西海国立公園誕生までの道のり戦後、市ではまちづくりの重要な目標に「観光立市」を掲げ、九十九島を国立公園にしようとする運動が起こりました。その頃すでに国立公園指定の運動を始めていた県北や五島地域の関係町村に働き掛け、一体となって国立公園実現を目指す態勢を整えました。昭和25 年に候補地の名称を「西海」と決定し、西海国立公園指定期成会を結成。以来、市・県・関係町村、学識島の密度が日本一の九十九島 � 刻々と変化する風景まれます � て � 訪れる人の心に深く刻み込では見ることができない風景が者などが、公園化に向けた熱心な運動を展開し、昭和30年に西海国立公園が誕生しました。貴重で珍しい動植物が息づいて浜 � 磯もたくさん残 � ていて � また � この島々には干潟や砂くれます � として私たちの目を楽しませてわらない自然が造り出すア � トで削られたもので � 人の手が加長い時間をかけて風や波の浸食岩 � 砂岩 � が気の遠くなるようなる美しい模様や形の岩は � 堆積あります � 遊覧船などから見え 2 0 8 の島が存在します � 九十九島にはその約半数となるさな島々などの景観が特色です � 浮かぶ外洋性多島海と内湾の小ており � 大小約 4 0 0 の島々が平戸島 � 五島列島などが含まれ西海国立公園には九十九島 � 園月と 16 し日て � 誕日生本しでま 18 し番た目 � の国立公とに刻々と異なる色彩に包まれ季節・日・時間 � そして潮汐ごら眺める九十九島 � どちらも � 陸から眺める九十九島 � 海かきます � 命力を間近で体感することがでは異なり � 大自然の力強さや生は � 展望台から見る優美な姿とで実際に海に出て見る九十九島な海 � 緑豊かな島々には � ほか入り組んだ地形 � 青く波静かむ大自然天然のア � トや生命を育ちようせきめ � ヨ � トやシ � カヤ � クなどり � 西海国立公園は昭和 30 年 3 とです � 現在 � 全国に 31 カ所あ本を代表する自然の風景地のこする � 次世代に引き継ぐべき日国立公園とは国が指定・管理西海国立公園と九十九島覧船で巡るリラクル � ズをはじ船 � パ � ルク � � ン � や小型遊ています � また � 九十九島遊覧をつかんで離さない風景とな � 景は � 地元写真愛好家などの心各地の展望台から見る美しい夕ます � カズラ � 植物 � とカンムリウミスズメ � 野鳥 � を紹介し島の 4 つめの � しい � として � 珍しい � 生き物 � トビ西海国立公園や九十九島の基本情報に加え � 九十九今回の特集は � シリ � ズ九十九島 � 特別版 � きく P R していきます � えそるしこてと 3 を月機 16 に日 � に九 � 十西九海島国の立魅公力園をが全指国定に 60 向周け年てを大迎 � 美味しい � の 3 つの � しい � を発信しています � おい市民の皆さんとともに佐世保の � 美しい � � 楽しい � 本市は現在 � させぼ観光 3 しい G O ！作戦 � と題し � 美しい九十九島を引き継ぐためにごみをきちんと処理する九十九島は漂着ごみが多く、そこには家庭から出るごみが川をつたって流れ着いたものが多く含まれます。漂着ごみは景観を損なうだけでなく、小さな生き物の命にかかわることが少なくありません。ごみ出しの際は散らからないよう処理を行い、レジャー先でのごみの大自然を残していきまし � う � 項を順守し � 誇るべきふるさとべきことがあります � 右記の事私たちが � 日常から気を付ける景を楽しむには � 地元に暮らすその先々の代までが今と同じ風公園です � 私たちの子どもや孫 � を次世代に引き継ぐための国立美しい風景や貴重な命の営み楽しむために世代を超えて同じ風景をものも少なくありません � 国的に見ると絶滅の恐れがあるいます � そしてその中には � 全は必ず持ち帰りましょう。植物や動物を採らない、傷付けない「きれいだから」「珍しいから」と動植物を持ち帰ることは絶対にやめましょう。市の花「カノコユリ」も、実は環境省のレッドリスト絶滅危惧Ⅱ類に選定されている貴重な花です。九十九島の代表的な「3しい」～美しい・楽しい・美味しい～美しい！夕焼けと島影楽しい！クルージング美味しい！海の幸 1 九十九島八景の石岳展望台か ■ 2 パールクィーン、ら臨む夕景■ カヤック、ヨットなど、多彩なクルージングメニューがある九十九島。