ビームスと銀座に店舗 スクエ二とイベント共催 2014年12月に衆議院選挙が終わり、15年にはいよいよ「地方創生」の各 施策が本格化していくと見られる。しかし、地方はこれまでも自らの付加価 値を上げようとさまざまな取り組みを行ってきた。佐賀県もその一つで、13 年度から「FACTORY SAGA(ファクトリ−サガ)」と銘打ったプロジェク トを開始している。これは企業やブランドとコラボレーションすることで、佐 賀の魅力を再認識してもらう取り組みだ。すでに各メディアやSNSなどで話 題となり、佐賀県のイメージを着実に向上させている。 ヒーフィルター、ブラックモンブ 日までの限定企 11 の人が足を止めていたという。 佐賀県が東京の企業と共同プロ ジェクトを組むのはこれが初めて ではない。 年 月には大手出版 ムス側からの働きかけで、佐賀と の連携には積極的だ。今回、ビー コラボを手掛けるなど、自治体と 仕掛けたり、熊本県や沖縄県との 興プロジェクトでけん玉ブームを だ。もともとビームスは東北の復 ラボレーションして誕生したもの ムス) 」のビームス創造研究所がコ ションブランド「BEAMS(ビー 若者を中心に人気を集めるファッ のセレクトショップは佐賀県と、 いう記事が話題になっていた。こ SAGA』が銀座にオープン」と セレ ク トショップ『 STAND 2015年 月、フェイスブ ックなどで「ニューススタンド型 ントを開催。4日間で約7000 グ佐賀LOUNGE 」というイベ ウェア・エニックスと「ロマンシン ガ」というゲームを手掛けるスク 同年3月には「ロマンシング サ・ 発・限定販売し、すべて完売した。 したオリジナルグラノーラを開 イチゴ、野菜といった食材を使用 とコラボレーション。佐賀県産の 年2月には、女性に人気のグ ラノーラの専門店「GANORI」 を使った共同事業を行った。 さがほのかショートなどのスイーツ 女子向け有田焼マグカップを開発、 うれしの紅茶のスペシャルセット、 ご酵母を使用したお酒のラベルや、 社である宝島社ともコラボ。いち のコラボが実現した。ショップには 7 人を集めた。 14 74 Zaikai Kyushu / FEB.2015 ランをモチーフにしたiPhone ケースなど、同社と佐賀県の企業 が共同で開発した商品が並んだ。 また、ミンチ天バーガーや佐賀牛 シシリアンライスといった佐賀県 月 のご当地グルメも提供した。 月 日から 7 画であったが、女性を中心に多く 12 13 有田焼の豆皿や肥前吉田焼のコー 12 28 県産品を利用して有名企業とコラボ 東京・銀座に開設され たビームスとのコラボ 店舗「STANDSAGA」 新佐賀像創出へ 「ファクトリーサガ」 佐賀 スクウェア・エニックス と共催したイベントには 7000人が訪れた 佐 賀 県 産 食 材を使 用した 「ハイクラウンチョコレート」 くりもの。 」を展開したり、歌舞 ひととき〜本と、半径1mの、お れをギフトセットにする「ほんの 合う本を独自にセレクトして、そ その他にも、丸善&ジュンク堂 書店と共同で、佐賀県の名産品に えていった」と話した。同県は手 態勢から〝打って出る〟態勢に変 ジを浸透させるために、 〝待ち〟の 危機管理広報課は「佐賀のイメー 佐賀県を売り込むことにした。県 ンが多く、 それが評判を呼んでいる。 は女性向けのパッケージやデザイ することを狙った。事実、各商品 ず、企業とタイアップすることで、 で、広く佐賀県のイメージが拡散 月、東 京・南青山 用した「ハイクラウンチョコレー 永製菓と有田焼や県産食材を使 上さんがプロデュースしたり、森 業への提案を行ったり、逆に企業 には4人のスタッフが常駐し、企 を設けている。現在、同オフィス 品販売とは異なる情報発信拠点 に「FACTORY SAGAプ ロデュースオフィス」を開設。商 これをきっかけに多くの人に佐賀 上げ花火に終わっては意味がない。 もイメージ向上だが、単なる打ち 同プロジェクトの目的はあくまで の県産品振興につなげられるかだ。 今後の課題は、今回のプロジェ クトを一過性ではなく、長く佐賀 物産や観光振興に向けて 佐賀を知るきっかけに ト」を開発するなど、多彩な企業 側から提案を受けつけている。 を知ってもらい、佐賀に親しみを 年 に受け入れられる商品を作ること 伎役者である尾上松也さんの自主 始めに アンテナショップをあえて設置せ 公演「挑む」のおみやげとして佐 やブランドとの共同プロジェクト こうした佐賀 県の動きは各企 業にとっても歓迎だ。自治体との 持ってもらうことが重要だ。それ 賀県産品を使用したスイーツを尾 を次々と打ち出している。 コラボによってこれまでにはない、 企業から熱いアプローチ ターゲットは 代女性 「FACTORY SAGA」 (フ ァクトリーサガ) 。古川康前知事 側から熱心にアプローチがあると られるようになり、現在では企業 ることができる資源があることを う貴重な機会でもある。世界に誇 また、地場企業にとっても、資 源の新たな生かし方を知ってもら 佐賀県の取り組みはすでに広く知 時代に「コラボ県はじめます、佐 いう。 こうしたプロジェクトの総称は 賀県。 」というキャッチフレーズと 認識してもらい、事業拡大につな ともに開始された。 ナショップを開設することが主流 SNSや口コミで情報を共有する これまでにない「 佐 賀 像 」を 女 性に置いたことだ。 代 女 性 は情報に敏感で、こだわりを持つ。 生み出す、画期的なプロジェクト これまで各 自治体の情報発信 は、東京などの大都市圏にアンテ であった。しかし、アンテナショッ など、マーケットの流行を作ってい 年の取り組みにも大いに期待が となっている「ファクトリーサガ」 。 プの出店では、すでに数が多く埋 30 く層と言われている。そうした層 げていく好機にすることも重要だ。 同プロジェクトの特徴は、その ターゲットを 代を中 心とした スを打ち出すことができるからだ。 振興につながる。 が結果的に佐賀の物 産や観光の 11 新たな価値を持った商品やサービ 13 没してしまう。そこで、佐賀県は かかる。 (大庭 講平) 15 Zaikai Kyushu / FEB.2015 75 30 30
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