平成27年度 町政執行方針

平成27年度
町 政 執 行 方 針
白
糠
町
平成27年第1回白糠町議会定例会の開会に
あたり、町政執行の方針を申し述べ、議員各位
並びに町民皆様のご理解とご協力を賜りたいと
存じます。
昨年末の総選挙により、事実上の信任を得た
現政権は、「アベノミクス」第2弾の大きな柱
として、地方を活性化させることが日本の再生
につながるという考えで地方創生を推進してお
ります。若者が将来に夢や希望を持ち、魅力あ
ふれる「まちづくり、ひとづくり、しごとづく
り」を推進し、元気で豊かな地方を創生してい
こうとする国の流れは一層加速してまいります。
地方、とりわけ食料の生産、水源のかん養な
ど様々な役割を果たしてきた山村地域の活性化
は、一次産業の振興なくしては成り立ちません。
一次産業を守り育てることが二次、三次産業の
振興につながり、地方創生につながります。
-1-
今、白糠町にとっても、基幹の農林漁業と連
携した新たな産業の創出などを進める絶好の機
会を迎えております。
私は、これまで進めてまいりました自立後の
新たなまちづくりと、この機会を融合させ、地
域産業の活性化と雇用の場の確保を図り、将来
へ向かって持続可能な本町の基盤づくりを推進
してまいりたいと考えております。
議会議員の皆様、町民の皆様のより一層のご
指導とご支援、そしてご協力を心からお願い申
し上げる次第でございます。
本年度の町政執行の基本的な考え方
について
本年度につきましても、町民の皆様と行政が
情報を共有しながらまちづくりを進めていくた
めの共通目標として策定いたしました「第7次
白糠町総合計画」を踏まえ、計画の中で重要視
-2-
点として位置付けております「3つの柱」と、
キーワードの「食と食材」を結び付けるととも
に、本年3月29日に開通いたします、白糠イ
ンターチェンジと本年度開通予定の庶路インタ
ーチェンジをまちづくりの推進力として活用を
図りながら、「生き活きしらぬか笑顔輝くまち
を目指して」をまちづくりのテーマとして、各
種施策に取り組んでまいります。
また、施策推進を図る上で議会にご相談しな
ければならないこと、町村会や釧路地方総合開
発促進期成会などを通じて、国や関係機関へ要
請しなければならない事象が生じた場合につき
ましては、都度、迅速に対応してまいりたいと
考えておりますので、ご協力を賜りたくお願い
申し上げます。
-3-
本年度推進施策の大要について
1 機能的で魅力ある基盤づくり
住民生活と生産活動の根底を支える社会資本
につきましては、町民の安心・安全と利便性を
確保するため、計画的な生活基盤の整備に努め
てまいります。
道路整備につきましては、災害時の代替ルー
トとしての機能を併せ持つ北海道横断自動車道
(本別~釧路間)の早期完成に向け、継続して
事業進捗に対する協力、要請活動を推進してま
いります。
また、地域住民の利便性の向上と物流の効率
化を図るため、引き続き、国道38号を補完す
る町道振内線の整備と合わせて、釧路市音別町
へ連結する町道白糠3号幹線の舗装事業を実施
してまいります。
道路・橋梁の老朽化対策につきましては、本
年度、幹線町道の舗装路面の性状調査を実施す
-4-
るとともに、橋梁では、引き続き「白糠町橋梁
長寿命化修繕計画」に基づき、順次修繕事業を
実施してまいります。
防災体制の整備につきましては、住民への確
実な情報伝達体制を確保するため、年次計画を
もって実施しております防災行政無線ネットワ
ークの構築について、本年度の事業完了に向け、
津波浸水区域内の庶路地区の整備を進めるとと
もに、地域ごとに継続した実践的な避難訓練の
実施に取り組んでまいります。
また、災害時における地域住民の避難経路の
確保などのため、引き続き、国道38号恋問館
付近から町道釧路空港短絡線へ抜ける避難路の
整備並びに国道沿線における避難駐車場整備の
実現に向け、関係機関との連携を図りながら、
積極的な要請活動を行い、地域住民が安全かつ
安心感を持って暮らせる環境の整備に取り組ん
でまいります。
-5-
消防体制の整備につきましては、防災推進セ
ンター機能を兼ね備えた消防庁舎の移転改築に