4月からは「みらい」も 3 九十九就航（12ページ参照）■ 1 ■ 05　広報させぼ 2015.3 2 ■ 3 ■ 島の海で育つ、九十九島かき（左）と、九十九島とらふぐ（右）九十九島遊覧船「パールクィーン」から見ることができる諸島（もろしま）の奇岩 04 1 ■ 2 ■ 3 ■ 5 ■ 4 ■ 1 海側から見たトコイ島。奥の山の表面を覆っているのがトビカズラ■ 2 人工授粉し ■ 3 トコイ島のトビカズラの発見者、ふるさと自然の会・てできたトビカズラの種子■ 4 人工授粉してできたトビカズラの果実■ 5 長尾半島に植えられたト川内野善治さん■ トコイ島のトビカズラの花（平成25年5月撮影）ビカズラ。歩いて見に行くことができ、間近で観察できるトビカズラは熊本県山鹿市菊やまがきくトコイ島で発見されるまで � 官から繁殖すること � コイ島から長尾半島へ国内 2 例目の生育地 � トなく � 根・茎・葉などの栄養器 ※ 1 栄養繁殖孜種子からではがでし � うか � 07　広報させぼ 2015.3 くことが確認されました � べる実験なども行い � 長期間浮した果実を使 � て � 海水に浮か当たり � 人工授粉によ � て結実コイ島への漂着説を考えるには確認されませんでした � ト茂 � ているものの � トビカズラしたが � ほかの島ではクズはの九十九島の島を全て調べま川内野さんは � トコイ島以外うです � 半島でウオ � キングなどいかいトビカズラの花を見に � 長尾安 � です � ことしはぜひ � 珍し季は 4 月中旬 � 5 月初旬頃 � 目花に結び付きました � 開花時植樹した株で � 4 年半かけて開に成功したものを平成 19 年にトコイ島での発見後 � 人工授粉見ることができます � これは半島では � 間近でトビカズラをゾ � トから歩いて行ける長尾事ということが挙げられるそ着した � 漂着説 � また � 九十九島パ � ルシ � リ引き続き挑戦しています � 隠中国から果実が海を渡り漂り � 遺存説 � 子などを記録し � 人工授粉にもも調査を行 � ていて � 成長の様陸から分かれる前の生き残陰はるか昔 � 日本列島が中国大です � 仮説としては九十九島ビジタ � センタ � で大しているようです � 現在は殖力が旺盛で � その後大きく拡のか？これは現在も謎のまま体どうや � て九十九島に来た中国原産のトビカズラが一から来たのか？栄養繁殖 � 千平方メ � トルほどでしたが � での発見当初 � 生育範囲は約 7 る 1 株だけでした � トコイ島 ※ 1 � をするために繁トビカズラは � 一体どこ調査でトコイ島付近を通 � そんな会話からでした � し違うよ � 上陸してみ � うで � えらい茂 � とるね � � なんか少発見のき � かけは � � クズの � な上ん陸かし少てしみ違 � ううよで � � 鹿町相良の樹齢千年と言われであることが確定しました � に行き � 花を見て � トビカズラ月 � 開花時期にトコイ島に調査を続けました � そして同年 4 の中国からも情報を得て確認ざまな所に問い合わせ � 原産地かまちできなか � たため � その後さまウジルカンダの可能性も否定を発見することになります � て 9 月 � トコイ島でトビカズラての島に上陸しました � そしもに九十九島全島をまわり � 全このときの調査で � 市職員とと営している川内野善治さんはさと自然の会 � でした � 会を運シ � から委託されたのが � ふる実態調査 � をさせぼパ � ル・基礎調査 � その中の � 陸上生物 0 0 � の一環で行 � た九十九島だ � 九十九島キ � ンペ � ン 2 0 平平成成 12 12 年年度度 � の本市調が査取でり発組ん見近か � たそうですが � 近縁種の葉の形態はトビカズラに一番鑑で確認します � その時点でを標本として採取し � 帰宅後図思 � た川内野さんは � 葉とツル植物図鑑を頭に巡らせ疑問にのような植物 � 日頃見ていたり茂 � ている野生化したマメんが見たものは � 広範囲にわたそうです � 上陸した川内野さていたことに違和感があ � たイ島を覆う緑がキラキラ光 � いのですが � 船から見るとトコかわちのよしはるたのは朝 � クズの葉は光らな巨峰のような色で � 独特の匂いがあります � 良に続く 2 番目の生育地として発見されました � 花はブドウのら産地は中国です � トコイ島のものは平成 12 年 9 月に熊本県の相あいトビカズラはマメ科トビカズラ属の熱帯性常緑つる性植物で � 原 06 海に潜って小魚をカンムリウミスズメの特徴頭には冠のような捕り、食べている。長い毛が生えている「ピィピィ」とかわ空を飛ぶのは苦手。