
「ネオパトリオティズム」 「PCPS(postcolonial patrimonial
“Neopatrimonialism”
state」
(Jean-François Médard) (武内進一)
パトロン-クライアント関係
政治家 A
A 民族集団
Cf. レンティア国家
政治家 B
B 民族集団
2.(国際)政治理論と紛争解決
戦争はなぜ起こるのか?
• イメージ例1) 人間
• イメージ例2) 国家
• イメージ例3) 国際関係
イメージ1(国内)
:ホッブズ(リヴァイアサン)、
ベンサム(功利主義)
これはプレビューです。表示されるページ数は限られています。
イメージ1(国際)
:ハンス・モーゲンソー
(Power Politics)
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イメージ2(国内)
:ルソー、カント
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イメージ2(国際)
:民主的平和論(Democratic Peace)
イメージ3(国内):
フェデラリスト
イメージ3(国際):
ケネス・ウォルツ
3.紛争解決を目指した政策
イメージ1(国内):
国家建設(State-building)
• 治安部門改革(Security Sector
Reform: SSR)
• DDR(Disarmament, Demobilization,
Reintegration)
• 司法改革(Judicial Reform)
ex. EULEX (European Union Rule of
Law Mission in Kosovo) (2008-)
イメージ1(国際):
世界政府(World Government)
• World Federation
cf. Functionalism (David Mitrany)
ex.欧州石炭鉄鋼共同体⇒EC⇒EU
イメージ2(国内):
民主化
• 平和運動としての民主化運動
cf. 「共和主義」と「新世界」
cf. 「第三の波」(S.ハンティントン)
cf. 「アラブの春」
• (国際協力活動としての)選挙支援
• (国際協力活動としての)人権促進
• (国際協力活動としての)和解促進
イメージ2(国際):
民主的平和の輸出
• 同盟の結束の基盤としての民主主義
cf. WWI & WWIIの連合国
cf. 「自由主義陣営」の反共同盟
• 対テロ戦争における「体制転覆(
Regime Change)」
cf. 「価値の共同体」
イメージ3(国内):
権力分掌(Power-Sharing)
• 和平交渉を通じて紛争当事者間の権
力分掌を達成する
ex.カンボジア、ブルンジ、・・・
• 資源の分掌を通じて紛争要因を取り
除く
ex.シエラレオネ、スーダン、・・・
イメージ3(国際):
バランス・オブ・パワー
• ウェストファリア条約(1648年)
スペイン王位継承戦争
• ユトレヒト条約(1713年)
ナポレオン戦争
• ウィーン条約(1815年)
第一次世界大戦
• ベルサイユ条約(1919年)
第二次世界大戦
推進する機関の例
• DPKO(PKO Missions)
• DPA
• UNDPなどの開発機関(多国間・二
国間)