ついて、引き続き検討してまいります。
字名改正事業につきましては、庶路地区を中
心として白糠・西庶路地区の一部の市街地につ
いて、本年度から3年間の計画で実施してまい
ります。
(1)国道・道道の整備促進要請
(2)町道の整備促進及び維持管理
(3)白糠町橋梁長寿命化修繕事業の推進
(4)農道・林道の整備
(5)2級河川の改修促進要請
(6)海岸保全整備及び促進要請
(7)海岸防災林の整備
(8)交通安全思想の普及啓発
(9)防災行政無線の整備
(10)消防庁舎の移転改築の検討
(11)字名改正事業の推進
-6-
2 美しく快適な環境づくり
地球温暖化を始めとする環境問題は、非常に
多様で複雑なものとなっており、問題解決に向
け、再生可能エネルギーの活用や省エネ対策、
循環型社会の形成など、地域の特性を活かした
様々な取組が展開されております。
本町におきましても、先人から受け継がれて
きた、まちの貴重な財産である、森林・川・海
の豊かな自然環境をしっかりと守り、後世に引
き継いでいくため、環境問題に一人ひとりが真
摯に向き合い、住民、事業者、行政が連携し、
地域全体で取組を進めていくことが必要であり
ます。
本町独自の環境意識の高揚や環境活動の推進
などを図るため、「ふるさとエコ&クリーンし
らぬか」の取組を進めておりますが、本年度も
引き続き、まちぐるみ、地域ぐるみで取組を拡
充し、各種施策を展開してまいります。
-7-
ごみの有料化が10年以上を経過し、世帯構
成の変化などに対応するため、容量の小さい指
定ごみ袋を追加いたしました。また、一時的多
量の家庭系ごみをクリーンセンターに直接搬入
できるようにするなど、利便性の向上を図りま
したが、今後も住民ニーズの把握に努め、ごみ
の分別や減量化を進めてまいります。
また、ごみの不法投棄やポイ捨てなどから自
然環境を守ることを目的とした、「自然の番人
宣言」の取組につきましては、継続することが
極めて大切でありますことから、「しない」、
「させない」
、
「ゆるさない」という強い信念の
もと、引き続き、住民、各関係機関、管内市町
村との連携を図りながら、活動の充実に努めて
まいります。
生活環境の基盤をなす上水道につきましては、
浄水場と配水管の整備を計画的に進め、安全で
安定した水の確保に努めてまいります。
-8-
二股簡易水道につきましては、施設が築45
年を経過して老朽化が著しいこと、更には、水
量不足や水質悪化が懸念されましたので、取水
地の変更や戸別ポンプなど検討をした結果、こ
れまでの簡易水道施設を廃止して新たに飲用水
道供給施設を建設し、給水環境の整備を進めて
まいります。
また、その他の地域水道につきましても、安
定した水の供給に努めてまいります。
下水道事業につきましては、本年度も引き続
き、刺牛地区、白糠市街地及び西庶路地区につ
いて計画的に整備を進めてまいります。
また、本年度より下水道整備計画区域以外の
地域を対象に、合併処理浄化槽の設置整備工事
や維持管理に対する補助制度を創設して普及促
進を図り、汚水処理整備の推進に努めてまいり
ます。
都市公園につきましては、本年度も引き続き、
-9-
「白糠町公園施設長寿命化計画」に基づき、順
次改修事業を実施してまいります。
(1)上水道及び地域水道施設の計画的な整備
の推進
(2)二股地区水道施設の整備
(3)公共下水道整備の推進及び普及率の向上
(4)合併処理浄化槽の設置整備の推進
(5)釧路管内市町村による「自然の番人宣言」
の推進
(6)「ふるさとエコ&クリーンしらぬか」の
取組の推進
(7)白糠町公園施設長寿命化計画の推進
3 健康で思いやりのある社会づくり
少子高齢化と人口減少が進行する中、住み慣
れたまちに、いつまでも住み続けたいと思える
ことができるよう、保健・福祉・医療・介護全
般にわたる施策の充実を図ることが求められて
- 10 -
おります。特に若い世代が安心して子どもを育
てられる環境や、高齢者や障がい者の方々が健
康で生きがいを持って暮らせる環境づくりを進
めてまいります。
健康づくりにつきましては、町民一人ひとり
が健康づくりを意識した生活習慣を自ら実践す
ることが大変重要でありますことから、引き続