いい声で鳴く翼は潜水時に効果的に使われ、飛ぶように泳ぎ、餌を捕る体長約25尺体重約150～170守春に卵を生む（九十九島での繁殖水かきが付いた足はは未確認）少し後方にあり、泳ぐのに適している ※写真はビジターセンター所蔵の模型です。 1 ■ 2 ■ 1 九十九島ビジターセンターでカンムリウミスズメの調査を担当する田川澄子さん。 ■ 海上を泳いで移動するカンムリウミスズメ（1月13日撮影）調査結果などは随時ブログ（ht t p: //www. kuj ukushi mavi si t or cent er . j p/ ）にアップ 2 飛び立つカンムリウミスズメしている■ 冗冗九九十十九九島島のの自観然光ににつついいて師て九師十観九光島物ビ産ジ振タ興 � 局セ緯ン 24 タ・ � 1 緯 1 28 1 ・ 1 7 9 1 9 つめてその姿を探しますが � 体調 1 査月中に旬同 � 行波しが � 穏 12 や羽かなを日発に見 � た � スタ � フ 3 人と海面を見調査に向かう船に乗船しまし取材日 1 月 13 日た計 � 12 羽を見ることができまし 09　広報させぼ 2015.3 ほかに 10 羽の群れも確認でき � この日は幸運にも � この 2 羽の九十九島で幼鳥の姿も確認はまだ取れていないそうです � 可能性がありますが � その確認くいため � 九十九島での繁殖のら幼鳥が飛来したとは考えになりました � 九十九島以外か鳥らしい姿があり � ニ � � スとカンムリウミスズメの中に幼タ � 平の成定 22 期年調 12 月査 � でビ確ジ認タさ � れセたンきです � に上がるのは繁殖地に戻ると上で親鳥から与えられ � 次に陸の力で泳ぎ始めます � 餌も洋うちに海に転がり落ちて自分したひなはわずか 1 � 2 日の個産み 1 カ月抱卵した後 � ふ化どで繁殖します � 卵は 1 � 2 島の崖や急な斜面の岩の間なカンムリウミスズメは無人とができない日もありますが � 調査に出ても 1 羽も見るこました � タと羽を動かして飛んでいきずつ離れていき � 最後はバタバらの様子を気にしながら少しすが � 船に気付いたのか � こちがなんとも愛らしか � たのでンのような姿です � 首をかした � 白黒模様の � まるでペンギが � 仲良く並んで泳いでいましは � 2 羽のカンムリウミスズメで � そこ！ � と指さされた先に船が止まりました � 小さな声ができません � そんな中 � 突然かなか容易には見付けることさに加えて船の揺れと波で � なの長箱約く 25 ら塾いとのい大えきばさテ � � 海 � のシ広 � げたり � 振り向いたりする仕草あげられ � また国際的な保護鳥滅の危険が増大している種 � にレ � ドリスト絶滅危惧 Ⅱ 類 � 絶ンムリウミスズメは � 環境省の調査・記録が行われているカで個体数や見付けた場所など九十九島ビジタ � センタ � 調査を行 � ています絶滅の恐れがあり � 定期した � 行 � ていきたいです � と話しまなく環境に関する啓発活動もことができるよう � 調査だけでちが九十九島で元気に暮らすこはれ 1 か日らにも 42 こ羽のを確よ認うしなま野し鳥たた � せんが � 昨年 12 月 23 日の調査でらいいるのかもまだ分かりまいんです � 九十九島にどれくき � 小魚を捕 � て食べています � るで飛ぶように泳ぐことがでフ � � ルドで � 特に潜水時はまじく � 水上・水中が一番得意なは飛びません � ペンギンと同面すれすれをはばたき � 空高くき � 飛ぶことはできますが � 海殖期だけで � 移動はよちよち歩ごします � 陸に上がるのは � 繁一生のほとんどを海の上で過カンムリウミスズメはその泳ぐのが一番得意な鳥スズメは生態に謎の部分が多田川澄子さんは � カンムリウミいます � 調査を担当している姿を � 双眼鏡や目視で確認して船上から波間に浮かぶ小さなを中心に月 2 回行われており � 姿がよく見られる 11 月 � 3 月同センタ � での調査は � そのしい鳥です � 千羽と推定されている大変珍韓国南部に生息し � 個体数は数とな � ています � 日本周辺ととした体形がとても愛らしく � まるでペンギンを思わせます � てその姿が確認されました � 冠のような頭の長い毛と � ずんぐり記念物に指定されています � 九十九島では平成 20 年 12 月に初めカンムリウミスズメは日本近海だけに生息する海鳥で � 国の天然 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