き、生活習慣病予防の取組や身体づくりの普及
促進、食育の充実など健康づくりの思想の普及、
啓発に取り組んでまいります。
また、気軽に取り組める運動の習慣化を支援
するため、「しらぬか健康ウオーキングマップ」
を活用した健康情報を発信するなど、健康増進
を図ってまいります。
保健予防の推進につきましては、母子や成人
保健の各種検診を引き続き実施するとともに、
がん検診無料クーポン券の未利用者への受診勧
奨など、受診率の向上を図ってまいります。
- 11 -
また、予防接種につきましても、ワクチンの
有効性と安全性について啓発を行い、接種率の
向上に努めるとともに、本年度から新たに、子
どものインフルエンザワクチン接種について、
季節性インフルエンザの重症化を防ぐため、中
学3年生までを対象に接種費用の一部助成を実
施いたします。
特定健康診査につきましては、引き続き、未
受診者対策として、受診勧奨モデル地区を設定
して家庭訪問活動を強化し、健診の重要性につ
いて認識を深めていただき、受診の動機づけと
することで、受診率の向上に取り組んでまいり
ます。
障がい者福祉につきましては、障がい福祉サ
ービスの円滑な提供体制の確保などを図るため
策定いたしました、「第4期白糠町障がい福祉
計画」に基づき、事業の推進を図り、障がいの
ある方々の日常生活や社会生活を総合的に支援
- 12 -
してまいります。
子育て支援につきましては、安心して子ども
を産み育てる環境づくりとして、子育て世帯の
経済的負担の軽減を図るため、本年度から、中
学3年生までを対象に医療費の無料化を実施い
たします。
また、幼児期の学校教育・保育・地域の子育
て支援施策などを定めた「白糠町子ども・子育
て支援事業計画」に基づき、施設の老朽化の課
題を解消するため、庶路小中学校の校舎移転改
築と併せ、庶路保育園と庶路幼稚園を幼保一体
化の施設として整備を進めてまいります。
地域福祉につきましては、高齢者や重度心身
障がい者などの交通弱者の方々に対し、日常生
活に必要な外出時の移動手段となる交通費の一
部を支援する「生き活き白糠外出支援助成事業」
を実施し、地域福祉の向上と併せて、地域交通
対策の推進に努め、地域経済の活性化に努めて
- 13 -
まいります。
また、認知症高齢者や知的・精神障がい者の
方々の権利擁護を図るため、成年後見制度の普
及啓発に努め、成年後見人の育成と活用を推進
してまいります。
介護保険事業につきましては、「第6期白糠
町高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」に
基づき、事業の推進を図るとともに、介護給付
費の適正な給付に努めてまいります。
また、平成20年3月に町から社会福祉法人
孝仁会へ無償譲渡し、その経営を継承していた
だいた、特別養護老人ホーム「清和園」につき
まして、施設の老朽化と津波浸水区域内に位置
する立地条件を踏まえ、利用者の安全・安心の
確保など、防災上の観点と併せ、増床などによ
る施設の機能強化を図るため、高台への移転が
決定されております。本施設は、本町の介護保
険事業を推進する上で、非常に重要な役割を担
- 14 -
っており、極めて公益性が高いものと判断し、
改築事業に対する支援を実施いたします。
地域包括支援センターにつきましては、その
機能を強化するとともに、地域包括ケアシステ
ムの構築に向けた体制の整備を進めてまいります。
また、介護予防サービス事業などの総合相談
支援として、高齢者やその家族などからの介護、
福祉などに関する相談を総合的に受け、必要に
応じ、訪問を行って実態を把握し、必要なサー
ビスにつないでまいります。
(1)生活習慣病予防及び改善の推進
(2)身体づくりの推進
(3)健康づくりの情報提供及び予防対策の推進
(4)食育の推進
(5)メンタルヘルスケアの推進
(6)介護サービスの推進
(7)高齢者福祉サービスの推進
(8)生き活き白糠外出支援助成事業の実施
- 15 -
(9)障がい者福祉サービスの推進
(10)医療費助成制度の充実
(11)幼保一体化の推進
4 希望あふれるひとづくり
本町はこれまで「ふるさと教育」を教育行政
の基軸としてまいりましたが、本年度も引き続
きその推進に努めてまいります。
教育行政の執行方針につきましては、教育長
からその詳細について申し述べさせていただき
ますのでご理解を賜りますようお願い申し上げ
ます。
5 活力に満ちた産業づくり
我が町は、森林と川と海の自然がもたらす豊
かな地域資源を活用し、今日まで発展してまい
りました。
エネルギー政策転換による石炭産業の衰退後
- 16 -
も、その基盤を支えてきたものは、まぎれもな
く農業、林業、漁業であり、この先においても、
一次産業を再興し、振興していくことが何より
も重要なことであります。
本年度も引き続き、本町が持つ恵まれた資源
を活かしながら、地域経済発展のため全力で取
り組んでまいります。
農業につきましては、冷涼な気候と日照時間
の長さという地理的条件を最大限に活かし、基
幹となる酪農をはじめ、畜産・蔬菜生産におけ
る基盤づくりを強力に推進してまいります。
また、次代を担う農業者などの就業・研修支
援につきましては、関係機関や教育機関などと
連携を図りながら、積極的に取り組んでまいり
ます。
酪農につきましては、昨年から供用開始され
ましたTMRセンターが、農業振興に大きな役
割を果たしておりますので、安定的な経営に向
- 17 -
け、引き続き支援をしてまいりますとともに、
釧路丹頂農業協同組合とも連携を図りながら、
酪農経営の安定化に努めてまいります。
畜産につきましては、民間企業によります食
用馬の生産事業が計画されており、馬産地復活
の兆しがありますことから、馬産の振興に向け
た取組への支援に努めてまいります。
蔬菜生産につきましては、異業種からの新規
参入による取組が着実に実を結び、規模拡大と
併せて多様な作物栽培にも挑戦をしているとこ
ろであります。今後も引き続き、関係機関と連
携を図りながら、蔬菜生産の拡充に向けた取組
を推進してまいります。
産業用大麻(ヘンプ)の調査・研究につきま
しては、昨年度「白糠町産業用ヘンプ可能性検
討委員会」を立ち上げ、講演会の開催や現地視
察を行い、ヘンプの多様な可能性と有用性を模
索しているところであります。
- 18 -
今年度におきましても、町民の皆様にヘンプ
の安全性の啓蒙を行っていくとともに、国や北
海道など関係機関の支援を受けながら研究・検
討を重ね、実証試験の実施に向けた取組を進め
てまいります。
エゾシカによる農作物などの食害対策につき
ましては、依然として高水準にあるエゾシカの
生息頭数を適正な管理頭数まで減少させるため、
関係団体との連携のもと、北海道による緊急対
策期間と併せて「駆除」と「防御」の両面から
強化に努めております。
生息調査上では、道内におけるエゾシカ生息
数は減少傾向にあると言われておりますが、本
町における農作物などの被害は減少しておらず、
自給飼料生産に甚大な影響を及ぼしております
ので、北海道など関係機関と連携を図りながら、
有害と狩猟期にかかわらず報奨金の対象とする
など、その抜本的な対策につきまして、引き続
- 19 -
き、国に対して要請活動を行ってまいります。
林業、林産業につきましては、全道的な傾向
としてカラマツに続き、トドマツ人工林が本格
的な利用期を迎えております。公共施設などの
木造化・木質化や道内各地で木質バイオマスを
原料とした発電施設計画や立地が進むことで、
低迷を続けておりました木材価格も回復傾向と
なり、道内の林業や林産業には明るい兆しが見
えつつあります。
本町では、「もう一度山づくりの原点に返り、
循環型の林業・林産業の再興に努め、木を植え
る。」ことをまちづくりの行動目標として施策
を取り進めておりますが、森林資源の循環利用
を確立し、活力あるまちづくりに貢献するとと
もに、豊かな森林をしっかりと未来に引き継い
でいけるよう、今後とも、この方針を基本に取
り組んでまいります。
また、地域資源であるヤナギを活用した調査
- 20 -
研究につきましては、
「ヤナギ 100ha 栽培作戦
in しらぬか」事業と連動させ、これまで植栽面
積を広げるなどの取組を進めております。
今後におきましても、関係機関と連携し、ヤ
ナギの利活用を民間企業によるキノコの菌床栽
培などの新産業と雇用の創出という形で具現化
し、その中で、3つの柱であります、「町民の
健康づくり」
・
「教育」にも連動させるよう積極
的に取り組んでまいります。
林産業の活性化に向けた取組では、民間企業
が木質バイオマス発電施設の建設を予定してお
り、新たな木材関連産業の創出により、町内の
林産業と経済活動の活性化、雇用の創出などが
大いに期待されるところでありますので、既存
の林産業界との連携にも配慮しながら、林産業
の振興に努めてまいります。
漁業におきましては、全道的な傾向として水
産資源の枯渇による漁獲量の減少と、魚価の低
- 21 -
迷による漁獲高の減少が続いておりましたが、
昨年の白糠漁業協同組合では平成20年以来の
高水準な漁獲となったところであります。
この要因としては、これまで取り組んでまい
りました「つくり育てる漁業」の成果が表れた
ものと考えておりますが、沿岸漁場は自然条件
に大きく左右されること、また、魚種別によっ
て収支の格差が大きく、更には、長く続く円安
が生産コストの高騰に拍車をかけ、依然として
漁家経営は極めて厳しい状況が続いております。
このような状況を改善し、漁家所得の向上と
漁業者が水産資源の回復を実感していくために
は、沿岸水域の水産資源の維持増大を図り、安
定的な漁獲を確保していく必要があることから、
本年度におきましても、従来からの「つくり育
てる漁業」の積極的な推進を図るとともに、道
営事業によるタコ産卵礁、魚礁の設置を継続し
て要請し、水産基盤の整備充実に努めてまいり
- 22 -
ます。
魚価の安定化を図る取組については、生産者
が地域の水産資源を活用した独自性のある地場
産品開発などに懸命に取り組んでおり、また、
白糠漁業協同組合が自ら手掛ける加工・販売体
制の拡充などの検討を進めていることから、関
係団体と連携を図りながら、その支援に努めて
まいります。
また、白糠漁業協同組合が漁獲の安定化を図
るため実施しております、「マツカワの資源増
産への取組」と「秋サケの人工ふ化事業」など
に対しても継続的な支援を行い、漁業の振興に
努めてまいります。
地域経済の活性化につきましては、釧路地域
にとって長年の悲願でありました、北海道横断
自動車道の延伸が、いよいよ本年3月29日の
白糠インターチェンジ開通によって実現するこ
ととなりました。更に本年度中には、庶路イン
- 23 -
ターチェンジも開通する予定であります。
本町はこれまで、行政と経済・産業団体など
「オール白糠」で白糠の魅力を発信する「ウェ
ルカム道東道白糠プロジェクト実行委員会」が
中心となり、「歓迎看板の設置」、「PRパンフ
レットの作成」
、
「ご当地グルメの開発」など、
白糠インターチェンジの開通に向けた取組を進
めてきております。
本町にとって歴史的な開通元年の本年度にあ
っては、多くの方々に立ち寄っていただくこと
で、白糠の魅力を広く定着させ、将来のまちづ
くり、地域活性化につなげる大変重要な一年と
捉えており、本町の持つ資源と個性を活かした
魅力ある地域づくりと併せ、全町を挙げて取組
を加速させてまいります。
更に、これらの取組に関しましては、釧路管
内の行政機関や団体・企業が一体となって、く
しろの地域の魅力をPRしていく、「ウェルカ
- 24 -
ム道東道!!オールくしろ魅力発信協議会」と
連携を図りながら、積極的な情報発信に努めて
まいります。
また、引き続き、
「港 in 白糠大漁まつり」
、
「カミングパラダイス」、「味技フェスしらぬか」
など、まちの観光資源となるようなイベントの
開催や、販路拡大や新たな取組の推進などによ
る物産振興を図るとともに、地域資源を活用し
た体験着地型観光などに取り組みながら、白糠
の魅力を発信してまいります。
紫蘇事業につきましては、苗や葉の販売、各
商品の原料となる紫蘇搾汁液の製造などに加え、
更なる活用を探り、新商品の開発協力など紫蘇
を活用した本町のPRに努めてまいります。
また、「白糠町太陽のまち定住奨励助成事業」
につきましては、本年度も引き続き実施すると
ともに、定住促進について新たな施策の検討を
進め、地域経済の活性化と環境意識の啓発を推
- 25 -
進してまいります。
企業誘致につきましては、引き続き、釧路白
糠工業団地に産業用地の確保を図り、用水型の
企業の誘致に努めてまいりますとともに、木質
バイオマス発電及びその廃熱を利用したキノコ
事業など、一次産業と連携した新たな産業創出
の取組が進行しておりますことから、雇用の場
の確保と地域経済の活性化を図るため、早期の
事業化に向け、必要な支援に努めてまいります。
「本町泊別地区の道立広域公園構想」につき
ましては、昨年度、北海道に対して町の考え方
を示し、協議を進めておりますが、その早期実
現に向け、引き続き関係機関と連携し、釧路地
域の活性化に資するものとなるよう努めてまい
ります。
(1)畜産環境整備事業への支援
(2)中山間地域等直接支払交付金制度に伴う
事業の推進
- 26 -
(3)家畜防疫対策事業への支援
(4)TMRセンターに対する支援
(5)産業用大麻(ヘンプ)の可能性の調査・
研究の推進
(6)農林業の連携による地域資源を活用した
循環型森づくりの実施
(7)「ヤナギ100ha 栽培作戦 in しらぬか」
事業の実施
(8)エゾシカ有害駆除・ヒグマ被害防止対策
の推進
(9)町有林整備事業の計画的な推進
(10)民有林振興対策の推進
(11)マツカワの資源増産への支援
(12)秋サケ人工ふ化事業に対する支援
(13)水産物の高付加価値化の推進
(14)釧路町村会による「地域づくり広域プロ
ジェクト事業」の推進
(15)「白糠町太陽のまち定住奨励助成事業」
- 27 -
の推進
(16)白糠インターチェンジ・庶路インターチ
ェンジ開通に向けたプロジェクトの実施
6 みんなで歩む地域づくり
協働のまちづくりを推進し、地域社会の持続
的な発展を図るためには、町民の皆様と情報を
共有することができる環境を一層充実していく
ことが必要であります。
自立する自治体経営を推進するため、「第7
次白糠町総合計画」を基本とし、引き続き事務
事業の見直しを行いながら、計画的かつ効率的
な行財政運営に努めてまいります。
また、引き続き「地域おこし協力隊員」によ
る地域情報をはじめ、観光、物産など様々な情
報を町内外に向けて発信してまいりますととも
に、ホームページや町広報紙により、情報を迅
速かつ適確に、できる限りわかりやすく発信し、
- 28 -
情報公開を通じて、行政への信頼確保に努め、
住民と行政が一体となったまちづくりに取り組
んでまいります。
地方分権の推進につきましては、釧路町村会
の「地域づくり広域プロジェクト推進会議」な
ど、引き続き広域連携に向けた協議を推進して
まいりますとともに、釧路市を中心市とした
「釧路定住自立圏共生ビジョン」に基づき、圏
域の関係市町村と連携を密にしながら、住民が
必要な生活機能の確保、充実に努めてまいります。
(1)
「第7次白糠町総合計画」の進行管理
(2)「太陽のてがみ」による町民と行政の協
働のまちづくりの推進
(3)町広報やホームページによるまちづくり
情報提供の充実
(4)健全な行財政運営の基盤の構築
- 29 -
以上、平成27年度の町政執行の方針につい
て述べさせていただきました。
急速な人口減少と高齢化が進行する中、地方
自治体は、地域の実情に応じ、地方の創意と責
任で「地方創生」を推進し、人口減少対策を講
じていくことが求められております。
我が町はこれまで、足元を見つめ直し、本町
が持つ自然や気候風土など、地域に賦存する豊
かな地域資源を活かしたまちづくりを進めてま
いりました。
「一次産業の再興と振興を図るとともに、新
たな産業との連携により、雇用の場を確保し、
また新たな雇用を生み出していく。そこに「町
民の健康づくり」と「教育(意識改革)」の施
策を連動させ、総合的に展開していく。このこ
とが最終的に、人口減少対策につながってい
く。
」との信念のもと、本年も、
「太陽のまち白
- 30 -
糠」としての発展のため、全力でまちづくりに
取り組んでまいります。
議員各位並びに町民皆様の一層のご理解とご
協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。
- 31 -